JPH0370891B2 - - Google Patents

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JPH0370891B2
JPH0370891B2 JP60210176A JP21017685A JPH0370891B2 JP H0370891 B2 JPH0370891 B2 JP H0370891B2 JP 60210176 A JP60210176 A JP 60210176A JP 21017685 A JP21017685 A JP 21017685A JP H0370891 B2 JPH0370891 B2 JP H0370891B2
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JP
Japan
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ethylene
film
weight
oil
capacitor
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JP60210176A
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JPS6271211A (ja
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Nobuo Suzui
Megumi Tanaka
Motomu Hosoda
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH0370891B2 publication Critical patent/JPH0370891B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/20Dielectrics using combinations of dielectrics from more than one of groups H01G4/02 - H01G4/06
    • H01G4/203Fibrous material or synthetic material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/20Dielectrics using combinations of dielectrics from more than one of groups H01G4/02 - H01G4/06
    • H01G4/22Dielectrics using combinations of dielectrics from more than one of groups H01G4/02 - H01G4/06 impregnated

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 本発明は絶縁油の含浸性を改良した、誘導体層
にポリプロピレン(以下、PPと略記する)フイ
ルムを用いた油含浸型コンデンサーに関する。 〔従来技術〕 一軸または二軸延伸されたポリプロピレンフイ
ルムは電気特性が優れているため油含浸型コンデ
ンサーの絶縁体層として使用されており、これに
関しては例えばイ.特開昭48−83361号公報、ロ.
特開昭51−63500号公報およびハ.特開昭52−
124158号公報等が知られている。 しかしながら、これら従来技術には下記のよう
な欠点があつた。 すなわち、イ.に開示された0.2〜2.5重量%の
エチレンを含むプロピレン−エチレンランダム共
重合体フイルムでは、表面粗れが少なくて十分な
電気絶縁油の含浸性が得られず、ロ.に記載され
た溶融シートの冷却工程で生成させたβ晶球晶生
成による網目状構造を有する粗面フイルムは、誘
電特性に優れるが、フイルム表面の凹凸密度が小
さく、絶縁油の浸透が不十分である。 特にクランプ率を低くした場合には、フイルム
