JPH0350346B2 - - Google Patents

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JPH0350346B2
JPH0350346B2 JP12865383A JP12865383A JPH0350346B2 JP H0350346 B2 JPH0350346 B2 JP H0350346B2 JP 12865383 A JP12865383 A JP 12865383A JP 12865383 A JP12865383 A JP 12865383A JP H0350346 B2 JPH0350346 B2 JP H0350346B2
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JP
Japan
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beam splitter
magneto
light
retarder
phase difference
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JP12865383A
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JPS6020342A (ja
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Hideki Akasaka
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Nikon Corp
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Nippon Kogaku KK
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Publication date
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Publication of JPS6020342A publication Critical patent/JPS6020342A/ja
Publication of JPH0350346B2 publication Critical patent/JPH0350346B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B11/00Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10532Heads

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は再生信号強度の向上した磁気光学再生
装置に関する。
(発明の背景) 光磁気記録媒体は、例えばGdCo、GdTbCo、
GdTbFe、DyTbFeのような垂直磁化可能な磁性
薄膜を基板の上に積層したもので、この磁性薄膜
の磁化方向を一旦膜方向に対し上向きか下向きの
いずれかに揃えておき、記録したい部分にレーザ
ー光線を照射して、その部分の温度を例えば磁性
材料のキユリー点以上に加熱することにより元の
磁化方向を自由に解放し、同時に反対向きの弱い
磁場をその部分に印加することで、その部分を膜
の磁化方向とは反対方向に磁化し、その上でレー
ザー光線の照射を止めて、反対方向の磁化を固定
する。これにより仮に膜の磁化方向を0とし、反
対方向を1とすれば、レーザー光線の照射を受け
た微小スポツト領域は、0,1のデジタル信号の
うちの1として記録が残る。
こうして記録された磁性薄膜の磁化方向の相違
(つまり、上向き、下向き)は、これに直線偏光
を照射して、その反射光又は透過光の偏光面の回
転状況が磁化の向きによつて相違する現象(磁気
カー効果又は磁気フアラデー効果)を利用して読
み取られる。つまり、入射光に対し磁化の向きが
上向きのとき偏光面が+θrad.回転したとすると、
