JPH04506513A - 巨核球増殖促進活性 - Google Patents

巨核球増殖促進活性

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JPH04506513A
JPH04506513A JP2505718A JP50571890A JPH04506513A JP H04506513 A JPH04506513 A JP H04506513A JP 2505718 A JP2505718 A JP 2505718A JP 50571890 A JP50571890 A JP 50571890A JP H04506513 A JPH04506513 A JP H04506513A
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グラント、バーバラ・ウィンスロー
マン、ケニス・ジー
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ジェネティックス・インスティテュート・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 巨核球増殖促進活性 この発明は、係属中の米国特許出願束07/332651号(1989年4月3 日出願)の一部継続出願である。
この発明は、巨核球の増殖を促進し、巨核球の分化または成熟を増大する新規タ ンパク質因子に関するものである。またこの発明はこの因子を均質な形で得る方 法、およびこれを組換え遺伝子工学技術によって生産する方法を提供する。
[発明の背景] 巨核球はおもに骨髄中で見いだされるが、末梢血液中および恐らくはその他の組 織中でも見いだされ、血小板(栓球とも呼ばれる)を産生じ、ついでこれを循環 内へ放出する造血細胞である。巨核球は、すべてのヒト造血系の造血細胞と同様 に、数多くの細胞分裂、および少なからぬ分化・成熟を含む複雑な経路を経たの ち、究極的に原始多能性骨髄幹細胞から誘導される。成熟した巨核球は究極的に 再分裂をうけて細胞質断片を放出し、これが循環血小板である。
これらの巨核球細胞から誘導された血小板は、損傷部位で血液凝塊形成を開始す るための決定的な因子である。また血小板は、凝塊形成部位で創傷の治癒過穆を 早め、その他の機能を果たし得る増殖因子を放出する。臨床上の経験から、調節 機構はヒトでは有効な血小板数を維持するが、まれに、これらの特異的調節が不 十分であったり無効であったりして、赤血球数および白血球数が正常であるにも かかわらず、血小板値の低下(血小板減少症)または血小板増加症に陥ることが ことが判っている。
凝塊形成不能は、血小板数の低下によって生じる最も即時的で、かつ最も重篤な 結果であり、多くのガン治療で起こり易い致命的な合併症である。一般にそのよ うなガン患者は、この問題のため血小板輸血によって処置される。血小板輸血が しばしば必要であるその他の患者は、骨髄移植をうけた患者または再生不良性貧 血の患者である。
そのような処置のための血小板は健常供血者から血小板ホレイシスによって入手 される。大部分のヒトの血液生産物と同様に、輸血用血小板は貯蔵寿命が比較的 短く、また患者をヒト免疫不全ウィルス(HI V)または各種の肝炎ウィルス のような危険なウィルスにさらすかなりの危険性を伴う。
血小板減少患者で、内在性の血小板生成を刺激することができ、それと同時に血 小板輸血依存を減らせれば極めて有益であり得る。
またガンの放射線療法または化学療法をうけている患者で、血小板減少を是正し または防止することができれば、そのような処置を一層安全にし、多分、治療の 集中度を増大させることが可能となり、それによって一層高い制ガン効果を収め ることができよう。
これらの理由から、巨核球および血小板産生の調節に関与している因子の同定お よび精製のため多数の研究が熱心に行われた。かなり論争はあるが、造血細胞の 成熟巨核球細胞への増殖・分化を調節し、その結果、これらの細胞によって血小 板を産生ずる因子は、2つのグループに大別されると信じられている。
巨核球コロニー刺激因子(meg−C3Fs)は、培養中で巨核球前駆細胞(C FU−M)の増殖および分化を支持する機能をもった調節因子の第1のグループ である。因子の第2グループは、生体内または試験管内の何れかの生物検定で、 巨核球に対するその活性によって定義づけられるものである。血小板循環量の増 大のような生体内反応を顕在化させる因子は、トロンポポイエチン(rTPOJ )と定義づけられた。試験管内培養系で巨核球の分化、成熟、または発達の何れ かを支持する因子は、巨核球刺激活性、巨核球促進活性、またはトロンボポイエ チン様活性と名付けられた。トロンボポイエチンが、試験管内で定義された何れ の巨核球刺激活性と構造的に同一であるのか、または関連しているのかはまだ明 白でない。 今日まで報告された研究では、meg−CSFと確認された活性が 同時にTPO活性を有するのか、またはその逆であるのかは明らかでない。文献 上、多数の異なった報告が巨核球細胞系列の細胞と相互作用する因子を報告して おり、また巨核球細胞系列に特異的な巨核球増殖促進活性を報告している[例え ば、E、メーザ−、エキスペリメンタル・ヘマトロジー、15巻、340〜35 0頁(1987年)、N、ウィリアムスら、ジャーナル・オブ・セルラー・フイ ジオロジー、110巻、101〜104頁(1982年) 、J、E、ストラネ バら、エキスペリメンタル・ヘマトロジー、14巻、919〜929頁(198 6年)参照コ。巨核球造血の正および負の調節の特性に関する理解はまだ不完全 である。
例えばヒトIL−3はヒト巨核球コロニー形成を支持し、少なくともサルでは血 小板数の上昇をもたらすことが多い。然しIL−3はすべての造血細胞系列で造 血細胞の発達に影響し、巨核球細胞系列の細胞と選択的に相互作用する巨核球造 血および血小板形成の特異的な調節因子と区別することができる。
マウスではマウスIL−6が生体内でトロンボボイエチン活性を有し、試験管内 生物検定でIL−3によるマウス巨核球コロニー形成を増大する有力な証拠があ る。しかし血小板造血効果はあまり顕著ではない(5日間で循環血小板数の50 〜60%増加)[T、イシバシら、ジャーナル・オブ・クリニカル・インベ叉テ イゲーション、79巻、286〜289頁(1987年)、T、イシノくシら、 ブラッド、74巻(4)、1241〜1244頁(1989年)、T、イシバシ ら、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエン シズ・オブ・ザ・USA、86巻、5953〜5957頁(1989年)]。マ ウスへIL−6を生体内投与すると、同様に巨核球の大きさおよび倍数性を増大 する。ヒトにおける試験管内検定では、IL−6がTPO様活性または巨核球増 強活性を有する証拠ははるかに少ない[例えば、E、グループおよびR,ホフマ ン、エキスペリメンタル・ヘマトロジー、17巻、1038〜4頁(1989年 )コ。これらの検定の大部分で、ヒトIL−6はTPO様の活性を示さなかった [M、テラムラら、エキスペリメンタル・ヘマトロジー、17巻、1011〜1 016頁(1989年)、およびM、W、ロングら、ジャーナル・オブ・クリニ カル・インベスティゲーション、82巻、1779〜1786頁(1988年) ]。
R,ホフマンら[ジャーナル・オブ・クリニカル・インベステイゲーション、7 5巻、1174〜1182頁(1985年)コは、ヒト巨核球コロニー検定を用 いて、見掛けの分子量46000を有するコロニー刺激活性を血清から精製した ことを報告している。この因子は70〜80%硫酸アンモニウム分画で見いださ れ、小麦胚芽レクチンへ結合し、脱グリコジル化によって活性を失う。マウスで 75Se−メチオニンの血小板への取り込みを増大する類似の活性が、血小板減 少家兎の血漿で検出された。この活性は血漿から7000倍に精製されたが、5 DS−PAGE電気泳動による測定で、タンパク質の混入が存在していた[例え ば、R,ヒルおよびJ レビン、エキスベリメンタル・ヘマトロジー、14巻、 752〜759頁(1986年)参照〕。その他、血清に由来する因子がJ、E 。
ストラネバら[エキスベリメンタル・ヘマトロジー、15巻、657〜663頁 (1987年)]およびE メーザ−ら[エキスベリメンタル・ヘマトロジー、 13巻、1164〜1172頁(1985年)コによって報告されている。
また巨核球増殖促進活性およびトロンボボイエチンは、ヒト胎児腎臓(HE K )細胞から誘導された[例えば、TP、マクドナルド、エキスベリメンタル・ヘ マトロジー、16巻、201〜205頁(1988年)、T、P、マクドナルド ら、バイオケミカル・メディシン・メタボリズム・アンド・バイオロジー、37 巻、335〜343頁(1987年)、G テイリアンおよびR,D、 ローゼ ンバーグ、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、262巻、32 62〜3268頁(1987年)等、参照]。これらは何れも15000分子量 の活性まで均質化されたが、簡単に30〜000分子量へ2量体化される。HE K由来の活性は、マウスで非経口的に投与すると血小板への同位体取り込みを増 大でき、げっ菌類動物の巨核球細胞系列細胞で血小板因子4様のタンパク質産生 を増大することができる。この活性は熱に安定で、エンドグリコシダーゼによる 処理および小麦胚芽レクチンへ結合しても活性を保持している。
