JPH0344922B2 - - Google Patents

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JPH0344922B2
JPH0344922B2 JP63124698A JP12469888A JPH0344922B2 JP H0344922 B2 JPH0344922 B2 JP H0344922B2 JP 63124698 A JP63124698 A JP 63124698A JP 12469888 A JP12469888 A JP 12469888A JP H0344922 B2 JPH0344922 B2 JP H0344922B2
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JP
Japan
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steel cord
belt
steel
cord
strands
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Koji Takahira
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Priority to DE68926978T priority patent/DE68926978T2/de
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Publication of JPH0344922B2 publication Critical patent/JPH0344922B2/ja
Priority to US08/892,567 priority patent/US6321810B1/en
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
    • D07B1/0606Reinforcing cords for rubber or plastic articles
    • D07B1/062Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2015Strands
    • D07B2201/2022Strands coreless
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    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
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    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2015Strands
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  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] バイアスタイヤでは、カーカスとトレツドとの
間にブレーカと呼ばれるカーカス保護用補強層が
設けられる。ラジアルタイヤでは、カーカスのト
レツドとの間にベルトと呼ばれる補強層が設けら
れ、このベルトがカーカスを半径方向に締付け
る。これら空気タイヤにおいて、ブレーカ又はベ
ルトにスチールコードを埋設してタイヤの耐久性
を向上させることがある。 本発明は、カーカスとトレツドとの間のブレー
カ又はベルトと呼ばれるゴム層がスチールコード
によつて補強された空気タイヤに関する。 [従来の技術] ブレーカ又はベルトは、複数の層からなる場合
がある。特に空気タイヤの耐カツト性を高くする
必要がある場合には、ブレーカ又はベルトの外層
すなわちトレツド側に伸度が大きいスチールコー
ドを埋設する。 従来のスチールコードでは、次に説明するよう
に、複撚構造を採用することによつて大きい伸度
を実現するのが常であつた。 第8図及び第9図は、ともに従来の空気タイヤ
に使用されていた複撚スチールコードの断面図で
あり、第8図は「4×4×0.23」の構成のもの