入射光に対し磁化の向きが下向きのとき偏光面は
−θrad.回転する。
従つて、反射光は透過光の先に偏光子(主軸に
一致した偏光成光のみを通すもので、アナライザ
ーとも呼ばれる)を置いておくと、アナライザー
に入射する偏光を仮に直線偏光とした場合、その
偏光面の回転状況に応じてアナライザーを透過す
る光強度は増減する。つまり、一方の回転角−θ
とほゞ直交する方向に主軸を一致させて光路上に
アナライザーを置くと、+θの回転角を有する偏
光が入射した場合にはアナライザーを透過し、−
θの回転角を有する偏光が入射した場合にはアナ
ライザーをほとんど透過しない。
従つて、アナライザーの先に光電変換素子のよ
うなデイテクターを置いておけば、光強度の強弱
は電流の強弱に変換される。つまり、磁性薄膜の
磁化方向の相違によるデジタル記録信号は、偏光
面の回転角±θに変換され、そしてそれはアナラ
イザーを通して光強度の強弱に変換され、最後に
デイテクターにより電流の強弱に変換される。従
つて、再生信号の強度(つまりデイテクターによ
る電流の強弱の差)は、2θに依存するものであ
る。
ところが、一般的には記録媒体からの反射光又
は透過光は、厳密な意味で直線偏光にならず楕円
率χを持つた楕円偏光になる。通常はθに比べχ
は非常に小さいのでθ(θ≠0)のみを利用して
いる。しかしながら、磁性材料及び照射する偏光
ビームの波長によつてはθとχがほぼ等しくなる
ことがあり、その場合にはχを無視することは再
生信号強度にとつて大きな損失となる。尚、θ及
びχの値は、磁性材料それ自身以外の原因、例え
ば基板や保護基板などによつても変化することが
ある。
〔発明の目的〕
従つて、本発明の目的は、記録媒体の反射光又
は透過光の楕円率χを有効に利用できるように
し、それにより再生信号強度ひいてはS/N比を
向上させた磁気光学再生装置を提供することにあ
る。
(発明の概要) そのため、本発明者は位相子を設けることによ
りχを再生信号強度Sの向上に寄与させることを
着想し、どのような位相子を設ければ、再生信号
強度Sが向上するかを理論計算により見い出し、
本発明を成すに至つた。
カー効果を利用する磁気光学再生装置(反射
型)は、一般に第1〜3図に示すような基本構成
を有し、フアラデー効果を利用する磁気光学再生
装置(透過型)は、一般に第4図に示すような基
本構成を有し、今第1〜4図に引用記号PHとし
て示す位置に位相子を設けた場合を考える。第1
〜4図に置いて、PHは位相子、Kは記録媒体、
Lはレーザー光源(偏光光源)、BSはビームスプ
リツター、Aはアナライザー、Dはデイテクター
である。
ここに於いて、(イ)磁性薄膜のカー回転角又はフ
アラデー回転角をθ、カー楕円率又はフアラデー
楕円率をχ、振幅反射率又は振幅透過率をγと
し、(ロ)位相子の位相差をΔ、主軸方向角をφ(φ
は実質的にゼロとする)とし、(ハ)アナライザーの
方位角をαとし、(ニ)レーザー光源から発せられる
偏光の方位角をゼロとすると、アナライザーAを
通過した後の光強度I〓は複雑な計算になるので途
中を省略すると、 I〓∝|γ|2×|θ(sin2α・cosΔ) +χ(sin2α・sinΔ) +1/2(1+cos2α) +φsin2αsin2Δ| ……(式1) と導かれる。この場合、第1図及び第2図の各(イ)
の態様では位相子PHを入射時と反対時の2度通
ることになるが、入射時は直線偏光の偏光面が位
相子の主軸とほぼ一致するようにするので位相子
の影響はなく、反射型(第1〜3図)、透過型
(第4図)共に同じ式1になる。
さて、磁性薄膜の磁化の方向が入射光の入射 方向と同じときの光強度をIα ↑ 、 磁性薄膜による複素カー又はフアラデー回転角を
θ+iχ、磁化の方向が入射方向と反対の ときの光強度をIα ↓ 、複素カー又はフアラデー 回転角を−θ−iχとすると、光強度差すなわち再
生信号強度Sは α α S=|I↑−I↓|であるから、 S∝|γ|2×|θ(sin2α・cosΔ) +χ(sin2α・sinΔ)| =|γ|2×|sin2α(θcosΔ+ χsinΔ)| ……(式2) となる。
また、アナライザーを使用する直接法の代り