層間あるいはフイルムとアルミ箔等の箔状電極面
への浸透、含浸に対する影響が大であり、このた
めコンデンサー内に部分的に未含浸部分を含み、
コロナ放電による早期絶縁破壊が生じやすく、コ
ンデンサーの寿命を大巾に低下させることが多
い。 また、かかる網目構造を有した粗面フイルム
は、結晶化度が低いためにフイルムの非結晶部分
に絶縁油が拡散し、次いでこの拡散した油によつ
てフイルムが部分的に厚さ方向に膨潤変形を起
し、フイルム層間が密着して油の補給路を遮断
し、素子中にボイドを発生しやすく、このために
コロナ放電開始電圧が低下し短時間で破壊する傾
向がみられる。 さらにハ.に開示されたフイルムは、ポリプロ
ピレン70〜95重量%とメチルペンテンポリマ30〜
5重量%との混合物を溶融押し出し、延伸して得
られるフイルムであるが、かかるブレンド物では
フイルム表面粗れの状態が大きくなりすぎてしま
い、十分なコンデンサー寿命を得ることができな
い。 〔発明の目的〕 本発明は上記従来の欠点を解消し、油含浸型コ
ンデンサーにおける誘電体層間の油層を十分に確
保し、かつコンデンサー寿命の優れた誘電体層を
有する油含浸型コンデンサーを提供することを目
的とするものである。 〔発明の構成〕 上記目的を達成する本発明は、電極、誘電体層
および絶縁油を具備した油含浸型コンデンサーに
おいて、ベース層と該ベース層の少なくとも片面
に積層された複合層とからなるポリプロピレンフ
イルムが前記誘電体層の少なくとも一部に用いら
れ、前記ベース層が二軸延伸ポリプロピレンフイ
ルムであり、前記複合層がエチレン含有量1.2〜
2.5重量%のエチレンプロピレンランダム共重合
体75〜85重量%とエチレン25〜15重量%を重合さ
せて得られたアイソタクチツク度90%以上のエチ
レンプロピレンブロツク共重合体であり、該ポリ
プロピレンフイルムの前記複合層側表面は独立し
た粒状突起が形成された粗面をそなえ、該粗面の
表面粗度Raが0.2〜0.7μであり、該粗面における
高さ0.2μ以上の粒状突起数が10個/mm〜30個/mm
存在し、1.0μ以上の粒状突起比率が20〜50%、か
つグロスが20%以下であり、前記ポリプロピレン
フイルムの灰分が70ppm以下でボイドレスである
ことを特徴とするものである。 本発明におけるPPフイルムは、二軸延伸され
たPPフイルムをベース層とし、このベース層の
少なくとも片面に積層された複合層とからなる。 ベース層は、必ずしもPPホモポリマである必
要はなく、本発明の目的が達成される範囲内であ
れば他種オレフインが共重合または混合されてい
ても良い。 更に公知の各種添加剤類、例えば安定剤、充填
剤、酸化防止剤、耐電圧向上剤などを添加するこ
ともできる。 複合層はベース層の表面形状を改善する機能を
有しており、エチレン含有量1.2〜2.5重量%、好
ましくは1.5〜2.0重量%のエチレン・プロピレン
ランダム共重合体75〜85重量%と、エチレン25〜
15重量%を重合させて得られたアイソタクチツク
度90%以上のエチレン・プロピレンブロツク共重
合体から形成されており、ベース層の延伸の結
果、エチレン部とエチレン・プロピレンランダム
共重合体部の溶融粘度差および各々のエチレン量
によつて生じた粗面を有している。 エチレン・プロピレンランダム共重合体におけ
るエチレン含有量が1.2重量%よりも少ないと、
下記するような複合層表面における高さ0.2μ以上
の粒状突起を10個/mm以上得ることができなくな
り、すなわち十分な粗面形状が得られず、またエ
チレン含有量が2.5重量%を越えると、エチレ
ン・プロピレンブロツク共重合体のアイソタクチ
ツク成分の絶縁油への溶出が大となり、コンデン
サー寿命低下の原因となる。 また、エチレン・プロピレンブロツク共重合体
のエチレン量が25重量%を越えると高さ1.0μ以上
の粒状突起比率が50%を越えて、粗れの程度が大
きくなり、フイルム自体の耐電圧特性を低下させ
ることになる。 一方、ブロツク共重合体におけるエチレン量が
