JPH0340736B2 - - Google Patents

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JPH0340736B2
JPH0340736B2 JP57196715A JP19671582A JPH0340736B2 JP H0340736 B2 JPH0340736 B2 JP H0340736B2 JP 57196715 A JP57196715 A JP 57196715A JP 19671582 A JP19671582 A JP 19671582A JP H0340736 B2 JPH0340736 B2 JP H0340736B2
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JP
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meth
acrylate
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bis
coating
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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、樹脂成形体の基体表面を被覆するこ
とにより空気中における硬化特性に優れ、被膜の
表面硬度、耐引掻き性、耐摩耗性、可撓性、表面
光沢、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、耐候性ならび
に成形体基体表面との密着性などの被膜特性に優
れた被覆用硬化型樹脂組成物に関する。 一般に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの樹
脂成形体は、金属製品、ガラス製品などにくらべ
て軽量で耐衝撃性に優れているばかりでなく、安
価で成形加工が容易であるなどの種々の利点を有
しており、自動車、オートバイ、家庭用電化製
品、日用雑貨品、その他の多くの分野においてこ
れらの材質に代わつて広く使用されている。しか
し、これらの樹脂成形体基体は金属やガラス等に
くらべて表面硬度が低く、引掻きや摩擦に対して
も弱いために表面に傷が生じ易いという欠点があ
る。たとえば、成形体の部品の取次作業または輸
送作業、あるいは製品の使用中の接触、衝突、引
掻きなどにより表面に損傷を受易いなどの表面特
性に欠点があるためにこれらの成形体の利用が著
しく制限されている。 このような樹脂成形体基体表面の前述の欠点を
改善する方法として多くの提案がなされている。
そのほとんどはこれらの成形体の表面を架橋硬化
型樹脂からなる外被膜層で被覆する方法である。
これらの被膜形成要素のうちで、樹脂または樹脂
形成成分として具体的には、シリコーン系モノマ
ーまたはこれらの成分と種々の重合体との組成
物、メチロールメラミンと他の硬化成分とからな
る樹脂組成物、多官能性アクリル系カルボン酸エ
ステル誘導体またはこれと他の重合成分との組成
物などが提案されている。これらの被膜形成要素
からなる被膜層をポリオレフインなどの樹脂成形
体の基体表面に形成させても、該被膜層と樹脂成
形体の基体層との密着性が一般に良好でないの
で、これらの積層成形体から該被膜層が剥離し易
いという欠点がある。さらにこれらの欠点を改善
するために樹脂成形体基体層の表面に種々の処理
を施す方法も知られている。たとえばコロナ放電
による表面処理、プライマーによる表面処理など
が提案されている。しかし、表面処理を施しても
ポリオレフインなどの樹脂成形体の基体層と該架
橋硬化型樹脂からなる被膜層とを実用に耐え得る
ほど充分に密着性を向上させることは困難である
場合が多い。また、前記被膜形成要素のうちでシ
リコーン系の被膜形成要素は高価であり経済性に
劣るという欠点もある。 また、前記被膜形成要素のうちで、多官能性ア
クリル系カルボン酸エステル誘導体としては種々
のタイプの化合物が提案されている。たとえば、
アルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシアルキレングリコールのポリ(メ
タ)アクリレート、芳香族(フエノール性)ポリ
ヒドロキシル化合物のポリ(メタ)アクリレート
などの種々のタイプの化合物を被膜形成要素とし
て使用することが提案されている。これらの多官
能性アクリル系カルボン酸エステル誘導体を単独
で被膜形成要素として使用し、樹脂成形体の基体
表面に被膜を形成させても、これらの被膜は、硬
化の際の空気中における硬化速度などの硬化特性
に劣つたり、表面硬度、耐引掻き性、耐摩耗性、
可撓性、表面光沢、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、
耐候性および基体への密着性などの被膜特性のい
ずれかまたはこれらの多くの物性に劣ることが多
く、工業的規模の利用における要求を充分に満足
させることはできなかつた。また、これらの被膜
形成要素のうちの二種以上の化合物を組み合わせ
て使用することによつてこれらの欠点を改善しよ
うとする試みもなされているが、いずれもこれら
の欠点をある程度改良することはできても、ポリ
オレフインなどの樹脂成形体の基体表面に被覆す
る際には他の新たな難点があつた。 本発明者らは、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂な
どの樹脂成形体の基体表面に被覆することによ
り、硬化の際の硬化特性に優れかつ得られた被膜
特性に優れた被覆用組成物について鋭意検討を行
つた結果、ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート
(a)、特定量のアリーレンビス〔ポリオキシアルキ
レン(メタ)アクリレート(b)、特定の重合開始剤
及び特定の粒径のシリカ系充填剤(d)を含有する組
成物を使用すると前記目的を充足することを見出
し、本発明に到達した。本発明によれば、本発明
の被覆用硬化型樹脂組成物を樹脂成形体基体表面
に被覆して外被膜層を形成させると、硬化の際の
空気中における硬化速度などの硬化特性に優れ、
得られる被膜の表面硬度、耐引掻き性、耐摩耗
性、可撓性、表面光沢、耐熱性、耐水性、耐溶剤
性、耐候性および基体への密着性などの多くの被
膜特性が総括的に優れているという特徴を有して
いる。 本発明を概説すれば、本発明は、 (a) 1分子中に2個以上のアクリロイルオキシル
基またはメタクリロイルオキシル基を有するウ
レタン系ポリ(メタ)アクリレート、 (b) 該ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート(a)
100重量部に対して0を越えて1000重量部の範
囲にある、アリーレンビス〔ポリオキシアルキ
レン(メタ)アクリレート〕、および (c) 該ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合
物(a)および該アリーレンビス〔ポリオキシアル
キレン(メタ)アクリレート〕(b)の合計100重
量部に対して0.01乃至20重量部のヒドロキシア
ルキルフエニルケトン系光重合開始剤(c)、及び
該ウレタン系ポリメタ)アクリレート(a)および
該アリレーンビス〔ポリオキシアルキレン(メ
タ)アクリレート〕(b)の合計100重量部に対し
て0.5ないし200重量部の範囲の、粒径が1mμ
乃至1μで屈折率が1.4乃至1.6のシリカ系充填
剤、 を含有することを特徴とする樹脂被覆用組成物、
を要旨とするものである。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物に配合される
ウレタン系(ポリ)メタアクリレート化合物(a)
は、1分子中に1個以上のウレタン結合を有しか
つ2個以上のアクリロイルオキシル基またはメタ
クリロイルオキシル基を有する(メタ)アクリレ
ート系多官能性化合物である。具体的には、ヒド
ロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル
とジイソシアナート化合物との反応によつて得ら
れるウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合
物、ポリウレタンポリオールのポリ(メタ)アク
リレートからなるウレタン系ポリ(メタ)アクリ
レート化合物、ポリエステル系ポリウレタンポリ
オールのポリ(メタ)アクリレートからなるウレ
タン系ポリ(メタ)アクリレート化合物、などを
例示することができる。これらのウレタン系ポリ
(メタ)アクリレート化合物を構成するポリオー
ル成分単位は、脂肪族系ポリオール、脂環族系ポ
リオール、芳香族ポリオール、ポリオキシアルキ
レングリコール、ポリオキシアルカンポリオー
ル、アリーレンビス〔ポリオキシアルキレン〕ポ
リオール、ポリエステル系ポリオール、ポリウレ
タンポリオール、ポリウレアポリオール、ポリエ
ステル系ポリウレタンポリオールなどを例示する
ことができ、さらに具体的にはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、オクチレングリコー
ルグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、ジ
ブチレングリコール、ジヘキシレングリコール、
ジグリセン、ジトリメチロールプロパン、ジペン
タエリスリトール、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシブチレングリコール、シクロヘキシレ
ングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ
シクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフエニル)プロパン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフエニル)エタン、ビス(4−ヒド
ロキシフエニル)メタン、ビス(アクリロイルオ
キシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト、ビス(メタクリロイルオキシエチル)ヒドロ
キシエチルイソシアヌレート;前記種々の多価ア
ルコールのポリグリシジルエーテルの(メタ)ア
クリレート化物;前記種々の多価アルコール成分
単位とコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベ
リン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸、
イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、フタル酸、無水フタル酸、
トリメリツト酸、ピロメリツト酸などの多価カル
ボン酸成分単位とから形成されたポリエステルポ
リオール;前記種々のポリオール成分単位と後記
種々のジイソシアナート成分単位から形成される
ポリウレタンポリオール、などを例示することが
できる。また、これらのウレタン系ポリ(メタ)
アクリレート化合物を構成するジイソシアナート
成分単位は、脂肪族系ジイソシアナート、脂環族
系ジイソシアナート、芳香族系ジイソシアナート
のいずれの成分単位であつてもよく、もちろんこ
れらのジイソシアナート成分単位に相当するジニ
トリルのビスカーボネート化合物またはこれらの
ジイソシアナート成分単位に相当するビスカーバ