に、第7図に示すようにウオーラストンプリズ
ム、ローシヨンプリズム、トムソンプリズム、薄
膜型などの偏光ビームスプリツターPBSにより、
互いに直交した偏光方向を持ち、かつほぼ等しい
光強度に二分して各デイテクター(D1,D2)に
導き、両デイテクターからの出力差を取る、いわ
ゆる差動法では、再生信号強度Sは、 1/4πrad.のときの光強度IをI45、 3/4πrad.のときの光強度IをI135とすると、 S=|(I45↑−I123↑) −(I45↓−I123↓)| と表わされるから、右辺に式1を代入すると、 S∝|θcosΔ+χsinΔ| が導かれる。
一方、直接法の場合、式2に於いてアナライザ
ーの方位角αの最適値は、使用するデイテクタ
ー、光源としてのレーザー、アナライザー等によ
つて異なるが、いずれにせよαは入射偏光に対し
消光位置(α=1/2πrad.)近くに設定される。
従つて、α=(1/2π+α′)rad.と表すことがで
き、α′は充分に小さい角度であるので、 Sin2α=sin(π+2α′)=−sin2α′ ≒−2α′ cos2α=cos(π+2α′)≒cosπ=−1になる。
従つて、反射率又は透過率γが一定とすると、
再生信号強度Sは、 S∝|θcosΔ+χsinΔ| となる。
従つて、検光法が直接法にせよ差動法にせよ S∝|θcosΔ+χsinΔ| ……(式3) が成立する。
従つて、位相子を設けない(つまり、Δ=0、
sinΔ=0)ときには、χを再生信号強度Sに反
映ないし利用することができないことが判る。し
かしながら、Δの値によつて、θcosΔが小さくな
るので、常に |θcosΔ+χsinΔ|>|θ| ……(式4) を満足するようなΔを選沢すれば、そのような位
相差Δを有する位相子を設けると、媒体は再生信
号強度Sが向上することになる。これが本発明の
原理である。
次に、具体的に式4を満足するΔの値を何例か
求めることにする。
今〓=θ χ、〓=cosΔ sinΔ なるベクトルを考えると、〓と〓の内積C(C=
〓・〓)はC=|θcosΔ+χsinΔ|となる。一方、
Cが〓と〓の内積であればCは〓の単位ベクトル
〓への写影を意味する。
従つて、ベクトル〓、〓と写影Cとの関係を図
示すれば、θ、χ共に正のとき第5図の如くな
る。そうしてみると、Cの長さが常にθの長さよ
り大きくなるのは、Δがゼロより大きくベクトル
〓とθ軸との成す角の2倍より小さいときであ
る。ベクトル〓とθ軸との成す角は、tan-1χ/θ= Δで求められ、そのときのCは最大となり、ベク
トル〓の長さ:√22と等しくなる。
つまり、|θcosΔ+χsinΔ|の値が常に|θ|よ
り大きくなるのは、 2tan-1χ/θ>Δ>0rad. のときであり、最大値は√22となる。
仮にtanΔ=χ/θなる位相子を設けたとすれば、 位相子を設けないものに比べ、再生信号強度S
は、 √θ2+χ2/θ ……(式5) 倍に向上する。
また、χが正、θが負のときには第6図の如く
なり、|θcosΔ+xsinΔ|の値が常に|θ|より大
きくなるのは、 πrad.>Δ>2tan-1χ/θ−πrad. のときである。
同様にχ、θ共に負のとき、 |θcosΔ+χsinΔ|の値が常に|θ|より大き
くなるのは、作図上は 2tan-1χ/θ+πrad.>Δ>πrad. のときであるが、Δは位相差を考えているので、 2tan-1χ/θ>Δ>0rad. と同じ意味になる。
従つて、まとめると|θcosΔ+χsinθ|が常に
|θ|より大きくなるのは、 χ/θ>0の場合、 2tan-1χ/θ>Δ>0rad. χ/θ<0の場合、 πrad.>Δ>2tan-1χ/θ−πrad. のときである。
但し、いずれも、0〜πrad.の範囲での解であ
る。従つて、三角関数なので、これらの不等式の
各辺にそれぞれπrad.の整数倍を加えても引いて
も解となる。その場合には、上記の式から誘導さ
れたΔにπrad.の整数倍を加えた又は引いた位相
差を有する位相子を使用することになる。これも
本発明の範疇である。
従つて、本発明の基本的な実施態様は、光源L
からの偏光ビームを、カー回転角又はフアラデー
