JPH0372885A - ヒトエリスロポイエチンの変異体、それらの調製および使用 - Google Patents

ヒトエリスロポイエチンの変異体、それらの調製および使用

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JPH0372885A
JPH0372885A JP2192823A JP19282390A JPH0372885A JP H0372885 A JPH0372885 A JP H0372885A JP 2192823 A JP2192823 A JP 2192823A JP 19282390 A JP19282390 A JP 19282390A JP H0372885 A JPH0372885 A JP H0372885A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈発明の利用分野〉 本発明ζよ、組換えDNA技術によって調製され、ヒト
野生型エリスロポイエチン(EPO)と較べて有利な性
質を有する、ヒトエリスロポイエチンの変異体に関する
〈発明の背景〉 成熟ヒトエリスロポイエチンは、分子1134〜38k
Dを有する糖タンパク質である。成熟タンパク質は、1
66個のアミノ酸からなり、分子量のグリコシル残基の
割合は約40%である( Jacobsら: Natu
re 313.806−809.1985、Dorda
t ら:Endocrinology 116.229
3−2299.1985)。
EPOの生物学的機能は、赤血球の供給を保証すること
である。そのことによって、EPOは、赤血球前駆細胞
における分化過程および分裂過程を刺激する。
ヒトエリスロポイエチンの遺伝子は、胎児肝臓遺伝子バ
ンクから単離され、特徴づけされており、1985年以
来遺伝子工学における研究用に人手することができる(
 Jacobsら、前出)。エリスロポイエチンは、絹
換えDNA技術を利用して動物細胞において発現される
ことができ、とりわけ、腎性貧血の治療を可能にする。
野生型EPOを用いた最初の治療の試みでは、治療した
患者の成功率は確かに非常に高かったが、また、血圧や
血液粘性で限界に達する症例もいくつか認められた。し
たがって、ヘマトクリット、ヘモグロビンおよび前駆細
胞数(バースト形成単位赤血球細胞、burst−fo
rming unit erythroid cell
s、 BFU−E)の増加が何人かの患者ではきわめて
著しく、徐々の増加が望ましい。他の患者では、増加は
、少なすぎて、血液算定においてより顕著な増加が望ま
しい。応答が乏しい患者に非生理的な投与量の増加を行
うと、誘発されると思われる免疫反応のために禁忌が起
きる。そのために、長期の治療はより困難にまたは不可
能とさえなる。
患者の異なる反応は、各々の場合で、EPO投与を調節
する個々の能力によ劣ものである可能性が高い。したが
って、異なる患者ではEPOの治療には、各々異なるコ
ースがある。
タンパク質部分の構造に加えて、分子の糖側鎖の構造は
、ホルモンと生体の相互作用においてとくに重要である
。例えば、脱シアル化 (desialy!ated) E P Oは、投与後
、動物において作用しない。これにもかかわらず、これ
はりセブターに結合し、前駆細胞を刺激する。アシアロ
−EPOのインビボの活性の損失は、脱シアル化EPO
に接近できるガラクトシル残基のための特異性を有する
リセブターによる肝臓におけるこれの除去によって、説
明づけることができる。完全に脱グリコシル化したEP
Oさえも、インビトロで標的細胞との結合活性を示すが
、インビボでは未知の機序を介してより速く腎臓に排出
される。
リセブターとのEPO結合部位は、したがって、脱グリ
コシル化によっては変わらない。しかし、インビボにお
ける作用の低減は、完全なグリコシル化およびシアル化
は血液中の輸送、安定性および系(system)から
の除去速度に重要であることを示す。
何人かの患者においては、今日までに治療に用いてきた
野生型EPOによって血圧の上昇が起き、これは治療で
は欠点となる。EPOは血圧の調節に関与すると考えら
れる。したがって、これらマイナスの性質を有せず、し
かし、前駆細胞の分化および赤血球への分裂の速度を刺
激するようなEPOの生理的作用を有するタンパク質を
有することが望ましい。
巨核球(magakaryocyte)を刺激して血小
板を形成するといった、さらなるEPOの副作用があら
れれる患者もある。この場合、血栓の危険性は、EPO
による治療中にもあり、治療は直ちに停止しなければな
らない。そこで、用いるエリスロポイエチンのより高い
特異性が望まれる。
〈発明の詳細な説明〉 本発明に基づく目的は、エリスロポイエチンの変異体を
提供することである。これら変異体は、患者の各々の治
