JPH0375517B2 - - Google Patents

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JPH0375517B2
JPH0375517B2 JP17934986A JP17934986A JPH0375517B2 JP H0375517 B2 JPH0375517 B2 JP H0375517B2 JP 17934986 A JP17934986 A JP 17934986A JP 17934986 A JP17934986 A JP 17934986A JP H0375517 B2 JPH0375517 B2 JP H0375517B2
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crystal
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JP17934986A
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Yoshinari Kozuka
Ryuichi Oochi
Masato Osanawa
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、単結晶ガーネツト体、特に分解溶融
を示すものの製造法に関するものであり、更に詳
しくは多結晶体を溶融することなく単結晶化せし
めて得られる単結晶ガーネツト体の品質を向上せ
しめる方法に関するものである。 (背景技術) 従来から、単結晶ガーネツトなどの単結晶体の
製法としては、原料を溶融点以上の高温で溶融せ
しめて得られる液相より、目的とする単結晶を育
成する方法が採用されてきており、例えば鉄ガー
ネツト系単結晶体は、フラツクス法、フローテイ
ングゾーン(FZ)法、液相エピタキシヤル
(LPE)法等により製造されている。 しかしながら、フローテイングゾーン(FZ)
法による単結晶の製造法は、ハロゲンランプの光
を回転楕円面鏡により集光して、棒状の多結晶体
を局部的に加熱、溶融せしめ、単結晶を成長させ
る手法であるが、この方法では、10mmφ程度の小
さな棒状の単結晶体しか得ることが出来ず、しか
も単結晶の育成に長時間を要し、著しく生産性の
悪いものであつた。そして、当然のことながら、
その得られた単結晶のコストも著しく高いもので
あつた。 さらに、フラツクス法は、PbO、B2O3等の融
剤を含んだ溶液を徐冷し、種子単結晶を結晶成長
させ、目的とする単結晶体を得るようにした方法
であるが、この方法では、結晶成長に際し、前記
した融剤が単結晶中に取り込まれたり、異相の析
出があり、得られる単結晶体の品質を低下せしめ
る等といつた問題点があつた。 また、LPE法は、例えばガトリウムガリウム
ガーネツト(GGG)基板上に結晶成長させ、目
的とする単結晶体を得る方法であるが、薄膜しか
得られないこと、および高価な基板を必要とした
り、量産性が劣るなどといつた問題点があつた。 このように、従来の単結晶体の各種の製造手法
においては、何れも、製造コスト上において、ま
た設備的に、更には生産性の面において、或いは
品質的に、何等かの問題を有するものであつたの
である。 そこで、本発明者らは、このような単結晶体の
製造手法における問題を悉く解消するために、別
途、種単結晶に接触せしめた多結晶体を単結晶化
せしめて、分解溶融を示す単結晶体、特にガーネ
ツト単結晶体を効果的に製造し得る方法を提案し
た。即ち、この方法は、単結晶化されるべき多結
晶材と所定の種単結晶材とを接触させて、共晶温
度以上、分解溶融温度未満の温度で加熱せしめ、
前記多結晶材を溶融させることなく、所定の単結
晶を前記単結晶材より前記多結晶材方向に結晶成
長させて、単結晶を育成するものであり、これに
よつて、均質な単結晶体、特にガーネツト単結晶
体を量産性よく、また経済的に有利に製造し得る
こととなつたのである。 而して、本発明者らの更なる検討によれば、こ
のようにして得られたガーネツト単結晶体には、