メイト化合物であつてもよい。構成成分のジイソ
シアナート成分単位として具体的には、トリメチ
レンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシ
アナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、オ
クタメチレンジイソシアナート、デカメチレンジ
イソシアナート、ドデカメチレンジイソシアナー
ト、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシア
ナート、3−イソシアナートメチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキシルイソシアナート、
4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナー
ト、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシル
イソシアナート)、フエニレンジイソシアナート、
トリレンジイソシアナート、ジフエニルメタンジ
イソシアナート、ビストリレンジイソシアナート
などを例示することができる。前記ポリウレタン
ポリオールとアクリル酸またはメタクリル酸とを
必要に応じて触媒の存在下に常法に従つて反応さ
せることによりポリウレタンポリオールのポリ
(メタ)アクリレートが得られ、同様に前記ポリ
エステル系ポリウレタンポリオールとアクリル酸
またはメタクリル酸とを反応させることによりポ
リエステル系ポリウレタンポリオールのポリ(メ
タ)アクリレートが得られる。 前記ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合
物のうちで、ヒドロキシル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルとジイソシアナート化合物との
反応によつて得られるウレタン系ポリ(メタ)ア
クリレート化合物を構成するヒドロキシル基を有
する(メタ)アクリル酸エステル成分単位として
ポリヒドロキシル基含有化合物と(メタ)アクリ
ル酸との反応物、エポキシ化合物と(メタ)アク
リル酸との反応物などを例示でき、具体的にはア
クリル酸2−ヒドロキシエチルメタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
アクリル酸グリシジルエーテルのアクリレート化
物、アクリル酸グリシジルエーテルのメタクリレ
ート化物、メタクリル酸グリシジルエーテルのア
クリレート化物、メタクリル酸グリシジルエーテ
ルのメタクリレート化物、グリセリンモノアクリ
レート、グリセリンモノメタクリレート、グリセ
リン−1,3−ジアクリレート、グリセリン−
1,3−ジメタクリレート、トリメチロールプロ
パンモノアクリレート、トリメチロールプロパン
モノメタクリレート、トリメチロールプロパンジ
アクリレート、トリメチロールプロパンジメタク
リレート、ペンタエリスリトールモノアクリレー
ト、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
トリメタクリレート、ジペンタエリスリトールモ
ノアクリレート、ジペンタエリスリトールモノメ
タクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリ
レート、ジペンタエリスリトールジメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、
ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジ
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタメタクリレート、ビス
(アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチル
イソシアヌレート、ビス(メタクリロイルオキシ
エチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、プ
ロピレングリコールジグリシジルエーテルのジア
クリレート化物、プロピレングリコールジグリシ
ジルエーテルのジメタクリレートのジメタクリレ
ート化物、グリセリン−1,3−ジグリシジルエ
ーテルのジアクリレート化物、グリセリン−1,
3−ジグリシジルエーテルのジメタクリレート化
物、グリセリントリグリシジルエーテルのトリア
クリレート化物、グリセリントリグリシジルエー
テルのトリメタクリレート化物、ペンタエリスリ
トールジグリシジルエーテルのジアクリレート化
物、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル
のジメタクリレート化物、ペンタエリスリトール
トリグリシジルエーテルのトリアクリレート化
物、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテ
ルのトリメタクリレート化物、2,2−ビス(4
−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシ
ジルエーテルのジアクリレート化物、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジ
グリシジルエーテルのジメタクリレート化物、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ンジグリシジルエーテルのジアクリレート化物、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ンジグリシジルエーテルのジメタクリレート化物