回転角θ(θ≠0)及びカー楕円率又はフアラデ
ー楕円率χを有する光磁気記録媒体Kに照射し、
該媒体Kによりカー回転又はフアラデー回転を受
けた反射光又は透過光を、アナライザーAに通し
てデイテクターDに受光させるか、あるいは偏光
ビームスプリツターPBSにより2つの直交する
偏光に分割して各々デイテクターD1,D2に受光
させる磁気光学再生装置に於いて、 該媒体Kと、アナライザーA又は偏光ビームス
プリツターPBSとの間に、 χ/θ>0の場合、 2tan-1χ/θ>Δ>0rad. χ/θ<0の場合、 πrad.>Δ>2tan-1χ/θ−πrad. を満足する位相差Δを有する位相子PHを、入射
偏光の方位角をゼロとし、それを基準にしたとき
の位相子の主軸方位角φが実質的にゼロになるよ
うに、設けたことを特徴とする磁気光学再生装置
を提供する。
位相子自体は既に知られており、例えば水晶、
雲母などの薄膜で作られる。そして任意の位相差
Δを有する位相子の入手も容易である。
位相子を設ける位置は、光磁気記録媒体Kから
の反射光又は透過光光路中であることは当然であ
るが、第1〜4図に示すように該媒体Kとカー回
転又はフアラデー回転を検出するためのアナライ
ザーAとの間に設けなければ効果がない。先にア
ナライザーAを用いる直接法の代りに偏光ビーム
スプリツター(以下、PBSと略す)を用いる差
動法について触れたが、カー回転又はフアラデー
回転を検出する方法として、アナライザーを使用
する直接法の他に、第7図に一例を示すようにウ
オーラストンプリズム、トムソンプリズム、ロー
シヨンプリズム、薄膜型などのPBSを使用し、
これにより光を互いに直交した偏光成分を持ち、
かつほぼ等しい光強度に二分して各デイテクター
D1,D2に導き、差動増幅器DAにより両デイテク
ターからの出力差を取る、いわゆる差動法も知ら
れている。差動法は直接法に比べS/N比の点で
有利な場合がある。
従つて、差動法の場合には、位相子PHは記録
媒体KとPBSとの間に設けることになる。第7
図は単に一例にすぎず、第1図のロ第2図、第3
図及び第4図に於いてもアナライザーAの代りに
PBSを用いた差動法に変えることができる。
ところで、反射型の磁気光学再生装置に於いて
は、光学系の配置又は組立を容易にするために、
偏光ビームを記録媒体Kに対し垂直に照射するこ
とが多く(第1図、第2図及び第7図参照)、そ
の場合にはビームスプリツターBSを必要とする。
この場合、ビームスプリツターがそれ自身位相差
δを持つことが多い。従つて、ビームスプリツタ
ーが位相差δを持つ場合には、別途位相子を設け
ると、全体の位相差が変化し、その結果、再生信
号強度Sが低下する恐れがある。
そこで、ビームスプリツターが位相差δを持つ
場合には、 式:|θcos(Δ′+δ) +χsin(Δ′+δ)|>|θ| を満足するような位相差Δ′を有する位相子PH、
つまり0〜πrad.の間では、 χ/θ>0のとき 2tan-1χ/θ>Δ′+δ>0rad. χ/θ<0のとき πrad.>Δ′+δ>2tan-1χ/θ−πrad. を満足するような位相差Δ′を有する位相子PHを
設ける必要がある。
この場合にも、三角関数であるから、上記
Δ′にπrad.の整数倍を加えるか又は引いた位相差
を有する位相子を使用することも等価であり、そ
れも本発明の範疇である。
従つて、本発明の実施態様は、光源Lからの偏
光ビームを、透過光に対し位相差δ与えるビーム
スプリツターBSで反射させた後、カー回転角θ
(θ≠0)及びカー楕円率χを有する光磁気記録
媒体Kに対し、ほぼ垂直に照射し、該媒体Kから
のカー回転を受けた反射光を前記ビームスプリツ
ターBSに透過させ、この透過光をアナライザー
Aに通してデイテクターDに受光させるか又は偏
光ビームスプリツターPBSにより2つの直交す
る偏光に分割して各々デイテクターD1,D2に受
光させる磁気光学再生装置()あるいは光源L
からの偏光ビームを、反射光に対し位相差δを与
えるビームスプリツターBSを透過させた後、カ
ー回転角θ(θ≠0)及びカー楕円率χを有する
光磁気記録媒体Kに対し、ほぼ垂直に照射し、該
