JP2002348196A - 希土類バナデート単結晶およびその製造方法 - Google Patents

希土類バナデート単結晶およびその製造方法

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嘉幸 塩野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 希土類バナデート(RVO4 、ここにRは希
土類元素である)単結晶の製造方法を再検討し、確実に
大型で着色のない品質の均一な単結晶を得て、一括切
断、研磨加工することにより低コストの光デバイスの偏
光素子を提供する。 【解決手段】 イリジウム製ルツボ4の底に種結晶11
を配置し、その上にYVO4原料を充填した後、高周波
誘導コイル10に高周波電力を印加してルツボ4を加熱
し、原料全体を融解する。種結晶11はルツボ4の底面
を介してヘリウムガス14の吹き付けにより融解しない
ように保持される。密着チャンバー2内には窒素と酸素
の混合ガスを雰囲気ガス15として流し、雰囲気酸素濃
度が0.1〜5%となるように調整する。そしてヘリウ
ムガス流量および高周波電力を制御しながら降温し、静
かにゆっくりとルツボ一杯に結晶を成長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信デバイスに用
いられる希土類バナデート単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】光の分離、合成、制御等を目的に、複屈
折性を有する偏光素子の使用が急増している。光通信、
特に光アイソレータ、光サーキュレータ等では偏光子、
検光子として複屈折性単結晶が用いられている。従来、
常光と異常光の屈折率差が大きいことが主要な要件とな
るデバイスにおいては、偏光素子としてカルサイト(C
aCO3 )やルチル(TiO2 )が用いられてきた。カ
ルサイトは古くから天然のものが用いられてきた。
【0003】しかし、近年光通信をはじめとする光利用
システムの急速な進展に伴い、天然品では賄いきれない
状況になってきた。そこで、ルチルが1990年頃から
本格的に生産されるようになった。しかし、ルチルは火
炎溶融法あるいは浮遊帯溶融法により合成されるため、
大きな結晶を得るのが困難で、結晶寸法の点で制限があ
り、コストダウンが難しい状況であった。
【0004】一方、イットリウムバナデート(YVO
4 )をはじめとする希土類バナデート(RVO4 、ここ
にRは希土類元素である)は正方晶系に属し、その対称
性ゆえに光学的には一軸性を示し、ルチルと同等の複屈
折性を有している。この結晶は回転引上げ法によって育
成可能なため、量産化、大口径化、長尺化の可能性があ
り、検討がなされてきた。特開2000−72596号
公報には、雰囲気の酸素濃度を1.0%ないし0.1
%、および成長速度を1.25mm/Hr以下とする回
転引き上げ法によって偏光素子用イットリウムバナデー
ト単結晶を製造する方法が開示されており、直胴部の直
径25mm、長さ50mmのイットリウムバナデート単
結晶が得られたと記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】まず、本発明者らは回
転引上げ法にて、少なくとも直径30mm以上、長さ6
0mm以上の形状を有するYVO4 単結晶を得ることを
目標に、育成実験を繰り返してきた。しかし、YVO4
は熱伝導率が非常に小さいため、直径が20mm以上と
なった場合、単結晶育成中に突然、融液から結晶が離れ
てしまい、長い結晶が得られないという問題を有してい
た。直径30mmの場合に得られる長さは10mm程度
であり、大口径化、長尺化は困難であった。
【0006】そこで発明者等は、希土類バナデート単結
晶の製造方法を再検討し、確実に大型で着色のない品質
の均一な単結晶を得て、一括切断、研磨加工することを
可能とし、低コストの光デバイスの偏光素子を提供する
ことを主たる目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、本発明に係る希土類バナ
デート単結晶の製造方法は、希土類バナデート(RVO