単結晶化原料たるガーネツト系多結晶体に起因し
て、、或る程度の気泡(気孔)が含まれるように
なるが、このガーネツト単結晶体が光アイソレー
タ、電流(磁界)センサー用フアラデー素子等の
光磁気材料として用いられることを考えると、そ
のような気孔の存在によつて光の乱反射等が惹起
されて、性能の低下がもたらされないように、そ
のような気泡を該ガーネツト単結晶体から除去す
るのが望ましいことが明らかとなつた。 (発明の目的) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、その目的とするとこ
ろは、量産生に富み、均質な、しかも残存気孔の
極めて少ない単結晶ガーネツト体の製造法を提供
することにある。 (発明の構成) そして、本発明は、かかる目的を達成するため
に、ガーネツト系多結晶材と少なくとも一部が単
結晶である単結晶ガーネツト材とを接触させて、
加熱せしめることにより、前記ガーネツト系多結
晶材を溶融させることなく、該単結晶ガーネツト
材のガーネツト単結晶を、該ガーネツト系多結晶
材側に結晶成長させて、ガーネツト単結晶を育成
し、単結晶ガーネツト化体を形成せしめた後、こ
の得られた単結晶ガーネツト化体を、熱間静水圧
プレス法により加圧熱処理することを特徴とする
ものである。 なお、かかる本発明手法においては、前記加圧
熱処理は、好適には、前記単結晶ガーネツト化体
を、分解溶融温度未満で、且つ該分解溶融温度よ
り100℃低い温度以上の温度において、500Kg/cm2
以上の圧力にて、熱間静水圧プレスすることによ
り、実施されることとなる。 また、本発明の好ましい実施態様に従えば、前
記育成されるガーネツト単結晶はイツトリウム鉄
ガーネツト(YIG)単結晶であり、且つ前記加圧
熱処理が、単結晶ガーネツト化体を、1450℃〜
1550℃の温度範囲において、500Kg/cm2以上の圧
力にて、熱間静水圧プレスすることにより、実施
されることとなる。 (構成の具体的説明) ところで、かかる本発明では、先ず、単結晶化
原料たるガーネツト系多結晶材と所定の種単結晶
材、即ち少なくとも一部がガーネツト単結晶から
構成されている単結晶ガーネツト材とを接触さ
せ、一般にそれらの接合状態下において、かかる
種単結晶材のガーネツト単結晶を、それらの接触
界面を乗り越えさせて、ガーネツト系多結晶材側
に成長せしめ、かかる多結晶材を単結晶化せしめ
る、該多結晶体の固体状態下における単結晶ガー
ネツトの育成が実施されるが、そのような単結晶
の育成にあつては、かかる多結晶材を溶融させる
ことなく、該多結晶材の結晶粒界に液相を生成さ
せることにより、単結晶が多結晶材方向に効果的
に成長せしめられるのである。 なお、このような液相を生成させるには、一般
に、種単結晶材に接触せしめられたガーネツト系
多結晶材を、その共晶温度以上、分解溶融温度未
満の温度で加熱するようにされる。 例えば、イツトリウム鉄ガーネツト(YIG)材
料にあつては、その相図[J.H.Van Hook;J.
Am.Ceram.Soc.45,162(1962)]において、材料
粗成が、Y2O3=37.5mol%の化学量論組成より
Fe2O3の多い組成について、液相を生成せしめる
ことが可能であり、またその際の加熱温度として
は、1469℃(共晶温度)〜1555℃(分解溶融温
度)であり、この加熱温度領域において、ガーネ
ツト相と液体が共存しているのである。なお、こ
の領域内において、温度の高い程、また温度保持
時間の長い程、単結晶の成長長さは長くなる。ま
た、加熱温度が1469℃よりも低くなると、単結晶
が実質的に成長しなくなり、一方、1555℃よりも
高くなると、結晶が分解する等の不都合が惹起さ
れるものである。 また、かかる本発明に従つて単結晶化せしめら
れるガーネツト系多結晶材としては、一般に、共
晶温度以上、分解溶融温度未満の温度において、
固相(ガーネツト)の体積比率が95%以上となる
組成からなる多結晶材料が好適に用いられること
となる。ただし、加熱時において、ガーネツト系
多結晶材中の液相量が多くなり過ぎると、ガーネ
ツト単結晶の成長が妨げられる等の不都合が惹起