療を可能にするために、増加したまたは減少した生物学
的活性(すなわち赤血球形成の刺激)を有する。血圧上
昇などの望ましくない副作用は起きないか、またはごく
限定されるべきである。
本発明者らは、カルボキシル末端領域(アミノ酸130
〜アミノ酸166)がEPOリセブターとの結合部位を
含むことを見出した。この領域の除去は生物学的活性の
減少さらには欠失をももたらし、陽性に荷電したアミノ
酸の挿入は生物学的活性の増加(すなわち前駆細胞から
の赤血球の形成の刺激)をもたらす。さらに、本発明者
らは、アミノ酸130〜160の領域(より正確にはア
ミノ酸142〜149の領域)にアンギオテンシン■と
の相同性があることを見出した。この領域における変化
はEPOの昇圧活性に影響を及ぼす。
さらに、グリコシル化の減少によって赤血球形成の遅延
刺激をもたらす。
したがって、本発明は次のようなヒトEPOの変異体(
muteins)に間する。
(1)野生型エリスロポイエチンと比較して、アミノ酸
10〜55.70〜85および130〜166の領域に
おいて少なくとも一つのアミノ酸の欠失および/または
一つのアミノ酸の挿入またはアミノ酸の置換、および/
または少なくとも一つのN−グリコシル化Asnのグリ
コシル化できないアミノ酸による置換および/またはS
er126のThrまたはGlyによる置換を示し、そ
の結果、野生型EPOと比較して次の点で一つまたはそ
れ以上の変化した性質を有するヒトエリスロビエイチン
の変異体。
(a)  赤血球前駆細胞の刺激 (b)  インビボ半減期 (c)  血圧上昇 (d)  巨核細胞および非赤血球系(series)
からの他の前駆細胞の刺激 (e)  副作用、例えば、頭痛の発生、および(f)
エリスロポイエチンリセブターとの結合(2)とくに、
カルボキシル末端アミノ酸130〜166の領域に挿入
を有する変異体が含まれる。
さらに、A r g H66がGly+eeに置換され
た変異体またはカルボキシル末端に一つまたはそれ以上
の追加のアミノ酸、好ましくは塩基性アミノ酸、が位置
166に結合して含まれる変異体が好ましい。
(3)さらに、アミノ酸130〜166の領域に少なく
とも一つのアミノ酸置換を有する変異体がとくに好まし
い。
(4)さらに、(1)の変異体であって、位置126の
セリンがスレオニンまたはグリシンに置換されたもの、
またはグリコシル化できる少なくとも一つのアスパラギ
ン位置(ただしAs n38を除く)がグルタミンに置
換されたもの、が好ましい。
また、本発明は、既に説明されたように、上記の変異(
mutations)のいくつかまたは全部を同時に示
すEPO変異体に関する。
最後に、本発明は、上記変異体の少なくとも一つを含む
医薬物および、さらに、赤血球の数および質の上昇また
は減少を目的とする治療、とくに腎性貧血の治療、にお
けるそれらの使用、に関する。
最後に、本発明は諸例および特許請求の範囲に含まれる
通りである。
例 1、EP○変異体(mutants)の調製(一般的方
法) 1)EPO特異性オリゴヌクレオチドの合成変異誘発性
(mutagenic)オリゴヌクレオチドおよび配列
決定のためのブライマーをホスフェートトリエステル法
(Letsin3er: J、 Amer、 Chem
−5oc、 97.3278.1975、同:  J、
 Amer、 Chem。
Soc、 98.3655.1976)によって調製し
た。用いた変異誘発性オリゴヌクレオチドの例は表2に
示される通りである。
2)変異誘発性ベクター系へのEPOc−DNAのクロ
ーニング エリスロポイエチンをコードする配列および、その3’
  SV40主要後期抗原のポリアデニル化(poly
adenylation)シグナルを含む5V40DN
A断片を含む、1024bpのE c oRT−Bam
HI断片を、ベクターpEPO782MTB P V 
(pCE S、  EP−A−267,678)から単
離した。
断片の単離は、プラスミドを制限エンドヌクレアーゼE
coRIで切断して、平滑末端を得るために凹所末端を
DNAポリメラーゼIのフレノウ断片を用いて埋填して
、行った。このように処理されたプラスミドを、次いで
制限酵素BamHIで切断して、アガロ−ゲルからの溶
出(Maniatisら: Mo1ecular Cl
oning −A Laboratory Manua
l、Co1d Spring Harbor、 New
 York、 1982)によって上記のDNA断片の
単離が可能となった。
次いで、断片を方向を定めて変異誘発性ベクターpMa
c5−8(第1図)のポリリンカーにクローニングした
。このポリリンカーはSmaiBamHlで切断してお
いた。このEPO野生型構築物をpMcElと称した。
3)変異誘発 変異体(mutants) ’(表1)の調製において
、変異を含む合成オリゴヌクレオチド(表2)を変異誘