4 、ここにRは希土類元素である)単結晶の製造方法に
おいて、育成炉内に設けたルツボ内の原料全体を加熱溶
融した後、融液を凝固させて単結晶を育成する全体溶融
凝固法により前記希土類バナデート単結晶を製造するこ
とを特徴としている(請求項1)。
【0008】このように全体溶融凝固法を用いて希土類
バナデート単結晶を製造すれば、大型で、気泡や欠陥の
多い不良部分の殆どない良質の希土類バナデート単結晶
を得ることができるとともに、該単結晶を割れやクラッ
クの発生なく一括切断、研磨加工することが容易にでき
るので、安価で高品質な光デバイスを提供することがで
きる。
【0009】この場合、全体溶融凝固法を、熱交換器法
または垂直ブリッジマン法とすることが好ましい(請求
項2)。このように、全体溶融凝固法を、熱交換器法ま
たは垂直ブリッジマン法として単結晶を育成すれば、容
易に大型で気泡や欠陥の殆どない良質の希土類バナデー
ト単結晶を得ることができる。
【0010】さらにこの場合、ルツボの加熱を、高周波
誘導加熱で行い(請求項3)、育成炉内雰囲気の酸素濃
度を0.1%以上5%以下とすることが好ましい(請求
項4)。このように、ルツボの加熱を高周波誘導加熱で
行い、育成炉内雰囲気の酸素濃度を0.1%以上5%以
下の範囲とすると、希土類バナデート単結晶を酸素の存
在する雰囲気で育成することができるので、育成結晶が
顕著に着色することを防止することができ、光デバイス
とした時に挿入損失を減らすことができる。
【0011】本発明の希土類バナデート単結晶は、前記
した希土類バナデート単結晶の製造方法により育成され
たことを特徴としており、全体溶融凝固法により育成さ
れたものである(請求項5、請求項6)。
【0012】このような本発明の希土類バナデート単結
晶は、大型で、気泡や欠陥の少ない良質の希土類バナデ
ート単結晶である。
【0013】本発明に係る光デバイスの発明は、全体溶
融凝固法により育成された希土類バナデート単結晶を用
いて成り(請求項7)、希土類バナデート単結晶が、イ
ットリウム(Y)バナデート単結晶であることを特徴と
している(請求項8)。このように本発明に係る光デバ
イスは、全体溶融凝固法により育成された希土類バナデ
ート単結晶を用いたものであり、特にイットリウムバナ
デート単結晶を用いているので、優れた複屈折性を有し
気泡や欠陥が殆どないと共に無着色であるので、挿入損
失を減少させることのできる高品質の光デバイスであ
る。
【0014】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明者等は、従来の回転引上げ法における問題点を解決
するために、単結晶育成法の見直しを行った。「干川圭
吾編、アドバンストエレクトロニクスI−4 バルク結
晶成長技術、306頁(1994年発行)」には融液成
長法の種々なタイプが分類、記載されている。容器(ル
ツボ)内の融液を全て凝固させる全体溶融凝固タイプで
は、結晶引出しタイプの一種である回転引上げ法(CZ
法)で見られた融液から結晶が離れてしまう問題点は発
生しないため、本発明者等は全体溶融凝固タイプの融液
凝固成長法により大型の単結晶を得ることを鋭意調査検
討した結果、種々の問題点を解決できることを見出し、
諸条件を精査して本発明を完成させた。
【0015】全体溶融凝固法には、熱交換器法、キロプ
ロス法、垂直ブリッジマン法、水平ブリッジマン法等が
挙げられるが、中でも熱交換器法は大型、品質均一な希
土類バナデート単結晶を得るためには効果的な方法であ
ることを見出した。熱交換器法は大型サファイア(主成
分:Al23 )単結晶育成法として開発された方法
で、「D.Viechnicki and F.Schmid,J.Cryst.Growth,26,
162 〜164,(1974)」および「干川圭吾編、アドバンスト
エレクトロニクスI-4 バルク結晶成長技術、309-310 頁
(1994 年発行) 」に開示されている。
【0016】ここでは、黒鉛ヒータを用いた真空炉中で
モリブデンルツボ中に原料を満たし、加熱して全体を融
解する。ルツボの底に置かれた種結晶はヘリウムガスの
吹き付けによる熱交換で融解しないように保つ。ヘリウ
ムガスの流量および炉全体の温度を制御しながら、静か
