JPH07289630A - 抗血栓性塗料、およびこれを塗布した医療、生理衛生用品 - Google Patents

抗血栓性塗料、およびこれを塗布した医療、生理衛生用品

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JPH07289630A
JPH07289630A JP6090368A JP9036894A JPH07289630A JP H07289630 A JPH07289630 A JP H07289630A JP 6090368 A JP6090368 A JP 6090368A JP 9036894 A JP9036894 A JP 9036894A JP H07289630 A JPH07289630 A JP H07289630A
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paint
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Sadao Masuda
定雄 増田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範な材質の基材に強力に接着して耐久性の
高い被膜を形成し、その表面に良好な抗血栓性と水中潤
滑性とヌメリ性とを与える抗血栓性塗料、およびこれを
塗布した医療用品または生理衛生用品を得る。 【構成】 抗血栓性塗料が、N,N−ジメチル(メタ)
アクリルアミドまたはN−(1,1−ジメチル−3−オ
キソブチル)(メタ)アクリルアミドのいずれか1種以
上と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと、
2−(ペルフルオロアルキル)エチル(メタ)アクリレ
ートとをそれぞれモノマーとして、または単独重合オリ
ゴマーとしてまたはそれらのいずれか2種以上の共重合
物として含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広範な材質の基材に強
力に接着して耐久性の高い被膜を形成し、その表面に良
好な抗血栓性と水中潤滑性とヌメリ性とを与える抗血栓
性塗料、およびこれを塗布した医療用品または生理衛生
用品に関する。
【0002】
【従来の技術】カテーテルやガイドワイヤなど、血管内
を移動させる医療用品は、抗血栓性を有するとともに表
面が水分の存在下に良好な潤滑性を有していて、血管内
を円滑に移動できるものであることが求められる。ま
た、その他の医療用品または生理衛生用品においては、
これらが生体と接触している間、水分を吸収した状態で
良好な潤滑性を長時間維持することが求められる。ここ
では、水中での潤滑性を「水中潤滑性」、また水分を吸
収した状態での空気中での潤滑性を「ヌメリ性」と称す
る。従来から、基材の表面に抗血栓性とともに水中潤滑
性やヌメリ性をも付与する種々の表面処理方法が提案さ
れている。その例としては、例えば基材表面にアミノ化
合物、ポリエチレンオキサイド化合物、疎水性化合物、
ヘパリンなどの酸性多糖類の共重合物を被覆する方法
(特開平2−80056号公報)、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレートなどと他のモノ
マーとの共重合物を被覆する方法(特開平2−2347
65号公報)、共有結合により基材に被覆固定される親
水性共重合物とヘパリンなどの酸性多糖類とを用いる方
法(特開平2−144070号公報)、ビニルピロリド
ン重合体とポリウレタンとを被覆する方法(特開平2−
246979号公報)、高分子材料からなる基材の表面
にオゾン処理によってペルオキシドを生成させ、これに
水溶性単量体をグラフト重合させる方法(特開平5−7
6590)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらはいずれ
も、適用し得る基材が特定の高分子材料などに限られて
いたり、効果の持続性が乏しかったり、また処理が煩雑
であるなどの問題があって普及に至っていない。本発明
は上記の問題を解決するためになされたものであり、従
ってその目的は、広範な種類の基材に強力に接着して耐
久性の高い被膜を形成し、その表面に良好な抗血栓性と
水中潤滑性とヌメリ性とを与える抗血栓性塗料、および
これを塗布した医療用品または生理衛生用品を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、N,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミドまたはN−(1,1−
ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)アクリルアミド
