JPH0345650A - 新規な難燃化複合材料 - Google Patents

新規な難燃化複合材料

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JPH0345650A
JPH0345650A JP18019389A JP18019389A JPH0345650A JP H0345650 A JPH0345650 A JP H0345650A JP 18019389 A JP18019389 A JP 18019389A JP 18019389 A JP18019389 A JP 18019389A JP H0345650 A JPH0345650 A JP H0345650A
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照雄 片寄
Hiroharu Oda
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    • H05K1/0313Organic insulating material
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    • H05K1/0373Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、難燃化複合材料に関し、より詳しくは、硬化
性でかつ難燃性のポリフェニレンエーテル樹脂組成物と
基材とからなる複合材料に関する。
さらに本発明は、該難燃化複合材料を硬化して得られる
硬化難燃化複合材料、並びに該硬化難燃化複合材料と金
属箔とから成る積層体に関する。
この複合材料および積層体は、難燃性、耐薬品性、誘電
特性に優れ、電気、電子分野における材料として有利に
使用できるものである。
〔従来の技術〕
近年、通信用、民生用、産業用等の電子機器の分野にお
ける実装方法の小型化、高密度化への指向は著しいもの
があり、それに伴って材料の面でもより優れた耐熱性、
寸法安定性、電気特性、難燃性が要求されつつある。例
えばプリント配舊基板としては、従来からフェノール樹
脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を基材とした銅張
り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能をバラ
ンスよく有するものの、電気特性、特に高周波領域での
誘電特性が悪いという欠点を持っている。
この問題を解決する新しい材料としてポリフェニレンエ
ーテルが近年注目をあび銅張り積層板への応用が試みら
れている。
ポリフェニレンエーテルは機械的特性と電気的特性に優
れたエンジニアリングプラスチックであり、耐熱性も比
較的高い。しかしながらプリント基板材料として利用し
ようとした場合、極めて高いハンダ耐熱性が要求される
ため、ポリフェニレンエーテル本来の耐熱性では決して
十分とは言えない。即ち、ポリフェニレンエーテルは2
00℃以上の高温に曝されると変形を起こし、機械的強
度の著しい低下や、樹脂表面に回路用として形成された
銅箔の剥離を引き起こす。またポリフェニレンエーテル
は、酸、アルカリ、熱水に対しては強い抵抗性を有する
ものの芳香族炭化水素化合物やハロゲン置換炭化水素化
合物に対する抵抗性が極めて弱く、これらの溶媒に溶解
する。
難燃性という観点から見てもポリフェニレンエーテルは
プリント基板材料としての要求に耐えうるだけの十分な
難燃性を持つとは言い難い。
ポリフェニレンエーテルの耐熱性と耐薬品性を改善する
方法の一つとして、ポリフェニレンエーテルの鎖中に架
橋性の官能基を導入しさらに硬化させて硬化ポリフェニ
レンエーテルとして利用する方法が提案されている。
具体例を挙げると、2−アリル−6−メチルフェノール
または2,6−ジアリルフェノールの重合体がJour
nal of Polymer 5cience誌、第
49巻。
267頁(1961)に開示されている。米国特許第3
281393号および同3422062号には、2.6
−シメチルフエノールと2−アリル−6−メチルフェノ
ールまたは2,6−ジアリルフェノールとの共重合体が
開示されている。また米国特許第4634742号には
、ビニル基置換ポリフェニレンエーテルが開示されてい
る。さらには本発明者らは、先にプロパルギル基あるい
はアリル基で置換されたポリフェニレンエーテル、なら
びに三重結合あるいは二重結合を含むポリフェニレンエ
ーテルを発明し、これらが硬化可能であること、そして
得られる硬化体は芳香族炭化水素溶媒やハロゲン置換炭
化水素溶媒に不溶であり優れた誘電特性を持つことを見
い出した(特願昭84−69628号、同84−698
29号、特開平1−113425号、同1−11342
8号を参照)。しかし以上のいずれの硬化性ポリフェニ
レンエーテルも難燃性という点ではまったく改良が行わ
れていなかった。
ポリフェニレンエーテルに耐薬品性と難燃性を同時に付
与した材料として、本発明者らは続いてポリフェニレン
エーテル樹脂とアリルブロマイドあるいはプロパルギル
ブロマイドとの反応生成物からなる官能化ポリフェニレ
ンエーテル樹脂組成物を発明した(特願平1−5204
1号、同1−53703号を参照)。しかしながらこれ
らの硬化体は、(1〉トリクロロエチレンで煮沸すると
不溶ではあるものの膨れや反りが生ずるため、プリント
基板材料として使用するにはなお耐薬品性の改善が不十
分であり、(2)難燃性の改善も不十分であるという問
題点があった。
〔本発明が解決しようとする課題〕
本発明は以上の事情に鑑みて、ポリフェニレンエーテル
の優れた誘電特性を生かしつつ、優れた耐薬品性と難燃
性の付与された新規な複合材料を提供しようとするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上述のような課題を解決し、積層材料とし
て好適な材料を得るべく鋭意検討を重ねた結果、本発明
に到った。本発明は次に述べる3つの発明より構成され
る。
すなわち本発明の第1は、硬化性難燃化樹脂組成物と基
材とからなる難燃化複合材料であって、該硬化性難燃化
樹脂組成物が、 (a)  ポリフェニレンエーテル樹脂および、アリル
ブロマイドおよび/またはプロパルギルブロマイドの反
応生成物からなる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組
成物であって、臭素および、アリル基および/またはプ
ロパルギル基が共有的にポリフェニレンエーテル樹脂に
結合しており、臭素の含量が1重量%以上30重量%以
下であり、かつ次式で定義されるアリル基および/また
はプロパルギル基の含量が0.1モル%以上100モル
%以下である官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