発性ベクター系に、いわゆる「ギヤップドデュブレック
ス(gapped duplex) J D NAバイ
ブリド分子(Morinagaら二Bio Techn
ology ?、636−639.1984、Kram
erら: Nuclt Ac1ds Res、 19B
、12.9441−9456)を介して導入した。この
目的のために、大腸菌WK6株に形質転換によって導入
しておいた変異誘発性ベクターp M c E 1の一
本鎖DNAを標準法によって単離した。pMa5−8か
らのプラスミドDNAをEc oRiBamHIでボリ
ンカー内で切断して、直線状にしたDNA(3,8kb
)をアガロースゲル(Maniatisら:前出)から
溶出した。
「ギャップドデュブレックスJDNAの調製のために、
0 、1 pmolの二本鎖断片(pMA5−8から)
(第1図)および0.5 pmolの一本鎖DNA(p
McEl)(第1図)を12.5mM)リスーHCl 
(pH7,5)+190mM KCI(最終容量40μ
m)中で100℃で4分間加熱して、次いで、65℃で
10分間インキュベートした。8μmの上記のハイブリ
ダイゼーション溶液を4〜8 pmol(2μm)の酵
素的に燐酸化したオリゴヌクレオチドとともに65℃で
5分間加熱して変異誘発性オリゴヌクレオチドを先ずハ
イブリダイズして、次いで、緩やかに室温まで冷却した
。24μmのH2O,4μ+の10×埋填緩衝液(62
5mMKCI、275mM)リス−HCl (pH7,
5)、150 mMMgC12,20mM DTT、0
.5mMATPおよび各0−25mMの四つのNTPs
)、1μmのT4 DNAリガーゼ(5U/μm)およ
び1μmのDNAポリメラーゼ■のフレノウ断片(IU
/μm)を添加の後、室温で45分間インキュベートし
た。次いで、5μmの混合物を形質転換によってWK6
muts (muts215:Tn10)に導入した。
全形質転換混合物をLB培地+50μg/mlアンピシ
リン(10ml)の攪拌培養で37℃で一晩増殖させた
。プラスミドDNAを、全混合物から標準法によって精
製した(Maniatisら:前出)。
約20ngの精製プラスミドを、形質転換によってWK
6!s菌に導入して、次いで、選択を50μg10+I
のアンピシリンを含むLBプレート上で行った。これら
の変異体のいくつかを、適当な配列反応(C−1T−1
八−またはG−特異性)によって所望の変異についてお
おまかに先ず分析した。陽性のクローンを、変異誘発の
領域についての詳細な配列分析(F、 Sangerら
: Proc、 Natl、 Acad。
Sci、 USA 74.5463−5467.197
7 )によって確認した。変異したEPO配列を含むプ
ラスミドをp M a E 2、pMaE3.、、pM
aEn (第1図)と称した。
4)EPOおよびEPO変異体(mutants)のた
めの発現ベクターの構築 発現ベクターpABL1 (第2図)を、発現ベクター
p A B 3−1 (Zettlmeissl ら:
 BehringInst、 Mitt、 82.26
−34.1988)から抗トロンビン■をコードする断
片およびSV40の初期ポリアデニル化部位を含む断片
を制限酵素HindmおよびBamHIを用いて切断し
て除去すること、および断片を次の配列のポリリンカで
で置き換えること、によって調製した。
5″ 次いで、同様にポリリンカーのEcoRIおよびBam
HI切断部位を介して、変異誘発前(El、EPO野生
型)または変異誘発後(E2−En、EPO変異体)に
EcoRI−BamHIを用いて変異誘発性ベクター系
から切断しておいた発現ベクターpABL1断片へクロ
ーニングすることも可能となった。得られたEPO発現
プラスミドをpABEl、pABE21、pABEn(
第2図)と称した。
5)動物細胞のトランスフェクションおよび二重選択 BHK21m胞(幼若ハムスター!り  (ATCCC
CLIO)を、EPO!−ド発現ヘクターpABE1゜
pABE2.、、pABEn (第2図)でトランスフ
ェクトさせた。トランスフェクションのために、細胞を
10%胎児ウシ血清を含むダルベツコ改変イーグル培地
(DMEM)中で増殖させた。
修飾燐酸カルシウム法(Grah’amおよびvan 
derEb: Virology 52.456−46
7.1973) Cmよッテ、細胞を50〜70%コン
フルエントにトランスフェクトさせた。
発現ベクターを、動物細胞中で発現され得るマウスジヒ
ドロフオレートレダクターゼ(dhfr)遺伝子を含む
プラスミドDNA2  dhfr (Leeら: Na
ture (London) 294.228−232
.1981)と、動物細胞中で発現され得るゲネチシン (geneticin)耐性を含むプラスミドル RM
Hl 40 (Hudziakら: Ce1l 31.