最後にげっ菌類動物で、生体内および骨髄培養で巨核球の増殖を促進する尿から の活性が報告されている。カワキタは患者の血小板数とともに変化し、解離条件 下で45000の分子量を有する尿からの活性を部分的に精製した。ヒト巨核球 前駆細胞に対するこの活性の試験をしておらず、巨核球造血細胞系列に対し特異 的であることも示さなかった[M、カワキタら、ブリティッシュ・ジャーナル・ オブ・ヘマトロジー、62巻、715〜722頁(1986年)、M、カワキタ ら、ブラッド、61巻、556〜560頁(1983年)、およびS、クリヤら 、エキスベリメンタル・セル・バイオロジー、55巻、257〜264頁(19 87年)、K6 エノモトら、プリティッソユ・ンヤーナル・オブ・ヘマトロジ ー、45巻、551〜556頁(1980年)参照]。
これらの報告がそのような調節因子を試験的に確認しているにもかかわらず、こ れらの因子の生化学的ならびに生物学的な同定および特性決定は、天然の供給源 、例えば血液および尿から入手可能な天然に存在する因子が少量であるため阻ま れてきた。
天然供給源から精製され、さもなければ均質な形で生産され、現在採用されてい る血小板輸血にとって代わり、そうでなくても血液障害および血小板障害の処置 および/または診断に有用な、生体内で血小板の産生を刺激し、または増強する ことが可能な追加的なタンパク質の単離、同定、および生産のための技術の必要 性がいまもなお存在する。
[発明の簡単な要旨コ この発明は1態様として、他のヒト・タンパク質を実質上含有していない新規タ ンパク質性巨核球増殖促進活性因子(rMGPAJ )を提供する。このタンパ ク質は、天然に、または他の因子の誘導によって、その因子を産生ずる細胞供給 源から精製できる。またこの因子は組換え遺伝子工学技術によって生産され得る 。MGPAはまた化学的技術によって合成され、あるいは上記の技術の組み合わ せによって合成され得る。
この発明のMGPAは巨核球細胞系列に対し特異的であり、実施例1で示した検 定で、巨核球の成熟および/または増殖を増大することが判明した。
活性なMGP、Aは、ゲル濾過クロマトグラフィーおよびドデシル硫酸ナトリウ ムポリアクリルアミドゲル電気泳動による測定で、約45kdの見掛けの分子量 を有する。さらにMGPAは、小麦胚芽レクチンを結合しない特徴を有する。こ の因子は酸性pHでカチオン交換樹脂(例えばファーマシア・モノSカラム)へ 結合するが、中性pHでアニオン交換樹脂へ結合しない。MGPAは、血小板欠 乏症の患者の血漿の30〜50%硫酸アンモニウム沈殿で例外なく見いだされる が、健常なヒト血漿では検出できない。MGPAは正常な尿タンパク質濃縮物中 に存在する。
MC;PAはさらに、液体骨髄培養系で、0MC3FおよびIL3と相加的また は相乗的な態様で作用し、巨核球の増殖を促進する活性によって特徴付けられる 。
さらにこの発明は1態様として、この発明のMGPA組成またはその断片をヒト の尿から単離し、精製する方法を提供する。この発明によって提供されたこの精 製方法は、下記の段階を含んでいる。
最初の2段階は、硫酸アンモニウム沈殿と、その後の25mM酢酸アンモニウム 緩衝液(pH5,4)中でのスルホプロピル・セファデックスによるカチオン交 換カラムクロマトグラフィーからなる。
この段階のあと、MGPA含有画分を50mM重炭酸アンモニウム緩衝液(pH 7,4)中でポリエチレンイミン・アニオン交換膜による濾過にかける。ついで MGPA含有濾液を、0.05%トリフルオロ酢酸(TFA)およびアセトニト リルを移動相溶媒として使用する03カラムによる逆層高速液体クロマトグラフ ィー(HPLC)にかける。
またこの発明は、尿から精製し、または組換え技術または合成技術によっ生産さ れ、放射線免疫検定でlXl0’単位/ragよりも高い比活性を有することを 特徴とする均質なMGPAを提供する。
この発明のもう1つの態様は、ヒトMGPAタンパク質の発現を暗号化している DNA配列を提供する。このDNA配列は、上記のヒl−MGPAタンパク質の 発現を暗号化している単離されたDNA配列を包含し得る。またこのDNA配列 は、MGPA暗号配列を挟んで、これに隣接している5°および3゛ヒト非コー ド領域を包含し得る。このDNA配列はまた、アミン末端シグナルペプチドを暗 号化し得る。
またこの発明は、ベクターDNAおよびヒトMGPAを暗号化しているDNA配 列の発現を含んだ組換え体DNA分子を提供する。
このDNA分子は、選ばれた宿主細胞でMGPAの複製および発現を指令し得る 調節配列を操作的に伴っているMGPA DNAを提供する。組換え体MGPA タンパク質の発現に使用するため、そのようなりNA分子で形質転換した宿主細 胞もまたこの発明によって提供される。
この発明のDNA分子および形質転換細胞は、もう1つの態様である組換え体ヒ トMGPAタンパク質、またはそのペプチド断片を生産する新規方法に使用され る。この方法では、タンパク質の発現を調節し得る好適な調節配列または発現調 節配列と操作的に伴って、MGPAタンパク質またはその断片(または上述の組 換え体DNA分子)の発現を暗号化しているDNA配列で形質転換した細胞系を 、組換え体DNAの発現が可能な好適な条件下で培養する。この発明の方法は、 該タンパク質の発現のための宿主細胞として多数の既知の細胞を使用し得る。現 在のところ、MGPAの生産に好ましい細胞系は、哺乳動物細胞系および細菌細 胞系である。
発現させたMGPAタンパク質を、ついで宿主細胞、細胞溶解物または培養培地 から好適な通常の手段によって回収する。尿からMGPAを単離するのに使用し たのと同一の精製段階、またはそれを修飾した手段によって条件培地を処理する ことができる。
この発明はさらにもう1つの態様として、組換え体MGPAタンパク質を提供す る。このタンパク質は他のヒト・タンパク質性物質を実質上含有せず、本明細書 で説明した1またはそれ以上のペプチド断片または配列を暗号化しているDNA 配列を含んでいる。またこの発明のMGPAタンパク質は、本明細書で説明した 1またはそれ以上の物理学的、生化学的、薬理学的、または生物学的な活性を含 有する特徴を有する。
この発明のもう1つの態様は、均質なまたは組換え技術によるMGPAの治療的 有効量、または1またはそれ以上のその活性ペプチド断片の有効量を含有する医 薬組成物を提供する。これらの医薬組成物は、血小板の欠乏または欠損を特徴と する病的状態または障害を処置する方法に使用し得る。
即ち、この発明のMGPA組成物または医薬的に有効なその断片は再生不良性置 皿の処置に、例えば血小板産生失調を伴う患者(エイズ患者、またはガン化学療 法を受けている患者のような)で血小板産生を増大させるのに使用し得る。MG PAは、血小板減少症のような血液障害を処置するのに使用し得る。MGPAは 骨髄移植患者のための補助療法として使用され得る。
したがってこの発明は、MGPAまたは1またはそれ以上のそのペプチド断片の 治療的有効量を、好適な製薬用担体によって患者へ投与することによるこれらの 疾患および血小板欠乏によって生じたその他の病的状態の処置方法を提供する。
これらの治療方法は、MGPAまたは1またはそれ以上のそのペプチド断片と同 時に、またはそれに引き続き、少なくとも1種類の他のmeg−C3FまたはT PO様因子、サイトカイン類、造血促進因子、インターロイキン類、増殖因子、 または抗体の有効量を投与することを含み得る。
さらにこの発明のもう1つの態様は、ヒトMGPAまたはその断片に対する抗体 を含む。したがってこの態様の一部として、この発明は、そのような抗体を分泌 可能な細胞系、それらの生産方法、および診断または治療手段における利用方法 を包含する。
この発明のその他の特徴および利点については、以下に詳細に説明するこの発明 の好ましい態様を考察することによって明らかになるであろう。
[発明の詳細な記載コ この発明によって提供された新規ヒト巨核球増殖促進活性因子、MGPAは、他 のヒト・タンパク質性物質を実質上伴わない均質なタンパク質またはタンパク質 性組成である。このタンパク質は、純粋かつ有効な、治療的適用に有用なMGP Aを大量生産することが可能な組換え技術によって生産することができる。別法 として、このタンパク質は、ヒトの尿またはこれを分泌または発現する哺乳動物 細胞系から、精製した均質なタンパク質として得ることができる。
さらにMGPAまたは活性なその断片は化学的に合成し得る。
この発明のMGPAは、1またはそれ以上の下記の生化学的または生物学的特性 によって特徴付けられる。
(1)この発明の組成は、非還元または還元の何れかの条件下で8%ドデシル硫 酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)による測定 で約45kdの見掛けの分子量を有する。
(2)この発明の組成は、ゲル濾過クロマトグラフィーで約40〜50kdの見 掛けの分子量を有する。
(3)この発明の組成は、実施例1の巨核球増殖促進検定で、タンパク質1mg 当たり約lXl0’単位より大きい比活性を有する。
(4)この発明のMGPA組成は、pH5,4の酸性条件下でカチオン交換カラ ムへ結合することができる。
(5)この発明のMGPA組成は、小麦胚芽レクチンへ結合することができない 。
(6)この発明のMGPA組成は、中性pHでアニオン交換樹脂へ結合しない。
(7)この発明のMGPA組成は、血小板減少症患者の尿の30〜50%硫酸ア ンモニウム沈殿で例外なく見いだされる。
(8)この発明のMGPA組成は、現在行われている検定では健常ヒト血漿で検 出できない。