(以下余白) アリル基および/または プロパルギル基の含量 = (b)トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリ
アリルシアヌレート (C)  次式で表わされる臭素系難燃剤(式中、m、
nは1〜5の整数であり、4≦m+n≦10である。) および (d)  アンチモン系難燃助剤 を含有しており、(a)と(b)の和lOO重量部を基
準として(a)成分が98〜40重量部、(b)成分が
2〜60重量部、(c)成分が1〜40重量部、(d)
成分が0.1〜40重量部であることを特徴とする難燃
化複合材料を提供する。
本発明の第2は、難燃化樹脂組成物硬化体と基材とから
なる硬化難燃化複合材料であって、(1)該難燃化樹脂
組成物硬化体が、官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組
成物および、トリアリルイソシアヌレートおよび/また
はトリアリルシアヌレートからなる樹脂組成物を硬化し
て得られる硬化体であり、かつ次式で表わされる臭素系
難燃剤およびアンチモン系難燃助剤を含有しており、(
式中、m、nは1〜5の整数であり、4≦m+n≦10
である。) (11)該難燃化複合材料をクロロホルムにより23℃
で12時間処理したときのクロロホルム抽出率が、難燃
化樹脂組成物硬化体を基準として0,01重量%以上1
0重量%以下であり、かつ (111)  該クロロホルム抽出物中に次の構造式で
表わされる単位(I)および/または(■)、および(
III)が含まれる ことを特徴とする硬化難燃化複合材料を提供する。
(式中、Rはアリル基および/またはプロパルギル基を
表わす。) 本発明の第3は、難燃化樹脂組成物硬化体と基材とが複
合化された硬化難燃化複合材料および金属箔からなる積
層体であって、 (1〉  該難燃化樹脂組成物硬化体が、官能化ポリフ
ェニレンエーテル樹脂組成物および、トリアリルイソシ
アヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートから
なる樹脂組成物を硬化して得られる硬化体であり、かつ
次式で表わされる臭素系難燃剤およびアンチモン系難燃
助剤を含有しており、(式中、m、nは1〜5の整数で
あり、4≦m+n≦10である。) (11)  該積層体をクロロホルムにより23℃で1
2時間処理したときのクロロホルム抽出率が、難燃化樹
脂組成物硬化体を基準として0.01重量%以上工0重
量%以下であり、かつ (ill)  該クロロホルム抽出物中に上記の構造式
で表わされる単位(I)および/または(II)、およ
び(m)が含まれる ことを特徴とする積層体を提供する。
以上の3つの発明について以下に詳しく説明する。
本発明の第1である難燃化複合材料の(a)成分として
用いられる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物と
は、ポリフェニレンエーテル樹脂および、アリルブロマ
イドおよび/またはプロパルギルブロマイドの反応生成
物から戊る樹脂組成物である。
ここで用いられるポリフェニレンエーテル樹脂とは、次
の一般式で表わされるものである。
Q −E−J−H) 、        (IV)式中
、mは1または2の整数であり、Jは次の一般式で表わ
される単位から実質的に構成されるポリフェニレンエー
テル鎖であり、 Qは、mが1のとき水素原子を表わし、mが2のときは
一分子中に2個のフェノール性水酸基を持ち、フェノー
ル性水酸基のオルト位およびパラ位に重合不活性な置換
基を有する2官能性フ工ノール化合物の残基を表わす。
Qの代表的な例としては、次の2種の一般式で表わされ
る化合物群が挙げられる。
A 2       A 2 〔式中、A 、A2は同一または異なる炭素数上 1〜4の直鎖状アルキル基を表わし、Xは脂肪族炭化水
素残基およびそれらの置換誘導体、芳香族炭化水素残基
およびそれらの置換誘導体、アラルキル基およびそれら
の置換誘導体、酸素、硫黄、スルホニル基、カルボニル
基等を表わし、A2と直接結合した2つのフェニル基、
A2とXの結合位置はすべてフェノール性水酸基のオル
ト位およびパラ位を示す。〕 具体例として、 等が挙げられる。
一般式(IV)のポリフェニレンエーテル樹脂の特に好
ましい例は、2.6−シメチルフエノールを単独で酸化
重合して得られるポリ(2,8−ジメチル−1.4−フ
ェニレンエーテル)である。また、2,6−シメチルフ
エノールと2.3.8− トリメチルフェノールの共重
合から得られるコポリマーも好ましい例の一つである。
一般式(IV)のポリフェニレンエーテル樹脂の分子量
については特に制限されず、低分子量体から高分子量体
まで使用できるが、特に30℃。
0.5 g/diのクロロホルム溶成で測定した粘度数
η、p/Cが0.2〜1.0の範囲にあるものが良好に
使用できる。
一般式(IV)のポリフェニレンエーテル樹脂より (
a)成分の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を
製造する方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば特願平1−52041号、同1−53703号に開示
された方法を挙げることができる。すなわち、一般式(
IV)のポリフェニレンエーテル樹脂を有機金属でメタ
ル化し、続いてアリルブロマイドおよび/またはプロパ
ルギルブロマイドで置換反応する工程より成る方法を挙
げることができる。
このようにして得られる該官能化ポリフェニレンエーテ
ル樹脂組成物の構造は、核磁気共鳴(以下NMRと略称
する。)スペクトルの測定により、少なくとも次の3種
ないし4種の構造式で表わされる単位より実質的に構成
されていることが判明している。
HCH3 B r  CH3 (式中Rはアリル基および/またはプロパルギル基を表
わす。) また同じ(NMRスペクトルの測定によれば、該官能化
ポリフェニレンエーテル樹脂組成物中に含まれる臭素お
よび、アリル基および/またはプロパルギル基は、共に
ポリフェニレンエーテル樹脂骨格に共有的に結合してお
り、臭素は実質的に上記(m)の構造に由来し、アリル
基および/またはプロパルギル基は実質的に上記(I)
および(n)の構造に由来することが判明している。
該官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の構造およ
びその生成機構の詳細については、特願平1−5204
1号、同1−53703号明細書を参照されたい。
本発明の(a)成分に用いられる官能化ポリフェニレン
エーテル樹脂組成物の臭素の含量は、該樹脂組成物を基
準として1重量%以上30重量%以下の範囲であり、よ
り好ましくは1重量%以上20重量%以下の範囲である