を、第9図は「3×7×0.22」の構成のものをそ
れぞれ示す。 第8図において、スチールコード10は4本の
ストランド16を撚合せたものである。各ストラ
ンド16は4本の素線12を撚合せたものであつ
て、各素線12は直径0.23mmのスチール線であ
る。素線12どおしの撚ピツチは3.5mmであり、
ストランド16どおしの撚ピツチは5.5mmである。 第9図に示すスチールコード10は、3本のス
トランド16を撚合せたものである。各ストラン
ド16は7本の素線12を撚合せたものであつ
て、各素線12は直径0.22mmのスチール線であ
る。素線12どおしの撚ピツチは4.0mmであり、
ストランド16どおしの撚ピツチは7.5mmである。 これらのスチールコード10は、低ピツチの複
撚構造であることから、伸度が大きく、柔軟性に
富み、衝撃吸収性が大である。したがつて、これ
らのスチールコード10を使用した従来の空気タ
イヤは、耐カツト性が高かつた。 [発明が解決しようとする課題] 以上に説明した複撚構造のスチールコードを使
用した従来の空気タイヤには、次のような問題が
あつた。 すなわち、従来の複撚構造のスチールコード1
0では、いわゆる強力の「撚減り」の程度が大き
く、各素線12の強力を有効に利用することがで
きなかつた。したがつて、スチールコード10の
所望の強力を得ようとすると、多数の素線12を
要するため、スチールコード10が重くなる。更
に、柔軟性が高いスチールコード10を使用して
いるために、空気タイヤが接地部で大きく変形
し、転動抵抗が大きく燃費が悪くなるという問題
があつた。 また、第8図及び第9図に示すように、断面円
形の素線12が互いに密接していたために、各ス
トランド16のほぼ中央に閉じた空〓18ができ
る。したがつて、このスチールコード10は、空
〓18にゴムが入りにくい。つまり、空〓18内
にゴムが充填されていないブレーカ又はベルトが
できることになる。特に、これらのスチールコー
ドをベルトの最外ベルト層に使用した場合に、ト
レツドが外傷を受け、この外傷から水が空〓18
内に侵入すると、侵入した水がこの空〓18内を
スチールコード10に沿つて移動し、滞留する。
したがつて、スチールコード10に錆が生じ、ゴ
ムとの間の接着力の低下を招く。この接着力低下
が昂進すると、いやゆるセパレーシヨンを引起
す。 そこで、本願出願人は、先に特許願昭和63年第
79399号において、「カーカスとトレツドとの間の
ゴム層が切断時4%以上の伸びを有する単撚構造
からなるスチールコードで補強された空気タイ
ヤ」を提案した。 第10図は、この未公開出願に係る空気タイヤ
のスチールコードの断面図である。 このスチールコード10は、「1×5×0.38」
の単撚構造である。すなわち、直径0.38mmのスチ
ール線である素線12を5本撚合せたものであ
る。撚ピツチは6.5mmであつて、切断時の伸びは
6.5%である。 このスチールコード10は、単撚構造であるに
もかかわらず切断時の伸びが4%以上の高伸度で
あるから、タイヤが石などを踏んだとき、石を包
み込むように変形して、力の集中を弱め複撚構造
の場合と同等の高耐カツト性が実現される。ま
た、単撚構造であるから強力利用率が向上する。
したがつて、スチールコードの総重量を低減して
もこのコードと所望の強力を得ることができ、軽
い空気タイヤを実現することができる。また、ス
チールコード10は複撚構造のスチールコードに
較べて大きい曲げ硬さを持つているために空気タ
イヤの剛性が向上する。したがつて、タイヤの変
形が小さくなつて転動抵抗が小さくなり、燃費が
向上する。更に、長手方向のところどころ素線1
2間で〓間ができ、素線12間の空〓14が開放
される。したがつて、このスチールコード10を
埋設したブレーカ又はベルトを有する空気タイヤ
の加硫の際に空〓14内にゴムが侵入し、この中
がゴムで満たされる。これにより、前記セパレー
シヨンの発生を抑制することができる。 これに対して、同じ「1×5×0.38」の単撚構
造を有するスチールコードであつても、撚ピツチ
が18.0mmと大きく、伸度が2.5%程度の小さい値
である場合には、耐カツト性が劣る。また、第1
1図に示すように素線12間に閉じた空〓18が