などを例示することができ、ジイソシアナート成
分単位としては前記例示の化合物を同様に例示す
ることができる。前記ウレタン系ポリ(メタ)ア
クリレート化合物(b)のうちでは、ジイソシアナー
ト構成成分単位として脂肪族系アルキレンジイソ
シアナート成分単位、脂環族系ジイソシアナート
成分単位を含有するウレタン系ポリ(メタ)アク
リレート化合物を使用すると、硬化被膜の色相、
耐候性、可焼性などが向上するようになるので好
ましい。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物に配合される
アリーレンビス〔ポリオキシアルキレン(メタ)
アクリレート〕(b)は、二価フエノール類のフエノ
ール性水酸基と2分子のポリオキシアルキレング
リコールとがエーテル結合の形成によつて結合し
たグリコール化合物のアクリル酸エステルまたは
メタクリル酸エステルである。該アリーレンビス
〔ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート〕
(b)を構成する二価フエノール類として具体的に
は、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビ
スフエノールA、ビスフエノールF、ビスフエノ
ールAD、4,4′−ジヒドロキシジフエニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルフイ
ド、4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン、
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフエニ
ル)メタン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフエニル)エタン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフエニル)
プロパンなどを例示することができる。該アリー
レンビス〔ポリオキシアルキレン(メタ)アクリ
レート〕(b)を構成するオキシアルキレン基として
具体的には、オキシエチレン基〔−O−CH2CH2
−〕、オキシプロピレン基〔−O−CH2CH(CH3
−〕、オキシブチレン基〔−O−CH2CH(C2H5
−〕などを例示することができ、これらの2種以
上の混合成分であつても差しつかえない。該アリ
ーレンビス〔ポリオキシアルキレン(メタ)アク
リレート〕に含まれるオキシアルキレン基の平均
数は通常2ないし40個、好ましくは2ないし20個
の範囲である。該アリーレンビス〔ポリオキシア
ルキレン(メタ)アクリレート〕の数平均分子量
は通常300ないし3000、好ましくは300ないし2000
の範囲である。該アリーレンビス〔ポリオキシア
ルキレン(メタ)アクリレート〕として具体的に
は、p−フエニレンビス〔ポリオキシエチレン
(メタ)アクリレート〕、m−フエニレンビス〔ポ
リオキシエチレン(メタ)アクリレート〕、O−
フエニレンビス〔ポリオキシエチレン(メタ)ア
クリレート〕、ビスフエノールAのビス〔ポリオ
キシエチレン(メタ)アクリレート〕、ビスフエ
ノールFのビス〔ポリオキシエチレン(メタ)ア
クリレート〕、p−フエニレンビス〔ポリオキシ
プロピレン(メタ)アクリレート〕、m−フエニ
レンビス〔ポリオキシプロピレン(メタ)アクリ
レート〕、ビスフエノールAのビス〔ポリオキシ
プロピレン(メタ)アクリレート〕、ビスフエノ
ールFのビス〔ポリオキシプロピレン(メタ)ア
クリレート〕などを例示することができる。該ア
リーレンビス〔ポリオキシアルキレン(メタ)ア
クリレート〕(b)の配合割合は、前記ポリエポキシ
化合物のポリ(メタ)アクリレート化合(a)100重
量部に対して0を越えて1000重量部の範囲にある
ことが必要であり、さらには5ないし700重量部
の範囲とくに20ないし500重量部の範囲にあるこ
とが好ましい。該アリーレンビス〔ポリオキシア
ルキレン(メタ)アクリレート〕(b)の前記ポリエ
ポキシ化合物のポリ(メタ)アクリレート化物(a)
100重量部に対する配合割合が1000重量部より多
くなると外被膜の表面硬度、耐摩耗性などが低下
するようになる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物に配合される
被膜形成要素成分(重合性単量体成分)は前記必
須の二成分のみからなる場合もあるが、さらにそ
の他の重合性単量体成分を加えて共重合させるこ
とも可能である。その他の重合性単量体成分とし
て、前記ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化
合物または前記アリーレンビス〔ポリオキシアル
キレン(メタ)アクリレート〕を製造する際の副
生物または製造中間体、たとえばウレタン系モノ
(メタ)アクリレート化合物、アリーレンビス
(ポリオキシアルキレン)グリコールのモノ(メ
タ)アクリレートなどの他に(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸−2−ヒドロキシエチルなどの(メタ)アクリ
ル酸エステルなどを例示することができる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物を樹脂成形体
の基体表面に塗布し、該組成物を架橋硬化させて
被膜を形成させるためにはこの組成物に重合開始
剤(c)を配合することが必要である。硬化方法とし
ては紫外線による硬化方法が採用でき、紫外線硬
化の際の光重合開始剤としてはヒドロキシアルキ
ルフエニルケトン系光重合開始剤が用いれ、特に
1−(4−イソプロピルフエニル)−2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−プロパン、1−フエニル−