。また次式によって定義されるアリル基および/または
プロパルギル基の含量は、0.1モル%以上100モル
%以下の範囲、より好ましくは0,5モル%以上50モ
ル%以下の範囲である。
アリル基および/または プロパルギル基の含量 = 臭素の含量が1重量%を下まわると難燃性の改善に多量
の難燃剤の併用が必要となるので好ましくない。逆に3
0重量%を越えると熱安定性が低下するので好ましくな
い。またアリル基および/またはプロパルギル基の含量
が0.1モル%を下まわると硬化後の耐薬品性の改善が
不十分となるので好ましくない。逆に100モル%を越
えると硬化後において非常に脆くなるので好ましくない
本発明の(a)成分に用いられる官能化ポリフェニレン
エーテル樹脂組成物の分子量については特に制限されず
、低分子量体から高分子量体まで使用できるが、特に3
0℃、  0.5g/diのクロロホルム溶液で測定し
た粘度数ηSp/Cが0.2〜1.0の範囲にあるもの
が良好に使用できる。
本発明の第1である難燃化複合材料の(b)成分として
用いられるトリアリルイソシアヌレートおよび/または
トリアリルシアヌレートとは、それぞれ次の構造式で表
される3官能性モノマーである。
CH2CH′″CH2 N、N 0CH2CH−CH2 本発明を実施する上においては、トリアリルイソシアヌ
レートおよびトリアリルシアヌレートはそれぞれ単独で
用いられるだけでなく、両者を任意の割合で混合して使
用することが可能である。
本発明の難燃化複合材料の(C)成分として用いられる
臭素系難燃剤とは、次の構造式で表わされる臭X化ジフ
ェニルエーテルである。
(式中、m、nは1〜5の整数であり、4≦m+n≦I
Oである。) 上記の難燃剤の具体的な例としては、テトラブロモジフ
ェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、オ
クタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニル
エーテル等が挙げられる。
本発明の難燃化複合材料の(d)成分として用いられる
アンチモン系難燃助剤の具体的な例としては、5b20
3,5b205.NaSbO31/4H20等があげら
れ、このうち特にS b203が好適に用いられる。
また本発明の難燃化複合材料に用いられる基材としては
、ロービングクロス、クロス、チョツプドマット、サー
フエシングマットなどの各種ガラス布;セラミック繊維
布、アスベスト布、金属繊維布およびその他合皮もしく
は天然の無機繊維布;ホリヒニルアルコール繊維、ポリ
エステル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維
等の合成繊維から得られる織布または不織布;綿布、麻
布、フェルトなどの天然繊維布;カーボン繊維布;クラ
フト紙、コツトン紙、紙−ガラス混繊紙などの天然セル
ロース系布等が、それぞれ単独で、あるいは2種以上併
せて用いられる。
上記の(a)〜(d)の4つの成分のうち(a)成分と
(b)成分の配合割合は、両者の和を基準として(a)
成分が98〜40重量%、より好ましくは95〜60重
量%の範囲であり、(b)成分が2〜60重量%、より
好ましくは5〜40重量%の範囲である。(b)成分が
2重量%未満では耐薬品性の改善が不十分であり好まし
くない。逆に60重量%を越えると誘電特性や難燃性が
低下し、また硬化後において非常に脆い材料となるので
好ましくない。さらには後述するように基材と複合化し
たりすると、表面のべたついた材料となるので好ましく
ない。
難燃剤である(C)成分の配合割合は、(a)成分と(
b)成分の配合割合や、基材の量に応じて選ばれるが、
(a)成分と(b)成分の和100重量部に対し1〜4
0重量部、より好ましくは5〜30重量部の範囲で用い
られる。(C)成分が1重量部未満では難燃性が付与さ
れず好ましくない。逆に40重量部を越えると誘電特性
、耐薬品性、機械特性が低下するので好ましくない。
難燃助剤である(d)成分の配合割合は、(C)成分の
量に応じて選ばれるが、 (a)成分と(b)成分の和
100重量部に対し0.t〜40重量部、より好ましく
は1〜30重量部の範囲で用いられる。 (d)成分が
0.1重量部未満では難燃性が改善されず好ましくない
。逆に40重量部を越えると誘電特性、耐薬品性、機械
特性が低下するので好ましくない。
以上の各成分を配合し、基材と複合化する方法としては
、特に限定するものではないが、好ましくは(a)〜(
d)成分を溶媒中に均一に溶解または分散させ、基材に
含浸させた後乾燥する方法がとられる。含浸は通常浸漬
(ディッピング)または塗布によって行なわれる。含浸
は必要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、また
この際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰
り返し、最終的に希望とする樹脂組成および樹脂量に調
整することも可能である。
好ましい溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム
、トリクロロエチレン等のハロゲン置換炭化水素やベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等のうち
から選んだ単独または混合溶媒が挙げられる。
本発明の難燃化複合材料における基材と樹脂成分の配合
比は特に限定されるものではないが、基材5〜90重量
%、より好ましくは10〜80重量%、さらに好ましく
は20〜70重量%に対し、樹脂成分を95〜10重量
%、より好ましくは90〜20重量%、さらに好ましく
は80〜30重量%とするのがよい。
基材が5重量%より少なくなると複合材料の硬化後の寸
法安定性や強度が不十分であり、また基材が90重量%
より多くなると複合材料の誘電特性や難燃性が劣り好ま
しくない。
本発明の難燃化複合材料を硬化させる方法は任意であり
、熱、光、電子等による方法を採用することができる。
またその際の温度を低くしたり架橋反応を促進する目的
で触媒としてラジカル開始剤を含有させて使用してもよ
い。開始剤の好ましい量は、(a)成分と(b)成分の
和100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であ
り、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲である。開
始剤が0.1重量部未満では硬化が十分片なわれず、耐
薬品性が不十分となるので好ましくない。逆に10重量
部を越えると、開始剤が残存して誘電特性を低下させた
り脆い材料となるため好ましくない。ラジカル開始剤の
代表的な例を挙げると、ベンゾイルパーオキサイド、ク
メンハイドロパーオキサイド、2.5−ジメチルヘキサ