この発明のMGPA組成の生物学的活性は、実施例1の放射性免疫巨核球増殖促 進検定で巨核球の増殖および発達を促進し得る活性によって証明される。この低 い血小板数によって刺激される調節活性の試験管内検定は、小さくて形態学的に 識別できない巨核球前駆細胞、および識別できる巨核球および血小板で発現する 巨核球系列細胞に特異的な糖タンパク質、細胞結合型GPIIb/IIIaを検 出する。この検定によって、生体内の巨核球造血の定量的な評価が可能である[ B、W、グランドら、ブラッド、69巻、1334〜1339頁(1987年) コ。この検定については実施例1で詳細に説明する。
本来、MGPAはヒト再生不良性貧血患者のクエン酸加血漿で検出された。これ らの患者から得た未分画血漿は、試験管内で巨核球の増殖の支持を増強すること が証明された。別の血小板減少症患者から得た血漿でMGPAを含有しているこ とが判明した。ヒトMGPAは、実施例2で特に詳細に説明した一連の精製段階 および技術によって、このヒト血漿から最初に精製された。ただしこの因子は血 小板減少症患者の尿からも同様に精製し得る。
MGPAの2つの細胞供給源が現在確認されている。腫瘍から外植し、培養で継 代したH3IOと呼ばれる骨肉腫細胞は、MGPAを産生する。HSIO細胞を 血清の存在で発育させると、MGPAは条件培地で検出されなかった。無血清で 発育させると、これらの細胞は、A2B6単位当たり100〜200単位のMG PAを有する未分画条件培地で産生される血漿MGPAと極めて類似した活性を 産生ずる。この活性を、ACA34ゲル濾過カラムで血漿MGPAと一緒に精製 する。H3IOは形質転換細胞系ではないから、極めて徐々に発育し、死滅し、 極めて少量のMGPAを分泌する(無血清条件培地は1ml当たり約1/10単 位を有する)。これらの細胞を、MGPAを一定に産生ずるように形質転換し得 る。別法として他の骨肉腫細胞系を類似のMGPA生産により検定し得る。
また血漿中で見いだされたものと類似のMGPAが、ヒト謄帯静脈内皮(HUV )細胞からの条件培地でも検出された。これらの細胞[フォーラ−博士(ダナ・ ファーバー)およびショーラー博士(ユニバージティー・オブ・ミネソタ)から 提供されたコからの条件培地は、実施例1の放射性免疫検定で巨核球増殖を促進 することが判明した。この物質をゲル濾過によって血漿MGPAと一緒に精製す ると、フィトヘマグルチニン−白血球条件培地(PHALCM)、IL−3、ま たはGM−C3Fで、血漿および尿のMGPAと類似した用量に依存した態様で 巨核球増殖を支持する。この活性は抗GM−CSFによって阻害されない。
ヒトの尿からMGPAを得るのに用いた精製技術は、実施例3でその概要を詳細 に説明する下記の段階を含んでいる。即ち、これらの段階は、濃縮していない尿 を硫酸アンモニウム沈殿にかけ、80%硫酸アンモニウム画分を25mM酢酸ア ンモニウム(pH5,4)中でカチオン交換クロマトグラフィーカラム(スルホ プロピル・セファデックス)へ結合し、結合したタンパク質をNaC1濃度勾配 で溶出し、MGPAを含有する0、15MNaC1溶出液を重炭酸アンモニウム 緩衝液(pH7,4)でアニオン交換樹脂(ポリエチレンイミン)へ通し、最後 に濾液を、H20/TFA/アセトニトリルを溶媒として使用する逆層HPLC へ通導することを含んでいる。
有用でなかった分画技術は、ヒドロキシアパタイト、へ<リンセファ0−ス、お よび2つの異なったレクチンビーズ標品[シグマコを使用した小麦胚芽凝集素等 であった。
均質なMGPAは、実施例3で詳細に説明する上記の精製手法をヒト血小板減少 症患者の尿、またはその他のヒトMGPA供給源(例えば細胞または組織供給源 )へ適用することによって、入手し得る。
MGPAを産生ずることが判明し得た細胞(または組織)供給源を培養する手法 は、当業界で既知の技術である。
この発明のMGPAは、先行技術の他のTPO様因子とは異なつ硫酸アンモラム %、イオン交換カラムに対する反応態度、小麦胚芽レクチンへの結合を欠如する こと等の点でTSF [マクドナルド、前掲]およびmegCSA [ホフマン 、前掲]と異なっている。
またMGPA、または1またはそれ以上のそのペプチド断片は組換え技術によっ て生産し得る。MGPAのためのDNA配列を得るには、精製したMGPA物質 を還元し、トリプシンで消化する。トリプシン処理した断片を単離し、通常の技 術によってその配列を決定する。トリプシン処理した断片のアミノ酸配列を暗号 化している可能性が考えられるすべての配列を予測した遺伝暗号を使用して、オ リゴヌクレオチドプローブを合成する。幾つかの配列がプローブとして生じる。
これらのプローブを使用して、ヒト・ゲノムライブラリーをスクリーニングする ことにより、MGPA cDNAを同定する。別法として、MGPAの細胞供給 源からのmRNAを使用してcDNAライブラリーを作成し、これをプローブで スクリーニングして、MGPAポリペプチドを暗号化しているcDNAを同定す ることができる。
これらのプローブを使用してヒト・ゲノムライブラリーをスクリーニングし、c DNAクローンを得る。完全鎖長のクローンを得るには、得られたcDNA配列 をプローブとして使用して、ライブラリーを再選抜し、完全鎖長のMGPA配列 へ/1イブIルソド形成し得る。
またMGPAのためのヒトcDNAは、完全鎖長のヒト・ゲノムクローンを発現 ベクターへサブクローン化し、これをCO8細胞へトランスフェクトして、トラ ンスフェクトしたこれらのCoS細胞からcDNAライブラリーを作成し、MG PA cDNAについてハイブリッドを形成し、これをスクリーニングすること によって得ることができる。cDNA全体が同定されたら、そのcDNA全体ま たはMGPAの活性断片を暗号化している任意の部分を、種々の発現ベクターの 任意の1つへ導入して、MGPAまたは1またはそれ以上のその断片のための発 現系を作成することができる。
そのような組換え技術を利用することによって、MGPAポリペプチドを暗号化 しているDNA配列が得られる。この発明はまた、他のタンパク質を暗号化して いるD N 、A、配列を伴わずに、MGPAポリペプチドの発現を暗号化して いるこれらのDNA配列を包含する。これらのDNA配列は、MGPAのすべて またはその断片を暗号化し、緊縮ハイブリッド形成条件下[T、マニアナイスら 、モレキュラー・クローニング(ア・ラボラトリ−・マニュアル)、コールドス プリング・ハーバ−・ラボラトリ−(1982年)、387〜389頁]に、そ れらの配列を該DNA配列へハイブリツド形成する配列を包含する。
そのような緊縮ハイブリッド形成条件の1例として、65°Cで4xsscでハ イブリッド形成し、65℃で0.lX5SCで1時間洗浄する。別の標準的な緊 縮ハイブリッド形成条件は、50%ホルムアミド中、4xSSC,42℃である 。
緩和ハイブリッド形成条件下でMGPAのための配列ヘノ−イブリッド形成し、 MGPAの生物学的特性を保有しているMGPAペプチドの発現を暗号化したD NA配列も、同様に新規MGPAポリペプチドを暗号化している。そのような非 緊縮ハイブリッド形成条件の例は、50℃で4XSSC,または42°Cで30 〜40%ホルムアミドてハイブリッド形成する。例えばMGPAの配列と有意な 相同性を示す領域(例えば、グリコジル化部位またはジスルフィド結合部位)を 共有し、1またはそれ以上のMGPAの生物学的特性を保有するタンパク質を暗 号化しているDNA配列は、たとえそのようなりNA配列がMGPA配列へ緊縮 ハイブリッド形成されなくても、明らかにMGPAポリペプチドを暗号化してい る。
MGPAのペプチド配列を暗号化しているDNA配列の対立遺伝変異体(アミノ 酸変化を生じ、または生じ得ない種集団で天然に存在する塩基変化)は、その類 似体または誘導体とともに、この発明の範囲に包含される。同様に、MGPAポ リペプチドを暗号化しているが、遺伝暗号の縮重のためにコドン配列を異にして いるDNA配列、または点突然変異、あるいは暗号化されたポリペプチドの活性 、半減期、または生産の向上のため誘導された修飾によって起こったMGPAの DNA配列における変異もまた、この発明に包含される。
MGPAポリペプチドはまた、既知の通常の化学的合成によっても生産し得る。
合成手段によってこの発明のポリペプチドを組み立てる方法は、当業界既知のも のである。合成的に組み立てられたMGPAポリペプチド配列は、−次、二次、 または三次構造および高次構造的な特徴をMGPAポリペプチドと共有している から、MGPAの生物学的特性を共通に保有し得る。したがってこれらの生産物 は治療および免疫学的処置に際して、天然産の精製したMGPAポリペプチドに 代わり得る生物学的に活性な、または免疫学的な代替物として使用し得る。
ペプチドまたはMGPAを暗号化しているDNA配列における修飾は、当業者で あれば既知の技術を用いて実施し得る。MGPA配列における重要な修飾は、暗 号配列中の選ばれたアミノ酸残基の置換、挿入、または欠失等であり得る。その ような置換、挿入、または欠失のだめの変異誘発技術は、当業者にとって既知の ものである(例えば米国特許第4518584号参照)。
MGPAポリペプチドの配列の特異的な突然変異としては、まずグリコジル化部 位の修飾を挙げることができる。グリコジル化が全く起こらないか、または一部 にだけグリコジル化が起こるのは、任意のアスパラギン連鎖グリコジル化認識部 位、または〇一連鎖炭水化物付加によって修飾された分子の任意の部位における アミノ酸置換または欠失の結果による。アスパラギン連鎖グリコジル化認識部位 は、好適な細胞グリコジル化酵素によって特異的に認識されるトリペプチド配列 を含んでいる。これらのトリペプチド配列は、Asp−X−ThrまたはAsp −X−5er (Xは任意のアミノ酸)の何れかである。グリコリル化認識部位 の1番目または3番目のアミノ酸位置の一方または双方で、さまざまなアミノ酸 置換または欠失(および/または2番目の位置におけるアミノ酸欠失)があると 修飾されたトリペプチド配列で非グリコジル化が生じる。そのように変化したヌ クレオチド配列を発現すると、その部位でグリコジル化されない変異体が生産さ れる。