生じる。したがつて、空〓18内へのゴム侵入が
阻害される点は、前記複撚構造のものと同様であ
る。 ところが、前記先願に係る空気タイヤでは、ス
チールコードが切断時4%以上の伸びの単撚構造
を有するから、以上に説明したように従来の複撚
構造のスチールコードを有する空気タイヤの種々
の問題を解決することができるものの、次の問題
があつた。 すなわち、同径の全ての素線12の形付け率を
同一にして撚つていたために、第10図に示すよ
うに全素線12が共通の1つの外接円22を形成
していた。したがつて、セパレーシヨンの発生が
抑制されるものの、ブレーカ又はベルトを構成す
るゴムに対するスチールコードの投錨効果が小さ
く、一旦セパレーシヨンが発生すると、これが容
易に成長する。 本発明は、以上の事情に鑑みてなされたもので
あつて、従来と同等の高い耐カツト性を維持しな
がら素線強力を有効利用し、タイヤ剛性を向上さ
せ、しかもセパレーシヨンの発生及び成長を抑制
した空気タイヤを提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明に係る空気タイヤは、カーカスとトレツ
ドとの間に、スチールコードを多数配列して埋設
したゴム層の複数層でなるベルトを備えた空気タ
イヤであつて、タイヤ半径方向の最も外に位置す
る最外ベルト層に埋設されたスチールコードは、
共通の外接円を有しない構成素線を備えた単撚構
造で、切断時4%以上の伸びを有し、残余のベル
ト層には前記最外ベルト層に埋設されたスチール
コードとは異なつた、たがとして機能するスチー
ルコードが埋設されていることを特徴とする。 共通の外接円を有しない構成素線を備えるスチ
ールコードは、一部素線の形付け率を他と異なら
せたり、一部素線径を他と異ならせたりすること
によつて実現することができる。 [作用] 本発明に係る空気タイヤは、スチールコードの
切断時の伸びが4%以上の高伸度であるから、最
外層に用いた場合、複撚構造の場合と同等の高耐
カツト性が実現される。また、スチールコードが
単撚構造であるから強力利用率が向上し、適度な
曲げ硬さのゆえにタイヤ剛性が向上する。更に、
素線間の空〓がところどころで開放し、この空〓
内へのゴムの侵入を許容する。したがつて、セパ
レーシヨンの発生を抑制することができる。しか
も、共通の外接円を有しない構成素線を備えるか
ら、スチールコード表面に凹凸が生じる。したが
つて、スチールコードとゴムとの接着界面が分散
されて、タイヤ走行中に加わるスチールコードと
ゴムとの間の剪断歪が分散される。つまり、小さ
いセパレーシヨンが生じても、その伝搬すなわち
成長が抑制される。 しかし、ベルトの全ての層にこのスチールコー
ドを用いた場合には、ベルトの伸が大きくなつ
て、カーカスを締め付けるたがとしての機能が低
下して好ましくないので、最外層以外のベルト層
には、最外ベルト層に用いたスチールコードとは
異なつた、たがとして機能するスチールコードを
用いる。 [実施例] 第1図は、本発明の実施例に係る空気タイヤの
スチールコードの断面図である。 同図に示すスチールコード10は、「1×5×
0.38」の単撚構造すなわち直径0.38mmのスチール
線である素線を5本撚合せたものである。同径の
5本の素線のうち、1本の素線13は他の4本の
素線12より形付け率が大である。したがつて、
素線13の外接円23は、スチールコード10の
中心と同心であるが、半径の他の素線12の共通
外線円よりdだけ大きい。この外径差dは0.06mm
である。素線12,13の撚ピツチは6.5mmであ
つて、スチールコード10の切断時の伸びは6.7
%である。また、長手方向のところどころで素線
間に少なくとも0.02mm程度の幅の〓間ができ、素
線間の空〓14が開放される。したがつて、この
スチールコード10を埋設したベルトを有するラ
ジアルタイヤの加硫の際に素線間の〓間を通して
空〓14内にゴムが侵入することができ、空〓1
4内にゴムが充填される。 第2図は、以上に説明したスチールコード10
が埋設されたベルトを備えるラジアルタイヤの一
部断面図であり、第3図は、そのベルトの一部拡
大断面図である。ただし、第2図ではスチールコ
ード10の図示を省略している。 第2図のラジアルタイヤ2は11R22.5であつ
