JPH0352656B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、磁気記録再生装置に関するもので
ある。

従来の技術 この種のものは、スピンドルと磁気ヘツドとを
有するベースに、磁気デイスクを保持するデイス
ケツトベースあるいはバスケツトと称されるデイ
スク保持体とこのデイスク保持体を覆う外カバー
とを回動自在に取付け、デイスク保持体に保持さ
れた磁気デイスクをスピンドルにより駆動し、磁
気ヘツドを磁気デイスクの半径方向へ移動させて
データの処理を行なつている。また、データ処理
を確実に行なうために磁気デイスクの中央をスピ
ンドル側に押圧する押圧体と、磁気ヘツドに対し
て磁気デイスクを押える規制体とを設ける必要が
ある。さらに、外カバーとデイスク保持体とを開
放方向へ回動したときには、磁気デイスクを取出
すために規制体や押圧体を磁気デイスクから離反
させる必要がある。

発明が解決しようとする問題点 しかし、従来は、押圧体や規制体が個々に異な
る支持部材に取付けられているので部品点数が多
くなる。また、これらの支持部材を外カバーの開
放動作に連動させて磁気デイスクから離反させな
ければならないので構造及び組立作業が複雑化す
る問題がある。

この発明は、磁気デイスクを押える構造を簡略
化して組立作業を容易に得るようにするととも
に、磁気デイスクに対する押圧体と磁気ヘツドに
対する規制体との相対位置を正確に定めることが
できる磁気記録再生装置を提供することを目的と
する。

問題点を解決するための手段 この発明は、スピンドル２ａと磁気ヘツド１１
とを有するベース１に、デイスク保持体１３と外
カバー１４とを回動自在に取付け、少なくとも規
制体２４と押圧体２７とを保持するプレート２３
を外カバー１４の内面に取付け、このプレート２
３をベース１側に付勢し、前記ベース１に前記プ
レート２３の面に当接してそのプレート２３の位
置決めをする少なくとも三本のガイド３８を設
け、これらのガイド３８の内の二本のガイド３８
の端面に前記プレート２３に形成された位置決め
孔３０に嵌合する突起３９を形成し、前記磁気ヘ
ツド１１に対する前記プレート２３の相対位置を
定めるようにした。

作 用 したがつて、デイスク保持体１３に磁気デイス
ク１６を装着し、このデイスク保持体１３と外カ
バー１４とをベース１側に回動すると、押圧体２
７が磁気デイスク１６の中央部をスピンドル２ａ
側に弾発的に押圧し、磁気ヘツド１１に対向して
規制体２４が磁気デイスク１６の回転面を定位置
に定める。したがつて、少なくとも押圧体２７と
規制体２４とは共通のプレート２３に保持されて
いるので部品点数が少なくなり、また、このプレ
ート２３は開閉自在の外カバー１４に保持されて
いることにより、外カバー１４の開閉動作に連動
して押圧体２７と規制体２４とが磁気デイスク１
６に対して接触及び離反することになり、構造及
び組立作業を簡略化し、また、ベース１に形成さ
れたガイド３８をプレート２３に当接させること
とそのガイド３８に形成された突起３９をプレー
ト２３の位置決め孔３０に嵌合させることとによ
り、磁気ヘツド１１に対するプレート２３の全て
の方向の相対位置を正確に定めることができるよ
うに構成したものである。

実施例 この発明の一実施例を図面に基いて説明する。
１はベースで、このベース１にはステツプモータ
２に直結されたスピンドル２ａが設けられ、ベー
ス１の側方にはステツプモータ（図示せず）に直
結されたギヤ３と扇形ギア４とが互いに噛合され
て設けられている。扇形ギヤ４と一体的に回動す
るギヤ５に噛合するラツク６はクランプシヤフト
７にそつて移動するキヤリア８の一部である。こ
のキヤリア８に取付けられたヘツド取付板９には
クランプシヤフト７と直交する調整ねじ１０が軸
方向への動きを阻止されているが回動自在に取付
けられている。この調整ねじ１０には磁気ヘツド
１１の一部を構成するヘツドベース１２が螺合さ
れている。

ついで、ベース１にはデイスク保持体１３と外
カバー１４とが支軸１５により回動自在に取付け
られている。デイスク保持体１３は磁気デイスク
１６が収容されたハードケース１７を着脱自在に
保持するものである。磁気デイスク１６は中心に
スピンドル２ａに連結される連結孔１８が形成さ
れたフランジ１９を有している。ハードケース１
７の右側には、磁気デイスク１６の一部を露出さ
せるシヤツタ２０が右辺にそつてスライド自在に
取付けられているとともに、このシヤツタ２０の
動きをロツクするロツク爪２１が外側に付勢され
て変位自在に取付けられている。デイスク保持体
１３の右側には、ハードケース１７を挿入したと
きにロツク爪２１を内方へ退避させてシヤツタ２
０を開く係合部（図示せず）とハードケース１７
を抜くときにシヤツタ２０を閉じるワイヤ２２と
が設けられている。