137−146.1982)とで共トランスフェクト(
cotransfect)させた。この系によって、メ
トトレキサー) (methotrexat)(1mM
)およびゲネチシン(G418.400μg/m I 
)による二重選択ができ、細胞性ゲノム(Zettlm
eisslら:前出)に取り込まれたプラスミドDNA
の増殖が可能になる。
6)発現細胞の培養上清からのEPOおよびEPO変異
体(muteins)の免疫学的検出EPOに対する抗
血清の調製 精製EPOに対する抗体を、ウサギで産生させた。この
目的のために、EPOをゲルタールシアアルデヒドを用
いて鍵穴アオガイヘモシアニン(keyhole Ii
mpet hemocyanine、 K L H)と
結合させて、アジュバントとの乳濁液を調製して、免疫
化に用いた。血清は標準法によって得た。
エリスロポイエチン測定のためラジオイムノアッセイ この試験は、細胞培養上清中およびホルモンの異なる精
製段階からのサンプル中の組換えEPOの定量的決定に
用いられる。これは、競合的ラジオイムノアッセイのニ
ー抗体変種(two−antibodiesvaria
nt)に基づ< (C,N、 HatesおよびP、J
Randle: Biochem、 J、、88.13
7.1983)。
サンプルまたは較正物質(calibrationIy
aterial)を、予め決定した量の’251  E
POおよび抗−EPOウサギ抗血清とともに4℃で24
時間インキュベートして、次いで、ヤギ抗−ウサギIg
Gと4℃でさらに18時間インキュベートして、抗体に
よって結合された125 I  E P Oを分別した
。沈澱を、遠心分離によって分離して、各々500μm
の緩衝液で2回洗浄して、自動ガンマ分光光度計のガン
マチャンネルで測定した。系は、沈澱を促進するために
プールしたウサギ正常血清を含んだ。評価は、較正物質
の一連の希釈物との比較を較正曲線を用いて行った。較
正曲線は、放飼能の結合(%)を較正物質の濃度の十進
(decimal)対数に対してプロットしたものであ
る。
125I EPOを、二相(two−phase)クロ
ラミン−T法(F、 TejedorおよびJ、P、G
、 Ba1lesta:Anal、 Biochem、
 127.143−149.19B2)を用いてヨウ素
放射性ラベルによって精製EPOから得て、取り込まれ
なかったヨウ素をゲルクロマアトグラフィーで除去した
。抗EPO血清を1:3300の割合で予め希釈して、
抗つサギIgG血清を150倍に希釈した。BCA法(
P、に、 Sm1th:Anal、 Biochem、
 150.76−85.1985)を用いてタンパク質
含有量を決定した精製組換えヒトEPOからの研究用標
準物質を、較正物質として用いた。
全EPO分子に対する抗血清の使用によって、EPO変
異体の検出もまた保証された。
EPO産生細胞クローンの同定のための酵素イムノアッ
セイ ELTSA/ドツトプロット試験系を、EPO産生細胞
系の迅速なスクリーニング(希釈を必要としない)のた
めに開発した。200μmの培養上清をニトロセルロー
スに吸わせる。フィルターを0.5%BSAのPBS 
(pH7,0)で37℃で30分間飽和させて、次いで
、1:1000に希釈した抗EPOウサギ抗血清ととも
に一晩インキユベートした。フィルターをPBS−0,
05%T w e e nで洗浄して、次いで、アルカ
リホスファターゼと結合させたヤギ抗つサギIg抗血清
とともに2時間インキュベートした。さらに0.05%
TweenのPBS (pH7,0)および0.2Mト
リス−HCl (pH9,5)およびさらにIM)リス
−HCl  (pH9,5)で洗浄した後に、p−ニト
ロブルーテトラゾリウムクロリド水和物および5−ブロ
モ−4−クロロインドリル燐酸のp−)ルイジン塩を基
質として加えた。20分後、水を加えて反応を停止させ
る。試駆は、100n100n/mlよりも多量のEP
Oの検出に適している。C127縞胞(EP−A−26
7,678)からの精製組換えEPOを、較正物質とし
て用いた。
7)トランスフェクトされた安定な発yt細胞の培養上
清からのEPOおよびEPO変異体の生物学的活性の検