媒体Kからのカー回転を受けた反射光を前記ビー
ムスプリツターBSで反射させ、この反射光をア
ナライザーAに通してデイテクターDに受光させ
るか又は偏光ビームスプリツターPBSにより2
つの直交する偏光に分割して各々デイテクター
D1,D2に受光させる磁気光学再生装置()に
於いて、 χ/θ>0のとき 2tan-1χ/θ>Δ′+δ>0rad. χ/θ<0のとき πrad.>Δ′+δ>2tan-1χ/θ−πrad. を満足する位相差Δ′を有する位相子PHを、入射
偏光の方位角をゼロとし、それを基準にしたとき
の位相子の主軸方位角φが実質的にゼロになるよ
うに、前記媒体KとアナライザーA又は偏光ビー
ムスプリツターPBSとの間に設けたことを特徴
とする磁気光学再生装置を提供する。
尚、場合によつてはビームスプリツターBSの
位相差δを積極的に利用し、別途位相子を設けず
に、位相差δを有するビームスプリツターBSを
位相子PHと兼用させてもよい。この場合には、
δは式: |θcosδ+χsinδ|>|θ| を満足するものでなければならない。
つまり、0〜πrad.の間では、 χ/θ>0のとき 2tan-1χ/θ>δ>0rad. χ/θ<0のとき πrad.>δ>2tan-1χ/θ−πrad. を満足しなければならない。三角関数であるか
ら、これらの不等式のそれぞれにπrad.の整数倍
を加えても引いても解となる。その場合には、上
記の式から誘導されたΔにπrad.の整数倍を加え
た又は引いた位相差を有する位相子を使用するこ
とになる。これも本発明の範疇である。
また、万一光磁気記録媒体の基板又は保護基板
の複屈折による位相差δ′あるいは再生装置の光学
系にビームスプリツターBS以外の原因による位
相差δ′がある場合には、 |θcos(Δ″+δ+δ′) +χsin(Δ″+δ+δ′)|>|θ| を満足する位相差Δ″、 つまり0〜πrad.の間では、 χ/θ>0のとき 2tan-1χ/θ>Δ″+δ+δ′>0rad. χ/θ<0のとき πrad.>Δ″+δ+δ′ >2tan-1χ/θ−πrad. を満足する位相差Δ″を有する位相子を設ける必
要がある。三角関数であるから、これらの不等式
のそれぞれにπrad.の整数倍を加えても引いても
解となる。その場合には、上記の式から誘導され
たΔにπrad.の整数倍を加えた又は引いた位相差
を有する位相子を使用することになる。これも本
発明の範疇である。
ここで、本発明の理解を更に助けるために、第
9図1〜4を引用して定性的な解説をしたい。
第9図1に示すように、磁性薄膜に入射した直
線偏光は、膜面に対して上向きの磁化を有する
微小スポツト領域に入射し、例えば、そこで反射
されると、反射光の偏光面はカー効果により+θ
だけ回転すると共に、P成分とS成分との間に位
相の遅れ(カー楕円率)を生じ、そのため、反射
光は長軸の傾きが+θの楕円偏光になり、他方、
下向きのそれに対応する反射光は、長軸の傾き
が−θの楕円偏光になる。第9図1では、カー効
果がなかつた場合の直線偏光をx軸上に両矢印の
ベクトルで示す。
そうしたところ、本発明の位相子を設けると、
第9図2に示すように、反射光の楕円偏光の長軸
の傾きがθがθ′へと増加すると共に、より偏平な
楕円となる。θ′の大きさは、 θ′=|θcosΔ+χsinΔ| で示される。
本発明の最良の実施態様を与える位相子つまり Δ=tan-1χ/θ を満足する位相差Δを有する位相子を設けると、
第9図3に示すように、反射光は直線偏光とな
り、その傾きはθ″へと増加する。θ″の大きさは、 θ″=√22で示される。
第9図4は、第9図1と同3との関係を示すた
め、両者の関係をまとめたものである。
媒体からの反射光は最終的にデイテクターで電
気信号に変換されて再生信号強度Sを与える。
そこで、最良実施態様の場合に、再生信号強度
Sがどれ位になるか、計算してみる。
直接法の場合 この場合は、磁性薄膜からの再生光を方位α
(α=1/2π+α′・|α′|≪1)のアナライザー
を透過させた後にデイテクターに入れる。
途中の計算を省略すると、答えは下記の通りと
なる。
