JPH037725A - ポリエチレンテレフタレート - Google Patents

ポリエチレンテレフタレート

Info

Publication number
JPH037725A
JPH037725A JP2082349A JP8234990A JPH037725A JP H037725 A JPH037725 A JP H037725A JP 2082349 A JP2082349 A JP 2082349A JP 8234990 A JP8234990 A JP 8234990A JP H037725 A JPH037725 A JP H037725A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene terephthalate
oligomer
molded
weight
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2082349A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemi Shiraki
白木 茂美
Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
Katsuyuki Sakai
酒井 勝幸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP2082349A priority Critical patent/JPH037725A/ja
Publication of JPH037725A publication Critical patent/JPH037725A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ボトルをはじめとしてフィルム、シート形成
用などに用いられるポリエチレンテレフタレートに関し
、さらに詳しくは、成形時に金型汚れが発生しにくいポ
リエチレンテレフタレートに関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 従来より、調味料、油、飲料、化粧品、洗剤などの容器
の素材としては、充填内容物の種類およびその使用目的
に応じて種々の樹脂が採用されている。
これらのうちでポリエチレンテレフタレートは、機械的
強度、耐熱性、透明性およびガスバリヤ−性に優れてい
るので、特にジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料
充填用容器の素材として好適である。
このようなポリエチレンテレフタレートは、射出成形機
械などの成形機に供給して中空成形体用プリフォームを
成形し、このプリフォームを加熱し所定形状の金型に挿
入して延伸ブロー成形したり、さらに後熱処理(ヒート
セット)して中空成形容器に成形されるのが一般的であ
る。
ところが、従来公知のポリエチレンテレフタレートには
、環状三量体などのオリゴマー類が含まれでおり、この
環状三量体などのオリゴマー類が金型内面や金型のガス
排気口、排気管などに付着することによる金型汚れが発
生しやすかった。
このような金型汚れは、得られるボトルの表面肌荒れや
白化の原因となる。もしボトルが白化してしまうと、そ
のボトルは廃棄しなければならない。このため従来公知
のポリエチレンテレフタレートを用いてボトルを成形す
る際に、金型汚れを頻繁に除去しなければならず、ボト
ルの生産性が著しく低下してしまうという大きな問題点
があった。
本発明者らは、上記のような現状に鑑み、成形時に金型
汚れを発生させにくいポリエチレンテレフタレートを得
るべく鋭意研究したところ、成形時に金型汚れが発生す
る主な原因は、成形前にポリエチレンテレフタレートに
含まれる環状三量体などのオリゴマー類に加えて、成形
時にポリエチレンテレフタレートの環状三量体などのオ
リゴマー類が多量に生成し、ポリエチレンテレフタレー
ト中に含まれる環状三量体などのオリゴマー類の総量が
増加してしまうことにあることを見出した。
なお特開昭59−25815号公報には、ポリエチレン
テレフタレートを固相重縮合するに先立って、ポリエチ
レンテレフタレートを結晶化させるために、ポリエチレ
ンテレフタレート粉粒体を110℃以上の加熱水蒸気で
処理する方法が開示されている。
また特開昭59−219328号公報には、固有粘度が
少なくとも0.4dl/g以上であり、密度が1.35
g/−以下である、エチレンテレフタレート単位を主た
る繰返し単位とするポリエステルを、水分率が少なくと
も0.2重量%以上になるように調湿する工程、140
℃以上の温度で予備結晶化する工程、および180℃以
上240℃以下の温度で不活性ガス雰囲気下または減圧
下で固相重合する工程を含むことを特徴とする高重合度