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン、1
−(4−tert−ブチルフエニル)−2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−プロパン等が用いられる。こ
のような開始剤は、上記重合性成分(a)、及び(b)成
分に対しては光重合速度が速く後述するシリカ系
充填剤が組み合わせられると、大気中の酸素によ
る重合阻害作用を充分に解消する。該重合開始剤
(c)の配合割合は、前記ウレタン系ポリ(メタ)ア
クリレート化合物(a)および前記アリーレンビス
〔ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート〕
(b)の合計100重量部に対して0.01ないし20重量部
の範囲にあることが必要であり、さらには0.1な
いし10重量部の範囲にあることが好ましい。該重
合開始剤の配合割合が、前記ウレタン系ポリ(メ
タ)アクリレート化合物(a)および前記アリーレン
ビス〔ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレー
ト〕(b)の合計100重量部に対して0.01重量部より
少なくなると、該組成物の重合性が低下し、硬い
被膜が得られなくなり、また20重量部より多くな
ると、該組成物から得られる被膜が黄色に着色す
るようになる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物は、前記必須
三成分のみからなる組成物である場合もあるが、
さらに必要に応じて重合禁止剤、透明性の充填
剤、顔料、染料、溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤などの安定剤、けい光増白剤、メチル(メタ)
アクリレート、ポリエステルアクリレートなどの
(反応性)オリゴマー、およびポリメチルメタク
リレートなどのポリマー等の各種の添加剤を配合
することができる。これらの添加剤の配合割合は
適宜である。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物中には、それ
から得られる硬化被膜の透明性を維持する範囲及
び重合性を高める範囲で特定のシリカ系充填剤を
配合することができる。即ち、シリカ系充填剤の
粒径が1mμ乃至1μの範囲のものを用いること
が重要である。このような無機充填剤(d)を添加し
た場合には、前記特定の光重合開始剤(c)による速
やかな重合と相乗して塗布組成物全体の粘性を充
分に向上させる。特に前記範囲の粒径においては
表面積が大である塗布面において、チクソトロピ
ー的な効果が充分に作用し、組成物が基材上で擬
似硬化し、表層部での酸素の重合阻害作用が解消
され充分な組成物の重合が紫外線等によつて起こ
る。また、該被膜層を透明に維持するため、該微
粉末無機充填剤の屈折率が1.4乃至1.6、好ましく
は1.42乃至1.58に範囲である。このような微粉末
無機充填剤として具体的には無水シリカ、水和シ
リカ、ケイ砂等のシリカ系を例示することができ
る。また、これらの微粉末状無機充填剤の表面を
アルキルカルボン酸塩またはシランカツプラーや
チタンカツプラー、Cl2Si(CH32、アルコールな
どによつて表面処理したものも同様に使用でき
る。また、前記無機充填剤を水またはアルコール
中に懸濁させたコロイダルシリカ、メタノールシ
リカゾル、エタノールシリカゾル、イソプロパノ
ールシリカゾルなどを使用することもできる。こ
れらの微粉末状無機充填剤のうちでは、微粉末状
シリカを配合すると該外被膜層の表面硬度、耐引
掻き性および耐摩耗性が著しく向上しかつ透明性
および表面光沢を損うことがないのでとくに好ま
しい。これらの微粉末状無機充填剤の配合割合
は、前記ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化
合物(a)および前記アリーレンビス〔ポリオキシア
ルキレン(メタ)アクリレート(b)の合計100重量
部に対して通常0.5ないし200重量部、好ましくは
0.5ないし100重量部の範囲である。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物には、その塗
布作業性を向上させるために必要に応じて溶剤が
加えられ、溶液状態または懸濁状態に維持され
る。溶剤は該組成物を液体化または懸濁液化した
り、該組成物の粘度を調節したり、あるいは成形
物に対する濡れを向上させる目的でも使用され
る。溶剤として具体的には、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クメン、エチルベンゼン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、リグロ
イン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンな
どの炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、ブロモホルム、トリクレン、二塩化エ
チレン、パークレン、三塩化エタン、四塩化エタ
ン、二塩化プロピレン、クロロベンゼン、ブロモ
ベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールなどのアルコ
ール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ブ
チルエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテルなどのエーテル、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、カプロニトリルな
どのニトリル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチ
ル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチルなどのエステル等を例示する
ことができる。これらの有機溶剤の配合割合は、
前記ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合物
(a)および前記アリーレンビス〔ポリオキシアルキ
レン(メタ)アクリレート〕(b)の合計100重量部
に対して通常5ないし3000重量部、好ましくは10
ないし2000重量部の範囲である。 本発明の組成物において、前記必須成分、必要
に応じて加えられる無機または有機の充填剤、溶
剤、安定剤などの各種添加剤成分を配合した組成
物から溶液状組成物または懸濁液状組成物を調製
する方法としては、前述の原料混合物を調合し、
通常ロール、バンバリーミキサー、ボールミル、
アトライタ、ウイツパー、オークスミキサー、デ
イソルバー、ホモジナイザー、コロイドミル、サ
ンドミル、振動ミル、ミキサー、混合撹拌槽など
による混練混合法を例示することができ、これら
の方法によつて均一に溶解あるいは分散した組成
物が得られる。該溶液状組成物および懸濁液状組
成物を樹脂成形体の基体表面に塗布する方法とし
ては、刷毛塗り法、スプレー法、浸漬法、バーコ
ート法、ロールコーター法、スピンコーター法、
ゲルコーター法などの従来から公知の方法を採用
することができる。また、該塗膜を乾燥させる方
法としては、自然乾燥法、キヤリアガスによる強
制乾燥法、赤外線炉、遠赤外線炉、熱風炉を用い
た加熱乾燥法などを例示することができる。ま
た、前述の塗布を硬化させ、被膜を形成させる方
法としては、光とくに紫外線により重合架橋硬化
させる方法、熱により重合架橋硬化させる方法な
どを例示することができる。これらの重合架橋硬
化の方法のうちで、光硬化法では通常−10ないし
150℃、好ましくは5ないし130℃の温度で光照射
が実施され、その時間は通常1secないし1hr、好
ましくは1secないし10minである。また、熱硬化
法では硬化の際の温度は通常−10ないし150℃、
好ましくは5ないし130℃であり、硬化に要する
時間は通常0.05ないし10hr、好ましくは0.1ない
し8hrである。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物は、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂からなるいずれの成形体の基
体表面にも被覆することができる。該成形体の形
状はフイルム状、シート状、板状、曲面あるいは
凹凸を有する成形体、その他いかなる形状の成形
体であつても差し支えない。 該基体層を構成する熱可塑性樹脂として具体的
には、たとえば、α−オレフインの単独重合体ま
たはα−オレフインを主成分とする共重合体など
のポリオレフイン類、ポリアクリル酸エステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂などを例示することができる。こ
れらの熱可塑性樹脂のうちで、該積層成形体を構
成する基体樹脂層はポリオレフイン類、ポリアク
リル酸エステル樹脂またはポリカーボネート樹脂
であることが好ましい。前記ポリオレフイン類と
して具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセンなどのα−オレフ
インの単独重合体、前記α−オレフインの二種以
上の混合物からなる共重合体、または前記α−オ
レフインを主成分とし、かつ酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニルなど低級脂肪族カルボン酸ビニル、
アクリル酸メチル、アクリル酸の金属塩、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸の金属塩などのアク
リル系カルボン酸エステル、アクリル系カルボン
酸の塩などの他の成分を少量(たとえば、30モル
%以下)含有する共重合体などを例示することが
できる。これらのポリオレフイン類のうちでは、
結晶性を有するポリオレフイン類が通常使用され
る。前記ポリアクリル系カルボン酸エステル樹脂
として具体的には、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チルなどのアクリル系カルボン酸エステルモノマ
ーの単独重合体または共重合体を例示することが
できる。これらのポリアクリル系カルボン酸エス
テル樹脂のうちでは、ポリメタクリル酸メチルを
本発明の熱可塑性樹脂基体樹脂層に使用すること
が好ましい。前記ポリカーボネート樹脂として具
体的には、ビスフエノールA・ポリカーボネート
などを例示することができる。前記ポリエステル
樹脂として具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ビス
フエノールA・イソフタル酸、テレフタル酸共重
縮合体、オキシ安息香酸重縮合体などを例示する
ことができる。前記ポリアミド樹脂として具体的
には、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン
10、ナイロン12などをあげることができる。また
前記樹脂以外にもポリアセタールやポリスチレ
ン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、
ポリスルホン樹脂、ポリフエニレンオキサイド、