ン−2,5−シバイドロバ−オキサイド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミル
パーオキサイド、α、α′ −ビス(t−ブチルパーオ
キシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2.5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジク
ミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシイソフ
タレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2.2
−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)オクタン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(
トリメチルシリル)パーオキサイド、トリメチルシリル
トリフェニルシリルパーオキサイド等の過酸化物がある
がこれらに限定されない。
また過酸化物ではないが、2,3−ジメチル−2,3−
ジフェニルブタンもラジカル開始剤として利用できる。
加熱により硬化を行う場合その温度は、開始剤の有無や
その種類によっても異なるが、温度は100〜350℃
、より好ましくは150〜300℃の範囲で選ばれる。
また時間は1分〜5時間程度、より好ましくは1分〜3
時間である。この硬化反応の程度は示差走査熱量計や赤
外吸収(以下IRと略称する)スペクトル法により追跡
することが可能である。
本発明の難燃化複合材料は、その用途に応じて所望の性
能を付与する目的で本来の性質を損わない範囲の量の充
填材や添加剤を配合して用いることができる。充填材は
繊維状であっても粉末状であってもよく、ガラス繊維、
アラミド繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、セラミック
繊維、アスベスト繊維、カーボンブラック、シリカ、ア
ルミナ、タルク、雲母、ガラスピーズ、ガラス中空球等
を挙げることができる。また添加剤としては、酸化防止
剤、熱安定剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色
剤等を配給することができる。
以上述べてきた本発明の第1である難燃化複合材料の特
徴をまとめると、まず第1に難燃性に優れる点が挙げら
れる。本発明に用いられる官能化ポリフェニレンエーテ
ル樹脂組成物は、分子骨格中に臭素が導入されているた
め、より少量の難燃剤の添加で優れた難燃性を発揮でき
るという利点がある。また、一般に樹脂と基材が複合化
された系では、樹脂単独の場合と比較すると、難燃性が
著しく低下する。しかしながら本発明においては、難燃
剤と難燃助剤の組み合わせを最適化することにより、他
の物性を全く低下させることなく優れた難燃性を付与す
ることに成功した。
本発明の第2の特徴は、キャスティング法による成膜性
に優れている点にある。通常のポリフェニレンエーテル
では溶媒成膜性がほとんど認められないのに対し、本発
明においては平滑で表面にべたつきのない複合材料が得
られ、取り扱いが容易である。
本発明の第3の特徴は貯蔵安定性に優れる点であり、ゲ
ル化することなく長期間保存可能である。
本発明の第4の特徴は、トリアリルイソシアヌレートお
よび/またはトリアリルシアヌレートの可塑化効果によ
りガラス転移温度が低く流動性に優れるため、熱成形が
行いやすい点にある。
次に本発明の第2である硬化難燃化複合材料について説
明する。この硬化難燃化複合材料は、本発明の第1とし
て述べた難燃化複合材料を加熱等の方法により硬化する
ことによって得られるものであり、(a)官能化ポリフ
ェニレンエーテル樹脂組成物、(b)トリアリルイソシ
アヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレ−h、(
c)臭素化ジフェニルエーテル、および(d)アンチモ
ン系難燃助剤を含有する硬化性難燃化樹脂組成物の硬化
体と基材とから構成されたものである。
該硬化難燃化複合材料の樹脂成分が官能化ポリフェニレ
ンエーテル樹脂組成物および、トリアリルイソシアヌレ
ートおよび/またはトリアリルシアヌレートから成る組
成物を硬化させたものであるということについては、例
えばIRスペクトル法、固体の高分解能NMRスペクト
ル法(いわゆるCP−MAS) 、熱分解ガスクロマト
グラフィー等の分析手法により実証することができる。
また本発明の硬化難燃化複合材料中の難燃性成分である
臭素およびアンチモンの定性ならびに定量分析は、例え
ば蛍光X線法や発光分析法等の方法により行うことがで
きる。該複合材料を熱や酸等で分解した後、滴定、イオ
ンクロマトグラフ、原子吸光等の手法を用いて分析する
ことも可能である。
本発明の硬化難燃化複合材料中の臭素の一部は、難燃剤
として添加された臭素化ジフェニルエーテルに由来する
ものである。一方残りの臭素は、硬化体を構成するポリ
フェニレンエーテル骨格に共有的に結合した臭素であり
、前記の構造式(III)の構造に実質的に由来するも
のである。これらのことは後述するクロロホルム抽出物
の解析により実証することができる。
本発明の硬化難燃化複合材料のクロロホルム抽出率の好
ましい値の範囲は0.01重量%以上工0重量%以下で
あり、より好ましくは0,01重量%以上5重量%以下
である。0.01重量%未満の場合は、硬化体が脆くな
り好ましくない。逆に10重量%を越えるときは耐薬品
性が不十分でありやはり好ましくない。ここで言うクロ
ロホルム抽出率とは、該硬化難燃化複合材料をクロロホ
ルム中に23℃で(2時間浸漬して得られる値であり、
基材を除いた樹脂成分のクロロホルム浸漬前の重さを基
準として次式に従って計算される。
(以下余白) クロロホルム抽出率= クロロホルムに浸漬させる該硬化難燃化複合材料の形状
としては、クロロホルムの除去しやすさを考慮してフィ
ルム状または粉末状が好ましい。
クロロホルム抽出率の測定は、クロロホルムの代りに重
クロロホルムを用いて行うこともできるが、この場合抽
出物の重クロロホルム溶液のNMRスペクトルを測定す
ることにより、抽出物の成分およびその構造を知ること
ができる。この抽出物は、本発明の第1で述べた難燃化
複合材料の樹脂成分のうち硬化過程において硬化反応に
十分寄与できなかった成分が抽出されたものである。
従って該抽出物中には、難燃化複合材料中の(a)成分
に由来する構造として、前述の式(I)および/または
(■)、および(m)で表わされる単位が確認される。
また、 (b)成分であるトリアリルイソシアヌレート
および/またはトリアリルシアヌレートも抽出物中に確
認される。さらには(C)成分である臭素化ジフェニル
エーテルが抽出物中に確認されてもよい。