ポリエステルの製造方法が開示されている。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、成形時での環状三量体などの
オリゴマー類の生成量が少なく、金型汚れを発生させに
くいポリエチレンテレフタレートを提供することを目的
としている。
発明の概要 本発明に係るポリエチレンテレフタレートは、固有粘度
が0.50dj’/g以上であるとともに密度が1.3
7g/−以上であり、かつオリゴマー含有量が0.5重
量%以下であるポリエチレンテレフタレートであって、
しかも該ポリエチレンテレフタレートを290℃の温度
に加熱溶融して段付角板を成形した後のオリゴマー増加
量y(重量%)が、 y≦−0,20x+0.20 [式中yは成形後のオリゴマー増加量(重量%)であり
、Xは成形前のオリゴマー濃度(重量%)である。]で
あることを特徴としている。
本発明に係るポリエチレンテレフタレートは、ポリエチ
レンテレフタレートを成形する際に増加するオリゴマー
の量を上記のように特定したため、成形時においてポリ
エチレンテレフタレートに含まれる環状三量体などのオ
リゴマー類の総量が少なく、したがって金型汚れが発生
しにくい。また本発明はボトル形成以外のフィルム、シ
ート形成についても環状三量体などのオリゴマー類によ
る汚れの解消に利用できる。
発明の詳細な説明 以下本発明に係るポリエチレンテレフタレートについて
具体的に説明する。
本発明に係る新規なポリエチレンテレフタレートは、特
定の固有粘度と密度とを有するとともに、オリゴマー含
有量が0.5重量%以下、好ましくは0.45重量%以
下であり、しかも、特定の条件下で段付角板に成形した
際にオリゴマーの増加量が特定値以下である。
上記のようなポリエチレンテレフタレートは、テレフタ
ル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリ
コールまたはそのエステル形成性誘導体とを原料として
製造されるが、このポリエチレンテレフタレートは20
モル%以下の他のジカルボン酸および/または他のグリ
コールが共重合されていてもよい。
テレフタル酸以外の共重合に用いられるジカルボン酸と
しては、具体的にはフタル酸、イソフタル酸、ナフタリ
ンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキ
シエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン
酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙げられる。
エチレングリコール以外の共重合に用いられるグリコー
ルとしては、具体的にはトリメチレングリコール、プロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカ
メチレングリコールなどの脂肪族グリコール、シクロヘ
キサンジメタツールなどの脂環族グリコール、ビスフェ
ノール類、ハイドロキノン、2.2−ビス(4−β−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオ
ール類などが挙げられる。
上記したようなテレフタル酸またはそのエステル形成性
誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成
性誘導体とを含む原料は、エステル化触媒の存在下でエ
ステル化された後、重縮合触媒の存在下で液相重縮合さ
れ、次いで固相重縮合される。
以下に本発明に係るポリエチレンテレフタレートの製造
方法としては、回分方式、連続方式のいずれを採用して
も良いが、以下に好ましい連続製造方法の一例について
具体的に説明するが、本発明ではこれらの製造方法に限
定されるものではない。具体的にはまず、テレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコー
ルまたはそのエステル形成性誘導体とを含むスラリーを
調製する。
このようなスラリーには、テレフタル酸またはそのエス
テル形成性誘導体1モルに対して1.02〜1.4モル
好ましくは1.03〜1.3モルのエチレングリコール
またはそのニスチル形成性誘導体が含まれる。このスラ
リーは、エステル化反応工程に連続的に供給される。
エステル化反応は、少なくとも2個のエステル化反応器
を直列に連結した装置を用いてエチレングリコールが還
流する条件下で、反応によって生成した水を精留塔で系
外に除去しながら実施される。エステル化反応を行なう
際の反応条件は、第1段目のエステル化反応の温度が通
常240〜270℃好ましくは245〜265℃であり
、圧力が通常0.2〜3kg/afG好ましくは0.5
〜2 kg/carであり、また最終段目のエステル化
反応の温度が通常250〜280℃好ましくは255〜
275℃であり、圧力が通常0〜1 、 5 kg /
 alG好ましくは0〜1.3kg/C[IrGである