またMGPA活性の全部または一部を保持していることが期待され得るMGPA 配列のその他の類似体および誘導体も、当業者であれば本明細書の報告で示した 技術から容易に作成し得る。そのような修飾の1つは、MGPA配列に存在して いるリシン残基ヘポリエチレングリコール(PEG)を結合することであり、ま たは1またはそれ以上のりシン残基またはPEGまたはPEG誘導体と反応し得 るその他のアミノ酸残基を、通常の技術によって配列へ挿入することにより、P E0部分の結合を可能にすることであり得る。そのような修飾はこの発明に包含 されるものと確信する。
この発明はまた、MGPAポリペプチドまたは活性なその断片を生産する方法を 提供する。この発明の1方法は、MGPAポリペプチドを暗号化しているcDN Aを発現ベクターへ挿入して、MGPAのための発現系を作成することを含む。
選ばれた宿主細胞を、このベクターで形質転換して培養する。したがってこの発 明の方法は、既知の調節配列の制御下に、MGPAポリペプチドを発現すること を暗号化しているDNA配列で形質転換された、好適な細胞または細胞系を培養 することを含む。調節配列は、プロモーター断片、ターミネータ−断片、および 好適な宿主細胞でタンパク質の発現を指令するその他の好適な配列を含んでいる 。ついで発現した因子を当業界既知の好適な手段により、培地から(細胞内で発 現させたのであれば、細胞から)回収し、単離し、精製する。
好適な細胞または細胞系はチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)または3 T3細胞のような哺乳動物細胞であり得る。好適な哺乳動物の宿主細胞の選択、 および形質転換、培養、増幅、スクリーニング、生産物の生産およびその精製方 法は、技術上既知である[例えば、ゲッシングおよびサムプルツク、ネーチャー 、293巻、620〜625頁(1981年)、または別法としてカウフマンら 、モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー、5巻(7L1750−17 59頁(1985年)、またはハウレーら、米国特許第4419446号参照] 。その他の好適な哺乳動物細胞系はサルのC08−1細胞系、およびCV−1細 胞系である。さらに典型的な哺乳動物の宿主細胞を挙げれば、形質転換細胞も含 め、特に霊長類動物細胞系およびげっ歯頚動物細胞系である。正常な倍数性の細 胞、初代組織および初代外植の試験管内培養に由来する細胞株もまた好適である 。候補に挙げ得る細胞は、遺伝子型的に選択遺伝子を欠損したもの、または優性 に作用する選択遺伝子を含み得る。その他の好適な哺乳動物細胞系としては、ヒ ーラ−細胞、マウスL−929細胞、スイス系から誘導された3T3系、Ba1 b−c、またはNIHマウス、BHKまたはHaKハムスター細胞系であるが、 それだけに限定されるものではない。
この発明の好適な宿主細胞として同様に有用なものは、細菌細胞である。例えば エシェリキア・コリの多くの株(例えば、HBIOl、MC1061、および以 下の実施例で使用した株)は、バイオテクノロジー分野で宿主細胞として眉知の ものである。バシラス・サブチリス、シュードモナス、およびその他の桿菌類等 の多くの株も同様にこの方法に使用し得る。
当業界で既知である酵母細胞の多くの株も、この発明のポリペプチド発現のため の宿主細胞として利用し得る。また所望により、昆虫細胞もこの発明の宿主細胞 として利用し得る[例えばミラーら、ジェネティック・エンジニアリング、8巻 、277〜298頁(ブレナム・プレス、1986年)、およびその引用文献参 照コ。
またこの発明は、新規MGPAポリペプチドの発現方法に使用するための組換え 体分子またはベクターを提供する。これらのベクターは、MGPA DNA配列 を単独、またはこの発明のMGPAポリペプチドまたは活性なその断片を暗号化 しているその他の配列と組み合わせて含んでいる。別法として、上記のように修 飾した配列を挿入したベクターもまたこの発明の実施態様であり、MGPAポリ ペプチドの生産に有用である。またこの方法に使用するベクターは、この発明の DNA暗号配列へ操作的に伴って、選ばれた宿生細胞でその複製および発現を指 令することが可能である選ばれた調節配列を含んでいる。
以下の実施例で報告した1ベクターはpXMであり、これはCO8細胞で発現す るのに特に望ましい[Y、C,ヤングら、セル、47巻、3〜10頁(1986 年)]。哺乳動物細胞(例えばCHO細胞)で発現するのに望ましく、実施例で 報告した別のベクターはpEMc2B1である。本明細書で報告した哺乳動物細 胞発現ベクターは、当業界で既知の技術によって合成され得る。ベクターの構成 成分、例えばレプリコン、選択遺伝子、エンハンサ−、プロモーター等は天然供 給源から入手し得、または既知の方法により合成し得る[カウフマンら、ジャー ナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー、159巻、511〜521頁(19 82年)、およびカウフマン、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・ア カデミ−・オブ・サイエンシズ・オブ・ザ・USA、82巻、689〜693頁 (1985年)参照〕。別法として、ベクターDNAはウシ乳頭腫ウィルス・ゲ ノムのすべてまたは一部を含み[ラスキーら、セル、36巻、391〜401頁 (1984年)コ、C127マウス細胞のような細胞系で安定なエピソーム要素 として伝達され得る。これらのベクターを好適な宿主細胞へ導入すると、MGP Aポリペプチドの発現を生じることができる。
また哺乳動物、昆虫、酵母、真菌、および細菌発現のための技術で多数の型が既 知であるその他の好適な発現ベクターも、この目的に使用することができる。
このように細胞供給源から均質に精製され、あるいは組換え技術または合成によ って生産されたMGPAまたは活性なその断片は、例えば化学療法に伴う再生不 良性貧血、または骨髄移植のような骨髄形成不全に関連する血小板減少症を患う 患者の血小板回復を促進するための医薬品または医薬製剤に使用し得る。MGP Aによる処置が有用であり得るその他の血小板障害は、播種住血管内凝固症候群 、免疫血小板減少症、および血栓性血小板減少症のような血小板の消耗および産 生が増大する疾患である。またMGPAは、骨髄増殖性血小板増加疾患、および 炎症状態および鉄欠乏時の血小板増加症の処置に有用であり得る。
さらにMGPAまたはその断片の別の用途は、例えば他の化学薬品または医薬品 、または治療的措置による血小板の一過性の中毒から生じた血小板の欠損または 血小板の損傷によってもたらされた障害の処置である。MGPAは、そのような 患者で新しい「無傷の」血小板の「放出」を促進するのに使用し得る。
これらのMGPAポリペプチド組成物によるそのような血小板障害または欠乏の 治療的処置は、現在入手可能な血清由来の因子またはヒト血小板輸血による処置 の際に起こる好ましくない副作用を回避し得る。またそのような医薬品製剤に1 またはそれ以上のMGPAのペプチド断片を使用することも可能であり得る。
またこの発明のポリペプチドは、単独または他のサイトカイン類、造血促進因子 、インターロイキン類、増殖因子、または抗体と組み合わせて、上記の確認され た疾患の処置に使用し得る。
したがってこの発明のさらにもう1つの態様として、上述の疾患を処置する治療 用組成物を提供する。そのような組成物は、MGPAポリペプチドの治療的有効 量、またはその断片の治療的有効量を製薬上許容し得る担体と混和して含有する 。この組成物は、非経口的に全身投与することができる。別法として、この組成 物は静脈内に投与し得る。所望により組成物は皮下投与し得る。全身的に投与す る場合、この発明に使用する治療用組成物は、パイロジエンを含有しない非経口 的に許容し得る水溶液の形で提供される。pH1等張性および安定性等を考慮し た製薬上許容し得るそのようなタンパク質溶液の製造は、当業界で既知の技術で ある。
上述の疾患を処置する方法に含まれる投与計画は、薬物の作用を修飾する種々の 要素、例えば病状、体重、患者の性および食事療法、感染の重篤度、投与期間、 その他の臨床上の諸要素を考慮して主治医により決定される。一般に1日の投与 計画は、体重1kg当たりMGPAタンパク質またはその断片1〜1000μg 1またはタンパク質50〜5000単位の範囲とすべきである。
またこの発明の治療方法、組成物、およびポリペプチドは、単独または他のサイ トカイン類、造血促進因子、インターロイキン類、増殖因子、または抗体と組み 合わせて、その他の症状および血小板欠乏を特徴とする疾患状態の処置に使用し 得る。この分子が、IL−3またはGM−CSFのような一般の造血促進因子と 組み合わせである種の血小板減少症の処置に有用性を示し得ることは十分に理解 し得よう。またその他の巨核球刺激因子、例えばmeg−CSFまたはその他の TPO様活性を有する分子も、MGPAと一緒に使用し得る。そのような併用投 与のための追加的な、標準的サイトカイン類または造血促進因子としては、G− CSFSCSF−1、IL−1、IL−4、M−CSF、IL−7、またはエリ スロポイエチン等が挙げられる。先に挙げた投与量は、治療用組成物に追加する そのような成分と相殺するため補正すべきである。処置患者の経過は通常の方法 によって監視することができる。
