JPH0343064Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車輛用灯具に係り、更に詳しくは横付
き型のライセンスプレートランプと、このライセ
ンスプレートランプに隣接して配置される他の異
なつた機能のランプとを一体的に有するコンビネ
ーシヨンランプに関する。

〔従来の技術〕

自動車に装着されるコンビネーシヨンランプ
は、クリアランスアンドパーキングランプ、ター
ンシグナルランプ、ブレーキランプ、ライセンス
プレートランプ等の使用目的の異なる各種ランプ
を内蔵するもので、そのため、各ランプの前面レ
ンズが通常一体的に接合され、各ランプ室間を灯
具ボデイに設けた側壁もしくは灯具ボデイとは別
個に製作したシエード等で画成、遮光している。
また、ライセンスプレートランプについてはライ
センスプレートをその側方から照射するいわゆる
横付き型と、上方もしくは下方から照射するいわ
ゆる縦付き型の２種類があり、そのうち横付き型
が他のランプとコンビネーシヨンランプを形成し
得る。第２図はこのような横付き型ライセンスプ
レートランプを備えたコンビネーシヨンランプの
従来例を示すもので、１はライセンスプレート２
の一側に設けられたライセンスプレートランプ、
３はライセンスプレートランプ１に隣接して配設
された使用目的の異なる他のランプで、これら両
ランプ１，３の灯具ボデイ４Ａ，４Ｂは同一の樹
脂材料によつて一体形成されている。灯具ボデイ
４Ａと、この灯具ボデイ４Ａの前面に取付けられ
たライセンスカバー５とによつて形成されるライ
センスランプ室６にはライセンスランプバルブ７
がソケツト８を介して挿入配置されている。前記
ライセンスカバー５は不透明な白色樹脂によつて
後面と、ランプ３側の側面が開放する箱形に形成
されることにより、ライセンスプレート２と略平
行な前面板５Ａと、この前面板５Ａのナンバープ
レート側端に連設された側壁板５Ｂと、上面板お
よび底面板（図示せず）とを一体に有し、側壁板
５Ｂには前記バルブ７から出た光９を前記ライセ
ンスプレート２に導くための開口１０が開設さ
れ、またこの開口１０には無色透明なライセンス
レンズ１１が嵌合され且つ溶着等により固定され
ている。そして前記側壁板５Ｂの後端部１２、前
記前面板５Ａのランプ３側端部裏面に突設された
固定片１５、前記上面板および底面板（図示せ
ず）の後端部は、前記灯具ボデイ４Ａの表面周縁
部に設けた嵌合溝１３に挿入され、且つ接着剤１
４により固着されている。前記嵌合溝１３の一部
は、前記両灯具ボデイ４Ａ，４Ｂの互いに対向す
る側壁１６，１７の先端部間に設けられている。
前記ライセンスランプ室６の内部には前記前面板
５Ａとライセンスランプバルブ７との間に位置し
その固定部１８Ａが前記側壁１６の内面に固定さ
れた略Ｌ字状の遮熱兼遮光板１８が配設されてお
り、これにより前記バルブ７の点灯時における熱
から前記前面板５Ａを保護すると同時にバルブ７
から出た光の一部が前記前面板５Ａを透過するの
を防止している。

前記ライセンスランプバルブ１に隣接して設け
られた他のランプ３の前面レンズ１９の一端部１
９ａ前記ライセンスカバー５の折曲片１５に溶着
等によつて固着されている。なお、２０はランプ
３のバルブ、２１は遮熱板、２２はソケツトであ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、このような構成からなる従来の車輛
用灯具においては、遮熱兼遮光板１８を鉄等の金
属板によつてＬ字状に形成し、その固定部１８Ａ
を灯具ボデイ４Ａの側壁１６内面に溶着、接着剤
等によつて固着しているものの、バルブ７の熱に
よつて加熱されると、接合強度が低下して側壁１
６から脱落する虞れがあり、また金属板で形成し
ているため走行時の振動に伴つて振動し、不快な
ビビリ音が発生するといつた問題点があつた。