したがって、エステル化反応を2段階で実施する場合に
は、第1段目および第2段目のエステル化反応条件がそ
れぞれ上記の範囲であり、3段階以上で実施する場合に
は、第2段目から最終段の1段前までエステル化反応の
反応条件は、上記第1段目の反応条件と最終段目の反応
条件の間の条件である。
たとえば、エステル化反応が3段階で実施される場合に
は、第2段目のエステル化反応の反応温度は通常245
〜275℃好ましくは250〜270℃であり、圧力は
通常0〜2kg/Cr1G好ましくは0.2〜1 、 
5 kg / c/ Gである。これらのエステル化反
応の反応率は、それぞれの段階においては、とくに制限
はないが、各段階におけるエステル化反応率の上昇と度
合が滑らかに分配されることが好ましく、さらに最終段
目のエステル化反応生成物においては通常は90%以上
、好ましくは93%以上に達することが望ましい。
これらのエステル化工程により低次縮合物が得られ、こ
の低次縮合物の数平均分子量は、通常、500〜500
0である。
このようなエステル化反応はテレフタル酸およびエチレ
ングリコール以外の添加物を添加せずに実施することも
可能であり、また後述する重縮合触媒の共存下に実施す
ることも可能であるが、さらにトリエチルアミン、トリ
n−ブチルアミン、べ0 ンジルジメチルアミンなどの第3級アミン、水酸化テト
ラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−ブチルアンモ
ニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムなどの
水酸化第4級アンモニウムおよび炭酸リチウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウムなどの塩基性
化合物を少量添加して実施すると、ポリエチレンテレフ
タレートの主鎖中のジオキシエチレンテレフタレート成
分単位の割合を比較的低水準に保持できるので好ましい
次いで得られた低次縮合物は、重縮合触媒の存在下に減
圧下で、得られるポリエチレンテレフタレートの融点以
上の温度に加熱し、この際生成するグリコールを系外に
留去させて重縮合する液相重縮合工程に供給される。
このような液相での重縮合反応は、1段階で行なっても
、複数段階に分けて行なってもよい。複数段階で行なう
場合、重縮合反応条件は、第1段階目の重縮合の反応温
度が、通常、250〜290℃好ましくは260〜28
0℃であり、圧力が通常、500〜20TOT1好まし
くは200〜1 3QTo++であり、また最終段階の重縮合反応の温度
が通常265〜3000C好ましくは270〜295℃
であり、圧力が通常10〜0 、 1 To++好まし
くは5〜0 、 5 Tor+である。
重縮合反応を2段階で実施する場合には、第1段目およ
び第2段目の重縮合反応条件はそれぞれ上記の範囲であ
り、3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終
段目の1段前までの重縮合反応の反応条件は上記1段目
の反応条件と最終段目の反応条件との間の条件である。
たとえば、重縮合反応が3段階で実施される場合には、
第2段目の重縮合反応の反応温度は通常260〜295
℃好ましくは270〜285℃であり、圧力は通常、5
0〜2TO+1好ましくは40〜5To++の範囲であ
る。これらの重縮合反応工程の各々において到達される
固有粘度(IV)はとくに制限はないが、各段階におけ
る固有粘度の上昇の度合が滑らかに分配されることが好
ましく、さらに最終段目の重縮合反応器から得られるポ
リエチレンテレフタレートの固有粘度(IV)2 は通常0.35〜0.80 d 12 / g好ましく
は0.45〜Q、75 dl/g、さらに好ましくは0
.55〜0.75dl/gの範囲であることが望ましい
本明細書において、固有粘度は、ポリエチレンテレフタ
レート1.2gを0−クロロフェノール15cc中に加
熱溶解した後、冷却して25℃で測定された溶液粘度か
ら算出される。
このポリエチレンテレフタレートの密度は通常、1.3
3〜1.35g/cIllである。
本明細書において、密度は、四塩化炭素およびヘプタン
の混合溶媒を用いた密度勾配管により、23℃の温度で
測定される。
上記のような重縮合反応は触媒および安定剤の存在下に
実施されることが好ましい。触媒として二酸化ゲルマニ
ウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテ
トラn−ブトキシドなどのゲルマニウム化合物、三酸化
アンチモンなどのアンチモン触媒およびチタニウムテト
ラブトキサイドなどのチタン触媒を用いることができる
。これら3 の触媒の中では、二酸化ゲルマニウム化合物を用いると
生成するポリエチレンテレフタレートの色相および透明
性が優れるので好ましい。また、安定剤としては、トリ
メチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリn
−ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートな
どの燐酸エステル類、トリフェニルホスファイト、トリ
スドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルボスフ
ァイトなどの亜リン酸エステル類、メチルアラシドホス
フェート、イソプロビルアラシドホスフェート、プチル
アッシドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブ
チルホスフェート、ジオクチルホスフェートなどの酸性
リン酸エステルおよびリン酸、ポリリン酸などのリン化
合物が用いられる。これらの触媒あるいは安定剤の使用
割合は、テレフタル酸とエチレングリコールとの混合物
の重量に対して、触媒の場合には触媒中の金属の重量と
して、通常、0.0005〜0.2重量%好ましくは0
.001〜0.05重量%の範4 囲であり、また安定剤の場合には、安定剤中のリン原子
の重量として通常、0.001〜0.1重量%好ましく
は0.002〜0.02重量%の範囲である。これらの
触媒および安定剤の供給方法は、エステル化反応工程の
段階において供給することもできるし、重縮合反応工程
の第1段「1の反応器に供給することもできる。
本発明で用いられるポリエチレンテレフタレートには、
上述のようにテレフタル酸以外のジカルボン酸やエチレ
ングリコール以外のジオールが20モル%以下の量で含
まれていてもよいが、特に好ましく用いられるポリエチ
レンテレフタレートは、一般式[I] で表わされるエチレンテレフタレート成分単位(a)の
含有率が、95.0〜99.0モル%の範囲にあり、一
般式[n] で表わされるジオキシエチレンテレフタレート成分単位
(b)の含有率が、1.0〜5.0モル%の5 範囲にあることが望ましい。
このようにして、最終重縮合反応器から得られたポリエ
チレンテレフタレートは、通常、溶融押出成形法によっ
て粒状(チップ状)に成形される。
このような粒状ポリエチレンテレフタレートは、通常2
.0〜5.5mm、好ましくは2.2〜4.0mmの平
均粒径を有することが望ましい。
上記のようにして得られた粒状ポリエチレンテレフタレ
ートは固相重縮合工程に供給される。
固相重合工程に供給される粒状ポリエチレンテレフタレ
ートは、予め固相重縮合を行なう場合の温度より低い温
度に加熱して予備結晶化を行なった後、固相重縮合工程
に供給してもよい。
このような予備結晶化工程は、粒状ポリエチレンテレフ
タレートを乾燥状態で通常、120〜200℃好ましく
は130〜180℃の温度に1分〜4時間加熱して行な
うこともでき、あるいは粒状ポリエチレンテレフタレー
トを水蒸気または水蒸気含有不活性ガス雰囲気下で通常
、120〜200℃の温度に1分間以上加熱して行なう
こ6 ともできる。
上記のような粒状ポリエチレンテレフタレートが供給さ
れる固相重縮合工程は少なくとも1段からなり、重縮合
温度が通常190〜230℃好ましくは195〜225
℃であり、圧力が通常、1 kg/cnf G 〜10
 T oar好ましくは常圧ないし100To+tの条
件下で、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスなどの不活
性ガス雰囲気下で固相重縮合反応が実施される。これら
の不活性ガスの中では窒素ガスが好ましい。
このようして得られたポリエチレンテレフタレートの固
有粘度は、通常0. 50 dl 7g以上、好ましく
は0.54dl/g以上、さらに好ましくは0. 70
 dl!/g以上、特に好ましくは0.72dA/g以
上であることが望ましい。
このポリエチレンテレフタレートの密度は、通常1.3
7g/−以上、好ましくは1.38g/−以上、さらに
好ましくは1.39g/CIA以上であることが望まし
い。
またこのようなポリエチレンテレフタレート中7 に含まれるオリゴマー[主として は、0.45重量%以下、好ましくは0.40重量%以
下であることが望ましい。
本明細書において、ポリエチレンテレフタレート中に含
まれるオリゴマーの量は、以下のようにして測定される
すなわち所定量のポリエチレンテレフタレートを0−ク
ロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで再
析出して濾過して線状ポリエチレンテレフタレートを除
いた後、次いで得られた濾液を液クロマトグラフイー(
島津製作所製L C7A)に供給してポリエチレンテレ
フタレート中に含まれるオリゴマー量を求め、この値を
測定に用いたポリエチレンテレフタレート量で割って、
ポリエチレンテレフタレート中に含まれるオリゴマー量
(重量%)とした。
上記のような粒状ポリエチレンテレフタレートにたとえ