これらの新規ポリペプチドのそれ以外の用途は、生体内または試験管内における 診断または治療的用途のため、標準的な方法によって生じさせた抗体の発生であ る。そのような抗体は、モノクローナルおよびポリクローナル抗体の双方、およ び既知の方法によって発生させたキメラ抗体、即ち「組換え」抗体等を含み得る 。またこの発明は、MGPAまたはその断片を、選ばれた哺乳動物に対する抗体 として提示することによって生じた細胞系を提供し、ついでその動物細胞を、既 知の方法によって一定のガン細胞と融合させ、不死化させた細胞系を作り出すこ とを提供する。この発明のヒトMGPAポリペプチドのすべてまたは1部に対す るそのような細胞系、および抗体を生成するのに使用する方法もこの発明に包含 される。
抗体を、検出可能な標識または標識系と結合させるような方法によって、生体内 および試験管内診断の目的にこの発明の抗体を利用し得る。別法として、当業界 で既知のある種の毒性化合物また(ま治療用化合物またはその部分と結合させる ことにより、これらの抗体を生体内および試験管内治療の目的に使用し得る。
以下に実施例をあげて、この発明の均質なヒトMGPAの精製および特性決定、 およびその他の方法および生産物について説明する。
これらの実施例はこの発明を説明するためのものであって、発明の範囲を制限す る目的をもつものではない。
実施例1 放射線免疫巨核球増殖促進検定 細胞結合型GPIIb/IIIAを検出する下記の検定は、試験管内で巨核球造 血を定量的に評価することができる。この方法(よ正常なヒト骨髄培養で巨核球 の生成を測定する放射線免疫検定を使用するものであって、巨核球増殖のスクリ ーニングとして再現性力くあり、信頼度の高いものである。
非粘着性の単核骨髄細胞をアイソコープの修飾したダルべ・ノコの培地、ウシ胎 児血清またはその他の血清、または血漿、および増殖因子中で2週間培養する。
培養細胞のアリコートが培地を含まなくなるまで洗浄し、”’ I −HP 1 1 D (G PIIb/IIIA複合体に特異的なマウス・モノクローナル抗 体[グランドら、「メガカリオサイド・デベロップメント・アンド・ファンクシ ョン」、アレンR。
リス編、117〜121頁(1986年)参照コ)へ暴露する。このヨウ素化し た抗体の結合は巨核球に特異的であり、細胞ペレットから遊離抗体を洗浄除去す ると、ペレットに結合している放射能は存在する巨核球数の定量的な値である。
検定の定量性は、MGPA検定の個々のウェルからの細胞遠心標品で、形態学・ 的に同定可能な巨核球の数との相関によって証明された。この検定では、小さく て形態学的に識別困難な巨核球、およびそれより大きい一層成熟した巨核球を検 出する。したがってこの検定は、分化の任意の時点で、生存率、増殖、または成 熟度に影響を与える巨核球増殖因子をスクリーニングするのに有用である。この 検定は細胞数の増加、細胞の大きさの増大、または細胞表面のGPII b / IIIA密度の増大を鑑別することはできない。したがって巨核球の形態および 重要なウェル内のその他の細胞の数および種類については、さらに細胞遠心標品 を使用して評価する。
この検定は、クラスIの骨髄増殖因子(IL−3およびGM−CSF)、および ヒト再生不良性血漿に反応するヒト巨核球コロニー検定とよく相関している。最 適な増殖および最大のシグナルは、1ウエル轟た93〜4X10’細胞で12〜 14日間の培養期間で起こる。個々の巨核球増殖促進活性の特異性を確かめ、ま たは除外するのに有用な試験は、GPIIb/IIa発現細胞の免疫アルカリ性 ホスファターゼ染色による培養した細胞間の巨核球百分率の定量である。
この検定系は、MGPAについて分画した物質のスクリーニングに容易に適合し た。例えば実施例3で報告したように、単離処理したあと、画分を、A 280 の吸収によるタンパク質含量について試験し、重炭酸アンモニウム緩衝液(50 mM)に対して透析し、凍結乾燥し、5%ウシ胎児血清を含有するアイソコーブ ズの培地に再浮遊し、0.2ミクロンのフィルターで濾過する。MGPA検定に よって、各面分を2つの異なった正常骨髄とともに、3〜6用量水準(希釈度) で試験し、ついで上記のように骨髄の細胞遠心分析、およびその他の試験で試験 する。
例えば、MGPA画分の日常のスクリーニングでは、初期幹細胞を支持し巨核球 の特異的促進活性の発現を最大にするため、通常、5%フィトヘマグルチニン− 白血球条件培地(PHALCMンまたは組換え体IL−3(ジエネティックス・ インスティチュート社、ケンブリッジ、MA)10単位を添加し、30%ウシ胎 児血清で、相乗作用のあるクラス■増殖因子の存在で培養したヒト骨髄を使用し て実施する。各骨髄毎に、再生不良性血漿およびPHALCMを補給したウェル で最適な増殖を評価し、すべてのウェルは放射性免疫検定で2回ないし3回反復 して検定する。
本明細書を通じて使用したMGPAの1単位は、この検定でバッククラランド( ウソ胎児血清子PHALCM対照)の巨核球増殖を2倍促進するのに必要なMG PA量と定義される。即ち、試料中の単位数は、培養終期に試料ウェルて結合し たCPMを、(ウシ胎児血清+PHALCM対照)に結合したCPMで差し引い た差を、これと同一の対照で結合したCPMで割った値に等しい。与えられた画 分の単位数の計算は、2つの異なった骨髄試料を使用した独立した実験により、 用量反応曲線の直線部分を表すウェルから計算した単位数を平均することによっ て算出する。
クラスI造血促進因子によって促進された巨核球発達プログラムを完成する因子 を検出するように、スクリーニング検定系を最適化する。
実施例2 血漿からの巨核球増殖促進活性の単離 再生不良性貧血患者のクエン酸加血漿からのMGPAの最初の単離は、下記の精 製段階を用いた。
(1)硫酸アンモニウム沈殿(30〜50%ペレット、5倍精製)、(2)AC ,A54またはACA34ゲル濾過(10倍精製)、(3)スルホプロピル・セ ファデックス(SPC−50)イオン交換クロマトグラフィー(25mM酢酸ア ンモニウム溶液、塩化ナトリウムで溶出、10倍精製)、 (4)調製用SDSゲル電気泳動(8%ポリアクリルアミド・マトリックス、ラ エムリの電気泳動用緩衝液、0.01%5DS)。
上記の3段階によって、血漿MGPAは全体の再生不良性血漿に対して600倍 精製された。ゲル濾過およびSDS PAGE段階によって測定した見掛けの分 子量は約40〜50kdであるこが分かった。
再生不良性貧血の血漿から最初に部分的に精製されたMGPAが、他の血小板減 少症患者に対して共通の活性を有することを立証するため、再生不良性貧血患者 4例、免疫血小板減少症の患者4例、化学療法で誘発された血小板減少症患者3 例、血栓性血小板減少性紫斑病患者2例、巨核球性血小板減少症患者1例からの 血漿をMGPAで試験した。
何れの血小板減少症の血漿とも、30〜50%硫酸アンモニウム沈殿で、実施例 1の放射線免疫巨核球増殖促進検定による最大の生初学的な活性を示した。ゲル 濾過によってさらに分画した両分で、活性の分子量範囲は一致していた。これら 8種の血漿から30〜50kdの相対分子量を含有するプールした画分は、それ ぞれ滴定可能なMGPAを示した。
3例の健常ヒト血漿、ウシ胎児血清および3例の血小板増加症患者血漿の類似の 画分からは、滴定可能なMGPAは回収されなかった。
実施例3 尿からのMGPAの単離 患者の新鮮尿から、硫酸アンモニウム沈殿、スルホプロピル・セファデックス( SPC−50)カチオン交換クロマトグラフィー、ポリエチレンイミン(PEI )アニオン交換膜濾過、および逆層高速液体クロマトグラフィー(HPLC)か らなる連続的な分画段階を用いて、MGPAを精製した。この精製方式の要約を 第1表に示した。
精製に用いた第1段階は、未濃縮尿からのタンパク質の80%硫酸アンモニウム 沈殿である。MGPAの精製は1倍であり、タンパク質1mg当たり500単位 の比活性を有する両分を得た。健常なヒトの尿を硫酸アンモニウム沈殿で処理す ると、80%タンパク質沈殿のMGPA活性は、タンパク質1mg当たり約40 単位を示した。
健常対照尿と比較して、血小板減少症の尿に存在するMGPA濃度は5〜12倍 以上増加する。
第2の精製段階では、カチオン交換カラムクロマトグラフィーを使用する。MG PA含有硫酸アンモニウム画分を25mM酢酸アンモニウム(pH5,4)へ透 析し、ついでこれと同じ緩衝液で平衡化したスルホプロピル・セファデックス( SPC−50)イオン交換カラムへ通導する。結合したタンパク質をNaC1の 0−IM濃度勾配で溶出する。MGPAは約150mMNaC1で溶出し、これ によってMGPAの比活性は約60倍濃縮される。
MGPAの精製は、5PC−50カラムからの150mM溶出液をさらにアニオ ン交換濾過にかける第3段階により行われる。MGPA含有タンパク質を5Qm M重炭酸アンモニウム(pH7,4)へ透析し、これと同じ緩衝液で平衡化した ポリエチレンイミン(PEl)アニオン交換膜へ通す。MGPA活性をフロース ルー分画で採取する。この段階でMGPA比活性は約10倍まで濃縮される。
精製の第4段階は、03カラムによる逆層高速液体クロマトグラフィー(HPL C)を使用して行われる。MGPAを含有するPE■膜濾液を0.05%TFA へ透析し、0.05%TFAで平衡化した03カラムへこれを通導する。結合し たタンパク質を0.05%TFA溶液中、アセトニトリルの濃度勾配で溶出する 。MGPAは62〜70%濃度のアセトニトリルで溶出される。精製のこの時点 で、MGPAはタンパク質1mg当たり1×106単位より大きい比活性を示す 。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)に基づいて、ゲ ルから切り出し、検定に好適な緩衝液へ溶出すると、還元条件下で45000の 主要タンパク質バンドはMGPA活性を含有している。HPLC段階から得られ た精製MGPAはタンパク貫配列決定に直接好適であり得るか、またはタン/< り質配列決定の前に5DS−PAGEで処理して、第4段階後にも存在し得る微 量の汚染物を除去し得る。