出 インビボバイオアッセイ Behringwerke AG (Marburg、
強国)の動物飼育からのNMRIマウスを無作為に群別
して、異なる投与量のEPOまたはEPO変異体(mu
tein)を1日2回5日間続けて腹腔内に注射した。
対照動物を、PBS、細胞培養培地またはBHK細胞の
細胞培養上清で処理した。C127細胞(EP−A−2
67、678)からの精i1組換えEPOを、較正物質
として用いた。血液学的試験を、最初のEPO投与の注
射後OBから22日までの数回行った。試験は、ヘマト
クリット、ヘモグロビン含有量および末梢血中の網状赤
血球の数を含む。
インビトロバイオアッセイ 雌NMRIマウスに、フェニルヒドラジンハイポクロリ
ド(60mg/ml)を2日続けて注射した。
最後の注射から48時間後、n臓を切開して、単一細胞
(single−cell)懸濁液を調製した。これら
細胞から赤血球前駆細胞をフィコール勾配(D=1.0
77)を介して濃厚富化した。勾配の界面を集めて、2
0m1のPBSで2回洗浄して、DMEMに再懸濁させ
て、細胞を数えた。EPOおよびEPO変異体サンプル
を希釈して、20It lの各希釈物をマイクロタイタ
ープレート中の各々80μmの牌臓細胞懸濁液(3X1
05細胞/ウエル)に加えた。加湿した5%CO2の雰
囲気下で22時間インキヱベートした後、20μmのD
MEMに溶かしたlμCiのメチル−3H−チミジンを
各々のウェルに加えた。、!A胞を3時間ラベルして、
次いで、3Hの取り込みをTRI−CARB6660液
体シンチレーションカウンター中で測定した(Krys
tal ら: J、 EXP、 tlematol、 
11゜649) 、較正物質は、PBS、培地およびC
127縞胞(EP−A−267,678)からの精製組
換えEPOであった。
8)トランスフェクトされたBHKm胞の混合クローン
からの、EPO−およびEPO−変異体−産生細胞クロ
ーンの単離 トランスフェクションおよび二重選択後の80〜100
個の単一クローンのプールに由来する混合BHKクロー
ンを、イムノアッセイおよびバイオアッセイを用いてE
POまたはEPO変異体の分泌について試験した。陽性
の混合クローンは、1100n〜lμgのEPOまたは
EPO変異体を産生した。限定希釈工程によるクローニ
ングの後、1〜10μgのEPOまたはEPO変異体を
産生ずる単一細胞クローンを得ることが可能であった。
より少ないEPOまたはEPO変異体を産生ずる混合ク
ローンにおける匹敵できるEPO産生は、メトトレキサ
ートを用いる増幅選択によって達成することができた。
これら非精製調製物からのインビトロの生物学的活性(
RI AまたはEL I SAで標準化)は、精製EP
O画分における活性(100U/μg〜200U/μg
)に匹敵する。
変異体は、rhuE P O−W Tと比較して、異な
るインビボ生物学的活性を示す(第3および4図)。
より多量の細胞培養上清を調製するために、単一クロー
ンをローラー瓶で培養できるようになるまで広げた。細
胞の増殖は、血清を含む培地(DMEM)でコンフルエ
ントになるまで行った。
次いで、培地を無血清培地(DMEM)に変えた。
無血清培地での培養の3日後に、培養上清を集めた。メ
トトレキサートを用いる増幅選択によってより少ないE
POまたはEPO変異体を産生ずる混合細胞クローンに
おいて匹敵するEPO産生を達成することが可能であっ
た。
■、特異的変異体(muteins)  (名称は表1
を参照されたい) l。
僅かに変化したのみで、したがって野生型EPOと非常
に似た生物学的性質を有しているエリスロポイエチン変
異体(mutein)を得るために、カルボキシル末端
アルギニン166をグリシンで置換した。詳細な構造分
析において、ともかく、組換えEPOおよび尿から単離
された野生型EPOのいずれにおいてもアルギニン16
6が欠失していることが示すことができた。したがって
、生理的に活性なEPOはおそら<des−Arg−1
66E P O(M、A、 Recnyら: J、 B
iol、 Chem。
262、(35) 17156−63、+987)であ