のいずれか1種以上と、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートと、2−(ペルフルオロアルキル)エチル
(メタ)アクリレートとをそれぞれモノマーとして、ま
たは単独重合オリゴマーとしてまたはそれらのいずれか
2種以上の共重合物として含む抗血栓性塗料を提供する
ことによって解決できる。以下、本明細書においては、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドを「DM」、
N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)
アクリルアミドを「DO」、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートを「HA」、また2−(ペルフルオロ
アルキル)エチル(メタ)アクリレートを「PF」と称
する。
【0005】上記の抗血栓性塗料は、メチルビニルエー
テルと無水マレイン酸との共重合物を含むことが好まし
い。メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合
物を以下「VM」と称する。上記の抗血栓性塗料は、シ
ランカプリング剤を含むことが好ましい。このシランカ
プリング剤は、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、およびビニルトリ
メトキシシランからなる群のいずれか1種以上であるこ
とが好ましい。上記の抗血栓性塗料は、重合開始剤を含
むことが好ましい。上記の抗血栓性塗料は、溶媒の少な
くとも一部としてジメチルアセトアミドを含むことが好
ましい。
【0006】本発明はまた、上記のいずれかの抗血栓性
塗料を塗布した医療用品を提供する。この医療用品に
は、カテーテル、カニューレ、各種医療用チューブ、ガ
イドワイヤ、内視鏡、手術針、縫合糸、鉗子、人工血
管、人工心臓、およびコンタクトレンズが含まれる。本
発明はまた、上記のいずれかの抗血栓性塗料を塗布した
生理衛生用品を提供する。この生理衛生用品にはコンド
ームが含まれる。
【0007】
【作用】HA(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート)は、塗膜に水中潤滑性とヌメリ性とを与える。P
F(2−(ペルフルオロアルキル)エチル(メタ)アク
リレート)はHAと共存することにより塗膜面に抗血栓
性を与える。またDM(N,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミド)またはDO(N−(1,1−ジメチル−3
−オキソブチル)(メタ)アクリルアミド)のいずれか
は、上記のHAおよびPFと共重合して親水性の柔軟な
塗膜を形成するとともに金属、ガラス、セラミクス、ま
たは各種合成樹脂などの広範な種類の基材表面に強力に
結合する。VM(メチルビニルエーテル/無水マレイン
酸共重合物)は、塗膜の水中潤滑性とヌメリ性とをさら
に強化する。シランカプリング剤は、特に基材が金属、
ガラス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などである場合に
基材と塗膜との密着力を強化し、塗膜の耐久性を高め
る。また重合開始剤は塗膜形成の共重合反応を促進す
る。ジメチルアセトアミドは、溶媒であるとともに上記
の共重合反応を促進する。
【0008】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
抗血栓性塗料は、(1)DM−HA−PF、または
(2)DO−HA−PFの各基本成分の組合せからなる
組成物、またはこれらの双方の組成物の混合物を含んで
いる。これらの組成物において、各基本成分は、モノマ
ーとして、単独重合オリゴマーとして、またはそれらの
いずれか2以上の共重合物として含まれていてもよい。
ここで、「共重合物」とは、上記各基本成分のいずれか
2以上の共重合オリゴマーまたは上記組合せの3基本成
分の共重合物を含むものである。以下、これらの組成物
を「基本組成物」と称する。この基本組成物は、金属、
ガラス、セラミクス、または各種合成樹脂などの基材上
に塗布するとき、この基材表面に強力に密着して柔軟で
親水性でかつ耐久性ある被膜を形成し、しかもその被膜
は強力な抗血栓性と水中潤滑性とヌメリ性とを現すこと
がわかった。
【0009】上記の特性は以下の理由により発現するも
のと考えられる。ただし、本発明がこれらの理論によっ
て限定されるものでないことはいうまでもない。上記被
膜表面における抗血栓性は、DMまたはDOの主鎖に共
