JPH0342228Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は内倒し窓のヒンジ装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来の内倒し窓のヒンジ装置は、ストツパーに
より窓障子を室内側の斜上方位置までしか開放で
きなかつた。そのため室内の換気を十分に行うこ
とができない。又、窓ガラスの外面の拭掃除がや
りにくいという不具合があつた。この不具合を解
消するものとしてストツパー部を解除して180゜開
けることができる特公昭60−31994号公報に示さ
れるものが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、これによると、ストツパー部と窓枠の
表面とが常時当接することにより窓障子をささえ
ているためサツシ枠にキズが付き、、サツシ枠が
さびる恐れがある。又、窓障子を全開する時、片
方の手で窓障子を押さえながらもう一方の手でス
トツパー部を解除して窓障子を開閉しなければな
らないので操作性が悪い。

故に本考案は窓障子の全開閉時の操作性向上を
技術的課題とするものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 上記技術的課題を解決するために本考案におい
て講じた手段は、窓枠と、該窓枠に固定され上下
方向に延在した長穴が形成された固定ヒンジプレ
ートと、該ヒンジプレートに前記長穴を介して上
下スライド自在且つ回動自在に支持された可動ヒ
ンジプレートと、該可動ヒンジプレートに固定さ
れ前記窓枠内に配置されると共に前記可動ヒンジ
プレートの回動又は摺動回動により前記窓枠内よ
り離脱可能な窓障子と、前記固定ヒンジプレート
に前記長穴に沿つて形成され前記窓障子を所定角
回動した離脱状態で保持する第１ストツパーと、
前記固定ヒンジプレートの前記長穴上端部付近に
前記長穴に対して略直交して形成され前記窓障子
を所定角スライド回動した離脱状態で保持する第
２ストツパーとを有する内倒し窓のヒンジ装置を
構成したことである。

（作用） 上記技術的手段は次のように作用する。すなわ
ち窓障子を開けると第１ストツパーにより所定の
角度で保持される。更に窓障子を持ち上げると窓
障子に固定されている可動ヒンジプレートが固定
プレートの長穴内を上端部に向かつてスライドす
るため、第１ストツパーははずれ、第２ストツパ
ーによつて保持される。これにより窓障子の全開
閉時の操作性を向上することができる。

（実施例） 本考案の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。第１図において内倒し窓１は、窓枠２に窓
障子３をヒンジ装置４を介して室内側に回動可能
に取り付けて構成されている。更に、窓枠２の上
部には、窓障子３を閉止位置に固定するために周
知のロツク装置５が設けられている。

ヒンジ装置４は第２図に示されるように、固定
ヒンジプレート１０と可動ヒンジプレート２０か
らなる。可動ヒンジプレート２０の下部には軸穴
２２が設けてある。更に可動ヒンジプレート２０
の室内側の側部２１は下部から上部に向かつて室
内側に傾斜している。又室外側の側部は直角に折
れ曲がつており取付け部２３が形成されている。
この取付け部２３には、ビス穴２４が設けてあ
る。固定ヒンジプレート１０の略中央には長穴１
３が上端部から下端部にかけて設けてある。更に
固定ヒンジプレート１０の室内側の側部には第１
ストツパー１１と第２ストツパー１２が夫々一体
的に設けられている。又、室外側の側部にはビス
穴１４が設けてある。この固定ヒンジプレート１
０の長穴１３内に段差のついた軸３０により可動
ヒンジプレートが長穴１３内をスライド可能にか
しめ固着されている（第３図）。更に固定ヒンジ
プレート１０はビス穴１４を介して窓枠２にビス
にて固定されている。又、可動ヒンジプレート２
０はビス穴２４を介して窓障子３にビスにて固定
されている。