変性ポリフエニレンオキサイド、ポリフエニレン
サルフアイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂な
どを例示することができる。 該基体層を構成する熱硬化性樹脂として具体的
には、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリア
リルグリコールカーボネート樹脂などを例示する
ことができる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物で樹脂成形体
の基体表面を被覆する際には、該成形体の基体表
面に、種々の溶剤による洗浄、アルカリ水溶液に
よる洗浄、界面活性剤による洗浄、超音波による
洗浄、電解による洗浄、ブラスト処理、サンドブ
ラスト処理、酸またはアルカリによるエツチング
処理、フレーム処理、コロナ放電処理、アーク放
電処理、グロー放電処理、プラズマ放電処理、化
成処理などの種々の表面処理を施すことができ
る。また、前記成形体の基体表面に本発明の被覆
用硬化型樹脂組成物からなる外被膜層を積層する
際に、該基体層と該外被膜層との間にプライマー
からなる中間接着層を置いて三層積層体とするこ
とにより、両層間の密着性を向上させることも可
能である。基体層がポリオレフインである場合に
は、プライマーとしては、α,β−不飽和カルボ
ン酸、その酸無水物、そのエステルなどのα,β
−不飽和カルボン酸またはその誘導体成分がグラ
フトされた変性ポリオレフインが通常使用され
る。このように、必要に応じて表面処理またはプ
ライマー処理の施された樹脂成形体の基体層表面
に前述の方法によつて本発明の組成物が被覆さ
れ、硬化処理が施される。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物からなる被膜
が積層された樹脂成形体は種々の用途に利用され
る。具体的には、たとえば、採光板、スカイドー
ム、太陽熱温水器のパネル板、グローブボツクス
のパネル板、時計のガラス、メガネやカメラ、コ
ンタクトレンズなどの各種レンズ、光学プリズ
ム、血液バツク、コーヒーメーカーのシヤワード
ームやコーヒー入れ、水タンク、照明器のカバ
ー、プレヤーなどステレオ装置のカバー、各種メ
ーターの文字板やカバー、自動車のヘツドランプ
あるいはテールランプのカバーレベルセンサー、
ガラスの飛散防止用フイルムや離型フイルム、絶
縁フイルム、農業用フイルムなどの各種フイル
ム、光再生型のビデオデイスク、衣類乾燥機や電
気洗濯機、ドライヤー、油槽などの各種装置のの
ぞき窓、オートバイやジープ、モーターボートな
どの風防ガラス、自動車のガラス(フロントガラ
ス、リアウインドウ、オペラウインドウ、三角
窓、サンルーフ)、温室や家屋、水槽などの窓ガ
ラス、食器、鏡、シヨウ油瓶や化粧瓶などの各種
容器、リレーケース、ヒユーズボツクス、二輪車
のサイドカバーや泥よけ、フエンダー、カーテ
ン、スクリーン、テーブルクロス、防水防湿フイ
ルム、防水シート、絶縁フイルム、床タイル、床
シート、ドア、テーブル板、壁タイル、カウンタ
ートツプ化粧板、たな板、壁シート、壁紙、家
具、軽量壁板、食器、いす、バスタブ、便器、冷
蔵庫、壁パネル、給排水管、配線管、ダクトカー
テンロツド、雨どい、断熱材、塗膜防水材、幕、
窓枠、自動車のホイル、各種容器、自動車の内装
材、化粧台、フラワーボツクス、パーテイクルボ
ード、瓦、雨戸、シヤツター、防水パン、パイ
プ、配線材料、ギヤカム、つまみ、電磁弁枠、フ
アン、インパネ、バンパー、ブレーキなどがあげ
られる。以上の他にも、家電製品や自動車部品、
オートバイ部品、自動販売機部品、土木建築材
料、一般工業材料、事務情報機器、電気部品、包
装材料、スポーツ用具、医療器具、原子力関係部
品にも使用することができる。 次に本発明の実施例によつて具体的に説明す
る。なお明細書本文または実施例において評価は
次の方法で行つた。 (1) 屈折率 十分に乾燥した無機物を、屈折率が既知の液
体中に2wt%添加し、十分に分散させた後に目
視で透明性を調べる。最も透明であつた液体と
同じ屈折率とする。 (2) 表面光沢(グロス) JIS K 5400−1979中の60度鏡面光沢度に準
じて行つた。 (3) 光線透過率 JIS K 6714に準じて行つた。 (4) 密着性 JIS K 5400−1979中のゴバン目テストに準
じて行つた。判定は100個のゴバン目中、何個
が接着していたかで示す。 (5) 落砂摩耗 JIS T 8147−1975の方法に準じて800gの
炭化珪素質研削材を被膜上に落下させる。試験
前後の表面光沢(グロス)の差で耐摩耗性をあ
らわす。数字が小さいほど耐摩耗性がよい。 (6) テーバー摩耗 ASTM D−1044の方法に準じて、摩耗輪
CS−10、荷重500gで被膜上を1000回転させ
る。試験後の被膜の摩耗量で耐摩耗性をあらわ
す。摩耗量が少ないほど耐摩耗性が良い。 (7) 鉛筆硬度 JIS K 5651に準じて測定した。 (8) 可撓性 幅5mm、長さ10cmの短冊状の試験片を直径2
cmの円柱の外周にそつて折りまげ、被膜がひび
われるか、基体から剥離する時の角度で表わ
す。値が大きい方が可撓性が良い。 (9) 耐水性 40℃の純水中に試験片を240時間浸漬した後
に、外被膜層の外観および密着性を評価した。 (10) 耐熱性 80℃のギヤー式老化試験器に試験片を400時
間保持した後に外被膜層の外観および密着性を
評価した。 (11) 耐揮発油性 試験片を石油ベンジン中に室温下24時間浸漬
した後の外被膜層の外観および密着性を評価し
た。 (12) 耐ガソリン性 試験片をレギユラーガソリン中に室温下24時
間浸漬した後の外観および密着性を評価した。 (13) 耐ヒートサイクル性 試験片を80℃のエアーオーブン中に2時間保