ば水処理を施こすことによって、本発明に係る新規なポ
リエチレンテレフタレートが得ら8 れるが、この水処理は、粒状ポリエチレンテレフタレー
トを水、水蒸気、水蒸気含有ガスなどと接触させること
により行なわれる。
粒状ポリエチレンテレフタレートと水との接触は、ポリ
エチレンテレフタレートを1〜150℃の水に1分間〜
100時間またはそれ以上好ましくは5分〜10時間浸
漬することにより行なわれる。望ましくは、粒状ポリエ
チレンテレフタレートを30〜150℃の水に1分間〜
10時間浸漬することにより行なわれる。さらに望まし
くは、粒状ポリエチレンテレフタレートを40〜110
℃の水に3分〜5時間浸漬することにより行なわれる。
特に好ましくは粒状ポリエチレンテレフタレートを50
〜100℃の熱水に5分間〜3時間浸漬することにより
行なわれる。
また粒状ポリエチレンテレフタレートと水蒸気または水
蒸気含有ガスとの接触は、通常1〜150℃、好ましく
は40〜150℃、さらに好ましくは50〜110℃の
温度の水蒸気または水蒸気含有ガスあるいは水蒸気含有
空気を粒状ポリ9 エチレンテレフタレート1 kg当り、水蒸気として0
.5g以上の量で供給させるか、または存在させて粒状
ポリエチレンテレフタレートと水蒸気を接触させること
により行なわれる。この粒状ポリエチレンテレフタレー
トと水蒸気との接触は、通常1分間〜1年間、好ましく
は5分間〜1,4日間行なわれる。
このようにしてポリエチレンテレフタレートと水あるい
は水蒸気などとを接触させてポリエチレンテレフタレー
トに水処理を行なうことにより、得られる粒状ポリエチ
レンテレフタレートは、後述するようにして算出される
オリゴマーの増加量が減少させられる。
このようにポリエチレンテレフタレートに水処理を施す
ことによって、ポリエチレンテレフタレートの成形時で
の環状三量体などのオリゴマー類の増加量が減少するの
は、この環状三量体などのオリゴマー類の増加が重縮合
触媒の触媒作用により引き起こされており、しかもこの
重縮合触媒がポリエチレンテレフタレートに水処理を施
すこ0 とにより失活するためであろうと考えられる。
成形時の環状三量体などのオリゴマー類増加量が低減せ
しめられたポリエチレンテレフタレートは、たとえば上
述のようにポリエチレンテレフタレートを水、水蒸気あ
るいは水蒸気含有ガスと接触させることによって搏るこ
とかできる。
このようにして得られた本発明に係る新規な粒状ポリエ
チレンテレフタレートは、温度290℃に加熱溶融して
段付角板を成形した後のオリゴマー増加量y(重量%)
が、 y≦−〇、20x+0.20  好ましくはy≦−〇、
20x+0.18  さらに好ましくはy≦−0,20
x+0.16である。
上記式中Xは、成形前のオリゴマー濃度(重量%)であ
る。
本明細書において、粒状ポリエチレンテレフタレートか
ら段付角板を成形した後のオリゴマー増加量(重量%)
は、以下のようにして測定される。
すなわちポリエチレンテレフタレー) 2 kgを温度
140℃、圧力I Q lor+の条件で16時間以上
1 棚段式の乾燥器を用いて乾燥して、粒状ポリエチレンテ
レフタレートの水分を50 ppm以下にする。
次に、乾燥ポリエチレンテレフタレートを名機製作所■
製M−70A射出成形機によりシリンダー温度290℃
、金型冷却水温度15℃の条件下で射出成形して、段付
角板状の成形物を得る。
成形された4 mm厚さの板状成形物をチップ状に切断
、オリゴマー測定用試料とする。
なお段付角板を構成するポリエチレンテレフタレートの
オリゴマー含有量の測定は、上記と同様の方法で測定さ
れる。
このようなポリエチレンテレフタレートは、成形時での
環状二量体などのオリゴマー類の総量が少ないため、射
出成形機械などの成形機に供給して中空成形体用プリフ
ォームを成形し、このプリフォームを所定形状の金型に
挿入し延伸ブロー成形した後ヒートセットして中空成形
容器を成形する際に、環状三量体などのオリゴマー類が
金型に付着することによる金型汚れが発生しに(い。
発明の効果 2 本発明に係るポリエチレンテレフタレートは、固有粘度
が0.50dl/g以上であるとともに密度が1.37
g/−以上であり、かつオリゴマー含有量が0.5重量
%以下であるポリエチレンテレフタレートであって、し
かも該ポリエチレンテレフタレートを温度290℃に加
熱溶融して段付角板を成形した後のオリゴマー増加ff
1y (重量%)がy≦−〇、20x+0.20 (式
中Xは段付角板に成形前のオリゴマー濃度)であるため
、成形時においてポリエチレンテレフタレートに含まれ
るオリゴマーの総量が少なく、シたがって金型汚れが発
生しにくい。
したがって、本発明に係るポリエチレンテレフタレート
は、成形品を製造する際に頻繁に洗浄を行なう必要がな
いため、ボトル、フィルム、シートなどの成形品の生産
性を向上させることができ、しかも得られるボトル、フ