S∝−4√22・α′ −θ″又は+θ″の一方の光がアナライザーを全く
透過しない暗黒条件は、 α′=√22 であるが、常法では、一方も多少透過させる条件 つまり、α′が√22より大きい条件を採用して
いるので、 α′=√22・A となる(A>1)。
従つて、 S∝−4(θ2+χ2)Aとなる。
45゜差動法の場合 S∝−4√22である。
従つて、χを利用しない従来法に比べ、この実
施態様は、Sが −4√θ2+χ2/−4√θ2=√θ2+χ2/θ 倍も高いことになる。
次に、比較のために、本発明の先願に当たるフ
イリツプス社出願の特開昭59−63041号に開示さ
れた1/4λ板を、本発明の位相子の代わりに使用
した例を考えてみる。この場合、先願には具体的
開示がないが、先願の公開公報第4頁左下欄下か
ら第9〜7行に「これによつて、初めの方向には
反対に磁化する層の部分で反射する光だけが光電
検出器12に入射する」と記載されていることか
ら、次の事項〜が誘導される。
初めの方向に磁化した層の部分で反射する光
は、直線偏光になつていること。
この直線偏光に対し、アナライザーは、直交
する方位αを持つこと。
初めの方向に磁化した層の部分で反射する光
つまり楕円偏光を、に示すように、直線偏光
に変換するには、1/4λ板は、その主軸を反射
光(楕円偏光)の楕円の長軸(又は短軸)に一
致させて配置すること。
これらの事項〜から、次のように理解され
る。磁性薄膜から反射した反射光は、磁性薄膜に
磁化がない場合に比べ、反射光(偏光)の偏光面
は、+θ又は−θ回転すると共に楕円偏光となる。
これらの楕円偏光のうち+θの光は、1/4λ板を
透過したとき、第10図1に示すように、傾きが
θ+χの直線偏光となり、−θの光は、第10図
2に示すように、傾きがθ−χで楕円率が2θの太
つた楕円偏光となる。
この場合の再生信号強度Sを計算してみる。先
願発明では、θ+χの直線偏光に対して、直交す
る方位αを持つアナライザーを通す。この場合、
α=1/2π+θ+χとなる。尚、常法は、既述
のように、αをこの値より大きくとるので、先願
発明は常法と異なる。その結果、Sを計算する
と、次の通りとなる。
S∝−4(θ2+χ2) この先願発明のS値を、本発明の上記最良実施
態様の直接法のS値と比べると、後者のS値がA
倍高いことが理解されよう。
以下、実施例により本発明を説明する。
(実施例 1) ガラス製の透明基板の上に厚さ約1000ÅのGd
−Co系磁性薄膜をスパツタリングにより形成し、
記録媒体Kを得る。この磁性薄膜はカー回転角θ
が約0.0087rad.(30分)でカー楕円率χが約
0.0058rad.(20分)である(入射光の波長λ=
633nmのとき)。
一方、再生装置として第1図のイに示す如き基
本構成を有するものを用意する。つまり、レーザ
ー光源Lからのp偏光ビーム(波長λ=633nm)
をビームスプリツターBSで反射させた後、上記
記録媒体Kに対し、ほぼ垂直に照射し、その反射
光をビームスプリツターBSに透過させ、その反
射光をビームスプリツターBSに透過させ、その
透過光をアナライザーAに導き、デイテクターD
で受光させる装置である。
この装置に使用したビームスプリツターBSは、
第8図に示すように屈折率1.46の溶融石英製プリ
ズム81の斜面に、 H層:ZrO2(n=2.0)/光学膜厚0.292λ L層:MgF2(n=1.38)/光学膜厚0.377λ の2層をH(LH)6の順に交互に13層蒸着して82
を形成した後、その上に同じ材質のプリズム81
の斜面を密着させてなるものであり、p偏光に対
する反射率透過率は、共にほぼ50%で、位相差
(p−s成分の)δはゼロである。
そこで、最大の再生信号強度Sを与える tan-1χ/θ=tan-10.0058/0.0087 を計算すると、0.59rad.と求められるので、位相
差Δ=0.59rad.水晶位相子を用意する。
この位相子を第1図イのPHの位置に主軸がp偏
光面と一致するように設けると、設けない場合に
比べ、再生信号強度Sは約20%向上した。
(実施例 2) ここでは、実施例1と同じθ=約0.0087rad.