抽出物の構造確認の手段としては、前述の通りNMRス
ペクトル法が有効であるが、その中でも特に’H−NM
Rが有効である。またIRスペクトル法も利用できる。
本発明の第1として述べた難燃化複合材料により本発明
の硬化難燃化複合材料を製造する方法は特に限定されな
い。例えば該難燃化複合材料を複数枚重ね合わせ、加熱
加圧下に各層間を接着せしめると同時に熱硬化を行い、
所望の厚みの硬化難燃化複合材料を得ることができる。
積層に際して、本発明の第1で述べた(a)〜(d)成
分よりなる樹脂組成物をフィルム状に賦形したものを上
述の難燃化複合材料と組み合わせて用いてもよい。また
−反接着硬化させた硬化難燃化複合材料と難燃化複合材
料および/または上記の樹脂組成物のフィルムを組み合
わせて新たな層構成の硬化難燃化複合材料を得ることも
可能である。
積層成形と硬化は、通常熱プレス等を用い同時に行われ
るが、両者をそれぞれ単独で行ってもよい。すなわち、
あらかじめ積層成形して得た未硬化あるいは半硬化の複
合材料を、熱処理または別の方法で処理することによっ
て硬化させることができる。成形および硬化は、温度1
00〜350℃、圧力0.1〜1100(1)c/ c
I#、時間1分〜5時間の範囲、より好ましくは、温度
150〜300℃、圧力1〜500 )cg/cl#、
時間1分〜3時間の範囲で行えばよい。
本発明の硬化難燃化複合材料における基材と樹脂成分の
配合比は特に限定されるものではないが、基材5〜90
重量%、より好ましくはl0〜80重量%、さらに好ま
しくは20〜70重量%に対し、樹脂成分を95〜10
重量%、より好ましくは90〜20重量%、さらに好ま
しくは80〜30重量%とするのがよい。
基材が5重量%より少なくなると硬化難燃化複合材料の
寸法安定性や強度が不十分であり、また基材が90重量
%より多くなると硬化難燃化複合材料の誘電特性や難燃
性が劣り好ましくない。
以上述べてきた本発明の第2である硬化難燃化複合材料
の特徴をまとめると、第1の特徴は、ポリフェニレンエ
ーテル骨格中の臭素、難燃剤、および難燃助剤の効果に
よる難燃性である。
本発明の第2の特徴は、硬化によって得られる劇薬品性
と耐熱性である。すなわち、トリクロロエチレン中での
煮沸によって膨潤や反り等の外観の変化はなく、260
℃のハンダ浴で加熱しても外観に変化は認められなかっ
た。
本発明の第3の特徴は、ポリフェニレンエーテルの優れ
た誘電特性(低誘電率、低誘電正接)が損なわれていな
いことである。
また第4の特徴として、機械強度、および寸法安定性(
X−Y並びにZ方向〉に優れていることが挙げられる。
ざらに本発明における硬化反応は、官能化ポリフェニレ
ンエーテル樹脂組成物中のアリル基やプロパルギル基お
よび、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリ
アリルシアヌレート中のアリル基の付加反応によって起
こるため、ポリイミド樹脂のように縮合反応に起因する
水、ガス等の副生物が生成せず、均一でボイドのないフ
ィルム、シート、成形品が得られるという特徴も有する
最後に本発明の第3である積層体について説明する。こ
の積層体は、本発明の第2として上で説明した硬化難燃
化複合材料と金属箔とから成る積層体である。本発明に
用いられる金属箔としては、銅清、アルミニウム省等が
挙げられる。その厚みは特に限定されないが、5〜20
0μm、より好ましくは5〜100μmの範囲である。
本発明の積層体を得る方法は、特に限定されるものでは
ないが、例えば本発明第1の難燃化複合材料と金属箔を
目的に応じた層構成で複数枚重ね合わせ、加熱加圧下に
各層間を接着せしめると同時に熱硬化を行うことによっ
て得ることができる。
この際金属箔は、表層に張りつけることもできるし、中
間層として用いることもできる。また本発明の第1で述
べた(a)〜(d)成分よりなる樹脂組成物をフィルム
状に賦形したものを上述の難燃化複合材料と組合わせて
用いてもよい。さらには、−度接着硬化させた積層体ど
うし、あるいは積層体と金属箔を上記の樹脂組成物のフ
ィルムや難燃化複合材料を介して積層し、新たな層構成
の積層体を得ることも可能である。金属箔の接着には接
着剤を用いることもできる。接着剤としては、エポキシ
系、アクリル系、フェノール系、シアノアクリレート系
等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
積層成形と硬化は、通常熱プレス等を用い同時に行われ
るが、両者をそれぞれ単独で行ってもよい。すなわち、
あらかじめ積層成形して得た未硬化あるいは半硬化の積
層体を、熱処理または別の方法で処理することによって
硬化させることができる。成形および硬化は、温度10
0〜350℃、圧力0.1〜1000kg/cd、時間
1分〜5時間の範囲、より好ましくは、温度150〜3
00℃、圧力1〜500 kg/cJ、時間1分〜3時
間の範囲で行えばよい。
本発明の積層体における基材と樹脂成分の配合比は特に
限定されるものではないが、基材5〜90重量%、より
好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは20〜
70重量%に対し、樹脂成分を95〜i。
重量%、より好ましくは90〜20重量%、さらに好ま
しくは80〜30重量%とするのがよい。
基材が5%より少なくなると積層体の寸法安定性や強度
が不十分であり、また基材が90重量%より多くなると
積層体の誘電特性や難燃性が劣り好ましくない。
本発明の積層体は、本発明の第2として述べた硬化難燃
化複合材料と金属箔とから成る積層体であるので、その
特徴および分析方法は本発明の第2の項で述べた通りで
ある。
以上述べてきた本発明の第3である積層体の特徴として
は、本発明の第2で述べた硬化難燃化複合材料の特徴が
そのまま当てはまる。
すなわち、その特徴の第1は難燃性であり、第2は耐薬
品性と耐熱性であり、第3は優れた誘電特性であり、第
4は機械強度および寸法安定性であり、第5に均一でボ
イドのない成形品が得られるという点が挙げられる。
これらに加えて、本発明の積層体は金属箔との接着性に
も優れていた。
以上の特徴はいずれも、この積層体がプリント基板材料
、特に多層板の材料として有利に使用できることを示し
ている。
〔実 施 例〕
以下、本発明を一層明確にするために実施例を挙げて説
明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するも
のではない。
実施例 1 官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物30°C,0
,5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数η、
p/Cが0.56であるポリ(2,6−シメチルー1.