にルツボ一杯に結晶を成長させる。育成末期には気泡や
欠陥の多い部分が生じるが、気泡や散乱体のない良質部
分は95%以上にまで達することができ、直径184m
m、長さ133mmのサファイア単結晶を得ている。
【0017】しかし、上記方法をそのまま希土類バナデ
ート単結晶の製造に用いることは不可能であった。黒鉛
ヒータを用いた場合、酸素のない雰囲気としなければな
らないが、希土類バナデートを酸素のない雰囲気で育成
すると黒褐色に着色することが顕著になり、光デバイス
とした場合に挿入損失が著しく増大することが判った。
【0018】そこで、発明者等は酸素の存在下において
も問題のない高周波誘導加熱による熱交換器法を開発
し、大型で品質の均一な希土類バナデート単結晶を得る
ことに成功した。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。本発明の熱交換器法で用い
る全体溶融凝固装置を図1に示す。全体溶融凝固装置1
は、冷却水18を流通する水冷ジャケット3を有する密
閉チャンバー2の中心にイリジウム(Ir)製ルツボ4
をジルコニアブロック断熱材8を介してアルミナ製保温
筒6内に配置し、保温筒6の外周に高周波誘導コイル1
0を設置して構成されている。ルツボ4の底面外側には
ルツボ4の底面内側に置かれた種結晶11を熱交換によ
り冷却するヘリウムガス14を流す冷却二重管9を取付
けておく。ルツボ4と保温筒6にはそれぞれルツボ蓋5
と保温筒蓋7を設けている。密閉チャンバー2には、チ
ャンバー内に雰囲気ガス15を流す導入口と排ガス17
を放出する排気口を設けている。
【0020】熱交換器法による希土類バナデート単結晶
の育成は、イリジウム製ルツボ4の底に希土類バナデー
ト種結晶11を配置し、その上に希土類バナデート原料
(希土類酸化物と酸化バナジウムを混合して焼結したも
の)を充填した後、高周波誘導コイル10に高周波電力
を印加してルツボ4を加熱し、原料全体を融解する。種
結晶11はルツボ4の底面を介してヘリウムガス14の
吹き付けにより融解しないように保持される。密閉チャ
ンバー2内には窒素と酸素の混合ガスを雰囲気ガス15
として流し、雰囲気酸素濃度が0.1〜5%となるよう
に調整する。そしてヘリウムガス流量および高周波電力
を制御しながら降温し、静かにゆっくりとルツボ一杯に
結晶を成長させる。温度制御は、放射温度計16でルツ
ボ蓋5の外中心の温度を測定して高周波電力を制御して
いる。
【0021】温度制御とヘリウムガス流量制御のプログ
ラムの一例を図2に示した。この方法により直径30m
m以上、長さ60mm以上で品質の均一な希土類バナデ
ート単結晶を容易に得ることができ、この大型の単結晶
を一括切断して、得られたウエーハを研磨加工すること
が可能なため、例えば希土類元素がイットリウムである
イットリウムバナデートの場合、安価で高品質な光デバ
イスの偏光素子を提供することができる。
【0022】次に本発明の垂直ブリッジマン法で用いる
全体溶融凝固装置を説明する。これは、上記熱交換器法
全体溶融凝固装置のIr製ルツボにルツボ昇降機構(不
図示)を具備したもので、最初に高周波誘導コイル内の
高温部で原料全部を溶融しておき、その後、ルツボを底
の方からゆっくりコイル外の低温部に移動させ、低温部
は結晶材料の融点よりも低い温度に保持することによっ
て、この部分より固化を進行させ、単結晶を育成する方
法である。この垂直ブリッジマン法によっても、上記熱
交換器法とほぼ同等の直径30mm以上、長さ60mm
以上で品質の均一な希土類バナデート単結晶を容易に得
ることができ、安価で高品質な光デバイスの偏光素子を
提供することができる。
【0023】そして、本発明のように、ルツボの加熱を
高周波誘導加熱で行うようにすれば、密閉チャンバー内
に酸素の存在する雰囲気で希土類バナデート単結晶を育
成することができるので、単結晶が顕著に着色すること
を防止することができ、光デバイスとした時の挿入損失
を減らすことができる単結晶となる。この密閉チャンバ
ー内の雰囲気酸素濃度は0.1%以上5%以下とするこ
とが好ましい。0.1%未満になると、酸素が少な過ぎ
て希土類バナデート単結晶の着色が発生することがあ