されるからである。 一方、かかるガーネツト系多結晶材を単結晶化
するための種単結晶である種単結晶材は、少なく
とも一部が単結晶である、換言すれば単結晶ガー
ネツトを少なくとも一部に有するガーネツト材料
であつて、通常、前記ガーネツト系多結晶材と同
一若しくは類似の組成の種単結晶材が用いられる
ものであり、このような種単結晶材の使用によつ
て、そこに存在するガーネツト単結晶部分からガ
ーネツト系多結晶材側の向かつて、単結晶が成長
するようになるのである。尤も、種単結晶材は、
その全体が一つの単結晶にて形成されたものであ
つても何等差支えないが、経済的な観点からすれ
ば、部分的に単結晶ガーネツト部分を有する複合
ガーネツト材料も好適に用いることが出来る。 ところで、本発明において育成されるガーネツ
ト単結晶は、好適には、3R2O3・5R′2O3で示さ
れ、そしてRがY、Sm、Eu、Gd、Tb、DY、
Ho、Er、Tm、Yb、Lu、La、Pr、Nd、Bi、Ca
のうちの少なくとも1種からなり、R′がFe、Al、
Ga、In、V、Snのうち少なくとも1種からなる
ガーネツト型酸化物、例えば前記したYIG単結晶
などであるが、それには、このような単結晶を与
えるようにガーネツト系多結晶材が調製されねば
ならない。而して、かかる育成単結晶ガーネツト
を与える多結晶材としては、一般に、次式:
62.5mol%<R′2O3≦63.5mol%を満足する割合の
R′2O3成分(従つて、R2O3成分としては、
36.5mol%≦R2O3<37.5mol%の範囲となる)を
有する組成となるように調製されることとなる。
なお、このR′2O3の代表的なものは、Fe2O3であ
るるが、このFe2O3の他にも、またFe2O3と共に、
前示の各種の元素の酸化物が単独に或いは複数で
用いられ、更にFe2O3としては、代表的には
Y2O3が用いられるものである。 なお、ガーネツト系多結晶材の組成に関して、
Fe2O3などのF′2O3量が多い程、多結晶体中の液
相量は多く、単結晶成長開始温度は低くなる。し
かし、F′2O3量が63.5mol%以上となると、多結晶
体内部で不連続結晶粒成長が惹起され易く、そし
てそれによつて巨大な粒子となり、ガーネツト単
結晶の成長を妨げる等の不都合を惹起するところ
から、余りにも多くのR′2O3量の存在は避けるこ
とが望ましく、特に好適には、63.0mol%までと
することが望ましい。一方、Fe2O3などのR′2O3
量が62.5mol%以下では、単結晶の成長は認めら
れないのである。尤も、このようなR′2O3と共
に、ガーネツト系多結晶材の主成分となるRe2O3
は、かかるR′2O3量に対応して、36.5mol以上、
望ましくは37.0mol以上、37.5mol未満とされる
必要がある。 また、かくの如き手法に従うガーネツト単結晶
の成長に際しては、ガーネツト単結晶に成長面の
異方性があり、鉄ガーネツト系の成長面(110)
面であることが認められているところから、種子
単結晶ガーネツトを(110)面とすることにより、
換言すれば種単結晶材のガーネツト系多結晶材に
対する接合面を(110)面とすることにより、均
一なガーネツト単結晶の成長を行なわせることが
出来、これによつて、その後の加工におけるガー
ネツト単結晶の有効利用を図り得る利点を生ずる
のである。 なお、このような単結晶化手法において、ガー
ネツト系多結晶材と種単結晶材とを接触させて、
所定のガーネツト単結晶を育成せしめるに際して
は、それらガーネツト系多結晶材及び種単結晶材
は、それらの接触に先立つて、相互の密着のため
に、それらの接触面に対して充分な鏡面研磨が施
されることとなる。また、かかるガーネツト系多
結晶材と種単結晶材の突合わせによる接触は、そ
れらの当接部分に、それらを溶解する酸、例えば
塩酸、硝酸、硫酸等、或いはその塩を介在せしめ
て突き合わせ、それらガーネツト系多結晶材及び
種単結晶材を仮接着させることが望ましい。その
理由は、種単結晶材とガーネツト系多結晶材の相
互の位置を、そのような酸によつて形成される或
いは最初から存在させられる、それら材料成分の
