JPH0355064B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、例えばテレメータシステムにおける
制御応答性を良好にしたデータ伝送システムに関
するものである。

［発明の技術的背景とその問題点］ ポーリング方式によるデータ伝送システムはテ
レメータシステム等に多用されており、第５図は
従来のデータ伝送システムにおける信号送出の関
係を示している。

制御局（親局）からは、複数の被制御局（子
局）に対してポーリング信号（呼出し信号）Ｐ
１，Ｐ２，Ｐ３が送出され、ボーリング信号Ｐ１
に対しては被制御局１から返送信号Ｄ１が、ポー
リング信号Ｐ２に対しては被制御局２から返送信
号Ｄ２が、ポーリング信号Ｐ３に対しては被制御
局３から返送信号Ｄ３がそれぞれ返送されるよう
になつている。また、ある特定の被制御局から繰
り返して返送信号を受けたい場合には、制御局か
ら被制御局の固定要求／継続を示すポーリング信
号（以下、局固定開始／継続ポーリング信号と呼
ぶ）が送出され、これに対応する特定の被制御局
から返送信号が連続して制御局に送出される。

今Ａ点において局固定要求が発生したとする。
第５図Ａの従来例では通常のポーリング信号Ｐ３
に応答して被制御局３から返送信号Ｄ３が送出さ
れた後、局固定開始／継続ポーリング信号に対応
する返送信号が送出され、以下局固定終了ポーリ
ング信号が受信されるまで連続して被制御局３か
ら返送信号Ｄ３が返送される。このとき、局固定
要求発生時点であるＡ点から局固定開始／継続ポ
ーリング信号に応答して最初に返送される返送信
号終了までにはT₂時間を要する。また同図Ｂに
示す従来例では局固定要求発生と同時に局固定開
始／継続ポーリング信号が送出されるがこれに応
答して返送される最初の返送信号の終了までには
T₃時間を要する。

このように、上記Ａ，Ｂ図に示した従来例では
局固定要求発生時点から最初の返送信号が返送さ
れるまでに長時間を要し、非常に応答性が悪いた
め、迅速な制御が必要なテレメータシステムなど
においては極めて制御性が悪いという問題点があ
つた。

［発明の目的」 本発明は上記事情に基いてなされたものであ
り、その目的とするところは、制御局からの局固
定要求発生時点から被制御局から返送される返送
信号終了までの時間を短縮し、応答性、制御性を
良好にしたデータ伝送システムを提供することに
ある。

［発明の概要］ 上記目的を達成するために、本発明は、制御局
からの呼出し信号に応答して被制御局から返送信
号を送出するポーリング方式によるデータ伝送シ
ステムにおいて、 前記制御局からの呼出し信号が特定の被制御局
に対して繰り返し返送信号送出を要求する局固
定・継続信号であるとき、当該被制御局は現在送
信中の返送信号を中断し、局固定・継続信号に応
答して返送信号を送出することを特徴とする。

［発明の実施例］ 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図はデータ伝送システムとしてのテレメー
タシステムにおける被制御局の構成を示すブロツ
ク図である。

ポーリング信号Ｐはモデム１１で復調されシリ
アル・パラレル変換器１３でパラレル信号に変換
されて受信回路１５に供給される。受信回路１５
では誤り検定が行われ、誤り検定で正常と判断さ
れた場合にはテキスト内容にあるプロセス出力情
報が出力回路１７から出力される。

一方、制御局へ返送信号を送る場合には入力操
作回路２３でプロセス入力が操作され、送信回路
２５で所定のコード変換がされ、メモリに一時格
納される。さらに、送信時にメモリから読み出さ
れたデータはパラレル・シリアル変換器２７でシ
リアル変換され、そしてモデム２９で変調された
後、返送信号として制御局に送出される。

ポーリング信号Ｐの情報メツセージは、第２図
に示すように、STX（テキスト開始文字）、通信
語数、通信局、ポーリングコード、テキスト、
ETX（テキスト終結文字）、CRC（ブロツクチエツ
ク符号）の順に構成されている。ポーリングコー
ドは例えば０で通常ポーリングを、１で局固定開
始／継続ポーリングを、２で局固定終了ポーリン
グを示すようになつている。

このポーリングコードはポーリングコード制御
部１９で判断され、その判断結果によつてアドレ
スカウンタ２１が制御される。

すなわち、受信信号が通常ポーリング信号であ
る場合には、アドレスカウントで指定されるアド
レスのメモリデータが読み出され、前述のように
返送信号として送出される。そして、アドレスカ
ウンタ２１は１歩進される。また受信信号が局固
定開始／継続ポーリング信号である場合には、ア
ドレスカウンタ２１は初期化され、アドレスカウ
ンタで指定される最初のアドレスのメモリデータ
から順次読み出され、返送信号として送出され
る。そして、局固定終了ポーリング信号が受信さ
れると、アドレスカウンタ２１はカウントを終了
する。