4−フェニレンエーテル)  210gをテトラヒドロ
フラン(以下THFと略称する)  7.01に溶解さ
せ、n−ブチルリチウム(1,5モル/1、ヘキサン溶
液)  300m1を加えて窒素雰囲気下、40℃で3
分間反応させた。続いてアリルブロマイド38m1を加
え、40℃のままさらに30分間撹拌した。最後に水2
,82とメタノール2.8gの混合溶液を加え、ポリマ
ーを析出させた。濾過とメタノール洗浄を5回繰り返し
た後、80℃で14時間真空乾燥させ、白色粉末状のポ
リマーを得た。このポリマーの分析値を第1表にまとめ
た。各位は次の方法により求めた。
1゜粘度数η、p/C:30℃、0.5y/dlのクロ
ロホルム溶液 2、臭素含量 :蛍光X線法 、1 3、アリル基含量 、 ローNMR 出塞土111牲祖 上記の方法で1qたポリマー1409、トリアリルイソ
シアヌレート(以下TAICと略称する〉7.4g、開
始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3(日本油脂■製 パーヘキシ
ン25B>4.4g、テトラブロモジフェニルエーテル
(第−工業製薬味製5R−90(1)  14.7g、
5b203日本精鉱■製PATOX−M)2.9gをト
リクロロエチレン800 d中に均一に溶解分散させた
。この溶液に目付48g/mのガラスクロスを浸漬して
含浸を行い、23℃で12時間風乾し、さらに80℃で
8時間真空乾燥させた。得られた硬化性複合材料のガラ
スクdスの重量分率は35%であった。この難燃化複合
材料は表面の平滑性に優れ、べたつきのないものであっ
た。また室温で3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、
長期保存性にも優れていた。
積層体 上記の方法で得た難燃化複合材料を所定数重ね合わせ、
その両面に35μmの銅箔を置いてプレス成形機により
室温から200℃まで100kg/cdの圧力で加熱圧
縮し、200℃で30分保持後、冷却して厚さ約1.6
mmの積層体を得た。この積層体の物性を第2表にまと
めた。各物性の測定は次に述べる方法により行った。
1、クロロホルム抽出率 積層体の一部をヤスリで削って粉末化し、クロロホルム
中に23℃でi2時間浸漬して、その前後の重さから次
式に従って求めた。
(以下余白) クロロホルム抽出率= 2、難燃性 長さ 127 mm幅12 、7 m+aの試験片を切
り出し、UL−94の試験法に準じて行った。
3、耐トリクロロエチレン性 銅箔を除去した積層体を25mm角に切り出し、トリク
ロロエチレン中で5分間煮沸し、取り出してから5分後
の重量増加を次式から求めた。また外観の変化を目視に
より観察した。
重量増加= 煮沸前の重さ 4、誘電率、誘電正接 I MHzで測定を行った。
5、ハンダ耐熱性 銅箔を除去した積層体を25mm角に切り出し、260
℃のハンダ浴中に120秒間浮かべ、外観の変化を目視
により観察した。
6、銅箭引き剥し強さ 積層体から幅25mm+、長さLOOmmの試験片を切
り出し、銅箔面に幅10mmの平行な切り込みを入れた
後、面に対して直角になる方向に50mm/分の速さで
連続的に銅箔を引き剥し、その時の応力を引張り試験機
にて測定し、その応力の最低値を示した。
第2表に示した通りいずれの物性も良好であった。
一方、硬化後の樹脂成分の構造を確認するため、以下の
ような解析を行った。
まず粉末化した積層体のFT−IR(拡散反射法)を測
定し、ポリフェニレンエーテル骨格の存在を確認した。
その主要なピークの帰属は次の通りであった。
(以下余白) しs 、  νu、  CH3,CH2(3027〜2
882C1l−’)νs C−C(1603cs−’) 同時に1700cm’にTA I Cに起因するカルボ
ニル基の吸収が確認された。
また、熱分解ガスクロマトグラフィーの測定では(熱分
解条件=590℃、4秒)、TAICと、ポリフェニレ
ンエーテル特有の熱分解生成物である2−メチルフェノ
ール、2.6−ジメチルフェノール、2.4−ジメチル
フェノールおよび2.4.6−ドリメチルフエノールが
確認された。なおガスクロマトグラフのピークの同定は
、市販の試薬を標準として用い、保持時間、質量スペク
トル、およびFT−IRスペクトルを比較することによ
り行った。
次に粉末化した積層体を重クロロホルム(CD0g3)
中に23℃で12時間浸漬し、抽出を行った。この重ク
ロロホルム溶液をNMRサンプル管に移し’H−NMR
を測定したところ1、前述の構造式(1)〜(II[)
に特徴的なピークとTAICのアリル基のピークが確認
された。主要なピークの帰属は次の通りである。
1.9〜2.4ppm((I) 〜(II)のメチル基
)4.5ppm+ (TA I Cの−CH2CH=C
H2)4.8〜5 、11)pH! * (〈■)および(II)の−CH2CH=CH2)5.