(30分)、χ=約0.0058rad.(20分)の記録媒体K
を使用するが、再生装置は第2図にイに示す構成
を有するものを使用する。つまり、レーザー光源
Lからのp偏光ビーム(波長λ=633nm)をビー
ムスプリツターBSを透過させた後、上記記録媒
体Kに対し、ほぼ垂直に照射し、その反射光をビ
ームスプリツターBSで反射させてアナライザー
Aに導き、デイテクターDで受光させる。
この装置に使用したビームスプリツターBSは、
第8図に示すように屈折率n=1.51のBSC7ガラ
ス製のプリズム81の斜面に、 H層:TiO2(n=2.2)/光学膜厚0.300λ L層:SiO2(n=1.453)/光学膜厚0.384λ の2層をH(LH)5の順に交互に11層蒸着して82
を形成した後、その上に同じ材質のプリズム81
の斜面を密着させてなるものであり、p偏光に対
する反射率透過率は共にほゞ50%である。そし
て、このビームスプリツターBSは位相差(p−
s成分の)δ=−0.66rad.を有している。
ところで上記記録媒体について、最大の再生信
号強度Sを与えるtan-1χ/θを計算すると、その値 は0.59rad.になるから Δ′+δ(−0.66rad.)=0.59rad. と置いてΔ′を求めるとΔ′=1.24rad.となる。
そこで位相差Δ′=1.24rad.を有する位相子を入
手して、これを第2図イ図の位置に位相子の主軸
をp偏光の偏光方向と一致するように配設する。
位相子PHを設けると、設けない場合に比べ、
再生信号強度Sは約3.27倍に向上した。
(実施例 3) ここでは実施例1と同じ記録媒体と実施例2と
同じ再生装置を使用するが、ビームスプリツター
BSとして、第8図に示すように屈折率n=1.51
のBSC7ガラス製のプリズム81の斜面に、 H層:TiO2(n=2.2)/光学膜厚0.274λ L層:SiO2(n=1.453)/光学膜厚0.353λ の2層をH(LH)5の順に交互に11層蒸着して82
を形成した後、その上に同じ材質のプリズム81
の斜面を密着させて得られるビームスプリツター
を使用する。
このビームスプリツターは、p偏光に対する反
射率が37%、透過率が63%で位相差(p−s成分
の)δ=0.58rad.を有する。
このビームスプリツターを使用すると、位相差
δがゼロで同じp偏光に対する反射率(37%)透
過率(63%)を有するビームスプリツターを使用
した場合に比べて、再生信号強度Sは約20%向上
する。
本実施例の場合には、ビームスプリツターBS
が既にtan-1χ/θ=tan-10.0058/0.0087=0.59rad.に
ほぼ 等しい位相差δを有しており、位相子PHを兼用
しているので、第2図イにPHで示す位相子は設
ける必要はない。
(発明の効果) 以上の通り、本発明によれば、特定の位相子を
設けることによりこれまで利用されなかつたカー
またはフアラデー楕円率χを有効利用でき、その
結果再生信号強度Sを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は、本発明の実施例にかかる磁気光
学再生装置の基本構成を示す説明図である。第5
〜6図は、ベクトルの説明図である。第7図は本
発明の他の実施例にかかる磁気光学再生装置の基
本構成を示す説明図である。第8図はビームスプ
リツターの断面図である。第9図及び第10図
は、偏光の偏光状態を説明する概念図である。 主要部分の符号の説明、K:光磁気記録媒体、
L:レーザー光源、BS:ビームスプリツター、
A:アナライザー、D,D1,D2:デイテクター、
PH:位相子、PBS:偏光ビームスプリツター、
DA:差動増幅器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光源Lからの偏光ビームを、カー回転角又は
    フアラデー回転角θ(θ≠0)及びカー楕円率又