る。変異体EPO3は、SDSポリアクリルアミドゲル
(SDS−PAゲル)で野生型EPO(34〜38kD
)と同じ泳動的挙動を示し、インビボバイオアッセイに
おいて、野生型分子と識別できない機能的性質を示す(
第3および4図)。全ての混合クローンは、変異体を産
生して、単一クローンを単離することができ、産生は7
.5μg/++l/10’細胞/24時間であった。種
々の細胞クローンの発現率は、実質的には野生型EPO
産生細胞クローンに比較して高かった。
2、L見毀且旦Ωヱ A s n 24のN−グリコシル化部位をG1n24
による置換で除去した。変異体(mutant)は、野
生型EPOと5DS−PAゲルで34kOと38kDと
の間で同じ泳動的挙動を示す。生物学的インビボ試験に
おいて網状赤血球の増殖の遅延刺激が認められる(第3
および4図〉。全ての混合EPO7クローンは、変異体
(mutein)を産生して、単一クローンを単離する
ことができ、産生は3.171g/if/108細胞/
24時間であった。
3゜ EPOはまた、O−グリコシル化部位をアミノ酸5et
126に含む。Ser126がThr126で置換され
ると、5DS−PAゲルで数個のバンドが形成される。
その全ては本来のEPOよりも低い分子量(30kD〜
25kD)を有している。
これは異種の(heterogeneous)グリコシ
ル化パターンによるものかも知れない。スレオニンもま
たO−グリコシル化され得るが、しかし、この例では本
来のエリスロポイエチンにおけるセリンと異なる形で0
−グリコシル化されているようである。網状赤血球増殖
のインビボ刺激およびヘマトクリットおよびヘモグロビ
ン含有量の増加は、上記の例のように遅延する(第3お
よび4図)。しかし、動力学(kinetics)の研
究によれば、あたかも網状赤血球貯蔵がEPOまたは他
の変異体よりも速やかに枯渇するようである。全ての混
合形質転換体クローンは、変異体EPOIOを産生じて
、単一クローンを単離することができ、培地への分泌は
2.8μg/ml/10’細胞/24時間であった。
4゜ EPOは、アミノ酸142〜149の領域においてアン
ギオテンシン■との相同性を有する。アンギオテンシン
は、レニンーアンギオテンシン系を介して体内で形成さ
れ、血圧上昇をもたらす血管収縮作用を生じさせる。高
血圧を起こさない、したがって、また高血圧症の患者に
用い得る変異体は、この領域のアミノ酸を置換すること
によって調製される。さらに、血圧上昇によって起きる
頭痛などの副作用が起きない。
る(インビボでの網状赤血球の形成の増加、網状赤血球
貯蔵の増進)、欠失はEPOの活性を低減させる。
カルボキシル末端領域における塩基性アミノ酸の添加に
よって、EPOの生物学的活性は上昇す一、!!!ag
;!ff1.!!!:  Ft  54!、95.:表
2しk EPO7 EPO9 EPO42a EPO42b EPO4コa EPO4コb EPO44a EPO44b EPO45a EPO45b EPO46 EPO47 EPO48 Er’O49 5’gcccgtcgtgaヒctgctcggcct
cc  3’5 ’ cggcセgggaagactg
gacccacagggcc 3’5’cctccaa
qagaaacctctcc 3’5’cctccaa
gaggcccctctcc 3’s’ccaggca
aagaaattaac  3’5’ccaggcgc
cgaaattaac 3”5’ggaaaL七gga
aaagactcgg  3”5’ggaaa七七gg
agccgactcgg  3’5’gcctccec
tgtaaacagcttcagc 3’5’ggc七
CCCC七gtgcccagcttcagc  3’5
’ggagtagacヒgcgaagag  3’5’
cagggccgcccgcgccaggac 3’5
’ggcctggcc9gccaggac 3”5’c
agggccgcgccccgcagg 3’
【図面の簡単な説明】
第1a図は、変異誘発性ベクターpMac5−8の構築
を図示する、説明図である。 第1b図は、変異したEPO配列を含むプラスミドの構
築を図示する、説明図である。 第2aおよび2b図は、EPO発現プラスミドの構築を
