JPH036986Y2 - - Google Patents
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- JPH036986Y2 JPH036986Y2 JP604185U JP604185U JPH036986Y2 JP H036986 Y2 JPH036986 Y2 JP H036986Y2 JP 604185 U JP604185 U JP 604185U JP 604185 U JP604185 U JP 604185U JP H036986 Y2 JPH036986 Y2 JP H036986Y2
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- tube
- protection tube
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- varnish
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- Expired
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Landscapes
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
- Insulating Bodies (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本考案は、自動車のダイナモ(以下発電機とい
う)に用いられるブラシのリード線の絶縁保護チ
ユーブに関するものである。 (従来の技術) 従来より自動車に搭載されているバツテリーの
自己充電装置として発電機が使用されているが、
前記発電機において電機子コイルの回転により発
生した電流を整流子及びブラシを介して外部に取
り出す際のリード線として、所謂ピツグテール線
が用いられている。 前記ピツグテール線は、一端が前記ブラシにリ
ベツトかしめまたは埋込み状態で取り付けられて
おり、表面には絶縁及び機械的保護のために絶縁
保護チユーブが装着されている。この絶縁保護チ
ユーブとしては、前記ピツクテール線が自動車の
エンジンルーム内の非常に狭い部分に折曲げられ
た状態で配線され、高温及び低温雰囲気中で、ま
た高回転するブラシの振動による衝撃等の過酷な
環境下で長時間使用されるため、耐熱性、耐寒
性、柔軟性等が要求され、特に高温及び低温に晒
された後も柔軟性を失わず、外部衝撃によりチユ
ーブ表面(塗膜)にクラツク等の破損が生じるこ
とのないものが要求される。 従来この種のチユーブとしては、綿糸またはポ
リエステル繊維を基材として編組したスリーブ上
にアルキツド系ワニスを含浸塗布硬化したものが
用いられていた。 (考案が解決しようとする課題) しかしながら前述した従来のチユーブでは、低
温時における柔軟性に劣るという欠点があり、ま
た耐熱的にも120℃程度が限界であるため、近年
の自動車エンジンの高性能化、高出力化に伴いエ
ンジン外壁の瞬間温度が200℃に達するような環
境下で使用した場合には、塗膜が硬化し柔軟性が
失われてしまうため長期にわたるピツグテール線
の保護は不可能になつた。 そこで、耐熱性、耐寒性及び機械的強度に優れ
たチユーブとしてガラス繊維とシリコーン系ワニ
スとを組合せたものも考えられるが、テストを行
つてみたところブラシ系に通電不良事故を招い
た。これは、シリコーン系ワニスが高温に晒され
た時に発生する分解ガス(シロキサンガス)が整
流子とブラシとのしゆう動面を汚染するためであ
ることが判つた。 本考案は、前述した従来の欠点を解決し、長期
にわたりエンジンルーム内の高温及び低温や衝撃
に耐え、従来のチユーブに比べて優れた柔軟性を
有し、尚且つ通電不良事故を誘発する恐れのある
有害な分解ガスを発生することのない絶縁保護チ
ユーブを提供することにある。 (課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため本考案は、自動車の
発電機に用いられるブラシのリード線の絶縁保護
チユーブにおいて、ガラス繊維を基材として編組
したスリーブ上に、アクリル系ワニスを含浸塗布
硬化して構成したものである。 本考案で用いられるアクリル系ワニスとは、ア
クリルゴムとして商業的に市場から入手できるア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メチルアク
リレート、メトキシエチルアクリレート等の単独
あるいは共重合体を主成分としたポリマーを、酢
酸エチル、トルエン、キシエン、トリクレン等の
溶剤に溶かした溶液状(デイスパージヨンタイ
プ)のものや、エマルジヨン・ラテツクス状のも
のである。 (作用) 前記のように構成される本考案の絶縁保護チユ
ーブは、耐熱性、耐寒性及び柔軟性に優れている
ため長期間過酷な環境下で使用しても塗膜の硬化
によるクラツクの発生がなく、また高温に晒され
た際に通電不良の原因となるような有害な分解ガ
スの発生もないものである。 (実施例) 以下、図面等を参照して本考案を更に詳しく説
明する。 図は、本考案によるピツグテール線用絶縁保護
チユーブの構造を示す一部切欠斜視図である。 本実施例では基材として無アルカリガラス繊維
を数本合糸したものを用いて編組したスリーブ1
に、アクリル酸エチルを主成分としたポリマーを
キシレンで溶解したアクリル系ワニスを含浸塗布