ィルム、シートなどの白化を防止することができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
3 実施例1 固有粘度が0.80dl/gであり、密度が1.40g
/aMであり、オリゴマー含有量が0.33重量%であ
る粒状ポリエチレンテレフタレート5kgを、ステンレ
ス容器内で6.5kgの蒸留水に浸漬させた。
次に、ポリエチレンテレフタレートおよび蒸留水が入っ
たステンレス容器を外部より加熱し、内温を90℃にコ
ントロールし、4時間保持して熱水処理を行なった後、
脱水乾燥して本発明に係るポリエチレンテレフタレート
を得た。
次にこのようにして得られた本発明に係る粒状ポリエチ
レンテレフタレー)2kgを、温度140℃、圧力10
 torrの条件で16時時間上棚段式の乾燥器を用い
て乾燥して、粒状ポリエチレンテレフタレートの水分を
50 ppm以下とした。
次に得られた乾燥粒状ポリエチレンテレフタレートを名
機製作所■製M−70A射出成形機によりシリンダー温
度290℃、金型冷却水温度15℃の条件下で射出成形
して、厚さ4謹の段付4 角板を得た。
得られた厚さ4 mmの段付角板をチップ状に切断し、
オリゴマー測定用試料とした。この段付角板のオリゴマ
ー含有量は、0.35重量%であった。
したがってオリゴマー増加量は0.02重量%であった
実施例2 固有粘度が0.78dl/gであり、密度が1.40g
/−であり、オリゴマー含有量が0.28重量%である
ポリエチレンテレフタレー)5kgを、実施例1と同様
の方法により、熱水処理し、次いで段付角板に成形し、
この段付角板に含まれるオリゴマー量を測定したところ
、0.29重量%であって、オリゴマー増加量は0.0
1重量%であった。
実施例3 実施例1で原料として用いたポリエチレンテレフタレー
トをステンレス容器に5 kgを充填し、水蒸気を毎時
0.5kgの量で30分間通蒸した。
実施例1と同様の方法で乾燥後、次いで段付角5 板に成形し、この段付角板に含まれるオリゴマー量を測
定したところ、0.40重量%であり、オリゴマー増加
量は0.07重量%であった。
比較例1 実施例1の原料ポリエチレンテレフタレートを140℃
で14時間窒素ガス中で乾燥した後、そのまま実施例1
と同様にして段付角板に成形し、この段付角板に含まれ
るオリゴマー量を測定したところ0.51重量%であり
、オリゴマー増加量は0.18重量%であった。
比較例2 実施例2の原料ポリエチレンテレフタレートを比較例1
と同様にして段付角板に成形し、この段付角板に含まれ
るオリゴマー量を測定したところ、0.46重量%であ
り、オリゴマー増加量は0.18重量%であった。
上記のような結果を第1図に示す。この第1図では、横
軸は成形前のチップ中に含まれるオリゴマー濃度(重量
%)であり、縦軸は段付角板に成形後の成形物中に含ま
れるオリゴマー濃度である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、成形前の粒状ポリエチレンテレフタレート中
に含まれるオリゴマー量と、段付角板に成形した後に段
付角板に含まれるオリゴマー量との関係を示す図である

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)固有粘度が0.50dl/g以上であるとともに
    密度が1.37g/cm^3以上であり、かつオリゴマ
    ー(環状三量体)含有量が0.50重量%以下であるポ
    リエチレンテレフタレートであって、しかも該ポリエチ
    レンテレフタレートを290℃の温度に加熱溶融して段
    付角板を成形した後のオリゴマー増加量y(重量%)が
    、 y≦−0.20x+0.20 [式中yは成形後のオリゴマー増加量(重量%)であり
    、xは成形前のオリゴマー濃度(重量%)である。]で
    あることを特徴とするポリエチレンテレフタレート。
JP2082349A 1989-03-31 1990-03-29 ポリエチレンテレフタレート Pending JPH037725A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2082349A JPH037725A (ja) 1989-03-31 1990-03-29 ポリエチレンテレフタレート

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-83354 1989-03-31
JP8335489 1989-03-31
JP2082349A JPH037725A (ja) 1989-03-31 1990-03-29 ポリエチレンテレフタレート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH037725A true JPH037725A (ja) 1991-01-14

Family