15重量%よりも少ないと、高さ1.0μ以上の粒状突
起比率が20%よりも少なくなり、誘電体層間への
油量確保に支障を来し、コンデンサーの早期破壊
を招く。 エチレン・プロピレンブロツク共重合体におけ
るアイソタクチツク度が90%に満たないと、アタ
クチツク成分の溶出が大きくなり、寿命低下の原
因となる。 更に本発明においては、複合層側表面は独立し
た粒状突起が形成された粗面をそなえ、この粗面
の表面粗度Raが0.2〜0.7μであり、この粗面にお
ける高さ0.2μ以上の粒状突起数が10個/mm〜30
個/mm存在し、1.0μ以上の粒状突起比率が20〜50
%、かつグロスが20%以下、好ましくは18%以下
であり、前記ポリプロピレンフイルムの灰分が
70ppm以下、好ましくは50ppm以下で、かつボイ
ドレスである。 ここで複合層表面に形成される独立した粒状突
起とは、従来のβ晶球晶による網目状構造とは異
なる形状である。 そして複合層における表面粗度Raが0.2μに満
たないと、絶縁油の含浸性が劣り、絶縁耐力の低
下を招く。一方、0.7μを越えると面粗度が大きく
なりすぎてフイルムの実質的な厚み低下によつて
コンデンサーの短期破壊がみられるようになる。 また突起数は、高さ0.2μ以上の突起が10個/mm
〜30個/mmに存在することが必要であり、好まし
くは15個/mm以上〜25個/mm以下である。 高さ0.2μ以上の粒状突起が10個/mmより少ない
と粗面が不十分となつて層間への油層確保に支障
を来し、コンデンサーの早期破壊につながる。ま
た、30個/mmを越えると、粗れの程度が大きくな
り、フイルム自体の耐電圧特性を低下させ、所定
の耐圧のコンデンサーを得ることができなくな
る。 更に、高さ1.0μ以上の粒状突起比率が20%より
少ないと、特にクランプ率を低くした場合に層間
の油層確保が困難になり、コンデンサーの早期破
壊を生ずる。また、50%を越えると、粗れの程度
が大となり、フイルム自体の耐電圧特性を低下さ
せる。 またグロスが20%を越えると複合層の表面粗面
密度が小さくなり、誘電体層中の空気を完全に排
除することが困難になり、部分的に未油含浸部分
を生じて絶縁耐力が著しく低下する。 灰分とは、本発明におけるPPフイルムを強熱
灰化させた後の残量で無機分が主成分であり、導
電体であるので絶縁耐力が低下する。なお灰分の
下限は特に限定されないが、通常5ppm程度であ
る。 更に本発明においては、PPフイルムの厚み方
向におけるボイドが全くない、ボイドレスである
ことが要求される。 PPフイルム中にボイドがあると、荷電中にコ
ロナが発生してコロナ劣化によりコンデンサー寿
命が著しく短くなる。 また、本発明においては、エチレン部とエチレ
ンプロピレンランダム共重合体部との溶融粘度差
によつて粗れの程度が異なり、その差は0.3〜1.0
dl/gであることが必要であり、好ましくは0.5
〜0.8dl/gである。 差が0.3dl/gよりも少ないと前述のような粗
面を得ることができず、層間への油層確保に支障
を来し、コンデンサーの早期破壊につながる。ま
た、1.0dl/gを越えると粗れの程度が大きくな
り、フイルム自体の耐電圧特性を低下させること
になる。 PPフイルムの製造方法としては、種々の方法
が考えられるが、代表的な例としては共押し出し
による方法がある。 すなわち2台の押し出し機を用意し、片方に
PPを、他方にブロツク共重合体を供給して溶融
押し出しし、一つの口金の中で合流させて積層シ
ートとして吐出せしめる後、このシートを二軸延
伸するのである。 他の方法としては、未延伸のPPシートの上に
ブロツク共重合体を溶融押し出し、ラミネート
し、これを二軸延伸してもよい。 更に他の方法としては、一軸延伸されたPPシ
ート上にブロツク共重合体を溶融押し出しラミネ
ートし、これを前記一軸方向と直角に延伸するこ
ともできる。 いずれの場合でも、PPの層とブロツク共重合
体の層は特別な処理なしで十分に接合するが、も
し必要とあれば、コロナ放電処理などの表面活性