し、その後乾燥機中で150℃×15min加熱硬化さ
せワニス塗膜2を有する絶縁保護チユーブ3を形
成した。 次に本実施例との比較を行うため、従来の絶縁
保護チユーブとして綿糸を基材として編組したス
リーブ上に、市販のアルキツドワニス[東芝ケミ
カル(株)製TVD4100]をキシレンで希釈したもの
を含浸塗布し、その後150℃×15min加熱硬化さ
せたもの(比較例1)と、無アルカリガラス繊維
を基材として編組したスリーブ上に、市販のシリ
コーンワニス[信越化学(株)製KR−165]をキシ
レンで希釈したものを含浸塗布し、その後150℃
×15min加熱硬化させたもの(比較例2)も用意
した。 ここで、本実施例のものと従来のものについて
耐熱性、耐寒性に関する比較試験を行い、その結
果を表に示した。尚、有害な分解ガスの発生の有
無についても表に併記した。 耐熱性については、長さ300mmのチユーブを180
℃に保持された恒温槽内で1時間加熱した後取り
出し、室温まで冷却した後チユーブの一端を水平
状態に固定し、他端がその水平面に対して自己重
量でたわむ長さを測定し、次の式によりたわみ率
を求め、柔軟性の有無を評価した。 たわみ率(%)=加熱後のたわみ長さ(mm)/加熱前の
たわみ長さ(mm)×100 尚、表には常態でのたわみ長さ(mm)も併記し
た。 耐寒性については、長さ300mmのチユーブを0
℃に保持された恒温槽内に0.5時間放置し、その
ままの状態で上記と同様の方法によりたわみ長さ
(mm)を測定し、柔軟性の有無を評価した。 また、これとは別に適当な長さのチユーブを恒
温槽に放置し、(0℃で0.5時間)、その後直ちに
呼び径の10倍の丸棒に1回巻付けてチユーブの表
面状態も観察した。 この実験結果より、本実施例のチユーブは、高
温及び低温に晒された後も十分な柔軟性を保ち、
塗膜クラツクや、通電不良の原因となる有害な分
解ガスが発生しないため、自動車のピツグテール
線の絶縁保護チユーブとして適していると言え
る。
う)に用いられるブラシのリード線の絶縁保護チ
ユーブに関するものである。 (従来の技術) 従来より自動車に搭載されているバツテリーの
自己充電装置として発電機が使用されているが、
前記発電機において電機子コイルの回転により発
生した電流を整流子及びブラシを介して外部に取
り出す際のリード線として、所謂ピツグテール線
が用いられている。 前記ピツグテール線は、一端が前記ブラシにリ
ベツトかしめまたは埋込み状態で取り付けられて
おり、表面には絶縁及び機械的保護のために絶縁
保護チユーブが装着されている。この絶縁保護チ
ユーブとしては、前記ピツクテール線が自動車の
エンジンルーム内の非常に狭い部分に折曲げられ
た状態で配線され、高温及び低温雰囲気中で、ま
た高回転するブラシの振動による衝撃等の過酷な
環境下で長時間使用されるため、耐熱性、耐寒
性、柔軟性等が要求され、特に高温及び低温に晒
された後も柔軟性を失わず、外部衝撃によりチユ
ーブ表面(塗膜)にクラツク等の破損が生じるこ
とのないものが要求される。 従来この種のチユーブとしては、綿糸またはポ
リエステル繊維を基材として編組したスリーブ上
にアルキツド系ワニスを含浸塗布硬化したものが
用いられていた。 (考案が解決しようとする課題) しかしながら前述した従来のチユーブでは、低
温時における柔軟性に劣るという欠点があり、ま
た耐熱的にも120℃程度が限界であるため、近年
の自動車エンジンの高性能化、高出力化に伴いエ
ンジン外壁の瞬間温度が200℃に達するような環
境下で使用した場合には、塗膜が硬化し柔軟性が
失われてしまうため長期にわたるピツグテール線
の保護は不可能になつた。 そこで、耐熱性、耐寒性及び機械的強度に優れ
たチユーブとしてガラス繊維とシリコーン系ワニ
スとを組合せたものも考えられるが、テストを行
つてみたところブラシ系に通電不良事故を招い
た。これは、シリコーン系ワニスが高温に晒され
た時に発生する分解ガス(シロキサンガス)が整
流子とブラシとのしゆう動面を汚染するためであ
ることが判つた。 本考案は、前述した従来の欠点を解決し、長期
にわたりエンジンルーム内の高温及び低温や衝撃
に耐え、従来のチユーブに比べて優れた柔軟性を
有し、尚且つ通電不良事故を誘発する恐れのある
有害な分解ガスを発生することのない絶縁保護チ
ユーブを提供することにある。 (課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため本考案は、自動車の
発電機に用いられるブラシのリード線の絶縁保護
チユーブにおいて、ガラス繊維を基材として編組
したスリーブ上に、アクリル系ワニスを含浸塗布
硬化して構成したものである。 本考案で用いられるアクリル系ワニスとは、ア
クリルゴムとして商業的に市場から入手できるア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メチルアク
リレート、メトキシエチルアクリレート等の単独
あるいは共重合体を主成分としたポリマーを、酢
酸エチル、トルエン、キシエン、トリクレン等の
溶剤に溶かした溶液状(デイスパージヨンタイ
プ)のものや、エマルジヨン・ラテツクス状のも
のである。 (作用) 前記のように構成される本考案の絶縁保護チユ
ーブは、耐熱性、耐寒性及び柔軟性に優れている
ため長期間過酷な環境下で使用しても塗膜の硬化
によるクラツクの発生がなく、また高温に晒され
た際に通電不良の原因となるような有害な分解ガ
スの発生もないものである。 (実施例) 以下、図面等を参照して本考案を更に詳しく説
