JPH0413391B2 - - Google Patents

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JPH0413391B2
JPH0413391B2 JP57166469A JP16646982A JPH0413391B2 JP H0413391 B2 JPH0413391 B2 JP H0413391B2 JP 57166469 A JP57166469 A JP 57166469A JP 16646982 A JP16646982 A JP 16646982A JP H0413391 B2 JPH0413391 B2 JP H0413391B2
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JP
Japan
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meth
poly
parts
coating
weight
Prior art date
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Application number
JP57166469A
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English (en)
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JPS5956462A (ja
Inventor
Takeshi Sakashita
Hajime Inagaki
Akira Todo
Takayuki Nakano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP16646982A priority Critical patent/JPS5956462A/ja
Publication of JPS5956462A publication Critical patent/JPS5956462A/ja
Publication of JPH0413391B2 publication Critical patent/JPH0413391B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、樹脂などの成形体の基体表面を被覆
することにより、空気中における硬化特性に優
れ、被膜の表面硬度、耐引掻き性、耐摩耗性、可
撓性、表面光沢、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、耐
候性ならびに成形体基体表面との密着性などの被
膜特性に優れた被覆用硬化型樹脂組成物に関す
る。 一般に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの成
形体は、金属製品、ガラス製品などにくらべて軽
量で耐衝撃性に優れているばかりでなく、安価で
成形加工が容易であるなどの種々の利点を有して
おり、自動車、オートバイ、家庭用電化製品、日
用雑貨品、その他の多くの分野においてこれらの
材料に代わつて広く使用されている。しかし、こ
れらの樹脂などの成形体基体は金属やガラス等に
くらべて表面硬度が低く、引掻きや摩擦に対して
も弱いために表面に傷が生じ易いという欠点があ
る。たとえば、成形体の部品の取付作業または輸
送作業あるいは製品の使用中に接触、衝突、引掻
きなどにより表面に損傷を受易いなどの表面特性
に欠点があるためにこれらの成形体の利用が著し
く制限されている。 このような樹脂などの成形体基体表面の前述の
欠点を改善する方法として多くの提案がなされて
いる。そのほとんどはこれらの成形体の表面を架
橋硬化型樹脂からなる外被膜層で被覆する方法で
ある。これらの被膜形成要素のうちで、樹脂また
は樹脂形成成分として具体的には、シリコーン系
モノマーまたはこれらの成分と種々の重合体との
組成物、メチロールメラミンと他の硬化成分とか
らなる樹脂組成物、多官能性アクリル系カルボン
酸エステル誘導体またはこれと他の重合成分との
組成物などが提案されている。これらの被膜形成
要素からなる被膜層をポリオレフインなどの樹脂
成形体の基体表面に形成させても、該被膜層と樹
脂成形体の基体層との密着性が一般に良好でない
ので、これらの積層成形体から該被膜層が剥離し
易いという欠点がある。さらにこれらの欠点を改
善するために樹脂成形体基体層の表面に種々の処
理を施す方法も知られている。たとえばコロナ放
電による表面処理、プライマーによる表面処理な
どが提案されている。しかし、表面処理を施して
もポリオレフインなどの樹脂成形体の基体層と該
架橋硬化型樹脂からなる被膜層とを実用に耐え得
るほど充分に密着性を向上させることは困難であ
る場合が多い。また、前記被膜形成要素のうちで
シリコーン系の被膜形成要素は高価であり経済性
に劣るという欠点もある。 また、前記被膜形成要素のうちで、多官能性ア