[第1表] 血小板減少症患者尿からのMGPAの精製精製段階 単位a /m gb 精製倍数 収量(%) 合計 合計 硫酸アンモニウム 沈殿 5X1021 100 SPC−503X10’ 60 13 PEI 4X105800 13 0365〜70% 1. ’I X 10’ 22000 81単位は実施例1 の定義と同じ。
1gは280nmの吸収によって決定した。
尿中のMGPAは血小板減少症患者で著しく増加する。促進および抑制因子の混 合物の存在が認められた未分画尿タンパク質では、患者尿で、正常なヒトの尿で 観察されたより5〜15倍大きい活性が観察される。このことは、実施例1の検 定で測定された活性が、正常尿で本質的に産生され測定可能であるが、血小板減 少症患者では著しく誘発され、したがって血漿および尿で測定可能である巨核球 産生の生理的調節因子であることの強力な証拠である。
実施例4 ヒトMGPAの生物学的活性 以下の検定は、上述のように血漿または尿から精製したMGPAを使用して実施 した。精製の最初の数段階のあと、血漿MGPAおよび尿MGPAの生物学的特 徴は全く同一である。分子の組換え計画は、これと同じ検定またはその他の検定 で同一の生物学的特性を示すことが期待される。
(1)クラスIの造血因子IL−3およびGM−C3Fは、実施例1の検定系で 未分化の骨髄前駆細胞の生存率を維持し、その増殖を支持し、巨核球の増殖を促 進する。MGPAはIL−3またはGM−CSFでないことを証明するため、I L−3およびGM−CSFの双方により用量依存性の態様で支持されている巨核 球増殖へ、硫酸アンモニウム沈殿法およびAcA34ゲル濾過法によって部分的 に精製した血漿MGPAを添加した。また検定する細胞へ最大のクラスI活性を 提供するため、PHALCMをこれらの活性体の粗製供給源として使用した。
液体培養で、I L−3およびGM−C8Fは、何れも巨核球の増殖を他の骨髄 細胞より増大しない。幹細胞の増殖を支持するため、培養にGM−C8Fを補給 すると、MGPAによって支持されている巨核球増殖は、IL−3に対する抗体 (ンエネティックス・インスティチュート)によって中和されない。同様にMG PAによって支持されている巨核球の増殖は、IL−3を補給すると、GM−C 5Fに対する抗体によって中和されない。これらの抗血清の組み合わせは、PH ALCMによって促進されるすべての巨核球増殖を逆転させる。I L−3およ びGM−C3Fの存在で増殖させたヒトe髄細胞は、GM−C3Fに対する抗血 清の存在または存在なしで、類似した量の巨核球を生産する。ヒト骨髄をメチル セルロース中で増殖させると、部分的に精製したMGPAの3単位/mlで、上 記のFC3対照よりごく僅かな顆粒球/マクロファージコロニーだけが促進され る。
MGPAは骨髄培養でPHALCMの効果を増大する。Fe2およびHPLCで 精製したMGPAを唯一の外来性増殖因子として補給した培養で、培養の14日 百計ごく僅かな用量依存性の巨核球増殖が認められる。PHALCM、IL−3 およびGM−C3Fの存在で、MGPAによる巨核球増殖の著しい用量依存性の 促進が観察される。大部分の骨髄細胞からの反応曲線が極めて類似していること から、これらのクラスI造血因子供給源は、それぞれ同一または極めて類似した MGPA反応性の細胞群を支持するようである。
これらの結果に基づき、治療適用の際、MGPAはIL−3および/またはGM −CSFのどちらとも相加的または相乗的な効果を生じることが期待される。
(2)またMGPAが巨核球増殖を促進することは、メーザ−ら[ブランド、5 7巻、277〜286頁(1981年)コおよびソルバーグら[[シ・インヒビ ターズ・オブ・ヘマトボイエンス、111〜121頁(1987年)二のヒト巨 核球コロニー検定でMGPAを試験することによっても証明された。これらの系 でMGPA単独では、ヒト骨髄または末梢血からの何れの巨核球コロニー増殖も 支持できなかった。M G P AはIt−3によって支持されている巨核球コ ロニー数を著しく増加し、このことはMGPAが、IL−3によって支持されて いる分化を完成させるのに作用するという概念と一致する。
(3)同様にマウス系で、バースタインの無血清アセチルコリンエステラーゼ検 定(前掲)でMGPAは巨核球の成熟を促進した。
(4)フィブリン凝塊でマウス骨髄を使用する巨核球コロニー検定[S、クリヤ ら、エキスペリメンタル・ヘマトロジー、15巻、896〜901頁(1987 年)〕で、MGPAだけが、IL−3の存在またはWEH1条件培地でマウス巨 核球コロニー形成を支持した。
(5)MGPA支持培養の細胞遠心標品で、巨核球増殖の特異的促進因子で認め られるように、MGPAは巨核球の増殖を増大するばかりでなく、他の細胞と比 べて巨核球数を増加することが確かめられた。このことを試験するため、5PC −50から部分的に精製したMGPAを、FC3単独、または5%PHALCM 中で滴定した。巨核球百分率は、GPIIb/IIIaに対する抗体で免疫アル ヵリ性ホスファターゼ染色を使用した液体骨髄培養からの細胞の細胞遠心標品で 測定した。各スライド毎に1000個の細胞を計数した。
試験したMGPAの各用量で、巨核球百分率は実施例1の検定で結合したCPM 合計とよく相関した。(MGPA+PHALCM処理)培養、IL−3処理培養 、およびGM−CSF処理培養をMGPAの最適用量の範囲内で比較すると、こ れらの因子に反応して増殖した巨核球以外の骨髄細胞数の増加のため、IL−3 処理およびGM−CSF処理試料の高濃度で巨核球の実際の百分率はどちらも減 少した。
培養中でMGPAによって支持された巨核球は、一定して対照ウェル(FCS十 PHALCM)で増殖させた細胞より一層成熟し、大きさも若干大きく、成熟効 果があることを示唆している。Fe2およびPHA−LCMによって支持された 骨髄は、第1−II/III〜IV期の範囲で識別し得る巨核球を産生じた。こ れと同じ骨髄で、HPLC精製したMGPAを添加した以外、同一条件下に増殖 させた骨髄からの細胞遠心では、1視野当たり、識別し得た巨核球が一層多かっ たばかりでなく、それらの細胞が一層成熟し、はるかに高い細胞賃密度を有する 傾向があることが判った。他の骨髄細胞数の増加は見られなかった。
(6)尿および血漿から精製したMGPAについて下記の安定性試験を実施し、 以下のMGPAの特徴が明らかになった。MGPAは、煮沸、塩酸グアニジン処 理、O−グリヵナーゼ処理、トリプシン消化、および重複して繰り返した凍結乾 燥または凍結融解に対して安定である。
実施例5 MGPAのアミノ酸配列およびクローン化純粋なMGPAを、ピコモル量のタン パク質の研究に好適な通常の微量配列決定手法を使用して配列決定する。アミノ 末端配列は、ペプチダーゼまたは臭化シアンで消化し、逆層HPLCまたはSD Sゲル電気泳動および電気泳動溶出によって分離して、誘導したペプチド配列で 補完する。PIRデータバンクを用い、MGPAのアミノ酸配列を独自性につい てスクリーニングする。
グリコジル化の程度は、アミノ酸/アミノ糖測定およびノイラミニダーゼ、シア リダーゼ、F−エンドグリコシダーゼ、およびG−エンドグリコシダーゼからな るグリコシダーゼ・パネルによって消化したのち、ヨウ素化したMGPAのSD Sゲル上の分子量シフトによって評価する。
広範な物理学的、化学的、細胞生物学的、および前臨床的研究のための大量のM GPAの生産は、MGPA遺伝子の分子クローニング、およびこの遺伝子または 対応するcDNAを、種々の宿主/ベクター系の任意の1つで発現することによ り最適に実施する。
MGPAのためのcDNAを得るため、R、レーダの方法[ジャーナル・オブ・ モレキュラー・バイオロジー、183巻(1)、1〜12頁(1985年)コに したがい、トリプシン処理した配列から、オリゴヌクレオチドのプール、または 単一のオリゴヌクレオチドを含んだプローブを設計する。オリゴヌクレオチドプ ローブは自動DNA合成装置で合成する。
遺伝暗号は縮重されているので(1個以上のコドンが同一アミノ酸を暗号化でき る)、選ばれたトリプシン処理断片またはその1部のアミノ酸配列を暗号化して いる可能性が考えられるすべてのヌクレオチド配列を含んだオリゴヌクレオチド の混合物を合成する。ある種のコドンは真核性遺伝子で希にしか使用されないこ と、および真核性の暗号配列ではジヌクレオチドCpGの頻度が相対的に少ない コドン利用[J、 J、ツールら、ネーチャー、312巻、342〜347頁( 1984年)参照コに基づき、ある場合には、プローブ混合物中のオリゴヌクレ オチド数を減らすことが可能であり得る。
可能な場合には、高度に縮重されたコドンを省くことによって、プローブ設計に 使用するアミノ酸配列の領域を選ぶ。オリゴヌクレオチドを自動DNA合成装置 で合成し、ついでプローブをポリヌクレオチドキナーゼおよび32P−ATPで 放射能標識する。
ついで通常のクローン化技術またはポリメラーゼ連鎖反応技術の何れかを使用し て、ヒト細胞系、例えば上述したMGPA細胞供給源の1つからポリアデニル化 したRNAで、cDNAを合成する。