重合したHAとPFとが被膜表面上で親水部と疎水部と
からなるミクロ分離相、いわゆるラメラ構造を形成する
ことによってもたらされると考えられる。またこの被膜
表面の水中潤滑性およびヌメリ性は、主としてHAの強
力な水和作用によって、被膜上に持続的な水膜層が形成
されることによると考えられる。DMまたはDOはラジ
カル重合性で重合主鎖を形成するとともに上記のHAや
PFとも容易に共重合する。またDM、DOは分子中に
好適な割合で親水基と疎水基とを含み、その重合物は吸
湿性でありながら金属、ガラス、シリコーン樹脂、フッ
素樹脂などを含む広範囲の基材面に良好な接着性を現
す。本発明の抗血栓性塗料の特性は、これら各基本成分
の特性がバランスよく総合された結果もたらされるもの
と考えられる。
【0010】DMは、下式で示されるN,N−ジメチル
アクリルアミド(Ia)、またはN,N−ジメチルメタ
クリルアミド(Ib)のいずれかまたはこれらの混合物
である。特にN,N−ジメチルアクリルアミド(Ia)
(分子量99.1、以下「DMAA」と称する)は入手
の容易さの点で好ましい化合物である。
【0011】
【化1】
【0012】DOは、下式で示されるN−(1,1−ジ
メチル−3−オキソブチル)アクリルアミド(II
a)、またはN−(1,1−ジメチル−3−オキソブチ
ル)メタクリルアミド(IIb)のいずれかまたはこれ
らの混合物である。特にN−(1,1−ジメチル−3−
オキソブチル)アクリルアミド(IIa)(分子量16
9.2、以下「DOAA」と称する)は入手の容易さの
点で好ましい化合物である。
【0013】
【化2】
【0014】HAは、下式で示される2−ヒドロキシエ
チルアクリレート(IIIa)(分子量116.12、
以下「HEA」と称する)または2−ヒドロキシエチル
メタクリレート(IIIb)(分子量130.1、以下
「HEMA」と称する)のいずれかまたはこれらの混合
物である。
【0015】
【化3】
【0016】PFは、下式で示される2−(ペルフルオ
ロアルキル)エチルアクリレート(IVa)または2−
(ペルフルオロアルキル)エチルメタクリレート(IV
b)のいずれかまたはこれらの混合物である。式中のn
は1〜12、特に6、8、10、12であって、化合物
(IVa)、(IVb)はそれらの混合物であり得る。
化合物(IVb)でnが6、8、10、12である化合
物の混合物(以下、「PFM」と称する)は、例えば
「CHEMINOX FAMAC−M」(日本メクトロ
ン社製)として市販されている。
【0017】
【化4】
【0018】本発明の抗血栓性塗料におけるこれら基本
成分の混合割合は特に限定されるものではなく、基材表
面の性質や用途などに応じて適宜最適な混合割合を実験
によって決定することができる。好適な抗血栓性と水中
潤滑性およびヌメリ性とをバランスよく発現させるため
には、特にHAとPFとの配合比率が重要であり、最適
なラメラ構造を形成するためにはHAが重量でPFの
1.5倍ないし5倍、特に好ましくは2倍ないし3倍の
範囲内となるように選択することが好ましい。DMまた
はDOの割合は、基材への接着力と塗膜の耐久性とを考
慮した上で好適な膜特性を与えるように決定するべきで
あるが、一般にはHAとPFとの合計重量の0.5倍な
いし5倍、さらに好ましくは1倍ないし2.5倍の範囲
内で選択することが好ましい。
【0019】DM、DO、HAおよびPFは、いずれも
重合性の(メタ)アクリル基を有する化合物であって、
それぞれ単独でもそれらのいずれか2以上の相互間でも
重合または共重合が可能である。従って、これらは単独
重合オリゴマー、またはいずれか2種以上の共重合オリ
ゴマーを形成することができる。本発明の抗血栓性塗料
は、これらの基本成分をモノマーとして含んでいてもよ
く、またこれらモノマーの単独重合オリゴマーとしてま
たはそれらのいずれか2種以上の共重合オリゴマーとし
て含んでいてもよい。これらの成分を単独重合または共
重合オリゴマーとして含むことは塗料成分の揮発を抑制
して組成比率を維持するとともに、塗膜の耐久性を向上
する。
【0020】本発明の抗血栓性塗料は、上記の基本組成
物に加えて、VM(メチルビニルエーテルと無水マレイ
ン酸との共重合物)を含むことが好ましい。VMは、下
式で示される化合物(V)であり、その重合度に応じて
数種類のものが市販されている(例えば「GANTRE
Z AN」、米国G.A.F.社製)。
【0021】
【化5】
【0022】VMは本質的に水溶性ポリマーであり、か
つ上記抗血栓性塗料の基本組成物の共重合物とも相容性
がある。従って、塗膜中でVMはこの基本組成物の共重
合物に包蔵され、水に溶出することなく塗膜の水中潤滑
性およびヌメリ性を向上させる効果を現す。VMの配合