図示する、説明図である。 第3 a −c図は、EPO変異体の作用のインビボ試
験の結果を図示する、グラフ図である。 EPO変異体を含む濃縮細胞培養上清で処理しておいた
NMRIマウスにおけるヘモグロビンおよびヘマトクリ
ット値および網状赤血球数を、測定した。測定は、処理
後10日目に行った。 Cl27iマウス細胞からの精製野生型EPO(EPO
pu r)を対照として使用した。 Hb=ヘモグロビン、Hk=ヘマトクリット、Re=網
状赤血球数 第4 a −cおよび5 a −c図は、EPOおよび
EPO変異体で処理した後のNMRIマウスのヘモグロ
ビンおよびヘマトクリット値および網状赤血球数のパタ
ーンを示す、グラフ図である。精製EPO(EPOp 
u r)または等量のEPO変異体を含む濃縮培養上清
を、処理していないNMRIマウスに第0日に注射して
、ヘモグロビンおよびヘマトクリット値および網状赤血
球数を測定した。処理後第5日〜第16日までは、異な
る測定を異なる時間に行った。 Hb=ヘモグロビン、Hk=ヘマトクリット、Re=網
状赤血球数

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、野生型エリスロポイエチンと比較して、アミノ酸1
    0〜55および/または70〜85および/または13
    0〜166の領域における少なくとも一つのアミノ酸の
    欠失および/または一つのアミノ酸の挿入および/また
    はアミノ酸の置換、および/または少なくとも一つのN
    −グリコシル化Asn(ただしAsn38を除く)のグ
    リコシル化できないアミノ酸による置換および/または
    Ser126のThrまたはGlyによる置換を示し、
    その結果、野生型エリスロポイエチンと比較して次の点
    で一つまたはそれ以上の変化した性質を有する、ヒトエ
    リスロポイエチンの変異体。 (a)赤血球前駆細胞の刺激 (b)インビボ半減期 (c)血圧上昇 (d)巨核細胞および非赤血球系からの他の前駆細胞の
    刺激 (e)頭痛の発生、および (f)エリスロポイエチンリセプターとの結合2、野生
    型エリスロポイエチンのアミノ酸10〜55および/ま
    たは70〜85および/または130〜162の領域に
    おいて少なくとも一つのアミノ酸が欠失している、請求
    項1に記載の変異体。 3、少なくとも一つのアミノ酸置換またはアミノ酸挿入
    がアミノ酸10〜55および/または70〜85および
    /または130〜166の領域において行われた、請求
    項1に記載の変異体。 4、カルボキシル末端アミノ酸Arg166がGly1
    66で置換された、請求項3に記載の変異体。 5、カルボキシル末端に結合した少なくとも一つの追加
    アミノ酸を含む、請求項1に記載の変異体。 6、結合したアミノ酸が塩基性アミノ酸である、請求項
    5に記載の変異体。 7、変異体が野生型分子よりも多くのアミノ酸を含むよ
    うに、少なくとも一つのアミノ酸挿入を含む、請求項1
    に記載の変異体。 8、Ser^1^2^6がThrまたはGlyで置換さ
    れているかまたはN−グリコシル化Asn(ただしAs
    n38を除く)の少なくとも一つがGlnで置換されて
    いる、請求項1に記載の変異体。 9、請求項2〜8に記載の欠失、挿入または置換の組合
    せを示す、請求項1に記載の変異体。 10、請求項1〜9のいずれか1項に記載の変異体をコ
    ードする、DNA配列。 11、請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも
    一つの変異体および、適宜、生理学的に許容される賦形
    剤、を含む、医薬物。 12、腎性貧血の治療および赤血球数の増加または減少
    および/または赤血球の質の増進を目的とする治療にお
    ける、請求項1〜9のいずれか1項に記載の変異体の使
    用。
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