化処理、あるいは適当なアンカーコート剤を塗布
した後、積層させてもよい。 本発明における電極は特に限定されるものでは
なく、例えばアルミニウム、亜鉛、錫、銅、銀、
鉛等が使用される。なお、電極の形態は箔状でも
蒸着でも良い。 絶縁油としては、電気絶縁性のあるものであれ
ば任意のものを使用することができ、例えば多塩
化ジフエニル類、パラフイン系、ナフテン系ある
いは芳香族系炭化水素よりなる所謂鉱油類、パラ
フイン油、ポリブデン、綿実油、菜種油あるいは
シリコン油などを挙げることができる。これらは
単独で、あるいは混合して使用することができ、
また、これらの油の中に公知の添加剤類、たとえ
ばエポキシ化合物などを添加することもできる。
好ましい絶縁油は、フエニルキシリルエタン、モ
ノイソプロピルビフエニルである。 次に本発明の油含浸型コンデンサーの製造方法
を例を挙げて説明する。 まず、アイソタクチツク度が97.5〜99.6%より
なるPPを240〜280℃に加熱された押し出し機に
供給して溶融する。 一方、溶融粘度が1.75〜1.85のエチレン含有量
1.2〜2.5重量%のエチレン・プロピレンランダム
共重合体75〜85重量%と、溶融粘度2.45〜2.55
dl/gのエチン25〜15重量%を重合させて得られ
たアイソタクチツク度90〜95%のエチレン・プロ
ピレンブロツク共重合体を240〜270℃に加熱し溶
融する。 これら二つの溶融ポリマーを1台のTダイより
400〜800μ相当のシート状に押し出し、表面温度
20〜40℃のチルロールに巻きつけて冷却固化し積
層シートを得る。 この積層シートを、130〜155℃の温度で長さ方
向に4.0〜5.5倍の延伸をおこなつて後、直角方向
に155〜175℃の温度で7.0〜11.0倍の延伸後、130
〜160℃の温度でやや弛緩しながら熱処理した後
に巻取る。 このようにして得られたフイルム1枚以上を、
アルミニウム箔と重ねて巻回し、コンデンサー素
子を形成する。 なお誘電体層は、上記のフイルム以外に、他の
材料、たとえば紙と組み合せても良い。 ついで容器に上記のコンデンサー素子を入れて
減圧室中で周知の絶縁油、好ましくはフエニルキ
シリルエタンまたはモノイソプロピルビフエニル
を含浸させることによつて本発明のコンデンサー
が得られる。 下記に本発明において採用した測定方法および
評価方法について述べる。 (1) 突起の数、突起の高さ、表面粗度RaJIS−B
−0601に準じて測定した。 小坂研究所(株)製の解析装置付三次元万能表面
形状測定器Model SE−3FKSを用いてフイル
ムの表面を次の測定条件で測定した。 測定長… 1mm 縦倍率… 5000倍 横倍率… 200倍 送り速度… 0.1mm/sec フイルム… 0.25mm 測定間隔… 10μ 測定数… 20個 上記条件によつて得られた山数PC−1より、
山の高さ0.2μ以上もしくは1.0μ以上の個数を突
起数という。 ここでのPC−1とは、表面の凹凸の中心線
より0.2μ以上もしくは1.0μ以上の高さを持つ突
起の数をいう。 (2) エチレン・プロピレンランダム共重合体のエ
チレン含有量 エチレン・プロピレンランダム共重合体粉末
を200℃で溶融したのち、200Kg/cm2圧力のプレ
スで100μの厚さのフイルム状に成型した。 このフイルムを1cm×2cmの臭化カリウムの
板にはさんで日立製加熱セルを用いて160℃で
測定した。赤外吸収スペクトルの測定はperkin
−Elmer521型赤外分光光度計を用いて行つた。 160℃で1100〜680cmの領域を測定し、同時に
光源の両光束とも封じて1ミツシヨンを測定
し、ベースラインおよび0%ラインから973cm
の吸収と731cmの吸収の吸光度比を求め、次式
でエチレン含有量を計算した。 y=0.01095x+0.005159 ただし、y:160℃における 吸光度比A731cm/A973cm x:エチレン含有量(重量%) (3) アイソタクチツク度(II) エチレン・プロピレンブロツク共重合体試料