cDNAライブラリーをλ ZAP (ストラテジーン・クローニング・システ ムズ、ラジョラ、OA)またはその他の好適なベクターへ、確立された手技を用 いてクローン化し得る(ツールら、前掲参照)。このライブラリーからの組換え 体をプレートへ塗布し、プレートから作成したニトロセルロースレプリカを複製 する。オリゴヌクレオチドを32p−γ−ATPでリン酸化し、標準的なハイブ リダイゼーション溶液中で、プローブの鎖長および塩基組成から予測した温度で 、1夜ハイブリツド形成するUJ、シンガー・サムら、プロンーディングズ・オ ン・ザ・ナショナル・アカデミ−・オン・サイエン/ズ・オン・ザ・USA、8 0巻、802〜806頁(1983年)、およびS、■ サツグズら、「デベロ ップメンタル・バイオロジー・ユーノング・ピュアリファイド・ジーンズ」、I CN−UCLA・ノンポシウム・オン・モレキュラー・アンド・セルラー・バイ オロジー、D、D ブラウンおよびC,F、フォックス編(アカデミツク、NY )、23巻、683〜693頁(1981年)参照コ。ついでフィルターを、こ れと同じ温度で、0.5XSSCで、バックグラウンドの放射能がオートラジオ グラフィー可能な許容水準に低下するまで洗浄する。別法として、ハイブリッド 形成および洗浄を、テトラアルキルアンモニウム塩溶液の存在で実施し得る[K 、A、ジャコブズら、ヌクレイツク・アシッズ・リサーチ、16巻、4637〜 4650頁(1988年)参照コ。複製陽性のものをプラーク精製する。
この方法によって、完全なまたは部分的なcDNA配列が得られる。所望により 、完全鎖長のcDNAを得るライブラリーを再選抜するプローブとして、この配 列を使用することができる。また部分的なcDNAから活性なMGPA断片を得 ることもできる。
別法として、上記のオリゴヌクレオチド・ハイブリダイゼーションプローブをλ  Zapで使用して、ヒト・ゲノムライブラリーから(ストラテジーンから入手 できる)MGPA遺伝子を単離し得る。
ゲノムMGPAクローンを哺乳動物細胞で直接発現し、またはcDNAの単離に 使用し得る。後者の場合は、MGPA遺伝子を、RNA中のMGPA供給源を同 定するハイブリダイゼーションプローブとして使用する。また別法として、MG PA遺伝子をC081細胞で一時的に発現してMGPA mRNAを生成し、こ れを使用してcDNAを生成することができる。
実施例6 組換え体ヒトMGPAの発現 MGPAまたは活性なその断片を生産するため、これを暗号化しているcDNA を、標準的な分子生物学的な手法によって、ヒト、昆虫、酵母、真菌、および細 菌発現の技術で多数の型が既知である好適な発現ベクターへトランスフェクトす る。
哺乳動物細胞のためのそのようなベクターの1つはpXMである[Y、 C,ヤ ングら、セル、47巻、3〜10頁(1986年)]。
このベクターは、SV40の複製開始点およびエンハンサ−、アデノウィルス王 後期プロモーター、アデノウィルス3分節系リーダー配列のcDNAコピー、短 いハイブリッド介在配列、SV40ポリアデニル化シグナル、およびアデノウィ ルスVAI遺伝子を、所望のcDNAの高水準発現を哺乳動物細胞で指令するの に好適な関係で含んでいる[例えば、カウフマン、プロシーディングズ・オン・ ザ・ナショナル・アカデミ−・オン・サイエンシズ・オン・ザ・USA、82巻 、689〜693頁(1985年)参照]。pXMベクターをエンドヌクレアー ゼ酵素XhoIで直線化し、発現のための組立て体を生じるXhoI相補的な末 端を生成するため、合成オリゴヌクレオチドの付加によってあらかじめ修飾して 用意した、MGPAを暗号化しているcDNAへ等モル量ずつでライゲーション する。
哺乳動物発現のための別のベクターはpEMc2B1である。このベクターはア メリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)、ロックビル、MD (米国)へ受入れ番号ATCC40348のもとに寄託されているpMT2pc から誘導し得る。プラスミドをPstlで消化することによってDNAを直線化 する。ついでT4DNAポリメラーゼを使用してDNAを平滑化する。オリゴヌ クレオチド5’ TGCAGGCGAGCCTGAATTCCTCGA 3’を DNAヘライゲーションして、PstI部位を5°末端で再建し、EcoR1部 位およびXho1部位をDHFRcDNAのATGの前に付加する。このプラス ミドをpMT21と呼ぶ。
pMT21をEcoRIおよびXhoIで切断すると、プラスミドは2つの隣接 したクローン化部位で切断される。制限酵素EcoR■およびTaqalで、p M T ! E CA T r [S 、 K 、ヨングら、ジャーナル・オン ・パイロロジー、63巻、1651〜1660頁(1989年)]から508塩 基対のEMCV断片を切り出す。EMCV配列をATGまで複製するため、68 ヌクレオチドの鎖長の1対のオリゴヌクレオチドを合成する。ATGをATTへ 変化させ、Cを付加して、3°末端でXho1部位を作る。Taqα■部位を5 ゜末端に置く。オリゴヌクレオチドの配列は、5° CGAGGTTAAAAA ACGTCTAGGCCCCCCGAACCACGGGGACGTGGTTTT CCTTTGAAAAACACGATTGC3°、およびその相補鎖である。
pMT21のEcoRIからXholまでの断片を、EMCVのEcoRIから Taqalまでの断片、およびTaqαI/Xh。
Iオリゴヌクレオチドへつなぐことによって、ベクターp EMC2B1を作成 する。このベクターは、SV40の複製開始点およびエンハンサ−、アデノウィ ルス主後期プロモーター、アデノウィルス3分節系リーダー配列の大部分のcD NAコピー、短いハイブリッド介在配列、SV40ポリアデニル化シグナル、お よびアデノウィルスVAI遺伝子、DHFRおよびβ−ラクタマーゼマーカー、 およびEMC配列を、所望のcDNAの高水準発現を哺乳動物細胞で指令するの に好適な関係で含んでいる。このEMC2B 1ベクターをエンドヌクレアーゼ 酵素EcoRIで直線化し、ついで発現のための組立て体を生じるEcoRI相 補的な末端を生成する合成オリゴヌクレオチドの付加によってあらかじめ修飾し て用意した、MGPAを暗号化しているcDNAへ等モル量ずつでライゲーショ ンする。これらの組立て体は好適なベクターによって種々の宿主で発現すること ができる。
ついで通常の遺伝子工学技術により、ベクターを好適な宿主細胞へ導入する。形 質転換させた細胞を培養し、発現したMGPAを標準的な技術を用いて、培地か ら回収し、精製する。
a、哺乳動物細胞の発現 MGPAタンパク質の発現を得るため、cDNAを含んだpXM組立て体を混合 し、例えばCO8細胞へトランスフェクトする。トランスフェクトしたCoS細 胞からの条件培地は、実施例1の巨核球増殖促進検定で測定し得るMGPAの生 物学的活性を含有している。
本明細書で説明する哺乳動物細胞の発現ベクターは、当業界で既知の技術によっ て合成し得る。また当業者であれば、例えばプラスミドから好適な酵素でMGP AのDNA配列を挿入し、周知の組換え遺伝子工学技術およびpJL3およびp JL4[ガフら、EMBO・ジャーナル、4巻、645〜653頁(1985年 )コおよびpMT2 [pMT2−VWF (ADCC#67122)より出発 する(PCT特許出願PCT/US87100033号参照)コのようなその他 の既知のベクターを使用することにより、pXMベクターに匹敵し得るその他の 哺乳動物発現ベクターを組み立てることができる。
またCoS細胞以外の哺乳動物宿主細胞もMGPA発現に使用し得る。例えば、 何れも通常の方法により、好ましくはベクターDNAの安定な組込み、およびそ れに続く組込んだベクターDNAの増幅のため、CHO細胞は、特に優れた哺乳 動物宿主細胞として使用し得る。
ベクターおよび宿主を選び、形質転換したら、実施例1および4で説明したよう な標準的な免疫学的、生物学的、または酵素的な検定によって、生産物の発現に ついて安定な形質転換体をスクリーニングする。MGPAポリペプチドを暗号化 しているDNAおよびmRNAの存在をサザーンおよびノーサンプロット法のよ うな標準的な手法により検出し得る。発現ベクターDNAを好適な宿主細胞へ導 入した後、数日間は、ポリペプチドを暗号化しているDNAの一過性の発現を、 培地中のタンパク質の生物活性検定、または免疫検定によって無選択に測定する 。
b、細菌の発現系 同様に当業者であれば、暗号配列を挟んで隣接している任意のヒト調節配列を除 き、細菌調節配列を挿入して、この発明のM G P Aポリペプチドの細菌細 胞による細胞内または細胞外発現のための細菌ベクターを作り出すことによって 、MGPAポリペプチドを暗号化している配列を操作することができる。細菌発 現を最適化するため、当技術で既知のようにポリペプチドを暗号化しているDN Atさらに修飾して異なったコドンを含ませ得る。好ましくは当技術既知の方法 により、成熟MGPAを暗号化している配列を、成熟したMGPAポリペプチド の細菌発現、分泌およびプロセッシングを行い得る分泌リーダーポリペプチドを 暗号化しているヌクレオチド配列へ枠組みのまま操作的に結合させる。そのよう な分泌系を使用するエンエリキア・コリにおけるMGPAの発現によって、活性 なポリペプチドの分泌を生じることが期待される。この方法は活性なキメラ抗体 断片を生じた[例えばビッタ−ら、サイエンス、240巻、1041〜1043 頁(1983年)参照コ。別法として、エンエリキア・コリで、MGPAを細胞 質タンパク質として発現し得る。
この場合、当技術で既知の処理である、分子を塩酸グアニジンで完全に変性した のち、再び巻き戻ししなければならない可能性が最も高い。細胞内で発現したタ ンパク質の単離および巻き戻しの方法は、例えば米国特許第4512922号を 参照せよ。
