JPH0345460Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、建物の屋根等の開口部に採光用天窓
を取付ける採光用天窓の取付け装置に関するもの
である。

［従来の技術］ 採光用天窓は、建物に対して採光効率が良好な
ことから最近は、一般の家屋においても使用され
るようになつている。しかしながら採光用天窓は
外気温が低下すると内面に結露が生じやすく、こ
のため断熱効果を高めて結露を防ぐため天窓を二
重にするとこが行われている。しかしそれでも取
付けのための部材が金属製であるため、この取付
け部材の室内側面に結露を生じ、これが、室内に
落下して物品に悪影響を与えたり、壁面に結露が
流下し汚損することがある。そのための防止策と
して取付け部材の露出面にフエルト等を粘着する
ことも行われているが、これも施工が面倒でコス
トアツプにもなる難点があつた。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案は、このような状況に鑑み、取付け部材
の室内側面に結露を生じないように、採光用部材
を支持する部材を、主部材と副部材とに分離し、
主部材を金属製とし、副部材を合成樹脂製とし、
これらを結合し、その副部材を室内側にして取付
け、主部材の係合部上に採光部材を取付けること
により、主部材に受けた冷気を、副部材に伝達さ
れることを防止して、室内側に結露が生じないよ
うにしたことを目的とした採光用天窓の取付け装
置に関するものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は上記の目的を達成するためになされた
もので、その要旨とするところは、採光用天窓を
支承する頂部に、これを支える垂直部、該垂直部
下端から外側に延びる庇部および上記垂直部下端
から内側に突出する係合部とからなる金属製の主
部材と、断面略Ｔ字形で合成樹脂製の副部材と、
編入りガラスおよび／または合成樹脂板とからな
り、主部材の係合部と副部材の頂部とで両者を固
着するとともに、編入りガラスおよび／または合
成樹脂板を主部材の係合部上に設けたことを特徴
とする採光用天窓の取付け装置にある。

次に本考案を実施例の図面について説明する。
１はアルミニウムや鋼材等の金属製の主部材で、
この主部材１は採光用天窓を支承するための頂部
２、これの内側に連設する垂直部３および垂直部
３の下部外側に突出する庇部４と、垂直部３下端
内側に突出する係合部５とからなつている。６は
塩化ビニール樹脂、ポリエチレン、FRP等の合
成樹脂製の副部材で、この副部材６は、断面略Ｔ
字形をなしており、頂部７と垂直部８とを有して
いる。そして主部材１は、予め四角形状等に形成
し、主部材１の内側の係合部５の下面には、副部
材６の頂部７を当接し、該当接部分をリベツト９
等によつて固着している。１０は建物の屋根等の
一部を開口した壁部であつて、この上面には、木
製等の開口枠１１が固着されている。これに第１
図に示した本考案の取付け部材の垂直部８を当接
して釘１２等を打込み固着する。１３は断面コ字
状のパツキングであつて、これを主部材１の係合
部５上に載置し、パツキング１３の内面に、網入
りガラス１４、合成樹脂板１５の周縁を嵌合し、
これらの間にもパツキング１６を介在して固着す
る。１７は採光用天窓であつて、その周縁の水平
部１８を、主部材１の頂部２、パツキング１３上
に、パツキング１９を介して載置し、水平部１８
より、パツキング２０、座金２１を介してボルト
２２を頂部２に螺合して固着する。なお、内装用
の網入りガラス１４あるいは合成樹脂板１５は適
宜のパツキング１３を選ぶことによつて、いずれ
か一方だけを取付けるようにすることもできる。

［作用］ 本考案は前記のような構造であるので、副部材
６の垂直部８の外側を建物の開口枠１１の内側に
当接し、庇部４で開口枠１１の上面を覆い、垂直
部８より釘１２等を打込むか、接着剤などによつ
て取付けることができる。そして網入りガラス１
４、合成樹脂板１５の内装板は、係合部５上にパ
ツキング１３を介して載置し、網入りガラス１
４、合成樹脂板１５間にもパツキング１６を介在
させて取付けることができ、採光用天窓１７は、
パツキング１９を介して頂部２、パツキング１３
上に載置し、ボルト２２によつて、頂部２に固着
することによつて施工されるものである。

［考案の効果］ 本考案は以上詳述したような構成となつている
ものであり、実質的に副部材６と網入りガラス１
４あるいは合成樹脂板１５だけが室内に露出する
こととなり、特に合成樹脂製の副部材６および合
成樹脂板１５は熱伝導が悪く、室外に露出してい
る主部材が受けた冷気が副部材６等に伝達されな
いので、副部材６等に結露が起こることがなく、
これによる弊害もなくなるものである。また、取
付けは副部材６を固着するのみで取付けられ、施
工が簡単に迅速にできし、そして安価である等の
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
その第１図は本考案の一部斜視図、第２図は本考
案の全体の断面図、第３図は一部拡大断面図であ
る。 １……主部材、２……頂部、３……垂直部、４
……庇部、５……係合部、６……副部材７……頂
部、８……垂直部、１７……採光用天窓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 採光用天窓を支承する頂部、これを支える垂直
   部、該垂直部下端から外側に延びる庇部および上
   記垂直部下端から内側に突出する係合部とからな
   る金属製の主部材と、断面略Ｔ字形で合成樹脂製
   の副部材と、編入りガラスおよび／または合成樹
   脂板とからなり、主部材の係合部と副部材の頂部
   とで両者を固着するとともに、編入りガラスおよ
   び／または合成樹脂板を主部材の係合部上に設け
   たことを特徴とする採光用天窓の取付け装置。