クリル系カルボン酸エステル誘導体としては種々
のタイプの化合物が提案されている。たとえば、
アルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシアルキレングリコールのポリ(メ
タ)アクリレート、芳香族(フエノール性)ポリ
ヒドロキシル化合物のポリ(メタ)アクリレート
などの種々のタイプの化合物を被膜形成要素とし
て使用することが提案されている。これらの多官
能性アクリル系カルボン酸エステル誘導体を単独
で被膜形成要素として使用し、たとえば樹脂成形
体の基体表面に被膜を形成させても、これらの被
膜は硬化の際の空気中における硬化速度などの硬
化特性に劣つたり、表面硬度、耐引掻き性、耐摩
耗性、可撓性、表面光沢、耐熱性、耐水性、耐溶
剤性、耐候性および基体への密着性などの被膜特
性のいずれかまたはこれらの多くの物性に劣るこ
とが多く、工業的規模の利用における要求を充分
に満足させることはできなかつた。また、これら
の被膜形成要素のうちの二種以上の化合物を組み
合わせて使用することによつてこれらの欠点を改
善しようとする試みもなされているが、いずれも
これらの欠点をある程度改良することはできて
も、ポリオレフインなどの樹脂成形体の基体表面
に被覆する際には他の新たな難点があつた。 本発明者らは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂な
どの成形体の基体表面に被覆することにより、硬
化の際の硬化特性に優れかつ得られた被膜特性に
優れた被覆用組成物について鋭意検討を行つた結
果、ポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕
(イソ)シアヌレート(a)、特定量のポリエステル
系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート化物
(b)、特定量の1−(4−イソプロピルフエニル)−
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン光
重合開始剤(c)、および特定粒径の微粉末シリカ(d)
を含有する組成物を使用すると前記目的が充足す
ることを見出し、本発明に到達した。本発明によ
れば、本発明の被覆用硬化型樹脂組成物を樹脂な
どの成形体基体表面に被覆して外被膜層を形成さ
せると、硬化の際の空気中における硬化速度など
の硬化特性に優れ、得られる被膜の表面硬度、耐
引掻き性、耐摩耗性、可撓性、表面光沢、耐熱
性、耐水性、耐溶剤性、耐候性および基体への密
着性などの多くの被膜特性が総括的に優れている
という特徴を有している。 本発明を概説すれば、本発明は、 (a) 一般式〔〕
【式】または 〔式中、X1、X2およびX3はアクリロイル基、
メタクリロイル基、水素原子またはアルキル基
を示しかつこれらのうちの少なくとも2個は
(メタ)アクリロイル基であり、R1、R2および
R3はオキシアルキレン基またはポリオキシア
ルキレン基を示す。〕で表わされるポリ〔(メ
タ)アクリロイルオキシアルキル〕(イソ)シ
アヌレート、 (b) 該ポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキ
ル〕(イソ)シアヌレート(a)100重量部に対して
0を越えて1000重量部の範囲にある、1分子中
に少なくとも2個以上のアクリロイルオキシル
基またはメタクリロイルオキシル基を有しかつ
ウレタン結合を有しないポリエステル系ポリオ
ールのポリ(メタ)アクリレート化物、 (c) 該ポリ[(メタ)アクリロイルオキシアルキ
ル](イソ)シアヌレート(a)おヨび該ポリエス
テル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート
化物(b)の合計100重量部に対して0.01ないし20
重量部の範囲1−(4−イソプロピルフエニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノ
ン光重合開始剤、および(d)該ポリ[(メタ)ア
クリロイルオキシアルキル](イソ)シアヌレ
ート(a)および該ポリエステル系ポリオールのポ
リ(メタ)アクリレート化物(b)の合計100重量
部に対して0.5ないし200重量部の範囲の粒径1
mμないし1μの微粉末シリカ、を含有するこ
とを特徴とする被覆硬化型樹脂組成物、を要旨
とするものであつて、種々の光重合開始剤の内
でも特定量の1−(4−イソプロピルフエニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノ
ン光重合開始剤を用いることと特定量の粒径1
mμないし1μのシリカ充填剤を用いることの
組合せに特徴を有するものである。 上記(a)成分のポリ[(メタ)アクリロイルオキ
シアルキル](イソ)シアヌレート及び(b)成分の
ポリエステル系ポリオールのポリ(メタ)アクリ
レート化物に通常の他の重合開始剤を配合した被
覆組成物は、基体上に例えばわずかな数μないし