割合は、特に限定されるものではないが、上記の基本組
成物の合計重量の0.5倍ないし5倍の範囲内で選択す
ることが好ましい。0.5倍未満ではヌメリ性の向上効
果が十分に現れず、5倍を越える量では水中において基
本組成物の共重合物による包蔵が困難となって一部が水
中に流出することになる。この観点から、基本組成物の
合計重量の1倍ないし2倍の範囲内で選択することがさ
らに好適である。
【0023】本発明の抗血栓性塗料は、シランカプリン
グ剤を含むことが好ましい。シランカプリング剤は一般
に式、 X−Si(OR)3 (式中、Xは有機反応性基であり、ORは加水分解可能
な基、例えばメトキシ、エトキシなどを表す)で表され
る化合物であり、多くの種類のものが市販されている。
これは基材が金属、ガラス、セラミクスなどの無機質で
ある場合に、基本組成物の共重合物と基材とを強力に結
合する効果を有するもので、特に塗布対象の基材が無機
質である場合に塗膜の基材に対する接着性を向上させ、
塗膜の耐久性を強化する。シランカプリング剤の配合割
合は、特に限定されるものではないが、通常は基本組成
物に対して0.5重量%ないし50重量%、特に1重量
%ないし10重量%の範囲内で選定することができる。
【0024】シランカプリング剤としては、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキ
シシラン、およびビニルトリメトキシシランからなる群
のいずれか1種以上を用いることが好ましい。これらの
シランカプリング剤はいずれも基本組成物との相容性が
良好である。
【0025】本発明の抗血栓性塗料は、重合開始剤を含
んでいてもよい。この重合開始剤は基本組成物のラジカ
ル重合を開始・促進するものであり、通常、ビニル官能
基を有するモノマーまたはオリゴマーの重合に使用され
ているものであれば、アゾ系、パーオキサイド系、また
は過硫酸塩系などのいずれのものも使用可能である。
【0026】使用できるアゾ系重合開始剤の例として
は、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’
−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−
アゾビス−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−
2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビ
ス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−ア
ミジノプロパン)二塩酸などを挙げることができる。ま
た、使用できるパーオキサイド系重合開始剤の例として
は、ベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド、tert−ブチル
パーベンゾエート、p−メンタンハイドロパーオキサイ
ドなどを挙げることができる。また、過硫酸塩系の重合
開始剤としては過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウムなどがある。
【0027】これらの重合開始剤は、それぞれ混合し
て、または他の重合促進剤などと組み合わせて使用する
ことができる。その組合せ、またその使用量は目的とす
る抗血栓性塗料の組成、ポットライフ、重合温度、塗布
基材、要求される膜厚、要求される塗膜の性質などを考
慮し、当業界で一般に用いられている量の範囲内で実験
的に決定すればよい。例えば、基本組成物の0.1重量
%ないし5重量%の範囲内、特に0.5重量%ないし3
重量%の範囲内で好適に使用できる。
【0028】本発明の抗血栓性塗料は一般に、基本組成
物および好ましくは上記の各補助的な組成物を溶媒に溶
かし、必要ならさらに他の添加物を加えて製造すること
ができる。この溶媒の少なくとも一部としてジメチルア
セトアミドを含むことが好ましい。ジメチルアセトアミ
ドは基本組成物との親和性が良好であり、広い濃度範囲
でこれを安定に溶解し、また基本組成物の重合反応を円
滑に進行させる効果がある。この含有割合は特に限定さ
れるものではないが、基本組成物の重量の1倍ないし1
0倍、さらに好ましくは1.5倍ないし3倍の範囲内の
使用で効果が認められる。
【0029】ジメチルアセトアミド以外の溶媒としては
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール、ベンジルアルコー
ル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、モルホリン、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキサイド、γ−ブチロラクトンなどが使用できる。