を改良型ソツクスレー抽出器を用いて沸騰n−
ヘプタンで12時間抽出し、抽出前後の試料重量
を秤量し、次式で計算した。 n−ヘプタン抽出残量(%)=P×100/P′ ただし、P′:抽出前の試料重量(g) P :抽出後の試料重量(g) (4) 溶融粘度〔η〕 Fitz−Simons類似型粘度計を用い、135℃テ
トラリン中で測定した。 0.1mgまで精秤したポリマ粉末約20mgを室温
20℃で20c.c.の0.3%アイオノール(Ionol)入テ
トラリンに加え、135℃±0.1℃に加熱して溶解
した後、その溶液の粘度を測定し、次式によつ
て溶融粘度〔η〕を算出した。 〔η〕=1.06(lnζr)/c ただし、ζr=t/t′ ζr:相対粘度 t :試料溶液の流下時間(sec) t′:アイオノール入りテトラリン溶液の流
下時間(sec) c :20℃における溶融濃度(g/100ml) この方法で測定したエチレン部とエチレン・
プロピレンランダム共重合体部の〔η〕値の差
を溶融粘度とした。 (5) コンデンサー寿命 15μのフイルムを3枚重ねて誘電体層とし、
電極として6μ厚みのAl箔を用いて0.2μFのコン
デンサーを製作し、フエニルキシリルエタンを
絶縁油に用いて真空下80℃で24時間含浸を行
い、誘電体層のフイルムに絶縁油を含浸させた
油含浸型コンデンサーとした。 ここでフイルム厚さ(μ)は10枚重ね時のマ
イクロメーター厚みを一枚あたりに換算して求
めた。 (a) 短期耐圧寿命 上記コンデンサーを用いて室温で
4.0KVACを荷電し破壊に至るまでのコンデ
ンサーの寿命比較を行つた。 そして、900秒以上を◎ 600〜900秒を〇 300〜600秒を△ 300秒以下を× で表した。 (b) 長期耐圧寿命 上記コンデンサーを用いて80℃で3KVAC
を荷電し破壊に至るまでのコンデンサーの寿
命比較を行つた。 1000hr以上を◎ 600〜1000hrを〇 400〜600hrを△ 400hr以下を× で表した。 (6) フイルムシート絶縁破壊電圧 JIS−2330に準じ、春日電機(株)製直流耐圧試
験機を用い、レンジ20KVにセツトし、100V/
secの電圧上昇でフイルムに印加を行い、破壊
電圧を測定し、10枚重ね時のマイクロメーター
厚みを1枚当りに換算し、次式で算出した。 絶縁破壊電圧(V/μ)=破壊電圧(V) /マイクロメーターフイルム厚さ(μ) そして、520V/μ以上を◎ 500〜520V/μを〇 480V/μ以下を× で表した。 (7) 灰分 JIS−C−2111に準じて測定した。 (8) グロス スガ試験機(株)製のデジタル変角光沢度計
ModelUG V−4Dを用い、JIS Z−8741に準
じて評価を行つた。 (9) ボイド評価法 日本光学(株)明視野顕微鏡を用いて次の条件に
より測定した。 イ スライドグラスの上に1cm×3cmに切り取
つたフイルムを置き、両面に流動パラフイン
を1〜2c.c.程度滴下させ、フイルムの表面を
マウントする。 ロ 微鏡倍率を接眼レンズ4倍、対物レンズ8
倍に調節する。 ハ コンデンサーをずらして光源を直光から偏
斜光に切り換えて流動パラフインでマウント
されたフイルムの表面を32倍の総合倍率にて
n=10個のフイルムを観察し、撮影を行う。
次に本発明の実施例を述べる。 〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、ベース層と
該ベース層の少なくとも片面に積層された複合層
とからなるポリプロピレンフイルムが誘電体層の
少なくとも一部に用いられ、前記ベース層が二軸
延伸ポリプロピレンフイルムであり、前記複合層
がエチレン含有量1.2〜2.5重量%のエチレンプロ
ピレンランダム共重合体75〜85重量%とエチレン
25〜15重量%を重合させて得られたアイソタクチ
ツク度90%以上のエチレンプロピレンブロツク共
重合体である。 そして、エチレンプロピレンランダム共重合体
におけるエチレン含有量を1.2〜2.5重量%とする
ことによつてポリプロピレンフイルムの複合層側