り、光デバイスを構成した時に挿入損失が増大する。酸
素濃度が5%を超えると、Ir製ルツボのIrの蒸発が
顕著になり、希土類バナデート単結晶への析出したIr
の混入量が増加するようになり好ましくない。
【0024】育成した単結晶をウエーハに切断加工する
際、あるいは研磨、ダイシング加工時に、割れやクラッ
クの発生をより一層防止するため、1500℃、12時
間程度、空気中で熱処理を施してもよい。
【0025】このように本発明に係る光デバイスの発明
は、全体溶融凝固法により育成された希土類バナデート
単結晶を用いたものであり、特にイットリウム(Y)バ
ナデート単結晶を用いたものであることを特徴としてい
る。そして本発明に係る全体溶融凝固法により育成され
た希土類バナデート単結晶、特にイットリウムバナデー
ト単結晶は、優れた複屈折性を有し気泡や欠陥が殆どな
いと共に黒褐色の着色もないので、光デバイスの偏光素
子を構成した場合に、挿入損失を減少することができる
高品質の光デバイスとなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 (実施例1)[熱交換器法によるイットリウムバナデー
ト単結晶の育成] 酸化イットリウム(Y23 )と酸化バナジウム(V2
5 )をモル比で1:1となるように混合し、空気中で
1000℃、12時間の固相反応を行った。ここで得ら
れたブロックを粉砕し、その粉体をホットプレスにより
直径94mm、高さ94mmに成形し、1400℃、1
2時間の焼結を行い、イットリウムバナデート(YVO
4 )単結晶育成用原料とした。
【0027】図1に示した熱交換器法全体溶融凝固装置
を用いて単結晶の育成を行った。c軸がルツボの高さ方
向と一致するYVO4 種結晶を直径100mm、高さ1
00mm、厚さ2mmのイリジウム製ルツボの底に置
き、その上に上記の原料をルツボ一杯に充填し、ルツボ
上部にイリジウム製の蓋を被せた。蓋には直径0.5m
mの穴が10mm間隔で均等に開けられている。雰囲気
制御が可能な密閉チャンバーを用いて、表1に示した酸
素濃度となるように窒素、酸素混合ガスの流量比により
育成雰囲気を調整し、直径140mm、高さ200mm
の高周波誘導コイルを用いて、高周波誘導加熱により原
料を溶解した。
【0028】この時、ルツボの底に10L/minの流
量でヘリウムガスを吹き付け、種結晶が溶解しないよう
に保つと同時に、原料融液の融点より約10℃高い温度
で5時間保持した後、ヘリウムガス流量を5L/min
に落して2時間保持した。その後、イリジウム蓋の外面
中心の温度とヘリウムガス流量を図2のプログラム曲線
となるように制御しながら融液をゆっくりと凝固させ単
結晶を育成した。144時間後、室温まで20時間かけ
て降温した。得られた単結晶の大きさは直径96mm、
長さ70mmであった。育成後、1500℃、12時
間、空気中で熱処理を施してウエーハへの切断時あるい
はダイシング時に発生し易い割れやクラックを防止でき
るようにした。
【0029】[光学特性評価]得られたYVO4 単結晶
から2mm×2mm×1mm厚さの素子100個を作製
した。厚さ方向がc軸と平行でその厚さが1mmであ
る。2mm×2mmの面は鏡面研磨を施した。さらに、
この面には無反射コーティングを施した。c軸と平行方
向に波長1.55μmの光を素子に入射し、挿入損失を
測定した。[表1]の各酸素濃度で育成したYVO4
結晶より作製した100個の素子の挿入損失平均値を
[表1]に示した。
【0030】
【表1】
【0031】雰囲気酸素濃度が0.10%より小さいと
目視では着色が顕著であり、波長1.55μmでの挿入
損失も急激に増大した。一方、酸素濃度が5.0%より
大きいとイリジウムルツボから酸化イリジウムの光散乱
体が混入し、挿入損失が増大した。
【0032】[光アイソレータの作製]酸素濃度2.5
%にて上記方法によりYVO4 単結晶を育成し、得られ
た結晶から偏光子、検光子を作製し、偏波無依存2段型
光アイソレータを25個作製した。その平均総合特性は
波長1.55μmで挿入損失−0.06dB、アイソレ
ーション44dB、PDL(Polarised Dependence Los
s )0.03dBと良好な性能でバラツキも殆ど見られ
なかった。