ID=26423386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2082349A Pending JPH037725A (ja) 1989-03-31 1990-03-29 ポリエチレンテレフタレート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH037725A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04214716A (ja) * 1990-12-11 1992-08-05 Teijin Ltd 射出成形用ポリエステル

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5513715A (en) * 1978-07-14 1980-01-30 Nippon Ester Co Ltd Preparation of polyester pellet
JPS56118420A (en) * 1980-02-25 1981-09-17 Teijin Ltd Production of polyester
JPS623170A (ja) * 1985-06-28 1987-01-09 Suzuki Motor Co Ltd 減圧始動装置
JPH0282345A (ja) * 1988-09-20 1990-03-22 Hitachi Chem Co Ltd マルチプロセッサシステムの暴走停止方法及びその方法を用いた装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5513715A (en) * 1978-07-14 1980-01-30 Nippon Ester Co Ltd Preparation of polyester pellet
JPS56118420A (en) * 1980-02-25 1981-09-17 Teijin Ltd Production of polyester
JPS623170A (ja) * 1985-06-28 1987-01-09 Suzuki Motor Co Ltd 減圧始動装置
JPH0282345A (ja) * 1988-09-20 1990-03-22 Hitachi Chem Co Ltd マルチプロセッサシステムの暴走停止方法及びその方法を用いた装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04214716A (ja) * 1990-12-11 1992-08-05 Teijin Ltd 射出成形用ポリエステル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5573820A (en) Process for preparing polyester
JPH08283394A (ja) ポリエチレンテレフタレートの製造方法
KR950013878B1 (ko) 성형용 폴리에틸렌 테레프탈레이트 및 그의 제조 및 처리방법
JPH08283393A (ja) ポリエチレンテレフタレートおよびその製造方法
JPH0347830A (ja) ポリエチレンテレフタレートの製造方法
JPH08253563A (ja) ポリエチレンテレフタレートの処理方法
JPH09221540A (ja) ポリエチレンテレフタレート、中空容器および延伸フィルム
JPH0372524A (ja) ポリエチレンテレフタレート
JP2583008B2 (ja) ポリエチレンテレフタレートの製造方法
JP2854834B2 (ja) ポリエチレンテレフタレートの製造方法
JP3357489B2 (ja) ポリエステルの製造方法
JP2000219730A (ja) ポリエステル樹脂
JPH037725A (ja) ポリエチレンテレフタレート
JPH10114819A (ja) ポリエチレンテレフタレート
JP3357488B2 (ja) ポリエステルの製造方法
JPH03174441A (ja) ポリエチレンテレフタレートの処理方法
JP3195340B2 (ja) ポリエチレンテレフタレート成形体
JP3459431B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれにより成る中空容器および延伸フィルム
JP2000226445A (ja) ポリエステル樹脂
JP3685896B2 (ja) ポリエステル樹脂の乾燥方法
JP3015061B2 (ja) ポリエチレンテレフタレートおよびその製造方法
JP2001011198A (ja) ポリエチレンテレフタレート成形体
JP3205350B2 (ja) ポリエチレンテレフタレート
JPH03215521A (ja) ポリエチレンテレフタレート
JPH0931178A (ja) ポリエチレンテレフタレートの製造方法