2〜2.4ppmB * (TA I Cの−CHCH=CI(2)5.7〜8.
0ppm 6.3 〜6.7ppm((I ) および (II) のフェニル基) 実施例 2〜7 官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物第1表に分析
値をまとめた。すべて実施例1と同じポリマーを用い同
じ方法で合成した。
難燃化複合材料 上記のポリマーを用い、第1表に示した組成で実施例1
と同様に含浸を行った。難燃剤は次のものを用いた。
ヘキサブロモジフエニルエーテルニ 三井東圧■製 HB−80P オクタブロモジフェニルエーテル: エチルコーボレーンヨン社製 5aytex illデ
カブロモジフェニルエーテル: 旭硝子■製 A F R1021 また、実施例2では日付105g/rr?のガラスクロ
スを、実施例3〜5では目付48g/rn’のガラスク
ロスを、実施例6では目付205g/r11′のガラス
クロスを、実施例7では目付105g/ITI’の石英
クロスをそれぞれ用いた。
いずれも成膜性と貯蔵安定性は良好であった。
硬化難燃化複合材料および積層体 上で得た難燃化複合材料を実施例1と同様にプレス硬化
させた。実施例5では銅箔を用いずに、またそれ以外で
は画表層に35μmの銅箔を用いて、圧力LOOkg/
c♂、第2表に示した温度および時間で加熱圧縮した。
実施例1で述べた方法に従って物性を測定し、第2表に
まとめた通りいずれも良好な値を得た。
また硬化後の樹脂成分の構造分析についてもFT−IR
,熱分解ガスクロマトグラフィー、および’H−NMR
を用いて実施例1と同様に行うことができた。
実施例 8,9 官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物2.2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンの共存下に2,6−シメチルフエノールを酸化重合し
て得た両末端に水酸基を有するポリフェニレンエーテル
(30℃、  0.5g/旧のクロロホルム溶液で測定
した粘度数々、p/Cが0.40のもの)  210g
をTHF 7.01)に溶解させ、n−ブチルリチウム
〈1.5モル/ff 、ヘキサン溶液)350mlを加
えて窒素雰囲気下40’Cで5分間反応させた。
続いてプロパルギルブロマイド40.0mlを加え、4
0℃のままさらに30分間撹拌した。実施例1と同様に
後処理を行い、白色粉末状のポリマーを得た。
このポリマーの分析値を第1表にまとめた。
難燃化複合材料 目付48g/rrfのガラスクロスを用い、第1表に示
した組成で実施例1と同様に含浸を行った。どちらも成
膜性と貯蔵安定性は良好であった。
硬化難燃化複合材料および積層体 上で得た難燃化複合材料を実施例1と同じ方法でプレス
成形し硬化させた。圧力は100kg/crlで、温度
、時間、銅箔の有無については第2表の通りである。
次に実施例1で述べた方法に従って物性を測定し、第2
表にまとめた通りどちらも良好な値を得た。
また硬化後の樹脂成分の構造分析についてもFT−IR
,熱分解ガスクロマトグラフィー、および’H−NMR
を用いて実施例1と同様に行うことができた。
比較例 1,2 第1表に示したように難燃剤、難燃助剤を用いずに同様
の測定を繰返した。比較例2では、難燃剤のみを用い、
難燃助剤は用いなかった。いずれも難燃性は著しく劣っ
ていた。
比較例 3 実施例1においてn−ブチルリチウムの反応条件を40
℃、3分から40℃、1時間に変えて、他はまったく同
様に反応を行った。得られたポリマーの分析値を第1表
に示した。蛍光X線法による測定では、このポリマー中
には臭素は検出されなかった。
このポリマーを用いて実施例3と同じ組成、同じ方法で
積層体を作製し、物性を測定した。結果を第2表にまと
めた。同量の難燃剤を用いているにもかかわらず、実施
例3より難燃性は劣っていた。
以上の実施例1〜っで得た硬化難燃化複合材料または積
層体のうち、実施例2、および9の2種類について、引
張り強度、曲げ強度、および線膨張係数(x−y方向と
Z方向)を測定した。結果を第3表にまとめた。いずれ
も十分な強度を有し寸法安定性に優れたものであった。
(以下余白) 〔発明の効果〕 本発明の第1である難燃化複合材料の特長をまとめると
、まず第1に難燃性に優れる点が挙げられる。本発明に
用いられる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は
、分子骨格中に臭素が導入されているため、より少量の
難燃剤の添加で優れ合と比較すると、難燃性が著しく低
下する。しかしながら本発明においては、難燃剤と難燃
助剤の組み合わせを最適化することにより、他の物性を
全く低下させることなく優れた難燃性を付与することに
成功した。
本発明の第2の特徴は、キャスティング法による成膜性
に優れている点である。例えばポリ(2,6−シメチル
ー1.4−フェニレンエーテル)などの通常広く用いら
れているポリフェニレンエーテルでは、溶媒成膜性がほ
とんど無いために、トリアリルイソシアヌレートおよび
/またはトリアリルシアヌレートと混合しても表面の平
滑な複合材料を得ることはできない。これに対し本発明
に用いられる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
では、それ自体の成膜性が極めて優れているために表面
性に優れた複合材料を得ることができた。
しかも表面のべたつきが無く取り扱い性にも優れていた
本発明の第3の特徴は、貯蔵安定性に優れる点であり、
ゲル化することなく室温にて3ケ月間保存可能であった
本発明の第4の特徴は、ガラス転移温度が低(流動性に
優れるため、熱成形が行いやすい点にある。これはトリ
アリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシア
ヌレートが可塑剤としての効果を発揮するためである。
本発明の第2である硬化難燃化複合材料をまとめると、
まず第1はその優れた難燃性である。これについては、
上述の難燃化複合材料の第1の特徴としても述べた通り
である。
本発明の第2の特徴は、硬化によって得られる耐薬品性
と耐熱性である。すなわち、トリクロロエチレン中での
煮沸によって膨潤や反りなどの外観の変化はなく、26