次に、第３図および第４図を用いて被制御局の
ポーリングコード制御部１９で実行される処理手
順を説明すると、第３図のフローチヤートにおい
て最初のステツプ301では受信回路１５で通常ポ
ーリング信号を受信したか否かが判定されてい
る。通常ポーリングを受信した場合にはステツプ
303へ進み、この通常ポーリング信号に応答した
通常の返送信号が送出される。

ステツプ301で通常ポーリング信号の受信なし
と判定された場合にはステツプ305へ進み、受信
回路１５で局固定開始／継続ポーリング信号を受
信したか否かが判定される。局固定開始／継続ポ
ーリング信号を受信した場合には次のステツプ
307へ進み、現在情報伝送しているのは通常ポー
リング信号によるのか否かが判定される。現在情
報伝送しているのが通常ポーリング信号による場
合にはステツプ309へ進み、現在伝送している伝
送処理を中断する。これは、前記アドレスカウン
タ２１を初期化する処理である。次でステツプ
311へ進み、改めて最初から返送信号を送出し直
し、次いで、アドレスカウンタ２１で指定される
アドレス内のメモリデータが順次読み出されて、
返送信号として継続して送出する。またステツプ
307で現在情報伝送しているのが通常ポーリング
信号による返送信号でない場合にもステツプ311
へ進み、返送信号を継続して送出する。以下ステ
ツプ305からステツプ311までの処理を繰り返して
行う。局固定開始／継続ポーリング信号を受信し
なくなつた場合にはステツプ313へ進み、局固定
終了ポーリングを受信したか否かが判定される。
局固定終了ポーリングを受信した場合にはステツ
プ315へ進み、アドレスカウンタ２１はカウント
を終了し、現在送信中の返送信号の返送終了後に
伝送を終了する。

上述した作用を第４図のタイムチヤートを用い
て更に説明すると、通常のポーリング信号Ｐ３を
受信すると、被制御局３はこれに応答して返送信
号Ｄ３を出力する。返送信号Ｄ３を出力している
間に制御局から局固定開始／継続ポーリング信号
が送信されると被制御局３ではこれに応答して現
在送信中である返送信号Ｄ３を中断して直ちに改
めて返送信号Ｄ３を送信する。そして局固定終了
ポーリング信号が受信されるまで継続して返送信
号Ｄ３を送信する。

このように本実施例では局固定開始／継続ポー
リング信号を受信した場合には現在送信中の返送
信号を中断して直ちに改めて返送信号Ｄ３を送信
し直し、次の返送信号を連続して送出しているの
で、局固定要求発生時点からこれに応答して送出
される最初の返送信号の返送終了までT₁時間と
いう短時間で送出し終り、極めて応答性が優れて
いる。従つて、テレメータシステムにおいては局
固定からそれに対応した返送信号を得るまでの時
間が短縮され制御性が非常に良好となる。

［発明の効果］ 以上詳細に説明したように本発明によれば、局
固定開始／継続ポーリング信号を受信した被制御
局は現在送信中の返送信号を中断して直ちに返送
信号を改めて送出し直しているので、従来例に比
べてその応答性が格段に向上する。従つて本発明
をテレメータシステムに適用した場合には、被制
御局を固定してからそれに対応した返送信号を制
御局にて得るまでの時間が短縮され、制御性が格
段に向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用されるテレメータシステ
ムにおける被制御局の構成を示すブロツク図、第
２図はポーリング信号のメツセージ内容を示す
図、第３図は本発明の一実施例の作用を説明する
フローチヤート、第４図は本発明の一実施例の作
用を示すタイムチヤート、第５図Ａ，Ｂは従来例
の作用を示すタイムチヤートである。 １５……受信回路、１９……ポーリングコード
制御部、２１……アドレスカウンタ、Ｐ１，Ｐ
２，Ｐ３……ポーリング信号、Ｄ１，Ｄ２，Ｄ３
……返送信号。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 制御局からのポーリング信号に応答して被制
   御局が返送信号を送出するデータ伝送システムに
   おいて、 前記制御局からのポーリング信号が特定の被制
   御局に対して繰り返し返送信号送出を要求する局
   固定・継続信号であるとき、当該被制御局は現在
   送信中の返送信号を中断し、局固定・継続信号に
   応答して返送信号を継続して送出することを特徴
   とするデータ伝送システム。