十数μ程度の厚みで塗布され、被覆剤単位重量当
りの露出面積が著しく大であることから、大気中
の酸素等による重合阻害作用がかなり大きく、硬
化にかなり長時間を必要とすると共に、経済的に
妥当な短時間内での重合では得られる被膜の硬化
の程度も不十分であり、その結果として、塗膜の
表面硬度、耐引掻き性、耐摩耗性、可撓性、表面
光沢、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、耐候性及び基
体表面に対する密着性等が未だ十分でないという
欠点を免れなかつたのである。 これに対して、本発明で使用する1−(4−イ
ソプロピルフエニル)−2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−プロパノン光重合開始剤は、代表的な
光重合開始剤であるフエノン系重合開始剤等の他
の光重合開始剤に比して光重合速度が著しく大き
いものであり、またこれと組合せで用いる粒径1
mμないし1μのシリカ充填剤は、他の無機系充
填剤に比して、未硬化樹脂に対するチクソトロピ
ー性賦与作用が著しく大で溶剤蒸発後の基体上の
被覆材を擬似硬化状態に保ち酸素を遮断するとい
う作用を行うのである。 本発明の被覆用組成物では、これら2つの作用
が有機的に関連され、且つ総合されて、被膜が極
めて薄い状態においても大気中酸素による重合阻
害(禁止ないし遅延)作用が抑制され、比較的短
時間の内に、該組成物の重合硬化が高度にしかも
有効に行われ、前述した塗膜諸物性の向上、特に
耐摩耗性、表面光沢及び表面硬度が著しく向上す
るのである。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物に使用される
ポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕(イ
ソ)シアヌレート(a)は、一般式〔〕
【式】 または 〔式中、X1、X2およびX3はアクリロイル基、メ
タクリロイル基、水素原子またはアルキル基を示
しかつこれらのうちの少なくとも2個は(メタ)
アクリロイル基であり、R1、R2およびR3はオキ
シアルキレン基またはポリオキシアルキレン基を
示す。〕で表わされるポリ〔(メタ)アクリロイル
オキシアルキル〕イソシアヌレートまたはポリ
〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕シアヌレ
ートであり、トリス〔(メタ)アクリロイルオキ
シアルキル〕(イソ)シアヌレート、ビス〔(メ
タ)アクリロイルオキシアルキル〕(イソ)シア
ヌレートまたはこれらの混合物である場合もある
が、トリス〔(メタ)アクリロイルオキシアルキ
ル〕イソシアヌレートを主成分とするものが好ま
しい。X1、X2およびX3のうちのアルキル基は通
常炭素原子数1ないし4のアルキル基である。ま
た、R1、R2およびR3は炭素原子数1ないし12、
好ましくは2ないし4の範囲にあるオキシアルキ
レン基であるかまたは該オキシアルキレン基の多
量体であり、通常は2量体ないし12量体、好まし
くは2量体ないし4量体である。該ポリ〔(メタ)
アクリロイルオキシアルキル〕イソシアヌレート
として具体的には、トリス(アクリロイルオキシ
エチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロ
イルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス
(2−アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌ
レート、トリス(2−メタクリロイルオキシプロ
ピル)イソシアヌレート、ビス(アクリロイルオ
キシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト、ビス(メタクリロイルオキシエチル)ヒドロ
キシエチイソシアヌレート、ビス(メタクリロイ
ルオキシエチル)メトキシエチルイソシアヌレー
ト、ビス(2−アクリロイルオキシプロピル)−
2−エトキシプロピルイソシアヌレート、ビス
(2−メタクリロイルオキシプロピル)−2−ヒド
ロキシプロピルイソシアヌレート、トリス〔アク
リロイルジ(オキシエチレン)〕イソシアヌレー
ト、トリス〔メタクリロイルジ(オキシエチレ
ン)〕イソシアヌレートなどを例示することがで
き、これらの2種以上の混合物を使用することも
できる。また、さらに該ポリ〔(メタ)アクリロ
イルオキシアルキル〕シアヌレートとして具体的
には、トリス(アクリロイルオキシエチル)シア
ヌレート、トリス(メタクリロイルオキシエチ
ル)シアヌレート、トリス(2−アクリロイルオ
キシプロピル)シアヌレート、トリス(2−メタ
クリロイルオキシプロピル)シアヌレート、ビス
(アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチル
シアヌレート、ビス(メタクリロイルオキシエチ
ル)メトキシエチルシアヌレート、ビス(2−ア