0℃のハンダ浴で加熱しても外観に変化は認められなか
った。
本発明の第3の特徴は、ポリフェニレンエーテルの優れ
た誘電特性(低誘電率、低誘電正接)が損なわれていな
いことである。
本発明の第4の特徴は、機械強度、および寸法安定性(
X−Y並びにZ方向)に優れていることが挙げられる。
さらに本発明における硬化反応は、官能化ポリフェニレ
ンエーテル樹脂組成物中のアリル基やプロパルギル基お
よび、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリ
アリルシアヌレート中のアリル基の付加反応によって起
こるため、ポリイミド樹脂のように縮合反応に起因する
水、ガス等の副生物が生成せず、均一でボイドのないフ
ィルム、シート、成形品が得られるという特徴も有する
最後に本発明の第3である積層体の特徴としては、上記
本発明第2の硬化難燃化複合材料の特徴がそのままあて
はまる。すなわち、その特徴の第1は優れた難燃性であ
り、第2は優れた耐薬品性と耐熱性であり、第3は優れ
た誘電特性であり、第4は機械強度、寸法安定性が挙げ
られる。これらに加えて、本発明の積層体は金属箔との
接着性にも優れている。
以上述べてきた本発明の特徴はいずれも、本発明が低誘
電率プリント基板材料として有利に使用できることを示
している。特に、成膜性、成形性、Z方向の寸法安定性
に優れるので、フレキシブル基板、射出成形により三次
元プリント基板、片面または両面銅張積層板、多層基板
用プリプレグ等の材料として有利に使用できる。これら
以外の用途としては、半導体封止材料、衛星放送用アン
テナ基材、VLS l用絶縁膜、電子レンジ用材料、耐
熱性接着剤等が挙げられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)硬化性難燃化樹脂組成物と基材とからなる難燃化
    複合材料であって、該硬化性難燃化樹脂組成物が、 (a)ポリフェニレンエーテル樹脂および、アリルブロ
    マイドおよび/またはプロパルギルブロマイドの反応生
    成物からなる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
    であって、臭素および、アリル基および/またはプロパ
    ルギル基が共有的にポリフェニレンエーテル樹脂に結合
    しており、臭素の含量が1重量%以上30重量%以下で
    あり、かつ次式で定義されるアリル基および/またはプ
    ロパルギル基の含量が0.1モル%以上100モル%以
    下である官能化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物およ
    び アリル基および/またはプロパルギル基の含量=(アリ
    ル基および/またはプロパルギル基の全モル数)/フェ
    ニル基の全モル数×100(モル%) (b)トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリ
    アリルシアヌレート、および (c)次式で表わされる臭素系難燃剤、および▲数式、
    化学式、表等があります▼ (式中、m、nは1〜5の整数であり、4≦m+n≦1
    0である。) および (d)アンチモン系難燃助剤 を含有しており、(a)と(b)の和100重量部を基
    準として(a)成分が98〜40重量部、(b)成分が
    2〜60重量部、(c)成分が1〜40重量部、(d)
    成分が0.1〜40重量部であることを特徴とする難燃
    化複合材料。
  2. (2)難燃化樹脂組成物硬化体と基材とからなる硬化難
    燃化複合材料であって、 (i)該難燃化樹脂組成物硬化体が、官能化ポリフェニ
    レンエーテル樹脂組成物および、トリアリルイソシアヌ
    レートおよび/またはトリアリルシアヌレートからなる
    樹脂組成物を硬化して得られる硬化体であり、かつ次式
    で表わされる臭素系難燃剤およびアンチモン系難燃助剤
    を含有しており、▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、m、nは1〜5の整数であり、4≦m+n≦1
    0である。) (ii)該難燃化複合材料をクロロホルムにより23℃
    で12時間処理したときのクロロホルム抽出率が、難燃
    化樹脂組成物硬化体を基準として0.01重量%以上1
    0重量%以下であり、かつ (iii)該クロロホルム抽出物中に次の構造式で表わ
    される単位( I )および/または(II)、および(II
    I)が含まれる ことを特徴とする硬化難燃化複合材料。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(III) (式中、Rはアリル基および/またはプロパルギル基を
    表わす。)
  3. (3)難燃化樹脂組成物硬化体と基材とが複合化された
    硬化難燃化複合材料および金属箔からなる積層体であっ
    て、 (i)該難燃化樹脂組成物硬化体が、官能化ポリフェニ
    レンエーテル樹脂組成物および、トリアリルイソシアヌ
    レートおよび/またはトリアリルシアヌレートからなる
    樹脂組成物を硬化して得られる硬化体であり、かつ次式
    で表わされる臭素系難燃剤およびアンチモン系難燃助剤
    を含有しており、▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、m、nは1〜5の整数であり、4≦m+n≦1
    0である。) (ii)該積層体をクロロホルムにより23℃で12時
    間処理したときのクロロホルム抽出率が、難燃化樹脂組
    成物硬化体を基準として0.01重量%以上10重量%
    以下であり、かつ (iii)該クロロホルム抽出物中に次の構造式で表わ
    される単位( I )および/または(II)、および(II
    I)が含まれる ことを特徴とする積層体。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(III) (式中、Rはアリル基および/またはプロパルギル基を
    表わす。)
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