JPH0342008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は婦人用の和服に使用する袋帯に関する
ものである。

(ロ) 従来の技術及び本考案が解決しようとする問
題点 従来、婦人の和服の着付時に袋帯を使用する場
合には、袋帯の全長の約４分の２を帯幅の方向に
二つに折り重ね、この部分を身体に巻き付けて結
び付け残りの４分の２を二つ折りにし、この時生
ずる余剰部分の帯端と共に背中に重ね、その上部
の折り曲げ部の内側に帯揚紐を差し通しこの帯揚
紐の端部を身体の前側で結び、二つ折りにして背
中に重ねた部分即ち業者の所謂御太鼓と云う部分
の下部を僅かに内側に折り曲げ、この内側に折り
曲げた部分と御太鼓となる部分との間に胴に巻き
付けた袋帯の下端即ち業者の所謂手と云う部分を
差し込み、この差し込んだ部分を帯締により身体
に締め付けるものであるが、この種の袋帯を使用
するときは帯締が容易に行なわれず又、締め揚げ
た状態が完全に行なわれない為形崩れをし易い欠
点があるので、本考案は帯締を容易にすると共に
形崩れが起らない様にしたものである。

(ハ) 問題点を解決する為の手段 本考案は帯締を容易にする為袋帯の一端に袋帯
の全長の約４分の１の長さを折り重ね、この折り
重ね部分の中心より稍々右側寄りに両端を帯幅の
方向に突出させて仮紐を取付けることにより上記
の様な欠点をなくしたものである。

(ニ) 実施例及び作用 実施の一例を示せば下記の通りである。

図中１は袋帯。

２は袋帯１を身体に巻き付ける部分で図面中、
点線の部分を境として二つに折り重ねその開口部
を上方に向けて身体に巻き付けるものである。

３は袋帯１の一端を袋帯の全長の約４分の１の
長さで折り重ねた部分。

４は袋帯の全長の約４分の１の長さに折り重ね
た部分３に帯端５を残して、その左側の中心より
稍々右寄りの位置に帯幅の方向に取付けた仮紐。

６は仮紐４を境として折り重ねた袋帯の御太鼓
となる部分。

７は帯揚紐。

８は二重太鼓。

９は身体に巻き付けた袋帯１の下端即ち手。

１０は帯締である。

本考案は上記の様に構成されているので今、袋
帯１を締める場合には仮紐４の両端を身体の前側
で結び合せながら御太鼓の部分６を背中に重ね合
せて安定させた後、御太鼓の部分６の下部を御太
鼓の部分の内側に折り曲げ、この折り曲げた部分
と御太鼓の内側との間に身体に巻き付けた袋帯の
下端即ち業者の所謂手９となる部分を差し込み、
この部分を帯締１０により締め付けながら身体に
結び付ければ極めて簡単に二重太鼓に袋帯を締め
ることが出来るものである。

(ホ) 考案の効果 従来、袋帯を締める部分には胴に巻き付けた袋
帯の残りをの部分を二つに折つて背中に重ね、そ
の折り曲げ部分の内側に御太鼓の形をととのえな
がら帯揚紐を差し通したものであるが、この部分
は見にくい部分だけに感にたよつて差し通さなけ
ればならず又、例え通したとしても二つ折りにし
て背中に重ねた部分即ち御太鼓の部分が正確に重
なり合ない時は重なり合さる迄の作業に煩わしさ
が伴なう欠点があるが、本考案によるときは仮紐
を胴部に締め付けるだけで御太鼓の部分は正確に
背中に重なるから、この正確に重なつた御太鼓の
下部を内側に折り曲げ、この折り曲げた部分と御
太鼓の内側に袋帯の手の部分を差し入れてからこ
の部分に差し通した帯締により身体に締め付ける
だけで袋帯の装着が出来るから、帯締の為に大き
な労力を必要とすることなく簡単に然も敏速に行
うことが出来る特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第一図は袋帯の一端を袋帯の全長の約４分の１
の長さに折り重ね、且仮紐の取付位置を示す平面
図。第二図は仮紐を境にして折り曲げた御太鼓と
なる部分の平面図。第三図は袋帯を装着した状態
を示す斜面図である。 図中、１は袋帯、２は袋帯の身体に巻き付ける
部分、３は折り重ね部分、４仮紐、５は帯端、６
は袋帯の御太鼓となる部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 袋帯の一端に袋帯の全長の約４分の１の長さを
   折り重ね、この折り重ねた部分の中心より稍々右
   側寄りに両端を帯幅の方向に突出させて仮紐を取
   付けてなる袋帯。