表面の粗面における高さ0.2μ以上の粒状突起数が
10個/mm〜30個/mmの十分な粗面形状とすること
ができ、かつエチレンプロピレンランダム共重合
体のアイソタクチツク成分の絶縁油への溶出を低
下させてコンデンサーの寿命増加をはかることが
できる。 また、エチレンプロピレンブロツク共重合体に
おけるエチレン量を25〜15重量%とすることによ
つて高さ1.0μ以上の粒状突起比率を20〜50%とし
て誘電体層間への油量を確保し、コンデンサーの
早期破壊を防止することができる。 更にエチレンプロピレンブロツク共重合体にお
けるアイソタクチツク度が90%以上であるので、
アイソタクチツク成分の溶出を防止してコンデン
サーの寿命増加をはかることができる。 〔実施例〕 実施例 1 押し出し機温度260℃でアイソタクチツク度
99.2%のPPを溶融すると共に、エチレン含有量
1.5重量%、〔η〕1.80dl/gのエチレン・プロピ
レンランダム共重合体80重量%と、〔η〕2.50
dl/gのエチレン20重量%の配合割合で重合させ
て得られたII93%のエチレン・プロピレンブロツ
ク共重合体を押し出し機温度250℃で溶融し、両
方の溶融体を巾660mm、間隔1.2mmのTダイよりシ
ート状に押し出し、30℃に冷却されたチルロール
で冷却固化させた後に、140℃の温度で長さ方向
に5.0倍の延伸を行い、次いで直角方向に170℃の
温度で9.0倍延伸し、その後150℃で弛緩処理を行
い巻取つた。 得られたフイルムの厚さは15μであつた。 このフイルムについてコンデンサーの短期およ
び長期耐圧寿命を測定した。結果を第1表に示
す。 実施例 2 エチレン含有量2.5重量%、II91%としたほか
は、実施例1と全く同様にしてコンデンサーの耐
圧寿命を測定した。結果を第1表に示す。 比較例 1〜4 エチレン・プロピレンランダム共重合体のエチ
レン含有量を1.0重量%とし、かつII94%にした
もの(比較例1、2)およびエチレン含有量3.0
重量%で、かつエチレン・プロピレンブロツク共
重合体のII87%に変更した(比較例3、4)以外
は実施例1と同様の方法でフイルムを製造し、実
施例1と同様のコンデンサーの製作および寿命テ
ストを行つた。結果を第1表に示す。 第1表から、エチレン含有量1.2〜2.5重量%で
II90%以上のエチレン・プロピレンブロツク共重
合体からなる0.2μ以上の突起数が10個/mm以上、
30個/mm以下であり、かつ1.0μ以上の突起比率が
20〜50%のもの、すなわち実施例1、2において
は、比較例1〜4に比べて耐圧の向上がみられ、
明らかにコンデンサーの寿命が優れていることが
分る。 実施例 3、4 エチレン部を18重量および24重量%に変更した
以外は実施例1と同様の方法でフイルム、コンデ
ンサーを作製し、寿命テストを行つた。 結果を第2表に示す。 比較例 5、6 エチレン部を10重量%および30重量%に変更し
た以外は実施例1と同様の方法でフイルム、コン
デンサーを作製し、寿命テストを行つた。 結果を第2表に示す。 この第2表から、エチレン部15〜25重量%のエ
チレン・プロピレンブロツク共重合体からなる実
施例3、4では、比較例5、6に比較してコンデ
ンサー特性が優れていることが明らかである。 実施例 5、6
【表】
【表】 エチレン部の〔η〕を2.55dl/g、エチレン・
プロピレンランダム共重合体の〔η〕を2.15dl/
gとし、溶融粘度差を0.40dl/g、およびエチレ
ン部の〔η〕を2.55dl/g、エチレン・プロピレ
ンランダム共重合体の〔η〕を1.85dl/gとし、
溶融粘度差を0.70dl/gに変更した以外は実施例
1と同様の方法でフイルム、コンデンサーを作製
し、寿命テストを行つた。 結果を第3表に示す。 比較例 7、8 エチレン部の〔η〕を2.45dl/g、エチレン・
プロピレンランダム共重合体の〔η〕を2.20dl/
gとし、溶融粘度差を0.25dl/g、およびエチレ
ン部の〔η〕を2.55dl/g、エチレン・プロピレ
