JPH0343863Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ステアリングシヤフトが上下方向に
揺動可能に支持されたチルトステアリングを備え
た自動車、特にチルトステアリングとメータ部材
とを一体的に揺動させるようにしたチルトメータ
装置に関するものである。

（従来技術） 従来より、運転者の体格等に合わせて運転しや
すい位置にステアリングハンドルを調整し得るよ
うにしたチルトステアリングはよく知られてお
り、実開昭52−156032号公報には、ステアリング
ハンドル前方に設置するメータ部材をインストル
メントパネルに固定してステアリングシヤフトを
メータ部材とは独立にチルトさせるようにしたも
のが開示されている。

ところで、上記のようにメータ部材を固定して
設けると、ステアリングハンドルを例えば高い位
置に調整した場合、メータ部材が視覚しにくくな
るといつた不具合を生ずる。

（考案の目的） 本考案の目的は、チルトステアリングを備えた
自動車において、ステアリングシヤフトとメータ
部材とを一体的にチルトさせるようにしてメータ
部材をステアリングハンドルとの関係で常に良好
に視覚しうるようにすることである。

（考案の構成） このため本考案は、チルトステアリングを備え
た自動車において、メータ部材をステアリングシ
ヤフトに結合する支持ブラケツトとステアリング
シヤフトに取り付けるキーシリンダ部材とを端部
において相互に固定して構成したものである。

（考案の効果） 本考案によれば、メータ部材が支持ブラケツト
を介してキーシリンダ部材とも結合されるので、
メータ部材の取り付け剛性が向上するとともに、
メータ部材とキーシリンダ部材との間の位置決め
が正確に行なえ、メータ部材とキーシリンダ部材
との位置ずれを確実に防止することができ、組み
付け性を向上することができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付の図面を用いて詳
細に説明する。

第２図に両矢印Ａ−A'で示すように、各種メ
ータ並びにスイツチ類を装備したメータクラスタ
１は、インストルメントパネル２に対して上下方
向にステアリングハンドル３のチルト操作にした
がつて揺動しうるようにインストルメントパネル
２側に支持されている。即ち、運転者がシート４
に着座した状態でステアリングハンドル３を最も
運転しやすい高さに調整すると、これにしたがつ
てメータクラスタ１もステアリングハンドル３の
高さに追随した高さに自動的に調整されるように
なつている。

第１図に示すように、ステアリングハンドル３
が先端に取り付けられるステアリングシヤフト５
は、チルトステアリングブラケツト６によつて上
下方向に揺動可能に支持されており、このステア
リングシヤフト５に中央部が固定されたメータ支
持ブラケツト７には、前記メータクラスタ１が取
り付けられている。

上記チルトステアリングブラケツト６は、ステ
アリングシヤフト５をはさむ両側に設けたフラン
ジ部６ａ，６ｂが車体側に固定したサポートフレ
ーム８にボルト９，…，９及び図示しないナツト
により締結固定されるようになつている。そし
て、ステアリングシヤフト５をはさんで立ち下が
つたチルトステアリングブラケツト６の両側壁６
ｃ，６ｄに設けた円弧状の長穴１０には、ステア
リングシヤフト５からその外径方向に突設したガ
イドピン（具体的に図示せず。）が嵌合されてい
る。このガイドピンの先端には、締結用のナツト
１２が設けられており、このナツト１２を緩めた
状態でチルト操作用ハンドル１３を操作すること
により、ステアリングシヤフト５を所望の位置に
揺動調整したのち、上記ナツト１２を再び締め付
けることによつてステアリングハンドル３を運転
しやすい位置に調整することができる。

一方、上記メータ支持ブラケツト７の両端に
は、円筒状のスペーサ１４，１４が突設され、該
スペーサ１４はサポートフレーム８に設けた穴１
５，１５に嵌合されるようになつており、スペー
サ１４に下方から嵌入するボルト１６，１６の上
端をメータクラスタ１側に設けたナツト１７によ
り締め付けることによつてメータクラスタ１をメ
ータ支持ブラケツト７に結合し、このメータ支持
ブラケツト７を介してステアリングシヤフト５に
結合している。

上記ステアリングシヤフト５の先端には、よく
知られているようにステアリングロツク装置１８
が取り付けられるようになつており、このステア
リングロツク装置１８を操作するキーシリンダ装
置１９は、ステアリングロツク装置１８のハウジ
ングと同一のハウジングに組み込まれている。

上記キーシリンダ装置１９の背面に設けた取り
付け用のブラケツト２０は、メータ支持ブラケツ
ト７とほぼ平行に延び、メータ支持ブラケツト７
の一方の端部（第１図の右側の端部）７ａから立
ち下げたフランジ７ｂと図示しないボルト・ナツ
トにより相互に締結固定されるようになつてい
る。

上記の構成とすれば、メータクラスタ１を支持
するメータ支持ブラケツト７は、その中央部にお
いてステアリングシヤフト５に結合されるととも
に、その端部７ａがステアリングシヤフト５先端
に固定されるステアリングロツク装置１８のキー
シリンダ装置１９に固定されるため、メータクラ
スタ１に対する支持剛性が向上され、また、キー
シリンダ装置１９とメータクラスタ１との間の位
置決めが正確に行なえる。また、メータクラスタ
１のケース側に設けるキーシリンダ穴（具体的に
図示せず）との間に生じうる位置ずれ等を確実に
防止でき、組み付け性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるチルトメータ
装置の分解斜視図、第２図は本考案に係るチルト
メータ装置を示す室内前部の要部概略斜視図であ
る。 １……メータクラスタ、３……ステアリングハ
ンドル、５……ステアリングシヤフト、６……チ
ルトステアリングブラケツト、７……メータ支持
ブラケツト、１９……キーシリンダ装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ステアリングシヤフトが上下方向に揺動可能に
   支持されたチルトステアリングを備えた自動車に
   おいて、 支持ブラケツトを介してメータ部材がステアリ
   ングシヤフトに結合され、ステアリングシヤフト
   に取り付けられたキーシリンダ部材の端部が上記
   メータ部材の支持ブラケツトに固定されているこ
   とを特徴とする自動車のチルトメータ装置。