【0030】本発明の抗血栓性塗料は、塗料製造の常法
に従って、上記の基本組成物と必要なら補助的組成物お
よびその他の添加物とを上記の溶媒の1種または2種以
上の混合物に溶解し、または更にこれを水中に乳化また
は分散させて製造することができる。ここでその他の添
加物とは、塗料一般に要求される特性をこの抗血栓性塗
料に付与するものであって、例えば重合促進剤、酸化防
止剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、充填剤、防菌剤、着色
剤などが含まれる。
【0031】本発明の抗血栓性塗料を基材に塗布する方
法としては、浸漬、ハケ塗り、ヘラ塗り、パッドスタン
ピング、ナイフコーティング、ロールコーティング、ス
プレーコーティング、スピンコーティングなど、従来か
ら塗布方法として知られているいずれの方法も採用でき
る。またこれらの塗布工程は回分式であっても連続式で
あってもよい。いずれの方法を採用するかは、塗料の粘
度、濃度、基材の材質形状、製品の生産量、塗布環境な
どを考慮して決定すればよい。基本成分がモノマーまた
はオリゴマーとして含まれている場合は、塗布後、塗布
面を加湿、加熱または紫外線照射などによって硬化す
る。この硬化の工程で溶剤は蒸発除去され、基本組成物
は共重合して基材上に強靱な塗膜を形成する。硬化を加
熱により行う場合の加熱温度は、重合開始剤の種類など
に依存して変化する。従って、重合開始剤は、基材が要
求する上限温度を考慮して選択されるべきである。
【0032】本発明の抗血栓性塗料を塗布する対象とな
る基材は金属、ガラス、セラミクス、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂など、いずれでもよい。特に、本発明の抗血
栓性塗料は、シリコーン樹脂、フッ素樹脂など従来塗布
が困難とされてきた基材に対しても驚くべきことに塗膜
形成が可能である。ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂などを基材とする場合は、その塗布面に
常法によりオゾン処理、プラズマ処理などの表面活性化
処理を施せば、塗膜の密着性はさらに向上する。
【0033】本発明の抗血栓性塗料の好ましい塗布対象
物は、抗血栓性、水中潤滑性、またはヌメリ性のいずれ
か一以上の性質が要求される医療用品または生理衛生用
品である。医療用品の例としてはカテーテル、カニュー
レ、人工腎臓用チューブ、血管バイパスチューブなどの
各種医療用チューブ、ガイドワイヤ、内視鏡、手術針、
手術用縫合糸、鉗子、人工血管、人工心臓、およびコン
タクトレンズなどを挙げることができる。また生理衛生
用品の例としてはコンドーム、ペッサリーなどを挙げる
ことができる。これらのあるものは抗血栓性と水中潤滑
性とのみが要求されてヌメリ性は必ずしも要求されな
い。また他のものはヌメリ性のみが要求されて抗血栓性
は必ずしも要求されない。またさらに他のものは抗血栓
性と水中潤滑性とヌメリ性との全てが要求される。例え
ば内視鏡、手術針、コンタクトレンズ、コンドーム、ペ
ッサリーなどは耐久性のある水中潤滑性とヌメリ性とが
求められる。一方、手術用縫合糸、人工血管、人工心臓
などは耐久性のある抗血栓性が求められる。また、血管
用カテーテル、カニューレ、各種生体内用チューブ、ガ
イドワイヤなどは耐久性のある抗血栓性と水中潤滑性と
の双方が求められる。本発明の抗血栓性塗料はこれらの
いずれの要求に対しても対応することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 (実施例1)下記により抗血栓性塗料を製造した。攪拌
機と還流器と窒素ガスパージ管とを備えた油浴上の1リ
ットルフラスコにアセトン(204ml)を入れ、フラ
スコ内部を窒素ガスでパージし、室温で攪拌下に2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル(0.20g)を加
えて溶解させた。この溶液にメタノール(204ml)
およびジメチルアセトアミド(20.70g)を加え、
次にPFM(CHEMINOX FAMAC−M、日本
メクトロン社製)(1.50g)を加えて溶解し、以下
順次、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(シランカプリング剤)(0.25g)、メチルトリメ
トキシシラン(シランカプリング剤)(0.25g)、
HEMA(3.30g)、およびDMAA(5.00
g)を、各成分の溶解を確認しながら加えた。次に、強
力な攪拌下にVM(GANTREZ AN、米国G.