どの経路を経ても、ついで細菌宿主細胞で発現させた化合物を回収し、精製し、 モして/または物理化学的、生化学的および/′または臨床的パラメーターにつ いて、すべて既知の方法によって特性を決定する。
C昆虫または酵母細胞の発現 同様の操作が、昆虫細胞でMGPAポリペプチドを発現するための昆虫ベクター の組み立てについて実施できる[例えば公開されたヨーロッパ特許出願第155 476号の方法、参照]。
同様に酵母の調節配列を使用して酵母ベクターを組み立て、前駆体を暗号化して いるcDNAを酵母細胞で発現し、細胞外で分泌する活性なMGPAを生産する 。別法として、ポリペプチドを酵母で細胞内に発現し、ポリペプチドを単離し、 再び巻き戻して活性なMGPAを生産することもできる[例えば、公開されたP CT特許出願WO36100639号、およびヨーロッパ特許出願EP1232 89号に報告された方法、参照コ。
実施例7 高水準のMGPAを発現するCHO細胞系の組み立て哺乳動物細胞からこの発明 のMGPAポリペプチドを高水準で生産する1方法は、MGPAを暗号化してい るcDNAの多重コピーを含んでいる細胞の組み立てを含む。
カウフマンおよびシャープの方法[ジャーナル・オン・モレキュラー・バイオロ ジー、(1982年)前掲コにしたがい、c DNAを、例えば増大した濃度で メトトレキセート(MTX)を細胞1こ含有させるDHFR遺伝子のような増幅 可能なマーカーと一緒1ニトランスフエクトする。この方法は、多数の異なった 細胞型で使用できる。
例えばpXMベクターまたはpEMc2B1ベクターのような、他のプラスミド 配列を操作的に伴ってMGPA遺伝子を含み、その発現が可能であるベクターを 、pAdD26SVpA3 [カウフマン、プロシーディングズ・オン・ザ・ナ ショナル・アカデミ−・オン・サイエンシズ・オン・ザ・USA、82巻、68 9〜693頁(1985年)コのようなりHFR発現プラスミドと一緒に、リン 酸カルシウム共沈またはプロトプラスト融合の何れかにより、DHFR欠乏CH O細胞、DUKX−BIIへ導入し、これをトランスフェクトする。トランスフ ェクションのため、MGPA遺伝子およびマーカー遺伝子は単一のプラスミドま たは2つのプラスミド上にあり得る。DHFRを発現する形質転換体を、透析し たウシ胎児血清でα培地における増殖により選抜する。形質転換体のMGPAの 発現を、生物検定、免疫測定、またはRNAプロット法によって検査し、陽性の プールを、カウフマンらの報告[モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジ ー、5巻、1750頁(1983年)コのように、MTXの濃度を増加した(M TXの系列段階、0.02.0.2.1.0、および5μM)増殖による増幅に ついてスクリーニングする。増幅した系をクローン化し、MGPAの発現を実施 例1のMGPA検定によってモニターする。MGPAの発現は、MTX耐性水準 の増大に伴って増加することが期待される。
上述の任意の発現系で得られた細胞系を好適な薬物耐性選抜によってさらに増幅 し、得られた細胞系を再クローン化し、発現水準を実施例1で報告したMGPA 検定を用いて評価することができる。
MGPAを発現するCHO細胞系は無血清培地での増殖へ適合させることができ る。レクチン・アフィニティークロマトグラフィー、逆層HPLC,FPLC等 のような技術を含む当技術で熟知されている方法を用いて、細胞系から均質なM GPAを条件培地から単離することができる。
実施例8 MGPAに対する抗体 精製したMGPAおよびその配列から合成したペプチドを使用し、抗体を産生ず る通常の方法を用いて、家兎でポリクローナル抗血清、およびマウスでモノクロ ーナル抗体を作成し、臨床試料でMGPAを検出・定量し、治療的使用のためM GPAを阻止する抗体をスクリーニングすることができる。
純粋な尿のMGPAまたは12〜20アミノ酸鎖長の個々のペプチド配列でマウ スおよび家兎を免疫する。動物から血清を毎週採取し、全MGPAについてウェ スタンプロット法により反応性を試験する。ウェスタンプロット法で免疫活性を 有するウェルを増やし、サブクローン化する。個々の抗体を骨髄細胞培養の上清 へ直接添加することによって、MGPAに対する親和性およびMGPAの作用を 阻止する阻止能について試験する。家兎の2つのポリクローナル抗血清(抗IL −3、抗GM−CSF)およびマウスのモノクローナル抗血清(抗エリスロポイ エチン)はそれぞれ関連する増殖因子の効果を阻止する。
これらのモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を、患者の試料を評価す る放射性免疫測定に使用する。0,5〜500単位/Illの測定は、平均親和 性のモノクローナルで血漿または尿(定時尿)で容易に実施されるべきである。
MGPAに対する一連の抗体は、MGPAを検出し、阻止し、その受容体結合部 位を測定するのに有用である。MGPAペプチドに対するポリクローナル抗血清 および一連のモノクローナル抗体は、ともに血漿および尿のMGPAの免疫的特 異性を確定するのに有用である。
以上、この発明の好ましい実施態様について詳細に説明した。この発明の実施に 当たって、当業者は多くの修飾および変更が考え浮かぶであろうと予想される。
そのような修飾および変更は、この発明の範囲に包含される。
国際調査報告 喝r1喝us+wunlム”””””Per/US90101725pCrlU s90101725

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.他のタンパク質性物質を実質上伴って含有しない巨核球増殖促進活性因子タ ンパク質。 2.巨核球前駆細胞の増殖および分化を促進する活性を有する請求項1に記載の タンパク質。 3.放射性免疫巨核球増殖促進検定で1×106単位/mgより大きい比活性に よって生物学的に特徴付けられる請求項1に記載のタンパク質。 4.(1)ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動による測定 で約45kdの見掛けの分子量、(2)ゲル濾過クロマトグラフィーによる測定 で約40〜50kdの見掛けの分子量、 (3)小麦胚芽レクチンへ結合不能、 (4)酸性pHでファーマシア・モノSカチオン交換カラムヘの結合能、 (5)中性pHでアニオン交換樹脂へ結合不能、(6)血小板減少症患者の尿の 30〜50%硫酸アンモニウム沈殿で存在 で示される1またはそれ以上の特徴を有する請求項1に記載のタンパク質。 5.ヒト患者から得た尿を硫酸アンモニウム沈殿、スルホプロピルセファデック ス・カチオン交換クロマトグラフィー、ポリエチレンイミン・アニオン交換膜濾 過、および逆層アセトニトリルクロマトグラフィーからなる段階を含む精製にか けることによって生産された請求項1に記載のタンパク質。 6.発現調節配列を操作的に伴ってMGPAの発現を暗号化しているDNA配列 で形質転換した細胞系を培養することによって生産された請求項1に記載のタン パク質。 7.血小板減少症患者からの尿を請求項5に記載の精製段階にかけ、ここでMG PAをアセトニトリルの6.2〜70%画分で溶出することを含む均質なMGP Aの生産方法。 8.発現調節配列を操作的に伴ってMGPAの発現を暗号化しているcDNA配 列で形質転換した細胞系を培養することを含むMGPAの生産方法。 9.MGPAまたはその断片を暗号化しているDNA配列。 10.発現調節配列を操作的に伴った請求項9に記載のDNA配列で形質転換し た細胞。 11.哺乳動物または細菌細胞を含む請求項10に記載の細胞。 12.放射性免疫巨核球増殖促進検定でポリペプチド1mg当たり約1×106 単位より大きい比活性を有する均質なMGPA。 13.MGPAまたはその断片の治療的有効量を製薬上有効な担体に含有してな る医薬組成物。 14.追加的にサイトカイン、造血促進因子、増殖因子、meg−CSF、また はトロンボポイエチン様因子の治療的有効量をさらに含有する請求項13に記載 の組成物。 15.サイトカインが、G−CSF、CSF−1、GM−CSF、IL−1、I L−3、IL−4、meg−CSF、エリスロポイエチン、IL−6、TPO、 M−CSF、およびIL−7からなる群から選ばれたものである請求項14に記 載の組成物。 16.サイトカインがIL−3およびGM−CSFである請求項15に記載の組 成物。 17.MGPAまたはその断片の有効量を患者に投与することを含む出血性疾患 または血小板減少症の処置方法。 18.さらに少なくとも1種類の造血促進因子、サイトカイン、増殖因子、トロ ンボポイエチン様因子、または抗体の有効量をMGPAと同時に、または順次に 投与することを含む請求項17に記載の方法。 19.サイトカインが、G−CSF、CSF−1、GM−CSF、IL−1、I L−3、meg−CSF、エリスロポイエチン、IL−6、IL−7、またはT POである請求項18に記載の方法。 20.サイトカインがIL−3またはGM−CSFである請求項19に記載の方 法。
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WO1996041642A1 (fr) * 1995-06-08 1996-12-27 Kirin Brewery Company, Limited Composition lyophilisee stable contenant de la thrombopoietine (tpo)

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