ンランダム共重合体の〔η〕を1.40dl/gとして
溶融粘度差を1.05dl/gに変更した以外は実施例
1と同様の方法でフイルム、コンデンサーを作製
し、寿命テストを行つた。結果を第3表に示す。 第3表から明らかなように、エチレン・プロピ
レンブロツク共重合体のエチレン部とエチレン・
プロピレンランダム共重合体の溶融粘度差が0.3
〜1.0dl/gからなる実施例5、6では、比較例
7、8に比較してコンデンサー性能が優れてい
る。 実施例 7 II98.0%なるPPを260℃に加熱された押し出し
機に供給し、一方、エチレン1.5重量%を含むエ
チレン・プロピレンランダム共重合体83重量%と
ポリエチレン17重量%より重合されたエチレン・
プロピレンブロツク共重合体を25℃に加熱された
押し出し機に供給し、Tダイより700μと50μの溶
融シートを共押し出しし、30℃のチルロールに接
触させて冷却固化させた。 このシートを135℃の温度で長さ方向に5.0倍、
ついで直角の横方向に165℃の温度で10倍にそれ
ぞれ延伸後、150℃の温度でやや弛緩しながら熱
処理をした。 このようにして形成された厚さ15μのフイルム
【表】
【表】 を3枚重ねて8μ厚さのA1箔1枚と重ねて巻回し、
0.2μFのコンデンサーを作成し、80℃で24時間、
真空下でフエニルキシリルエタンを含浸後4KV
の交流(AC)を連続荷電しコンデンサーの破壊
時間を求めた。 結果を第4表に示す。 実施例 8 シートの横方向の延伸温度を170℃とした以外
は実施例7と総て同様である。結果を第4表に示
す。 比較例 9〜12 比較例9ではPP原料中の灰分を増加させ、比
較例10では横方向の延伸温度を150℃とした。 他の条件は実施例7と同様である。 また、比較例11では、エチレン・プロピレンブ
ロツク共重合体にかえて、II97.5%からなるPPを
260℃で実施例7と同様に押し出し、95℃で冷却
固化し、β晶を生成させて粗面化フイルムを得
た。 比較例12では、比較例11と同様の原料で実施例
7と同様に行つた。 結果を第4表に示す。 第4表から、実施例7のコンデンサーでは、比
較例9〜12のコンデンサーに比較して寿命が長い
ことが明らかである。 比較例9からは灰分、比較例10からはグロス、
比較例11からはボイドの効果がそれぞれ明らかで
あり、比較例12からは粒状突起による粗面化の効
果が明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電極、誘電体層および絶縁油を具備した油含
    浸型コンデンサーにおいて、ベース層と該ベース
    層の少なくとも片面に積層された複合層とからな
    るポリプロピレンフイルムが前記誘電体層の少な
    くとも一部に用いられ、前記ベース層が二軸延伸
    ポリプロピレンフイルムであり、前記複合層がエ
    チレン含有量1.2〜2.5重量%のエチレンプロピレ
    ンランダム共重合体75〜85重量%とエチレン25〜
    15重量%を重合させて得られたアイソタクチツク
    度90%以上のエチレンプロピレンブロツク共重合
    体であり、該ポリプロピレンフイルムの前記複合
    層側表面は独立した粒状突起が形成された粗面を
    そなえ、該粗面の表面粗度Raが0.2〜0.7μであり、
    該粗面における高さ0.2μ以上の粒状突起数が10
    個/mm〜30個/mm存在し、1.0μ以上の粒状突起比
    率が20〜50%、かつグロスが20%以下であり、前
    記ポリプロピレンフイルムの灰分が70ppm以下で
    ボイドレスであることを特徴とする油含浸型コン
    デンサー。 2 前記複合層のエチレン部とエチレンプロピレ
    ンランダム共重合体部との溶融粘度差が0.3〜1.0
    dl/gである特許請求の範囲第1項記載の油含浸
    型コンデンサー。
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