A.F.社製)(12.30g)を1時間を要して徐々
に加えて溶解し、得られた混合溶液を100±5℃で2
時間加熱して実施例1の抗血栓性塗料を得た。固形分含
量は5重/容%であった。
【0035】(実施例2)実施例1と同様にして、ただ
し、DMAAのかわりにDOAA(5.00g)を用い
て実施例2の抗血栓性塗料を得た。固形分含量は5重/
容%であった。
【0036】(実施例3)実施例1と同様の反応器を用
い抗血栓性塗料を製造した。アセトン(183ml)に
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(0.23g)
を溶解し、この溶液にメタノール(183ml)および
ジメチルアセトアミド(32.00g)を加え、次にP
FM(CHEMINOX FAMAC−M、日本メクト
ロン社製)(1.50g)を加えて溶解し、以下順次、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(シラン
カプリング剤)(0.30g)、メチルトリメトキシシ
ラン(シランカプリング剤)(0.20g)、HEMA
(5.00g)、およびDMAA(5.00g)を、各
成分の溶解を確認しながら加えた。次に、強力な攪拌下
にVM(GANTREZ AN、米国G.A.F.社
製)(10.00g)を1時間を要して徐々に加えて溶
解し、得られた混合溶液を100±5℃で2時間加熱し
て実施例3の抗血栓性塗料を得た。固形分含量は5重/
容%であった。
【0037】(実施例4)抗血栓性チューブを製造し
た。外径1.5mm、長さ80cmのポリウレタン系チ
ューブを実施例1の抗血栓性塗料中に浸漬し、自然流下
により液切りを行い、室温で10時間風乾した後、10
0℃で10時間ベーキングし、実施例4の抗血栓性チュ
ーブを得た。この抗血栓性チューブについて下記の評価
試験を行った。
【0038】(抗血栓性試験)家兎の鼠径部を切開し、
大腿動脈を露出してこの部分より上記実施例4の抗血栓
性チューブを腹部大動脈に挿入した。同様にして、実施
例1の塗料を塗布しない比較例1のチューブを他の家兎
の腹部大動脈に挿入した。留置期間36日目に双方の家
兎にヘパリン200単位を注入して脱血屠殺した。開腹
し各チューブへの血栓の付着状況を観察した。
【0039】実施例4のチューブに血栓の付着は全く認
められなかった。一方、比較例1のチューブでは、70
mgの血栓の付着が認められた。この結果から、実施例
1の塗料から形成された塗膜が血栓の付着を防止したこ
とは明かである。留置期間を延長して追加試験を行った
ところ、実施例4の抗血栓性チューブは60日間の留置
後にも血栓の付着を認めなかった。
【0040】(水中潤滑性試験)実施例4の抗血栓性チ
ューブと比較例1のチューブとについて、水中における
潤滑性を比較した。比較試験には図1に示す装置を用い
た。図1において、円筒容器1の内部上方に、この円筒
容器1に挿入し得る外径を有する円筒2を同軸的に取り
付け、この円筒容器1の底部と円筒2との間隔を100
mmとした。円筒2の底部に厚さが8mmのシリコーン
シート3を取り付け、このシリコーンシート3の中央部
には口径1.5mmの開孔4を形成した。この開孔4に
チューブの試料Sを、その下端が円筒容器1の底部に当
接するまで挿入した。この円筒容器1および円筒2に精
製水を充たした。試料Sの上端を引張り試験機に連結
し、クロスヘッドスピード500mm/minで引き上
げ、試料Sとシリコーンシート3との水中での摩擦応力
を測定した。
【0041】実施例4の抗血栓性チューブと、無処理の
比較例1のチューブとについて測定した結果を図2に示
す。この結果から、実施例4の抗血栓性チューブは水中
において摩擦応力がきわめて低く、全長にわたって均一
かつ良好な潤滑性を有していることがわかる。
【0042】(ヌメリ性試験)実施例4の抗血栓性チュ
ーブと比較例1のチューブとについてヌメリ性を試験し
た。各試料を15秒間精製水中に浸漬した後、引き上げ
て手感によりヌメリの程度、ヌメリの持続時間、ヌメリ
感のムラなどを評価した。実施例4の抗血栓性チューブ
は、高度のヌメリ性を現し、空気中で手で5分間、繰り
返し摩擦してもヌメリ感は低下せず、また手に熱感を生
じなかった。また、チューブの全長にわたってヌメリ感
にムラは認められなかった。一方、比較例1のチューブ
は、引き上げ直後からヌメリ感はなく、空気中で手で摩
擦すると直ちに乾燥して強い摩擦抵抗性を現し、手に摩
擦熱を感じた。
【0043】実施例4の抗血栓性チューブについて、各
種毒性試験を行った。 (毒性試験−1)溶出物試験を行った。実施例4の試料
(1.0g)をとり細片とし、水(100ml)で30