次に作動について説明する。第４図は内倒し窓
１が閉まつている状態である。この状態から第５
図に示すように可動ヒンジプレート２０つまり窓
障子３を軸３０を中心に室内側へ回動させ、第１
ストツパー１１と可動ヒンジプレート２０の室内
側の側部２１とを当接させる。これにより内側の
側部２１の傾斜角度だけ窓障子３を開けることが
できる。更に第６図に示すように窓障子３を上に
引き上げると軸３０は固定ヒンジプレート１０の
長穴１３内をスライドする。更に長穴１３の上端
部で軸３０を中心に窓障子３を室内側へ回動させ
第２ストツパー１２と可動ヒンジプレート２０の
室内側の側部２１と当接させる。これにより窓障
子を90゜開けた状態に保持することができる。尚、
第２ストツパーのヒンジプレート２０の側部２１
に対する角度を90゜以上傾斜させる構成にすれば
更に窓障子を開けることができる。

（考案の効果） 本考案は窓枠と、該窓枠に固定され上下方向に
延在した長穴が形成された固定ヒンジプレート
と、該ヒンジプレートに前記長穴を介して上下ス
ライド自在且つ回動自在に支持された可動ヒンジ
プレートと、該可動ヒンジプレートに固定され前
記窓枠内に配置されると共に前記可動ヒンジプレ
ートの回動又は摺動回動により前記窓枠内より離
脱可能な窓障子と、前記固定ヒンジプレートに前
記長穴に沿つて形成され前記窓障子を所定角回動
した離脱状態で保持する第１ストツパーと、前記
固定ヒンジプレートの前記長穴上端部付近に前記
長穴に対して略直交して形成され前記窓障子を所
定角スライド回動した離脱状態で保持する第２ス
トツパーとを有する内倒し窓のヒンジ装置を構成
したので下記のように実用上多大な効果を奏す
る。

第１ストツパー及び第２ストツパーが固定ヒ
ンジプレートに一体的に設けてあるため、窓枠
の表面とストツパーが当接して窓障子をささえ
ることがないので窓枠の表面にキズが付くこと
はない。

第２ストツパーを設けたことにより窓障子が
壁等に当たる前に窓障子を保持することができ
るので窓障子が壁に当たりガラスが割れること
はない。

窓障子を全開にすることができるので掃除が
やりやすい。

固定と可動の各ヒンジプレートで構成される
のでヒンジ装置の構成が簡単である。

窓障子を全開するための操作は常に窓障子を
引き上げて窓内側へ倒すだけなので、片手でも
出来、操作性が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は内倒し窓の斜視図、第２図は本考案に
よるヒンジ装置の分解斜視図、第３図はヒンジ装
置の組立て斜視図、第４図は窓障子を閉じた状態
を表わす側面図、第５図は窓障子を所定角度だけ
室内側に倒した状態を表わす側面図、第６図は窓
障子を90゜室内側に倒した状態を表わす側面図で
ある。 １……内倒し窓、２……窓枠、３……窓障子、
４……ヒンジ装置、５……ロツク装置、１０……
固定ヒンジプレート、１１……第１ストツパー、
１２……第２ストツパー、１３……長穴、１４，
２４……ビス穴、２０……可動ヒンジプレート、
２２……軸穴、２３……取付け部、３０……軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠と、該窓枠に固定され上下方向に延在した
   長穴が形成された固定ヒンジプレートと、該ヒン
   ジプレートに前記長穴を介して上下スライド自在
   且つ回動自在に支持された可動ヒンジプレート
   と、該可動ヒンジプレートに固定され前記窓枠内
   に配置されると共に前記可動ヒンジプレートの回
   動又は摺動回動により前記窓枠内より離脱可能な
   窓障子と、前記固定ヒンジプレートに前記長穴に
   沿つて形成され前記窓障子を所定角回動した離脱
   状態で保持する第１ストツパーと、前記固定ヒン
   ジプレートの前記長穴上端部付近に前記長穴に対
   して略直交して形成され前記窓障子を所定角スラ
   イド回動した離脱状態で保持する第２ストツパー
   とを有する内倒し窓のヒンジ装置。