JPH0341750B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ヒートポンプ式空気調和機における
暖房運転時の除霜装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 ヒートポンプ式空気調和機の室外側熱交換器
は、暖房運転では蒸発器となり、その運転状態に
よつては霜が付着する。その霜が増大すると、空
気の流通を阻害し熱の汲み上げが少なくなり、暖
房能力が低下する。

そのため、除霜を行なうのであるが、除霜方法
にも種々あり、そのひとつとしてホツトガスバイ
パス法があげられる。

従来のホツドガスバイパス法を組み込んだ冷凍
サイクル図を第３図に示す。

同図において、ａは圧縮機、ｂは四方弁、ｃは
室内側熱交換器、ｄは第１絞り装置、ｅは室外側
熱交換器、ｆは第２絞り装置、ｇは電磁開閉弁、
ｈは除霜センサーである。

暖房運転時は上記冷凍サイクルにおいて電磁開
閉弁ｇが閉成しているため冷媒は、図中実線の矢
印の如く流れる。運転時間が経過し、室外側熱交
換器ｅの着霜が進行し、除霜センサーｈが除霜条
件を検出すると、電磁開閉弁ｇが閉成して冷媒は
図中点線の矢印の如く室内側熱交換器ｃへ流れる
冷媒とそのまま室外側熱交換器ｅへバイパスされ
る冷媒の２つに分岐され、室外側熱交換器ｅへバ
イパスされる冷媒は、ホツトガス冷媒であるた
め、この熱を利用し除霜を行なうようにしてい
る。

しかし、この構造であると、除霜時室外側熱交
換器ｅには、ホツトガス冷媒が流れるとともに、
室内側熱交換器ｃおよび第１絞り装置ｄを通り減
圧された低温低圧の冷媒が流れるため、両者の間
で熱交換が行なわれ、室外側熱交換器ｅの温度は
あまり上昇せず、除霜時間がかなり長時間必要と
なる。

ホツトガスが、バイパスされている間は、室内
側熱交換器ｃへ流れる冷媒量も減少するため暖房
能力は低下し、長時間この状態が続くことは、室
内温度の低下をもたらし、快適な居住空間が得ら
れないという欠点を有していた。

発明の目的 本発明は、上記従来の欠点を解消するもので、
ホツトガスバイパス時、除霜にかかる時間を短か
くし、室内温度の低下が小さい快適な居住空間を
作り出すことを目的とするものである。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は、圧縮機、
四方弁、室内側熱交換器、第１絞り装置、第１電
磁開閉弁、室外側熱交換器を環状に連結して、冷
凍サイクルの主回路を構成し、蓄熱材を収納し、
四方弁と室内側熱交換器とを連結する配管が貫通
した蓄熱層を圧縮機に拙速させて設け、室内側熱
交換器と第１絞り装置の間の配管と吸入管とを第
２絞り装置および第２電磁開閉弁を介し蓄熱層内
を貫通した配管で連結し、四方弁と室内側熱交換
器の間の配管と第１電磁開閉弁と室内側熱交換器
の間の配管とを第３絞り装置および第３電磁開閉
弁を介して連結したものにおいて、除霜運転時に
四方弁を暖房運転の状態にするとともに室外側送
風機を停止し、第１電磁開閉弁を閉、第２電磁開
閉弁を開、第３電磁開閉弁を開にする手段を有し
ている。この構成により、ホツトガスバイパス除
霜時間の短縮が可能となり、快適な居住空間を作
り出すことができるものである。

実施例の説明 以下、本発明をその一実施例を示す添付図面の
第１図、第２図を参考に説明する。

第１図は冷凍サイクルの構成を示すものであ
り、図中１は圧縮機、２は四方弁、３は室内側熱
交換器、４は室内側送風機、５は第１絞り装置、
６は第１電磁開閉弁、７は室外側熱交換器、８は
室外側送風機で、これらを順次連結することで周
知の冷凍サイクルの主回路を構成している。

１２は蓄熱材を収納した蓄熱層で、圧縮機１に
接触して設けられており、四方弁２と室内側熱交
換器３の間の配管が蓄熱層１２内を貫通してい
る。

また、室内側熱交換器３と第１絞り装置１５の
間の配管と吸入管１１とを第２絞り装置９と第２
電磁開閉弁１０を介し蓄熱層１２内を貫通した配
管で連結し、四方弁２と室内側熱交換器３の間の
配管と第１電磁開閉弁６と室外側熱交換器７の間
の配管とを第３絞り装置９および第３電磁開閉弁
１０を介して連結している。

更に、上述のヒートポンプ装置は、第２図に示
す制御回路によつて制御される。同図において、
１５は除霜スイツチ、１６はリレー、１７，２０
はリレーの逆接点、１８，１９はリレーの正接
点、６は第１電磁開閉弁、１０は第２電磁開閉
弁、１４は第３電磁開閉弁、２１は室外フアンモ
ータである。

上述の如く実施例は構成されており、暖房運転
時において室外側熱交換器７の着霜が進行する
と、その着霜状態を検知して、除霜スイツチ１５
がONされる。それによりリレー１６が励磁さ
れ、接点１７が開き第１電磁開閉弁６が非通電と
なり弁が閉じるとともに、接点１８，１９が閉じ
第２、第３電磁開閉弁１０，１４に通電され弁が
開く。