したがつて、本考案では上述したような従来の
問題点を解決し、ライセンスカバーをライセンス
ランプバルブの熱から確実に保護し、また同バル
ブから出た光がライセンスカバーを透過するのを
防止すると共にビビリ音の発生を防止し得るよう
にした車輛用灯具を提供することを目的とするも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記目的を達成するために、ライセン
スプレートの一側に配設された灯具ボデイとライ
センスカバーとでライセンスランプ室を形成しこ
のランプ室内にライセンスランプバルブを収納配
置し、前記ライセンスカバーの側壁板に開口を設
け、この開口にライセンスレンズを取付けたライ
センスプレートランプと、このライセンスプレー
トランプに隣接して配置された異なつた機能を有
する他のランプとを備え、この他のランプの灯具
ボデイを耐熱性樹脂で形成すると共にその一側に
前記ライセンスランプ室内に挿入され前記ライセ
ンスカバーの前面板を保護する遮熱兼遮光板を一
体に延設したものである。

〔作用〕

本考案において遮熱兼遮光板はライセンスプレ
ートランプに隣接して設けられたランプの灯具ボ
デイに一体に形成され、別個、独立に製作する必
要がない。また合成樹脂製で、金属製と異なりビ
ビリ音の発生が少ない。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。

第１図は本考案に係る車輛用灯具の一実施例を
示す横断面図である。なお、図中第２図と同一構
成部品、部分に対しては同一符号を以つて示し、
その説明を省略する。同図において、本実施例は
ライセンスプレートランプ１の灯具ボデイ４Ａ
と、隣接する他のランプ３の灯具ボデイ４Ｂとを
別個独立に形成し、該灯具ボデイ４Ｂのライセン
スプレート側の側壁１７の外側面にライセンスカ
バー５の前面板５Ａを保護する遮熱兼遮光板３０
を一体に延設し、ライセンスランプ室６に挿入し
たものである。この場合、前記灯具ボデイ４Ｂは
不透明で耐熱性に優れた樹脂材料によつて形成さ
れ、遮熱兼遮光板３０の基端部表面に前記ライセ
ンスカバー５の固定片１５が挿入固定される嵌合
溝３１が設けられ、基端部裏面に前記灯具ボデイ
４Ａの側壁１６の前端部が溶着されている。前記
嵌合溝３１は前記灯具ボデイ４Ａの表面周縁部に
設けられている嵌合溝１３と連通する。

なお、ライセンスカバー５の遮熱兼遮光板３０
を該カバー５に直接設けず、灯具ボデイ４Ｂに設
けた理由は、オーバーハング部を構成し型抜きが
困難になるからである。

かくしてこのような構成からなる車輛用灯具に
おいては、灯具ボデイ４Ｂに遮熱兼遮光板３０を
一体に設けているので、部品点数および取付け工
数を節約でき、しかも振動等により脱落するとい
つた虞れが全くない。また、遮熱兼遮光板３０は
合成樹脂製であるため、従来の金属製のものと比
較してビビリ音を発生することが少ない。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案に係る車輛用灯具によ
れば、横付き型のライセンスプレートランプに隣
接して設けられた他のランプの灯具ボデイを耐熱
性樹脂で形成すると共にその一側壁に遮熱兼遮光
板を一体に延設し、前記ライセンスプレートラン
プの内部に挿入位置させ、ライセンスカバーの前
面板をライセンスランプバルブから保護するよう
にしたので、部品点数を節約できるとともに取付
け工数を節約することができる。

また、遮熱兼遮光板は樹脂材料によつて製作さ
れるものであるため、金属製と比較してビビリ音
の発生が少ないなど、その実用上の効果は大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車輛用灯具の一実施例を
示す横断面図、第２図は車輛用灯具の従来例を示
す横断面図である。 １……ライセンスプレートランプ、２……ライ
センスプレート、３……他のランプ、４Ａ，４Ｂ
……灯具ボデイ、５……ライセンスカバー、５Ａ
……前面板、５Ｂ……側壁板、６……ライセンス
ランプ室、７……ライセンスランプバルブ、１０
……開口、１１……ライセンスレンズ、１６，１
７……側壁、３０……遮熱兼遮光板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ライセンスプレートの一側に配設された灯具ボ
   デイとライセンスカバーとでライセンスランプ室
   を形成し、このランプ室内にライセンスランプバ
   ルブを収納配置し、前記ライセンスカバーの側壁
   板に開口を設け、この開口にライセンスレンズを
   取付けたライセンスプレートランプと、このライ
   センスプレートランプに隣接して配置された異な
   つた機能を有する他のランプとを備え、この他の
   ランプの灯具ボデイを耐熱性樹脂で形成すると共
   にその一側に前記ライセンスランプ室内に挿入さ
   れ前記ライセンスカバーの前面板を保護する遮熱
   兼遮光板を一体に延設したことを特徴とする車輛
   用灯具。