て、カーカス4とトレツド6との間に4枚のベル
ト8a,8b,8c,8dを有する。カーカス側
の3枚のベルト8a,8b,8cには、「3×
0.20+6×0.35」の構成のスチールコードが埋設
されている。つまり、このスチールコードは、直
径0.20mmの3本のスチール線と直径0.35mmの6本
のスチール線とからなる。コード打込は、2.5cm
当り12本である。これら3枚のベルト8a,8
b,8cは、ポリエステル・プライからなるカー
カス4を半径方向に締付ける。最外層のベルト8
dには、第1図に構造を示したスチールコード1
0が埋設される。すなわち、ベルト8dは、平行
に配設したスチールコード10の両側からゴムを
トツピングしてゴム層11とし、このゴム層11
に更に加硫を施したものである。このベルト8d
でもコード打込は2.5cm当り12本である。なお、
全てのスチール線には、ゴムと接着性を良くする
ために、しんちゆうメツキが施されている。 3枚のベルト8a,8b,8cは、カーカス4
の「たが」として機能する。最外層のベルト8d
は、以下に説明するようにラジアルタイヤ2の高
耐カツト性に寄与する。 以上に説明した本発明の実施例に係るラジアル
タイヤ2について、スチールコード10の特性を
第1表に、最外層ベルト8dの特性とタイヤ自体
の特性とを第2表に、それぞれ実施例1として示
す。 両表には、4つの比較例の特性をも示す。比較
例1は第10図の単撚構造、比較例2は第8図の
複撚構造、比較例3は第9図の複撚構造、比較例
4は第11図の単撚構造の前記各スチールコード
を使用したものである。各比較例の空気タイヤも
実施例1と同じ11R22.5のラジアルタイヤであつ
て、カーカス4及び3枚のベルト8a,8b,8
cは実施例1と同一である。最外層のベルト8d
には、各比較例特有の前記スチールコードが埋設
される。
【表】
【表】
【表】 実施例1のスチールコード10は、単撚構造で
あるにもかかわらず撚ピツチが6.5mmと小さく、
切断時の伸びが6.7%であつて、複撚構造の比較
例2、3と同等と高伸度である。また、シヤルピ
ー試験の結果、第1表に示すように、比較例2、
3と同等の衝撃吸収性が得られる。したがつて、
本実施例では複撚構造の場合と同等の耐カツト性
能が期待されるが、実際に各ラジアルタイヤを大
型ダンプカーに装着して行なつた砕石場内での3
万Kmの悪路走行テストの結果でも比較例2、3と
同等以上の耐カツト性能が得られている。耐カツ
ト性能の測定は、次のようにして行なつた。すな
わち、トレツド6を貫通してベルト8dに至るカ
ツトが生じても、このベルトに埋設されたスチー
ルコード10の切断が生じる場合と生じない場合
とがある。第2表に示すコード切れ率は、全カツ
ト数に対するコード切れ数である。なお、比較例
4のスチールコード10は、撚ピツチが従来品程
度の18.0mmと大きいために伸度が2.5%程度の小
さい値であつて、耐カツト性が劣る。 更に、実施例1の素線強力利用率は、比較例4
ほどは高くないものの、比較例2、3より向上し
ている。したがつて、スチールコード10の所望
の強力を得るためのコードの総重量が比較例2、
3より小さく、タイヤ重量を減少させることがで
きる。また、実施例1では、スチールコード10
の適度な曲げ硬さのゆえにタイヤ剛性が比較例
2、3より向上し、転動抵抗が小さくなる。した
がつて、実施例1によれば、燃費が良くなること
が期待される。 また、実施例1では、素線12間の空〓14内
にゴムが円滑に侵入するため、比較例2〜4とは
違つてベルト8dのセパレーシヨン発生は皆無で
あつた。これは、比較例1と同様である。 各タイヤについて行なつた動的剥離試験の結果
も第2表に示す。この試験は、第3図と同様の構
造のベルトを2枚積層し、これに加硫を施した
後、これら2層間を巾2.5cmにわたつて予め剥離
したものについて行なつた。100℃において振巾
3mm、330RPMで剥離を進行させた結果、この剥
離部分が10cm長まで成長するのに要した時間を動
的剥離寿命とした。同表には、比較例4の動的剥
離寿命を100とする寿命比を示した。動的剥離カ
バレージは、剥離した10cm長の部分を観察して得
たスチールコード10のゴム付着率である。この