    はフアラデー楕円率χを有する光磁気記録媒体K
    に照射し、該媒体Kによりカー回転又はフアラデ
    ー回転を受けた反射光又は透過光を、アナライザ
    ーAに通してデイテクターDに受光させるか、あ
    るいは偏光ビームスプリツターPBSにより2つ
    の直交する偏光に分割して各々デイテクターD1
    D2に受光させる磁気光学再生装置に於いて、 該媒体Kと、アナライザーA又は偏光ビームス
    プリツターPBSとの間に、 式:|θcosΔ+χsinΔ|>|θ| を満足する位相差Δを有する位相子PHを、入射
    偏光の方位角をゼロとし、それを基準にしたとき
    の位相子の主軸方位角φが実質的にゼロになるよ
    うに、設けたことを特徴とする磁気光学再生装
    置。 2 前記磁気光学再生装置が、前記光源Lからの
    偏光ビームを、透過光に対し位相差δを与えるビ
    ームスプリツターBSで反射させた後、前記媒体
    Kに対し、ほぼ垂直に照射し、該媒体Kからの反
    射光を前記ビームスプリツターBSに透過させ、
    この透過光を前記デイテクターD又はデイテクタ
    ーD1,D2に受光させる磁気光学再生装置であつ
    て、かつ 前記位相子PHが、 式:|θcos(Δ′+δ) +χsin(Δ′+δ)|>|θ| を満足する位相差Δ′を有する位相子であり、 この位相子を、前記媒体KとアナライザーA又
    は偏光ビームスプリツターPBSとの間に設けた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁
    気光学再生装置。 3 前記磁気光学再生装置が、前記光源Lからの
    偏光ビームを、反射光に対し位相差δを与えるビ
    ームスプリツターBSを透過させた後、前記媒体
    Kに対し、ほぼ垂直に照射し、該媒体Kからの反
    射光を前記ビームスプリツターBSで反射させ、
    この反射光を前記デイテクターD又はデイテクタ
    ーD1,D2に受光させる磁気光学再生装置であつ
    て、かつ、 前記位相子PHが、 式:|θcos(Δ′+δ) +χsin(Δ′+δ)|>|θ| を満足する位相差Δ′を有する位相子であり、 この位相子を、前記媒体KとアナライザーA又
    は偏光ビームスプリツターPBSとの間に設けた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁
    気光学再生装置。 4 前記ビームスプリツターBSが位相子PHを兼
    用しており、δが、 式:|θcosδ+χsinδ|>|θ| を満足するものであることを特徴とする特許請求
    の範囲第2項又は第3項記載の磁気光学再生装
    置。 5 前記媒体Kの基板又は保護基板の複屈折によ
    る位相差をδ′あるいは前記装置の光学系のビーム
    スプリツターBS以外の原因による位相差をδ′と
    するとき、 前記ビームスプリツターBSが位相子PHを兼用
    しており、かつ、δが、 式:|θcos(δ′+δ) +χsin(δ′+δ)|>|θ| を満足するものであることを特徴とする特許請求
    の範囲第2項又は第3項記載の磁気光学再生装
    置。
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JPS60151855A (ja) * 1984-01-20 1985-08-09 Olympus Optical Co Ltd 光磁気ピツクアツプ装置
JPS61160852A (ja) * 1984-12-30 1986-07-21 Olympus Optical Co Ltd 光磁気ピツクアツプ装置
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