分間煮沸した後、水を加えて正確に100mlとし、試
験液とした。試験は、厚生省告示第301号の方法に準
拠して外観、pH、重金属、KMnO4 還元性物質、お
よび蒸発残留物について行った。試験結果を表1に示
す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果から、実施例4の抗血栓性チュ
ーブは、溶出物試験の規格を満足していることがわか
る。
【0046】(毒性試験−2)鉛、カドミウム試験を行
った。試験方法は、日本薬局方の「輸液用プラスチック
容器試験法」に準拠した。試験結果は、鉛試験の規格値
1μg/g以下に対し、実施例4の測定値は規格内であ
った。またカドミウム試験の規格値1μg/g以下に対
し、実施例4の測定値は規格内であった。上記の結果か
ら、実施例4の抗血栓性チューブは、鉛、カドミウム試
験の規格を満足していることがわかる。
【0047】(毒性試験−3)急性毒性試験を行った。
実施例4の抗血栓性チューブ(長さ80cm)を細片に
切断して試料とした。これを硬質ガラス容器中で生理食
塩水(200ml)に浸漬し、密栓して70±5℃に2
4時間加温し、次いで室温まで放冷してから濾過して試
験液とした。同様にして試料を加えずに空試験液を調製
した。体重17〜23gの雄マウスを試験動物とし、1
0匹を1群とし、体重1kgにつき50mlの試験液
(および空試験液)を静脈注射した。注射後5日間観察
して急性毒性の有無・程度を判定した。結果を表2に示
す。
【0048】
【表2】
【0049】表2の結果は、異常または死亡マウスがゼ
ロであり、この試験では急性毒性が認められなかった。
【0050】(毒性試験−4)発熱性物質試験を行っ
た。実施例4の抗血栓性チューブ(長さ80cm)を細
片に切断して試料とした。これを硬質ガラス容器中で生
理食塩水(200ml)に浸漬し、密栓して70±5℃
に24時間加温し、次いで室温まで放冷してから濾過し
て試験液とした。同様にして試料を加えずに空試験液を
調製した。発熱性物質試験は、日本薬局方の「発熱性物
質試験」に準拠して、空試験液を対照として行った。結
果を表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】表3の結果から、実施例4の抗血栓性チュ
ーブは発熱性物質に関して陰性と判定された。
【0053】(毒性試験−5)溶血性試験を行った。実
施例4の抗血栓性チューブ(長さ80cm)を細片に切
断して試料とした。これを硬質ガラス容器中で生理食塩
水(200ml)に浸漬し、密栓して70±5℃に24
時間加温し、次いで室温まで放冷してから濾過して試験
液とした。同様にして試料を加えずに空試験液を調製し
た。溶血性試験は、上記の試験液(10ml)にウサギ
の脱繊維血(0.2ml)を加え、37℃で24時間放
置し、対照の空試験液と比較判定した。この試験結果か
ら、実施例4の抗血栓性チューブは溶血性に関して陰性
と判定された。
【0054】(実施例5)抗血栓性ガイドワイヤを製造
した。外径1mmのガイドワイヤを実施例2の抗血栓性
塗料中に浸漬し、自然流下により液切りを行い、室温で
10時間風乾した後、100℃で10時間ベーキング
し、実施例5の抗血栓性ガイドワイヤを得た。この抗血
栓性ガイドワイヤについて、下記の評価試験を行った。
【0055】(抗血栓性試験)実施例4の抗血栓性チュ
ーブの場合と同様にして、実施例5の抗血栓性ガイドワ
イヤを家兎の腹部大動脈に挿入した。留置期間36日目
に屠殺し、ガイドワイヤへの血栓の付着状況を観察し
た。結果は陰性であった。
【0056】(水中潤滑性試験)実施例4の抗血栓性チ
ューブの場合と同様に図1に示す装置を用い、ただしシ
リコーンシート3は、中央部開孔4の口径が1.0mm
のものを用いて、無処理の比較例2を対照に水中潤滑性
試験を行った。この結果から、実施例5の抗血栓性ガイ
ドワイヤは、比較例2に比べて水中における摩擦応力が
きわめて低く、全長にわたって均一かつ良好な潤滑性を
有していることがわかった。
【0057】(ヌメリ性試験)実施例5の抗血栓性ガイ
ドワイヤを15秒間精製水中に浸漬した後、引き上げて
手感によりヌメリの程度、ヌメリの持続時間、ヌメリ感
のムラなどを評価した。実施例5の抗血栓性ガイドワイ
ヤは、高度のヌメリ性を現し、空気中で手で5分間、繰
り返し摩擦してもヌメリ感は低下せず、また手に熱感を
生じなかった。チューブの全長にわたってヌメリ感にム
ラは認められなかった。一方、比較例2のチューブは、
引き上げ直後からヌメリ感はなく、空気中で手で摩擦す
ると直ちに乾燥して摩擦抵抗性を現し、手に強烈な摩擦
熱を感じた。
【0058】以上の結果から実施例5のガイドワイヤ