しかして、第２図に示すように、略三角形状の
プレート２３には磁気ヘツド１１に対向する規制
体２４が固定され、さらに、磁気デイスク１６の
中心から略離れて形成した極小の点状の磁性体
（図示せず）に対向するインデツクスセンサ２５
が固定され、さらに板ばね２６により保持されて
ベース１側に付勢されたピン状の二本の押圧体２
７が設けられている。また、プレート２３には二
つの嵌合孔２８と開口２８ａ，２９と二つの位置
決め孔３０とが形成されている。そして、外カバ
ー１４には嵌合孔２８にスライド自在に嵌合する
二つのボス３１と開口２８ａに対向するボス３２
と窓３３とが形成されている。さらに、外カバー
１４の内面にはひとつがプレート２３の開口２９
から突出し他の二つがプレート２３の外側縁の外
側に位置するボス３４が形成され、これらのボス
３４にはスプリング３５が圧入されている。そし
て、プレート２３は一辺を窓３３に嵌合し嵌合孔
２８に挿入した位置決め体としてのねじ３６をボ
ス３１に螺合することによりベース１側に変位自
在に保持されている。また、ボス３１の外周に嵌
合されたスプリング３７によりプレート２３はベ
ース１側に付勢されている。

ついで、前記ベース１にはガイドとしてプレー
ト２３を支える三本の支柱３８が立設され、この
内二本の支柱３８の上端にはプレート２３の位置
決め孔３０に嵌合される突起３９が形成されてい
る。また、ベース１には前記ハードケース１７に
形成した孔４０に係合するピン４１が立設されて
いる。さらに、前記クランプシヤフト７の右端に
はクランプ爪４２が固定され、左端にはクランプ
爪４３を有するレバー４４が固定され、このレバ
ー４４にはクランプ爪４３に対して時計方向へ付
勢された可動爪４５が取付けられている。外カバ
ー１４の両側にはクランプ爪４２，４３又は可動
爪４５にロツクされる突片４６が一体的に形成さ
れている。

なお、レバー４４とクランプ爪４２とクランプ
シヤフト７とは図示しないスプリングにより時計
方向へ付勢されている。また、前記支軸１５には
外カバー１４を開放方向へ付勢するトーシヨンス
プリング（図示せず）が巻回されている。さら
に、デイスク保持体１３は、スピンドル２ａ、磁
気ヘツド１１、規制体２４、インデツクスセンサ
２５、押圧体２７、スプリング３５等が干渉しな
いように部分的に開放されているものである。

このような構成において、ハードケース１７を
デイスク保持体１３に挿入する過程で、デイスク
保持体１３の右側の係合部がロツク爪２１を内方
へ退避させ続いてシヤツタ２０を開放方向へスラ
イドさせる。これにより、磁気デイスク１６の一
部を磁気ヘツド１１と規制体２４とに対向させて
露出させる。ついで、外カバー１４をデイスク保
持体１３とともにベース１側に回動すると、クラ
ンプ爪４２，４３と可動爪４５が突片４６に弾発
的に係合して外カバー１４を閉止状態にロツクす
る。このとき、可動爪４５はクランプ爪４２，４
３に対して相対的に回動しうるため、突片４６に
対する遊びをなくして外カバー１４の動きを有効
に阻止することができる。

また、外カバー１４の閉止動作の過程におい
て、押圧体２７は磁気デイスク１６の中央部を押
すためスピンドル２ａへの連結が速やかに行なわ
れる。外カバー１４をロツクした状態は、ハード
ケース１７がスプリング３５に押されて安定し、
規制体２４が磁気ヘツド１１に対向して磁気デイ
スク１６を押える。プレート２３は支柱３８に弾
発的に当接してベース１に対する間隔を一定に定
められるとともに突起３９によつて平面方向の位
置を定められるため、規制体２４は磁気デイスク
１６を一定の面内で回転させて磁気ヘツド１１に
タツチさせることになる。

そして、ステツプモータ２によりスピンドル２
ａを駆動して磁気デイスク１６を回転させ、ステ
ツプモータの回転をギヤ３，４，５とラツク６と
を介してキヤリア８に伝え、磁気ヘツド１１を磁
気デイスク１６の半径方向へ移動させてデータ処
理を行なう。