試験の結果、実施例1の場合には、ベルト8dを
構成するゴムに対するスチールコード10の投錨
効果が大きく、比較例1と比べてセパレーシヨン
の進行が抑制させることがわかる。 第4図〜第7図は、スチールコード10の変形
例を示す断面図である。 これらのスチールコード10は、いずれも5本
の素線からなる単撚構造である点は第1図に示し
たものと同様である。 ただし、第4図に示すスチールコード10は、
1本の素線13の形付け率を他の4本の素線12
より小さくしたものである。第5図のスチールコ
ード10は、1本の素線13aの形付け率が3本
の素線12より大であつて、残りの素線13bの
形付け率が素線13aより更に大である。以上の
ように一部素線の形付け率を他と異ならせること
によつて、共通の外接円を有しない構成素線を備
えるスチールコード10を実現することができ
る。 また、一部素線径を他と異ならせることによつ
て、同様のスチールコード10を実現することも
できる。第6図に示すスチールコード10は、5
本の素線の形付け率が同一であるが、1本の素線
13を他の4本の素線12より太くしたものであ
る。第7図のスチールコード10では、1本の素
線13が他の4本の素線12より細い。 以上に説明したいずれの変形例の場合も、素線
間の空〓14が開放している点は、前記の実施例
1と同様である。 さて、第1図、第6図及び第7図に示す本発明
の実施例に係る各スチールコード10を作成し
て、再度動的剥離試験を行なつた。この試験結果
を実施例2、実施例3及び実施例4として、それ
ぞれ第3表に示す。ただし、実施例2のスチール
コード10は、直径0.38mmの同径の5本の素線を
撚合せたものであつて、1本の素線13が他の4
本の素線12より形付け率が大である。外径差d
は0.09mmである。実施例3のスチールコード10
は、4本の素線12の直径が0.38mmであり、他の
1本の素線13の直径が0.45mmである。外径差d
は0.07mmである。実施例4では、4本の素線12
の直径を0.38mm、他の1本の素線13の直径を
0.30mmとした。外径差dは0.08mmである。いずれ
の実施例のスチールコード10も、撚ピツチは
6.5mmであり、切断時の伸びは実施例1と同程度
である。 同表には、2つの比較例の特性をも示す。比較
例5は第10図の単撚構造、比較例6は第1図の
単撚構造の前記各スチールコードを使用したもの
である。
【表】 この試験結果から、形付け率を変更した実施例
2と同様に、素線径を変更した実施例3、4も有
用であることがわかる。 なお、スチールコード10の切断時の伸びを4
%以上とするためには、撚ピツチPとコード径D
との関係をP/D=4〜8とすれば良い。このよ
うにすることによつて素線間隔が開き、ゴムが入
りやすくなる。また、スチールコード10の凹凸
と程度すなわち外径差dは、スチールコード径の
5%〜50%が適当である。5%より小さい場合に
は投錨効果がなく、50%より大きい場合にはスチ
ールコード10が太くなりすぎて隣のコードとの
間隔が狭くなり、セパレーシヨンの伝播が早くな
る。 スチールコード10を埋設するベルトの数は必
要に応じて適宜増やしてもよい。例えばトレツド
側の2枚のベルト8c,8dとする。また、以上
はラジアルタイヤについて説明したが、本発明は
バイアスタイヤにおいてブレーカに適用すること
もできる。 最後に、タイヤ更新(あるいは更正)の可否す
なわちトレツド6の構成ゴムを取替えることがで
きるかどうかに関する試験結果について説明す
る。 実施例2の場合と同じく第1図の単撚構造1×
5×0.38で外径差dが0.09mmのスチールコードで
あつて、撚ピツチのコード径が異なるために切断
時の伸びが種々異なるものを作成した。これらの
スチールコードをそれぞれ実施例1の場合と同じ
くラジアルタイヤ11R22.5の最外層ベルト8dに
配置し、各タイヤをダンプカーに装着して砕石場
内で1.6万Kmの悪路走行テストを実施した。この
悪路走行の後、更新のためにトレツドゴムをバフ
したところ、第12図に示すように切断時の伸び
が4%未満とスチールコードを使用した場合に
は、コード切れによつて生じたスチールコード端
部がベルトから跳ね上がつてしまい、これがバフ
機に引掛かつてベルトがむしり取られてしまう場