塩により、固定せしめることが望ましいからであ
り、特に前記したように、ガーネツト単結晶の成
長面である(110)面を固定して、ガーネツト系
多結晶材に接触せしめることが望ましいからであ
る。 そして、このように、種単結晶材をガーネツト
系多結晶材に接触せしめた状態において、加熱す
ることにより、前記したように、ガーネツト単結
晶が育成せしめられて、ガーネツト系多結晶材の
単結晶化が行なわれることとなるのである。 このようにして得られた単結晶ガーネツト化体
(ガーネツト系多結晶材−種単結晶材接合体の単
結晶化物)は、組成が均質で、従つて光磁気特性
が安定しており、また他の手法に比して、量産化
が極めて容易であり、その製造コストを安価と為
し得る等の特徴を有しているが、反面、この単結
晶ガーネツト化体には、サブミクロンから数μm
径の均一に分布した気孔が含まれているところか
ら、本発明にあつては、この単結晶ガーネツト化
体に対して所定のHIP法を適用して、加圧熱処理
するようにしたのである。 すなわち、本発明は、単結晶ガーネツト化体に
対して、HIP法による加圧熱処理を施すことによ
り、その内部に存在する気孔が有利に減少せしめ
られ得るとの知見に基づいて、完成されたもので
ある。そして、その際のHIP圧力・温度条件は、
処理されるべき単結晶ガーネツト化体の種類や気
孔の存在状態、更には目的とする気孔の減少程度
等に応じて適宜に選択されることとなるが、一般
に、HIP圧力としては、500Kg/cm2以上の圧力が
好適に採用され、これによつて気孔の減少が有利
に達成される。なお、HIP圧力の上限は装置によ
つて決まり、2000Kg/cm2を越えるような高い圧力
を加える場合にあつては、装置が大掛かりとな
り、量産用装置としては不適当である。従つて、
HIP圧力条件は、500〜2000Kg/cm2の範囲で適宜
に選択されることとなるが、なかでも1000〜1500
Kg/cm2の範囲内の圧力が好適に採用されることと
なる。HIP圧力が1000Kg/cm2よりも低くなると、
単結晶ガーネツト化体中に存在する気孔を減少せ
しめるために、より高い温度が必要となるからで
あり、また1500Kg/cm2を越えるHIP圧力下におい
ては、装置の損傷が激しくなるからである。 また、HIP温度としては、単結晶ガーネツト化
体の分解溶融温度未満で、該分解溶融温度より
100℃低い温度以上の範囲内の温度を採用するの
が適切である。単結晶ガーネツト化体中の気孔の
減少は、分解溶融温度より100℃低い温度以上の
温度下における熱処理によつて、より顕著となる
からであり、一方分解溶融温度を越えるHIP温度
下においては、単結晶ガーネツト化体の劣化が惹
起されてしまうからである。なお、育成される単
結晶ガーネツトがイツトリウム鉄ガーネツト
(YIG)であるときは、このHIP温度としては、
実用的には、1450℃〜1550℃の温度範囲が採用さ
れることとなる。 そして、このようなHIP処理によつて、単結晶
ガーネツト化体中の気孔は、著しく低減せしめら
れ、気孔率が有利には0.01%以下とされ得、以て
気孔による悪影響が極力回避され得、品質の良好
な単結晶ガーネツト体が有利に製造され得るので
ある。また、そのような単結晶ガーネツト体は、
多結晶体の単結晶の育成によつて得られる単結晶
ガーネツト化体が用いられるものであるところか
ら、量産性に富み、また組成が均質で、且つ製造
コストの安価な単結晶体である特徴を有している
のである。 なお、本発明において、気孔率とは、試料の任
意の切断面における気孔の占める面積を百分率に
て示したものであり、具体的には、次のようにし
て求められた値である。即ち、所定の試料の任意
の切断面に対して研磨を施し、その研磨面を金属
顕微鏡を用いて1000倍の倍率にて検査し、視野中
の気孔径:dと、その個数:nを測定して、全視
野面積に対する気孔面積より、下式に従つて気孔
率(P)が求められるものである。 P(%)= 〓i π(di/2)2ni/測定面積×100 但し、di気孔径(長径) ni気孔径di気孔数 (実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発