また、接点２０は開き、室外フアンモータ２１
が悲通電となり室外側送風機８が止まる。

したがつて、第１図に示すように冷媒は暖房運
転中、実線の如く流れるが、着霜が進行して除霜
スイツチがONされると冷媒は点線の如く流れ、
圧縮機１を吐出された高温のガス冷媒は、室内熱
交換器３へ流れる冷媒と第３電磁開閉弁１４、第
３絞り装置１３を通つて室外側熱交換器７へ流れ
る冷媒の２つに分流する。１３は室外側熱交換器
７へ分流する冷媒の量を調節する絞り装置であ
る。室内側熱交換器３を流れる冷媒と、室外側熱
交換器７を流れる冷媒は、第１電磁開閉弁６が閉
じているため、図中点線の如く独立して流れ、吸
入管１１で合流する。

つまり、室外側熱交換器７には、高温のガス冷
媒のみが流れ、しかも室外側送風機８が停止して
いるため、室外側熱交換器７に付着した霜を溶解
するのに要する時間は、従来のホツトガスバイパ
ス法に比べるとかなり短くなる。

また、室内側熱交換器３を通り放熱した冷媒は
第２絞り装置９で減圧膨張し、第２電磁開閉弁１
０を通り蓄熱層１２内を貫通した導管を流れる。
蓄熱層１２は暖房運転時吐出高温ガス冷媒が、内
部を貫通して流れるため、かなりの熱量が蓄熱材
に蓄えられており、この熱量と第２絞り装置９で
減圧された低温低圧の冷媒とが蓄熱層１２内で熱
交換し、吸入管１１へ合流する。したがつて、室
外側熱交換器７の除霜運転の影響を受けず、室内
放熱能力の低下も小さい。

ところで、蓄熱層１２を圧縮機１に接触して配
置しているため、日常の実暖房運転において夜間
停止時などの長時間停止による圧縮機１の温度低
下を少なくすることができ、寝込み立ち上がりな
どの特性が向上する。

発明の効果 上記実施例より明らかなように、本発明におけ
る空気調和機の除霜装置は、圧縮機、四方弁、室
内側熱交換器、第１絞り装置、第１電磁開閉弁、
室外側熱交換器を環状に連結して冷凍サイクルの
主回路を構成し、蓄熱材を収納し、四方弁と室内
側熱交換器とを連結する配管が貫通した蓄熱層を
圧縮機に接触させて設け、室内側熱交換器と第１
絞り装置の間の配管と吸入管とを第２絞り装置お
よび第２電磁開閉弁を介し蓄熱層内を貫通した配
管で連結し、四方弁と室内側熱交換器の間の配管
と第１電磁開閉弁と室外側熱交換器の間の配管と
を第３絞り装置および第３電磁開閉弁を介して連
結したものであり、除霜時、四方弁を暖房運転の
状態にするとともに室外側送風機を停心し、第１
電磁開閉弁を閉、第２電磁開閉弁を開、第３電磁
開閉弁を開にすることにより、室外側熱交換器に
高温ガス冷媒のみを流し、室外側送風機を停止す
ることにより、従来のホツトガスバイパス法に比
べ、除霜時間をかなり短くできるとともに、室内
側熱交換器を流れる冷媒は室外側熱交換器を通ら
ず、蓄熱層内を貫通し、ここで吸熱作用を行なう
ため室外側熱交換器の除霜の除霜運転の影響を受
けることなく、室内側放熱能力の低下も小さくで
き、除霜時における室内温度の低下の小さい快適
な居住空間を得ることができる。また、蓄熱層は
圧縮機に接触して配置されているため、夜間停止
時など長時間停止による圧縮機の温度低下も小さ
くでき、寝込み立ち上がり性能が向上するなど
種々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における空気調和機
の冷凍サイクル図、第２図は同空気調和機におけ
る除霜制御装置の概略電気回路図、第３図は従来
例を示す冷凍サイクル図である。 １……圧縮機、７……室外側熱交換器、３……
室内側熱交換器、８……室外側送風機、６……第
１電磁開閉弁、１２……蓄熱層、１０……第２電
磁開閉弁、１２……蓄熱層、１０……第２電磁開
閉弁、１５……除霜スイツチ、１４……第３電磁
開閉弁、１６……リレー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧縮機、四方弁、室内側熱交換器、第１絞り
   装置、第１電磁開閉弁、室外側熱交換器を環状に
   連結して冷凍サイクルの主回路を構成し、蓄熱材
   を収納し、四方弁と室内側熱交換器とを連結する
   配管が貫通した蓄熱層を圧縮機に接触させて設
   け、室内側熱交換器と第１絞り装置の間の配管と
   吸入管とを第２絞り装置および第２電磁開閉弁を
   介し蓄熱層内を貫通した配管で連結し、四方弁と
   室内側熱交換器の間の配管と第１電磁開閉弁と室
   外側熱交換器の間の配管とを第３絞り装置および
   第３電磁開閉弁を介して連結したものにおいて、
   除霜運転時に四方弁を暖房運転の状態とするとと
   もに室外側送風機を停止し、第１電磁開閉弁を
   閉、第２電磁開閉弁を開、第３電磁開閉弁を開に
   する手段を有する空気調和機の除霜装置。