明する。 図は、本考案によるピツグテール線用絶縁保護
チユーブの構造を示す一部切欠斜視図である。 本実施例では基材として無アルカリガラス繊維
を数本合糸したものを用いて編組したスリーブ1
に、アクリル酸エチルを主成分としたポリマーを
キシレンで溶解したアクリル系ワニスを含浸塗布
し、その後乾燥機中で150℃×15min加熱硬化さ
せワニス塗膜2を有する絶縁保護チユーブ3を形
成した。 次に本実施例との比較を行うため、従来の絶縁
保護チユーブとして綿糸を基材として編組したス
リーブ上に、市販のアルキツドワニス[東芝ケミ
カル(株)製TVD4100]をキシレンで希釈したもの
を含浸塗布し、その後150℃×15min加熱硬化さ
せたもの(比較例1)と、無アルカリガラス繊維
を基材として編組したスリーブ上に、市販のシリ
コーンワニス[信越化学(株)製KR−165]をキシ
レンで希釈したものを含浸塗布し、その後150℃
×15min加熱硬化させたもの(比較例2)も用意
した。 ここで、本実施例のものと従来のものについて
耐熱性、耐寒性に関する比較試験を行い、その結
果を表に示した。尚、有害な分解ガスの発生の有
無についても表に併記した。 耐熱性については、長さ300mmのチユーブを180
℃に保持された恒温槽内で1時間加熱した後取り
出し、室温まで冷却した後チユーブの一端を水平
状態に固定し、他端がその水平面に対して自己重
量でたわむ長さを測定し、次の式によりたわみ率
を求め、柔軟性の有無を評価した。 たわみ率(%)=加熱後のたわみ長さ(mm)/加熱前の
たわみ長さ(mm)×100 尚、表には常態でのたわみ長さ(mm)も併記し
た。 耐寒性については、長さ300mmのチユーブを0
℃に保持された恒温槽内に0.5時間放置し、その
ままの状態で上記と同様の方法によりたわみ長さ
(mm)を測定し、柔軟性の有無を評価した。 また、これとは別に適当な長さのチユーブを恒
温槽に放置し、(0℃で0.5時間)、その後直ちに
呼び径の10倍の丸棒に1回巻付けてチユーブの表
面状態も観察した。 この実験結果より、本実施例のチユーブは、高
温及び低温に晒された後も十分な柔軟性を保ち、
塗膜クラツクや、通電不良の原因となる有害な分
解ガスが発生しないため、自動車のピツグテール
線の絶縁保護チユーブとして適していると言え
る。
【表】
【表】
(考案の効果)
以上説明したように本考案は、従来のチユーブ
に比べ耐熱性、耐寒性に優れ、特に高温及び低温
に晒された後も柔軟性を保つため塗膜クラツクが
生じることもなく、且つ通電不良事故を招く危険
性のある有害な分解ガスの発生しない安全なチユ
ーブであり、自動車のピツグテール線の絶縁保護
チユーブとして極めて実用的である。
に比べ耐熱性、耐寒性に優れ、特に高温及び低温
に晒された後も柔軟性を保つため塗膜クラツクが
生じることもなく、且つ通電不良事故を招く危険
性のある有害な分解ガスの発生しない安全なチユ
ーブであり、自動車のピツグテール線の絶縁保護
チユーブとして極めて実用的である。
図は本考案によるピツグテール線用絶縁保護チ
ユーブの構造を示す一部切欠斜視図である。 1
……スリーブ、2……ワニス塗膜、3……絶縁保
護チユーブ。
ユーブの構造を示す一部切欠斜視図である。 1
……スリーブ、2……ワニス塗膜、3……絶縁保
護チユーブ。
Claims (1)
- 自動車の発電機に用いられるブラシのリード線
の絶縁保護チユーブにおいて、ガラス繊維を基材
として編組したスリーブ上に、アクリル系ワニス
を含浸塗布硬化したことを特徴とするピツグテー
ル線用絶縁保護チユーブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP604185U JPH036986Y2 (ja) | 1985-01-19 | 1985-01-19 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP604185U JPH036986Y2 (ja) | 1985-01-19 | 1985-01-19 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61123418U JPS61123418U (ja) | 1986-08-04 |
JPH036986Y2 true JPH036986Y2 (ja) | 1991-02-21 |
Family
ID=30483113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP604185U Expired JPH036986Y2 (ja) | 1985-01-19 | 1985-01-19 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH036986Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2684391B2 (ja) * | 1988-10-13 | 1997-12-03 | 日星電気株式会社 | 編組チューブの製造方法 |
-
1985
- 1985-01-19 JP JP604185U patent/JPH036986Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61123418U (ja) | 1986-08-04 |
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