ハードケース１７を取り出すときはレバー４４
を押してクランプ爪４２，４３と可動爪４５とを
反時計方向へ回動させる。これにより外カバー１
４がトーシヨンスプリングによる付勢力で開放方
向へ回動し、この動作に連動してデイスク保持体
１３が開放方向へ回動する。第１図においては構
造を示すために外カバー１４の回動角を広くした
が、実際は第３図にθをもつて示すように狭い。
この外カバー１４がθなる角度をもつて開放方向
に回動する場合、前半の動作では外カバー１４だ
けが回動し、後半の動作では外カバー１４の一部
がデイスク保持体１３の後縁を押すためデイスク
保持体１３はθ′なる角度をもつて外カバー１４の
開放動作に追従することになる。

このように、規制体２４と押圧体２７のみなら
ずインデツクスセンサ２５まで共通のプレート２
３に取付けたことにより、部品点数を少なくする
ことができる。このプレート２３は回動自在に保
持された外カバー１４に弾発的に取付けられてい
ることにより外カバー１４と一体的に回動して規
制体２４と押圧体２７とを磁気デイスク１６に対
して接離させることができる。したがつて、規制
体２４及び押圧体２７を保持するプレート２３を
外カバー１４の動作に追従させる機構を省略し、
構造及び組立作業を簡略化することができる。

また、磁気ヘツド１１は磁気デイスク１６の回
転中心を通る直線上を移動させることが要求され
るが、部品の誤差や組立上のバラツキにより所望
の位置から外れる場合がある。このときは、調整
ねじ１０を回し磁気ヘツド１１を調整ねじ１０に
そつて移動させることにより、磁気デイスク１６
の回転中心を通る直線上に磁気ヘツド１１を位置
させることができる。この調整作業は容易であ
る。調整後は狂わないように磁気ヘツド１１をヘ
ツド取付板９に接着あるいはねじにより固定す
る。

発明の効果 この発明はこのように構成したことにより、少
なくとも磁気デイスクを押圧する押圧体と規制体
とを共通のプレートに取付けて部品点数を少なく
することができ、また、外カバーの開閉動作に連
動して規制体と押圧体とを磁気デイスクに接触又
は離反させるが、プレートを外カバーの内面に弾
発的に取付けることにより、規制体等を保持する
支持部材すなわちプレートを外カバーの回動動作
に追従させる連動機構を省略して構造及び組立作
業を簡略化することができ、また、ベースに形成
されたガイドをプレートに当接させることとその
ガイドに形成された突起をプレートの位置決め孔
に嵌合させることとにより、磁気ヘツドに対する
プレートの全ての方向の相対位置を正確に定める
ことができると云う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は外カバーへのプレートの取
付状態を示す分解斜視図、第３図は外カバー及び
デイスク保持体の開放動作を示す側面図、第４図
は磁気デイスクの装着状態を示す一部拡大の縦断
側面図である。 １……ベース、２ａ……スピンドル、１１……
磁気ヘツド、１３……デイスク保持体、１４……
外カバー、１６……磁気デイスク、２３……プレ
ート、２４……規制体、２７……押圧体、３１…
…ボス、３３……窓、３８……支柱（ガイド）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁気デイスクを駆動するスピンドルとこの磁
   気デイスクの半径方向に往復動する磁気ヘツドと
   を有するベースを設け、前記磁気デイスクを着脱
   自在に保持するデイスク保持体とこのデイスク保
   持体を覆う外カバーとを前記ベースの一面に対し
   て起伏自在に取付け、少なくとも前記磁気デイス
   クを前記磁気ヘツドに対向して押える規制体と前
   記磁気デイスクの中央部を前記スピンドル側に押
   える押圧体とを保持するプレートを設け、前記外
   カバーに前記プレートの一辺に嵌合する窓と前記
   プレートに形成された嵌合孔にスライド自在に嵌
   合するボスとを形成し、前記外カバーの内面にス
   プリングを介在させて前記プレートを前記ボスに
   取り付けられた位置決め体により位置決めして前
   記ベース側へ付勢して変位自在に取付け、前記ベ
   ースに前記プレートの面に当接してそのプレート
   の位置決めをする少なくとも三本のガイドを設
   け、これらのガイドの内の二本のガイドの端面に
   前記プレートに形成された位置決め孔に嵌合する
   突起を形成し、前記磁気ヘツドに対する前記プレ
   ートの相対位置を定めるようにしたことを特徴と
   する磁気記録再生装置。