持した後に、室温で1時間放置し、さらに−30
℃の低温室に2時間保持して、次に室温で1時
間放置する。このサイクルを10回くり返し、外
被膜層の外観の変化を目視で観察するとともに
密着性を評価した。 (14) 耐候性 試験片をサンシヤインウエザロメーター中に
400時間保持し、外被膜層の外観および密着性
を評価した。 なお、以下の参考例にウレタン系ポリアクリレ
ート化合物の合成例を示した。 実施例 1 成分(a)として下記に構造式を示すGMAHIを70
g、成分(b)としてBADEPを30g、更に重合開始
剤としてIHPを5g、を量計して1、1、1、−
トリクロロエタン100g中に混合し、この混合物
に撹拌下平均粒径が20mμ、屈折率が1.45の微粉
末シリカ(日本エアロジルKK製、商品名R−
972)を徐々に添化(使用量は表1に記載)し、
均一な分散物が得られるまで充分に撹拌した。 その後ステアタイトボールを充填したアトライ
ター(三井三池制作所製)前記混合物をを移し、
タンクを水で冷却しながらアジテーターを
150rpmで回転させ、3時間混合した。その後表
1に記載した量のn−ブタノールを添加し、アト
ライターから混合物を取り出し、被覆用組成物
〔A〕とした。 一方、ポリプロピレン(三井石油化学工業KK
製、商品名 三井石油化学ポリプロSJ−313)か
ら作製した射出角板(厚さ3mm)を1、1、1−
トリクロロエタンの蒸気に1分間晒し、その後室
温で1分間乾燥した後に、無水マレイン酸変性
PER(プロピレン含量67モル%、無水マレイン酸
含量6wt%)の15g/1のトルエン溶液〔B〕中
に射出角板を20秒間浸漬し、ゆつくりと引き上げ
た。室温で5分間乾燥した後、80℃で30分間加熱
乾燥を行つた。次いで上記被覆組成物〔A〕の中
に前記プライマー処理をしたポリプロピレン角板
を30秒間浸漬し、ゆつくり引き上げた後室温で1
分間、次いで60℃で5分間乾燥を行つた。この試
験片を1.5KW高圧水銀灯(120W/cm)下、15cm
の距離で紫外線を30秒間照射し、外被覆層を硬化
させた。この被覆性能を表1に示した。 上記略称名の構造式または正式名称 (2) BADEP 2,2−ビス(4−アクリロイルオキシエト
キシフエニル)プロパン (3) IHP 1−(4−イソプロピルフエニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−プロパン (4) BIE ベンゾインイソプロピルエーテル 実施例 2 (a)成分及び(b)成分の配合量を変えた他は実施例
1と同様に行つた。この被覆性能を表1に示し
た。尚実施例1及び2に於いては、耐水性、耐熱
性、耐揮発油性、耐ガソリン性及び耐ヒートサイ
クル性の評価を行つたが、外観は全て良好であ
り、密着性においても全て100であつた。 実施例 3 重合時間を変えた他は実施例1と同様に行つ
た。この被覆性能を表1に示した。 比較例 1 重合開示剤にBIE(ベンゾインイソプロピルエ
ーテル)を使用する他は実施例3と同様に行つ
た。この被覆性能を表1に示した。 比較例 2 充填剤を添加しなかつた他は実施例3と同様に
行つた。この被覆性能を表1に示した。 実施例 4 ポリ−4−メチル−1ペンテン(*1)の厚さ
3mmの射出成形シートを、無水マレイン酸変性
PER(無水マレイン酸含量7.7wt%)の15g/1
濃度の1、1、1−トリクロロエタン溶液中に10
秒間浸漬し、プライマー処理を行つた。室温で5
分間放置後、実施例2の被覆組成物中に10秒間浸
漬した。室温で1分間、次いで60℃で5分間乾燥
した後、実施例2と同様な方法でポリ−4−メチ
ル−1ペンテンの表面を被覆した試験片を作製し
た。結果を表2に示した。 実施例 5および6 実施例4において、基体ポリマーとしてポリ−
4−メチル−1ペンテンを使用する変わりに表2
に記載した厚さ3mmのポリマーシートを用いて表
2に記載した前処理を行つた他は実施例4に記載
した方法でポリマーの表面を被覆した試験片を作
製した。結果を表2に示した。 比較例 3乃至5 本発明の被覆用組成物で被覆していないポリ−
4−メチル−1−ペンテン、ポリカーボネート
(*2)、ポリメタクリレート(*3)の性能を表
2に示す。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 1分子中に2個以上のアクリロイルオキ
    シル基またはメタアクリロイルオキシル基を有
    するウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合
    物、 (b) 該ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート合物
    (a)100重量部に対して、5乃至1000重量部の範
    囲にある、アリーレンビス〔ポリオキシアルキ
    レン(メタ)アクリレート〕、 (c) 該ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合
    物(a)及び該アリーレンビス〔ポリオキシアルキ
    レン(メタ)アクリレート〕(b)の合計100重量
    部に対して0.01乃至20重量部の範囲のヒドロキ
    シアルキルフエニルケトン系光重合開始剤及
    び、 (d) 該ウレタン系ポリ(メタ)アクリレート化合
    物(a)及び該アリーレンビス〔ポリオキシアルキ
    レン(メタ)アクリレート〕(b)の合計100重量
    部に対して0.5ないし200重量部の範囲の粒径が
    1mμ乃至1μで、屈折率が1.4乃至1.6のシリカ
    系充填剤を含有することを特徴とする被覆用硬
    化型樹脂組成物。
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