合があつた。最外層ベルト8dのスチールコード
がカツトの力を受けたとき、このコードがタイヤ
の内側に向かつて押し込まれて切れ、このコード
切れによつて生じたコード端部が元の位置へ跳ね
上がる反発力が生じ、この結果コード切れ端部が
ベルト層から跳ね上がつてしまうものと考えられ
る。もちろん、この場合にはタイヤの更新ができ
ない。これに対して切断時の伸びが4%以上のス
チールコードを使用した場合には、第12図に示
すように切断コードの跳ね上がりがなく、タイヤ
の更新が可能である。以上の結果もスチールコー
ドにとつて4%以上の切断時の伸びが必要である
ことを示している。 [発明の効果] 以上に説明したように、本発明に係る空気タイ
ヤは、スチールコードが切断時4%以上の伸びの
単撚構造を有するから、複撚構造の場合と同等の
高耐カツト性が実現される。 スチールコードが単撚構造であるから、素線の
強力利用率が向上する。したがつて、スチールコ
ードの総重量を低減してもこのコードの所望の強
力を得ることができ、軽いタイヤを実現すること
ができる。 また、本発明によれば、スチールコードの適度
な曲げ硬さのためにタイヤの剛性が向上する。し
たがつて、タイヤの変形が小さくなつて転動抵抗
が小さくなり、燃費が向上する。 更に、素線間の空〓がところどころで開放し、
この空〓内へのゴムの侵入を許容する。したがつ
て、ゴム層すなわちブレーカやベルトのセパレー
シヨンの発生を抑制することができる。しかも、
共通の外接円を有しない構成素線を備えるから、
スチールコード表面が凹凸を有する。したがつ
て、ゴム層へのスチールコードの投錨効果が向上
し、セパレーシヨンの成長が抑制される。 以上のことから、本発明によれば、従来と同等
の高い耐カツト性を維持しながら素線強力を有効
利用し、タイヤ剛性を向上させ、しかもセパレー
シヨンの発生及び成長を抑制した空気タイヤを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に係る空気タイヤの
スチールコードの断面図、第2図は、前図のスチ
ールコードによつてカーカスとトレツドとの間の
ゴム層が補強された本発明の実施例に係る空気タ
イヤの一部断面図、第3図は、前図のゴム層の一
部拡大断面図、第4図は、本発明の他の実施例に
係る空気タイヤのスチールコードの断面図、第5
図は、本発明の更に他の実施例に係る空気タイヤ
のスチールコードの断面図、第6図は、本発明の
更に他の実施例に係る空気タイヤのスチールコー
ドの断面図、第7図は、本発明の更に他の実施例
に係る空気タイヤのスチールコードの断面図、第
8図は、従来のスチールコードの断面図、第9図
は、従来の他のスチールコードの断面図、第10
図は、本願出願人の未公開の先願に係る空気タイ
ヤのスチールコードの断面図、第11図は、前図
のスチールコードの比較例の断面図、第12図
は、スチールコードの切断時の伸びと、このコー
ドを最外層ベルトに用いた空気タイヤにおいてコ
ード切れによつて生じたコード端部がタイヤ更新
のためのバフ時にベルトから跳ね上がる頻度との
関係を示すグラフである。 符号の説明、2……ラジアルタイヤ、4……カ
ーカス、6……トレツド、8a,8b,8c,8
d……ベルト、10……スチールコード、11…
…ゴム層、12,13,13a,13b……素
線、16……ストランド、22,23,23a,
23b……素線の外接円、d……外径差。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 カーカスとトレツドとの間に、スチールコー
    ドを多数配列して埋設したゴム層の複数層でなる
    ベルトを備えた空気タイヤであつて、タイヤ半径
    方向の最も外に位置する最外ベルト層に埋設され
    たスチールコードは、共通の外接円を有しない構
    成素線を備えた単撚構造で、切断時4%以上の伸
    びを有し、残余のベルト層には前記最外ベルト層
    に埋設されたスチールコードとは異なつた、たが
    として機能するスチールコードが埋設されている
    ことを特徴とする空気タイヤ。
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