明を更に具体的に明らかにすることとするが、本
発明が、かかる実施例の記載によつて何等制限的
に解釈されるものでないことは、言うまでもない
ところである。 また、本発明が、以下の実施例の他にも、更に
上記した具体的記述の他にも、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて
種々なる形態において実施され得るものであるこ
とも、理解されるべきである。 実施例 1 純度:99.99%の酸化イツトリウムと純度:
99.5%の酸化第2鉄とを原料として用いて、
Y2O3=37.4mol%、Fe2O3=62.6mol%の調合物
を調製した後、かかる調合物を成形し、そしてそ
れを1350℃で4時間焼成することにより、YIG系
の多結晶体を得た。 次いで、この多結晶体とFZ法により作られた
YIG単結晶とから、それぞれ、10mm×10mm×10mm
の多結晶材と10mm×10mm×0.5mmの種単結晶材と
を試料として切り出し、そしてその接合面を、ダ
イヤモンド砥粒を用いてスズ盤で研磨して、平滑
度:Rmaxが0.03μmの面と為した後、更にその
接合面に硝酸を塗布して、それら種単結晶材と多
結晶材を重ね合わせ、そして1300℃で1時間加熱
することにより、それら多結晶材と種単結晶材と
を接合した。 そして、この得られた接合体に対して、更に昇
温速度:300℃/時で1530℃まで昇温し、そのま
ま8時間温度保持して加熱した後、冷却すること
からなる単結晶育成操作を施した結果、単結晶成
長長さ8mmのYIG単結晶化物を得た。そして、こ
の単結晶化物の気孔率を測定したところ、0.5%
であつた。 次いで、このようにして得られたYIG単結晶化
物をHIP炉に入れ、そしてArガスを加圧媒体と
して、300℃/時の昇温速度で昇温し、下記第1
表に示した保持温度、圧力条件で1時間保持した
後、冷却して、かかるYIG単結晶化物の気孔率を
測定したところ、下記第1表の如くなつた。 かかる第1表から明らかなように、温度の高い
程、また圧力の高い程、YIG単結晶化物中の気孔
は減少した。そして、温度:1450℃以上、圧力:
500Kg/cm2以上の条件の組合せで、気孔率が0.1%
以下のYIG単結晶化物を有利に得ることが出来
た。
【表】 実施例 2 純度:99.99%の酸化イツトリウム、純度:
99.9%の酸化テルビウム、純度:99.9%の酸化鉄
を原料として使用して得られた、Y2O3=30.3mol
%、Tb2O3=7.1mol%、Fe2O3=62.6mol%の調
合物を成形し、そしてその成形体を1400℃の温度
で4時間焼成することにより、ガーネツト系多結
晶体を得た。 次いで、この得られた多結晶体及びこれと略同
一の組成を有する単結晶とから、それぞれ、10mm
×10mm×10mmの原料多結晶材と10mm×10mm×0.5
mmの種単結晶材とを試料として切り出し、そして
その接合面を、ダイヤモンド砥粒を用いてスズ盤
で研磨して、平滑度:Rmaxが0.03μmの平滑面
と為し、更にその接合面に硝酸を塗布した後、そ
れら単結晶材と多結晶材を重ね合わせ、そして
1300℃の温度で1時間加熱せしめて、接合した。 そして、この得られた接合体を、更に、昇温速
度:300℃/時で1530℃まで昇温し、そのまま4
時間温度保持した後、冷却することにより、単結
晶育成操作を行なつた結果、種子結晶材より単結
晶が5mm成長したブロツク状の単晶体を得た。こ
の単結晶体の気孔率は0.3%であつた。 次に、この単結晶化ブロツクをHIP炉中に入
れ、そしてArガスを媒体として、300℃/時の昇
温速度で昇温し、温度:1530℃、圧力:1500Kg/
cm2で加熱・加圧熱処理した後、冷却し、気孔率を
測定したところ、0.01%以下であつた。 実施例 3 純度:99.99%の酸化イツトリウム、純度:
99.9%の酸化鉄、純度:99.9%の炭酸カルシウ
ム、純度99.9%の二酸化スズ、及び純度:99.9%
の五酸化バナジウムを原料として用いて得られ