は、優れた抗血栓性とともに良好な水中潤滑性およびヌ
メリ性を有していることがわかる。
【0059】(実施例6)延伸ポリテトラフルオロエチ
レン製の医療用チューブを用いて抗血栓性チューブを製
造した。外径1.5mm、長さ80cmの延伸ポリテト
ラフルオロエチレン製チューブをオゾン濃度2000p
pmの雰囲気中で15分間処理し、直ちに実施例3の抗
血栓性塗料中に浸漬し、自然流下により液切りを行い、
室温で10時間風乾した後、100℃で10時間ベーキ
ングし、実施例6の抗血栓性チューブを得た。この抗血
栓性チューブについて実施例4と同様にして評価試験を
行った。抗血栓性、水中潤滑性、ヌメリ性とも実施例4
の抗血栓性チューブと同様に優秀であり、水中で繰り返
し摩擦しても塗膜の剥離は認められなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明の抗血栓性塗料は、基本組成物と
してDMまたはDOのいずれかと、HAと、PFとを含
むものであるので、これを基材に塗布すると、基材に強
力に接着して耐久性の高い被膜を形成し、この基材表面
に良好な抗血栓性と水中潤滑性とヌメリ性とを与える。
従って、この抗血栓性塗料を塗布した各種医療用品およ
び生理衛生用品は、生体中で用いるとき動きが滑らかで
生体組織を損傷せず、しかも血栓を生ずることなく有利
に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水中潤滑性試験を行う方法を示す断面図。
【図2】 水中潤滑性試験の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1…円筒容器、 2…円筒、 3…シリコーンシート、 S…試料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/00 PSD 133/14 PFY 133/24 PFW

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
    ドまたはN−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)
    (メタ)アクリルアミドのいずれか1種以上と、2−ヒ
    ドロキシエチル(メタ)アクリレートと、2−(ペルフ
    ルオロアルキル)エチル(メタ)アクリレートとを、そ
    れぞれモノマーとして、または単独重合オリゴマーとし
    てまたはこれらのいずれか2種以上の共重合物として含
    む抗血栓性塗料。
  2. 【請求項2】 メチルビニルエーテルと無水マレイン酸
    との共重合物を含む請求項1に記載の抗血栓性塗料。
  3. 【請求項3】 シランカプリング剤を含む請求項1また
    は請求項2に記載の抗血栓性塗料。
  4. 【請求項4】 シランカプリング剤が、γ−メタクリロ
    キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
    ロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
    ン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
    シラン、およびビニルトリメトキシシランからなる群の
    いずれか1種以上である請求項3に記載の抗血栓性塗
    料。
  5. 【請求項5】 重合開始剤を含む請求項1ないし請求項
    4のいずれか1項に記載の抗血栓性塗料。
  6. 【請求項6】 溶媒の少なくとも一部としてジメチルア
    セトアミドを含む請求項1ないし請求項5のいずれか1
    項に記載の抗血栓性塗料。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    に記載の抗血栓性塗料を塗布した医療用品。
  8. 【請求項8】 医療用品が、カテーテル、カニューレ、
    各種医療用チューブ、ガイドワイヤ、内視鏡、手術針、
    手術用縫合糸、鉗子、人工血管、人工心臓、およびコン
    タクトレンズからなる群から選ばれたいずれか1種であ
    る請求項7に記載の医療用品。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    に記載の抗血栓性塗料を塗布した生理衛生用品。
  10. 【請求項10】 生理衛生用品がコンドームである請求
    項9に記載の生理衛生用品。
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