JPH0341972Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、衝突時のエネルギを吸収するエネル
ギ吸収式ステアリング装置のステアリングコラム
支持装置に関する。

従来の技術 従来のこの種のステアリングコラム支持装置で
は、ブレークアウエイブラケツトは、幅方向中央
部においてステアリングコラムの上部の外周に固
定され、両端においてボデー側の部材としてのパ
ネルにカプセルなどを介して結合されており、衝
突時にはカプセルがせん断されて、パネルとブレ
ークアウエイブラケツトとの結合が解除されるよ
うになつている。したがつて両側のカプセル間に
おいてはパネルとブレークアウエイブラケツトと
の間に間隙が存在し、かつブレークアウエイブラ
ケツトの支持スパン、すなわち両側のカプセル間
の距離が長くなるために、ステアリングコラムが
振動し易く、これがステアリング装置の不快な振
動の原因となる。

実開昭59−91962号は、両側のカプセルの間の
範囲においてブレークアウエイブラケツトとボデ
ー側の部材との間にころ部材を圧接状態で介在さ
せ、ボデー側の部材に対するブレークアウエイブ
ラケツトの振動を抑制することを開示する。しか
しながらころ部材を新たに付加する必要があり、
またころ部材は通常時、すなわち非衝突時におい
てもころがり易く、これを回避するためにはころ
ケースが必要となり、構成が複雑になつて不利で
ある。

本考案が解決しようとする問題点 本考案の目的は、エネルギ吸収式ステアリング
装置におけるステアリングコラム支持装置におい
て、構成を複雑にすることなく、ステアリングコ
ラムの振動を抑制することである。

問題点を解決するための手段 このような目的を達成するために本考案によれ
ば、パネルのようなボデー側の部材から離れて延
びるブレークアウエイブラケツトの対向部分、お
よびボデー側の部材の一方には、他方の方へ突出
してそれに当接する突部が設けられる。

対向部分には、ブレークアウエイブラケツト両
端部としての張出し部分と、中央部のＵ字状部分
の開口側を補強する補強部分とが含まれる。

作 用 ブレークアウエイブラケツトの対向部分は、ボ
デー側の部材への結合個所から離れた個所におい
て大きく振動する傾向がある。突部はこのような
個所においてブレークアウエイブラケツトの対向
部分をボデー側の部材に支持し、対向部分の振動
を抑え、ステアリング装置の振動を抑える。

考案の効果 このように本考案によれば、ブレークアウエイ
ブラケツトの対向部分あるいはボデー側の部材に
設けられた突部によりステアリングコラムの振動
が抑制され、突部の構成は非常に簡単であるの
で、ステアリングコラムの振動を抑制するための
構成を簡単にすることができる。

実施例 本考案を図示の実施例について説明する。

第３図はステアリングコラム支持装置を含む所
定範囲を示している。ステアリングホイール１０
はステアリングシヤフト１２の上端に固定され、
ステアリングコラム１４は、ステアリングシヤフ
ト１２を回転可能に支持するとともに、ステアリ
ングシヤフト１２を包囲している。ブレークアウ
エイブラケツト１６は、ステアリングコラム１４
に固定され、ボルト１８およびカプセル２０を介
してボデー側の部材としてのインストルメントパ
ネル２２に結合される。リインフオースメント２
４は、インストルメントパネル２２の内側に固定
されており、インストルメントパネル２２を補強
する。

第１図はステアリングシヤフト１２の軸線方向
上方からステアリングコラム支持装置を示した図
であり、ブレークアウエイブラケツト１６は、ス
テアリングシヤフト１２を内側に受けてステアリ
ングシヤフト１２に固定されているＵ字状部分２
６と、Ｕ字状部分２６の幅方向両端から両側へ張
出している張出し部分２８と、張出し部分２８に
対して一直線状に延びてＵ字状部分２６の開口側
の端を結合しＵ字状部分２６を補強する補強部分
３０とを有している。張出し部分２８と補強部分
３０とはインストルメントパネル２２から少し離
れて、インストルメントパネル２２に対してほぼ
平行に延びている。カプセル２０は、張出し部分
２８の切欠き内に挿入された後、カプセル２０内
に注入された樹脂により張出し部分２８に固定さ
れる。ボルト１８はカプセル２０を貫通してブレ
ークアウエイブラケツト１６をインストルメント
パネル２２に締付ける。衝突時では、カプセル２
０内の樹脂が破断して、ブレークアウエイブラケ
ツト１６とインストルメントパネル２２との結合
が解除される。

第１図の実施例では、Ｕ字状部分２６側の張出
し部分２８の端に、インストルメントパネル２２
の方へ突出してインストルメントパネル２２に接
触する突部３２が設けられる。第４図は突部３２
が設けられていないステアリングコラム支持装置
のブレークアウエイブラケツト１６の振動（二点
鎖線で図示）を示している。Ｕ字状部分２６と張
出し部分２８との境界個所Ａに大きな振動が生
じ、インストルメントパネル２２の変位は非常に
小さい。したがつて第１図のように個所Ａに突部
３２を設け、突部３２により個所Ａをインストル
メントパネル２２に支持することにより、個所Ａ
の振動、したがつてステアリングコラム１４およ
びステアリングホイール１０の振動が大幅に抑制
される。

第２図の実施例では、個所Ａに対応するインス
トルメントパネル２２の位置に、張出し部分２８
の方へ突出してそれに接触する突部３４が設けら
れる。突部３４は第１図の突部３２と同様に、張
出し部分２８の個所Ａをインストルメントパネル
２２に支持する機能を有し、個所Ａの振動を抑制
する。

ブレークアウエイブラケツト１６の振動部分を
インストルメントパネル２２に支持して振動を抑
制する突部は、補強部分３０の範囲において、イ
ンストルメントパネル２２あるいは補強部分３０
に接触するように、補強部分３０あるいはインス
トルメントパネル２２に設けることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の構成図、第２図は本
考案の他の実施例の構成図、第３図はステアリン
グコラム支持装置を含む所定範囲におけるステア
リングコラム支持装置を示す図、第４図は突部が
設けられていないステアリングコラム支持装置に
おけるブレークアウエイブラケツトの振動を示す
図である。 １４……ステアリングコラム、１６……ブレー
クアウエイブラケツト、２２……インストルメン
トパネル、２８……張出し部分、３０……補強部
分、３２，３４……突部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ステアリングコラムの外周に固定されている
   ブレークアウエイブラケツトが、ボデー側の部
   材から離れて対向的に延びる対向部分を有し、
   かつこの対向部分の両端においてボデー側の部
   材に結合されているステアリングコラム支持装
   置において、ブレークアウエイブラケツトの対
   向部分およびボデー側の部材の一方には、他方
   の方へ突出してそれに当接する突部が設けられ
   ていることを特徴とする、ステアリングコラム
   支持装置。 ２ ブレークアウエイブラケツトの対向部分に
   は、両端部としての張出し部分と、中央部のＵ
   字状部分の開口側を補強する補強部分とが含ま
   れていることを特徴とする、実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のステアリングコラム支持装
   置。