た、Y2O3=21.1mol%、Fe2O3=44.7mol%、
CaO=21.1mol%、SnO2=10.5mol%、V2O5
2.6mol%の調合物を1200℃で仮焼した後、粉砕
し、そしてこの得られた粉末を成形し、その成形
物を1350℃で4時間焼成することにより、多結晶
体を得た。 この多結晶体と類似の組成を有する単結晶体と
から、それぞれ、10mm×10mm×10mmの多結晶材と
10mm×10mm×0.5mmの種単結晶材とを試料として
切り出し、その接合面をダイヤモンド砥粒を用い
てスズ盤で研磨して、平滑度:Rmaxが0.03μm
の平滑面と為し、そしてその接合面に硝酸を塗布
した後、それら単結晶材と多結晶材とを重ね合わ
せて、1300℃の温度で1時間加熱することによ
り、接合せしめた。 そして、この接合物を、更に、昇温速度:300
℃/時で1400℃まで昇温し、そして1400℃から10
℃/時の昇温速度で1500℃まで昇温した後、冷却
して、得られたガーネツト単結晶育成物の気孔率
を測定したところ、0.05%であつた。 次いで、このガーネツト単結晶化ブロツクを
HIP炉中に入れ、そしてArガスを媒体として、
300℃/時の速度で昇温し、温度:1450℃、圧
力:2000Kg/cm2で1時間保持した後、冷却し、気
孔率を測定したところ、0.01%以下であつた。 (発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従え
ば、単結晶化原料たるガーネツト系多結晶材を種
単結晶材(ガーネツト単結晶)に接触させた、該
多結晶材を溶融させることなく、固体状態にてガ
ーネツト単結晶の育成を行ない、そして得られた
単結晶ガーネツト化体HIP処理することによつ
て、その内部の気孔を有利に除去せしめることが
出来るものであるところから、量産性に著しく富
み、しかも従来の装置の如く、単結晶材や多結晶
材を回転させつつ、単結晶化せしめる必要が全く
ないために、装置的にも極めて簡略化され、また
大型装置を必要とせず、コスト的に他の手法に比
べて安価であり、しかも工程としても簡単である
等の特徴を有しているものであり、以て低気孔
で、安価な単結晶ガーネツト体、特にYIG系単結
晶体を有利に提供し得ることとなつたのである。 そして、このようにして得られた均質な単結晶
ガーネツト体、特にYIG系単結晶体は、光アイソ
レータや電流(磁界)センサー用フアラデー素子
等の磁気光学材料として、有利に用いられること
となつたのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ガーネツト系多結晶材と少なくとも一部が単
    結晶である単結晶ガーネツト材とを接触させて、
    加熱せしめることにより、前記ガーネツト系多結
    晶材を溶融させることなく、該単結晶ガーネツト
    材のガーネツト単結晶を、該ガーネツト系多結晶
    材側に結晶成長させて、ガーネツト単結晶を育成
    し、単結晶ガーネツト化体を形成せしめた後、こ
    の得られた単結晶ガーネツト化体を熱間静水圧プ
    レス法により加圧熱処理することを特徴とする単
    結晶ガーネツト体の製造。 2 前記加圧熱処理が、前記単結晶ガーネツト化
    体を、分解溶融温度未満で、且つ該分解溶融温度
    より100℃低い温度以上の温度において、500Kg/
    cm2以上の圧力にて、熱間静水圧プレスすることか
    らなる特許請求の範囲第1項記載の単結晶ガーネ
    ツト体の製造法。 3 前記ガーネツト単結晶がイツトリウム鉄ガー
    ネツト単結晶であり、且つ前記加圧熱処理が、単
    結晶ガーネツト化体を、1450℃〜1550℃の温度範
    囲において、500Kg/cm2以上の圧力にて、熱間静
    水圧プレスすることからなる特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の単結晶ガーネツト体の製造
    法。
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