JPH0357556Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車の車体の前方端あるいは後方端
に取り付けられたバンパーの上方に配置されたラ
ンプ装置に関するものである。

（従来の技術） 自動車の夜間走行等のために用いられるランプ
装置は、通常車体前、後端面の下部に取り付けた
バンパーの上方に配列されており、このようのも
のの一例は、例えば実開昭60−72337号公報に開
示されている。ここで、このようなランプ装置の
構造としては、車体の側に取り付けられたランプ
ハウジングと、このランプハウジングに結合され
たレンズとを有し、ランプハウジングの側からソ
ケツトプラグをこれらハウジングとレンズとによ
り形成される中空部内に挿入したものがある。

（考案が解決しようとする問題点） 上述のように、ランプハウジングにレンズが結
合されて成る構造のものにおいては、それらの結
合部の一部分が、下面側に位置している。すなわ
ちバンパーの上面側に位置している。そのため
に、車体の側に向つて開口したコ字状断面のバン
パーに衝撃力が作用した場合には、バンパーは全
体として車体の側へ移動すると共にその断面が上
下に開くので、バンパー上面が上記の結合部に突
き当たつてしまい、ランプに破損の生ずるおそれ
がある。

本考案の目的は、このような従来の問題点を解
決した自動車のランプ装置を提供することにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するために、本考案のランプ
装置においては、バンパーの移動時にその上面が
ランプハウジングとレンズとの結合部に突き当ら
ないように、ランプ下面にバンパー上面を下方に
向けて案内するための案内突起を備えている。実
施例を示す図面を参照して説明すると、自動車の
車体の前方端あるいは後方端に取り付けられたバ
ンパー５の上方位置において、ランプ１が前記車
体に取り付けられており、前記ランプ１は車体の
側に位置するランプハウジング１１にランプ前面
を形成するレンズ１２が結合された構成を有し、
該ランプの下面１２３ａには、該下面に位置する
前記ランプハウジング１１と前記レンズ１２との
結合部１６に対して車体の側に、前記バンパー５
が前記車体の側へ移動したときに該バンパーの上
面５５ａを下方へ向けて案内する案内突起１７が
形成されていることを特徴とするものである。

（実施例） 以下に、図面を参照して本考案の実施例を説明
する。

図面は、本考案を適用して構成した車体前方端
に位置するランプ装置を示す断面図である。図に
示すように、ランプ装置１は、ボンネツト３およ
びバンパー５によつて挟まれた位置に配置されて
いる。

このランプ装置１は、車体の側に配置されたラ
ンプハウジング１１と、このランプハウジング１
１の車体前方側を覆うレンズ１２と、ランプハウ
ジング１１にあけた挿入孔１１１内を通して車体
の側からハウジング１１とレンズ１２により形成
される中空部内に挿入されたソケツトプラグ１３
とを有している。上記のランプハウジング１１は
車体の側に湾曲した湾曲断面形状を有し、その下
端は水平に車体前方へ向けて延びている。また、
この水平部分の車体の側の下面、および上端に
は、上記のレンズ１２の端部が嵌入する嵌入部１
１２，１１３が形成されており、これらの嵌入部
はランプハウジング１１の外周に延びて相互に連
続している。上記のレンズ１２は、車体の側へ向
けて開口したほぼコ字状の断面形状を有してお
り、ランプ前面を形成するその前壁１２１は下方
に向つてせり出した傾斜面となつている。またそ
の上壁１２２の先端は上記のランプハウジング１
１の嵌入部１１３に嵌入されている。この結合部
は、ランプハウジングの側に一端がねじ止めされ
た締結金具１４によつて覆われている。一方、レ
ンズ１２の下壁１２３は、上記のランプハウジン
グ１１の下部水平部分の下側部に沿つて、嵌入部
１１２まで延び、その嵌入部１１２内に先端が嵌
入している。これらの両部分は、下方側からそこ
に被せた締結金具１５によつて締結されて、結合
部１６が構成されている。

ここに、このランプ１の下面に形成された結合
部１６の車体前方側の部分には、レンズ下壁１２
３の下面１２３ａを車体の側に向けて下方へ斜め
に突出させたほぼ三角形断面を有する案内突起１
７が形成されている。この案内突起１７は、レン
ズ下壁の下面１２３ａにおいて、図面の垂直方
向、すなわち車幅方向に間隔をおいて複数個形成
されている。

次に、上述の構成を有するランプ１の下方に配
置されたバンパー５は、全体として車体の側へ向
つて開口した断面形状を有し、その前壁５１の車
体の側に臨む面には、水平に延びる平行な補強リ
ブ５２，５３が形成され、それらの間に、車体前
後方向に延びる取付用ブラケツト５４の車体前方
側端部が固着されている。この取付用ブラケツト
５４の他方の端部は車体フレームの側に固着さ
れ、この取付用ブラケツト５４によつて、バンパ
ー５は車体に支持されている。また、バンパー５
の上壁５５は、車体後方および上方へ向つて傾斜
して、上記のレンズ前面に連なるほぼ連続した曲
面を形成しており、更に、その先端５５ａがレン
ズ下壁１２３の下面１２３ａに沿つて、車体の側
へ向つて水平に延びている。

このように構成した本実施例において、衝突等
の衝撃によつて、図において矢印Ａで示す方向
に、バンパー５の前壁５１に力が作用すると、そ
の衝撃力によつてバンパー前壁５１は車体後方側
へ向つて変形すると共に、バンパー上、下壁はそ
れぞれ上下方向に向つて広がるように変形する。
この結果、バンパー上壁５５の先端５５ａは、レ
ンズ下面１２３ａに当接した状態で車体後方側へ
向つて摺動する、すなわち、ランプハウジング１
１とレンズ１２との結合部１７へ向つて移動す
る。しかるに、この結合部１７の前方には案内突
起１７が形成されているので、バンパー上壁の先
端５５ａは、その案内突起１７の案内面１７ａに
沿つて下方に向けて移動される。従つて、従来と
は異なり、この先端５５ａが結合部１６に突き当
たつて、ランプ１を破損してしまうという弊害は
生じない。

なお、上述の例では、案内突起１７をレンズ下
壁１２３に一体成形しているが、例えば別体構成
のものをその下面１２３ａに取り付けるようにし
ても良いことは勿論である。

（考案の効果） 以上の説明から明らかなように、本考案のラン
プ装置においては、バンパーの上面に臨む下面に
バンパー上面を下方へ向けて案内可能な案内突起
を形成してあるので、ランプ下面に形成されたラ
ンプハウジングとレンズとの結合部にバンパー上
面が突き当たつてしまうことを確実に防止でき、
従つてそれによつてランプが破損してしまうとい
う弊害を無くすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る車体前方端に
位置するランプ装置を示す概略断面図である。 １……ランプ、５……バンパー、１１……ラン
プハウジング、１２……レンズ、１６……結合
部、１７……案内突起、５５ａ……バンパー先端
（バンパー上面）、１２３ａ……ランプ下面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車の車体の前方端あるいは後方端に取り付
   けられたバンパーの上方位置において、ランプが
   前記車体に取り付けられており、前記ランプは車
   体の側に位置するランプハウジングにランプ前面
   を形成するレンズが結合された構成を有し、該ラ
   ンプの下面には、該下面に位置する前記ランプハ
   ウジングと前記レンズとの結合部よりも車体の側
   から離れた位置に、前記バンパーが前記車体の側
   へ移動したときに該バンパーの上面を下方へ向け
   て案内する案内突起が形成されていることを特徴
   とする自動車のランプ装置。