クリロイルオキシプロピル)−2−エトキシプロ
ピルシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオ
キシプロピル)−2−ヒドロキシプロピルシアヌ
レート、トリス〔アクリロイルジ(オキシエチレ
ン)〕シアヌレート、トリス〔メタクリロイルジ
(オキシエチレン)〕シアヌレートなどを例示する
ことができ、これらの2種以上の混合物を使用す
ることもできる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物に配合される
ポリエステル系ポリオールのポリ(メタ)アクリ
レート化物(b)は、1分子中に少なくとも2個以上
のアクリロイルオキシル基またはメタクリロイル
オキシル基を有しかつウレタン結合を有しないポ
リエステル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレ
ート化物である。ここで、該ポリエステル系ポリ
オールのポリ(メタ)アクリレート化物を構成す
るポリエステル系ポリオールは、ポリカルボン酸
とポリオールとを重縮合させることによつて形成
させる分子末端または分板末端に少なくとも2個
以上の水酸基を有するポリエステル系ポリオール
である。該ポリエステル系ポリオールを構成する
ポリカルボン酸成分単位としては、たとえばシユ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、デカンジカルボン酸、ブラシル酸、
マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、ブタント
リカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸などの脂
肪族系ポリカルボン酸、ハイミツク酸、1,3−
シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂環族ポリ
カルボン酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリツト酸、ピロメリ
ツト酸などの芳香族ポリカルボン酸などを例示す
ることができる。該ポリエステル系ポリオールを
構成するポリオール成分単位としては、たとえば
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ヘキシレングリコール、オク
チレングリコール、ゲリセリン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ジブチレングリコール、トリブチ
レングリコール、ジヘキシレングリコール、ジグ
リセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタ
エリスリトール、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポ
リオキシブチレングリコールなどの脂肪族ポリオ
ール、シクロヘキシレングリコール、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)
エタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)
メタンなどの脂環族ポリオール、キシレングリコ
ール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)
プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニ
ル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)メ
タンなどの芳香族ポリオールなどを例示すること
ができる。これらのポリカルボン酸成分単位およ
びポリオール成分単位から形成されたポリエステ
ル系ポリオール成分のうちでは脂肪族系、脂環族
系またはこれらの混合成分から構成されたポリエ
ステル系ポリル成分であることが好ましく、脂肪
族系ポリエステル系ポリオール成分であることが
とくに好ましい。該ポリエステル系ポリオールと
アクリル酸またはメタクリル酸とを、必要に応じ
て触媒の存在下に反応させることにより、ポリエ
ステル系ポリオールのポリ(メタ)アタリレート
化物が得られる。該ポリエステル系ポリオールの
ポリ(メタ)アクリレート化物の数平均分子量は
通常300ないし7000、好ましくは300ないし5000の
範囲である。該ポリエステル系ポリオールのポリ
(メタ)アクリレート化物(b)の配合割合は、前記
ポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕(イ
ソ)シアヌレート100重量部に対して0を越えて
1000重量部の範囲にあることが必要であり、さら
には5ないし500重量部の範囲にあることが好ま
しい。該ポリエステル系ポリオールのポリ(メ
タ)アクリレート化物(b)の前記ポリ〔(メタ)ア