【0033】(実施例2)図1の装置にルツボ昇降機構
を設け、垂直ブリッジマン法にて雰囲気酸素濃度2.0
%でYVO4 単結晶を育成し、直径96mm、長さ70
mmの単結晶を得た。得られた結晶から偏光子、検光子
を作製し、偏波無依存2段型光アイソレータを25個作
製した。その平均総合特性は波長1.55μmで挿入損
失−0.07dB、アイソレーション42dB、PDL
0.03dBであり、全体溶融凝固法である垂直ブリッ
ジマン法で作製しても良好な性能であった。
【0034】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0035】例えば、本発明の方法により作製する希土
類バナデート単結晶は、YVO4 である場合を例に挙げ
て説明したが、本発明の方法は、希土類がYである場合
に限られるわけではなく、同様に複屈折性を有するG
d、Dy、Tb、Ho、Yb、Nd等にも適用できるこ
とは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば大型で品質の均一な希土
類バナデート単結晶を容易に得ることができ、一括切
断、研磨加工が可能なため、安価で高品質な光デバイス
の偏光素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱交換器法で使用する全体溶融凝固装
置の概要図である。
【図2】本発明の熱交換器法において、単結晶育成中に
おけるヘリウムガスの流量とルツボ蓋の中心温度の制御
プログラムを示す説明図である。
【符号の説明】
1…熱交換器法全体溶融凝固装置、 2…密閉チャンバ
ー、3…水冷ジャケット、 4…イリジウム製ルツボ、
5…ルツボ蓋、6…アルミナ製保温筒、 7…保温筒
蓋、 8…ジルコニアブロック、9…冷却二重管、 1
0…高周波誘導コイル、 11…種結晶、12…融液、
13…育成単結晶、 14…ヘリウムガス、15…雰
囲気ガス、 16…放射温度計、 17…排ガス、 1
8…冷却水。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類バナデート(RVO4 、ここにR
    は希土類元素である)単結晶の製造方法において、育成
    炉内に設けたルツボ内の原料全体を加熱溶融した後、融
    液を凝固させて単結晶を育成する全体溶融凝固法により
    前記希土類バナデート単結晶を製造することを特徴とす
    る希土類バナデート単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記全体溶融凝固法が、熱交換器法また
    は垂直ブリッジマン法であることを特徴とする請求項1
    に記載した希土類バナデート単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ルツボの加熱を、高周波誘導加熱で
    行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載し
    た希土類バナデート単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記育成炉内雰囲気の酸素濃度を0.1
    %以上5%以下とすることを特徴とする請求項1ないし
    請求項3のいずれか1項に記載した希土類バナデート単
    結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載した希土類バナデート単結晶の製造方法により育
    成されたことを特徴とする希土類バナデート単結晶。
  6. 【請求項6】 全体溶融凝固法により育成されたことを
    特徴とする希土類バナデート単結晶。
  7. 【請求項7】 全体溶融凝固法により育成された希土類
    バナデート単結晶を用いて成ることを特徴とする光デバ
    イス。
  8. 【請求項8】 前記希土類バナデート単結晶が、イット
    リウム(Y)バナデート単結晶であることを特徴とする
    請求項7に記載した光デバイス。
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