クリロイルオキシアルキル〕(イソ)シアヌレー
ト(a)100重量部に対する配合割合が1000重量部よ
り多くなると被膜の可とう性、耐水性、耐油性、
耐候性などが低下するようになる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物に配合される
被膜形成要素成分(重合性単量体成分)は前記必
須の二成分のみからなる場合もあるが、さらにそ
の他の重合性単量体成分を加えて共重合させるこ
ともできる。その他の重合成分としては、たとえ
ば、前記ポリ〔(メタ)アクリロイルオキシアル
キル〕(イソ)シアヌレート(a)を製造する際の副
生物または製造中間体、たとえばモノ〔(メタ)
アクリロイルオキシアルキル〕−ビス(ヒドロキ
シアルキル)(イソ)シアヌレート、前記ポリエ
ステル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート
化物を製造する際の副生物または製造中間体、た
とえばポリエステル系ポリオールのモノ(メタ)
アクリレート化物、(メタ)アクリル酸、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルなど
の(メタ)アクリル酸エステルなどを例示するこ
とができる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物を成形体の基
体表面に塗布し、該組成物を架橋硬化させて被膜
を形成させるためにはこの組成物に1−(4−イ
ソプロピルフエニル)−2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−プロパノン光重合開始剤(c)を配合し、
紫外線等による光重合硬化方法により被膜形成を
行わせる。該重合開始剤(c)の配合割合は、前記ポ
リ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕(イ
ソ)シアヌレート(a)および前記ポリエステル系ポ
リオールのポリ(メタ)アクリレート化物(b)の合
計100重量部に対して0.01ないし20重量部の範囲
にあることが必要であり、さらには0.1ないし10
重量部の範囲にあることが好ましい。該重合開始
剤の配合割合が、前記ポリ〔(メタ)アクリロイ
ルオキシアルキル〕(イソ)シアヌレート(a)およ
び前記ポリエステル系ポリオールのポリ(メタ)
アクリレート化物(b)の合計100重量部に対して
0.01重量部より少なくなると、該組成物の重合性
が低下し、硬い被膜が得られなくなり、また20重
量部より多くなると、該組成物から得られる被膜
が黄色に着色するようになる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物中には、それ
から得られる硬化被膜の表面硬度、耐摩耗性およ
び表面光沢を向上し、更に塗布時のチクソトロピ
ー性能を向上させるため第4の必須成分として、
特定の微粉末シリカ充填剤を配合する。 本発明で配合する微粉末シリカ充填剤の性状と
しては、1mμないし1μ、好ましくは1.5mμな
いし1μの範囲の平均粒径のものが使用される。
平均粒径が1μより大きいと、樹脂組成物中の均
一分散性が悪く被覆硬化時のチクソトロピー性能
及び表面光沢が阻害される。 また、これらの微粉末シリカの表面をアルキル
カルボン酸塩またはシランカツプラーやチタンカ
ツプラー、Cl2Si(CH32、アルコールなどによつ
て表面処理したものも同様に使用できる。 又該微粉末シリカを水またはアルコール中に懸
濁させたコロイダルシリカ、メタノールシリカゾ
ル、エタノールシリカゾル、イソプロパノールシ
リカゾルなどを使用することもできる。 前記微粉末シリカの配合割合は、前記ポリ
〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕(イソ)
シアヌレート(a)および前記ポリエステル系ポリオ
ールのポリ(メタ)アクリレート化物(b)の合計
100重量部に対して通常0.5ないし200重量部、好
ましくは0.5ないし100重量部の範囲である。 配合割合が上記範囲を越えると、塗布時の作業
性が害され、上記範囲より少ないと、充填剤配合
の効果があらわれない。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物は、前記必須
4成分のみからなる組成物である場合もあるが、
さらに必要に応じて重合禁止剤、顔料、染料、溶
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの安定剤、蛍
光増白剤、メチル(メタ)アクリレート、ポリウ
レタンアクリレート、ポリエステルアクリレート
などのオリゴマーおよびポリメチル(メタ)アク
リレートなどのポリマー等の各種の添加剤を配合
することができる。これらの添加剤の配合割合は
適宜である。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物には、その塗
布作業性を向上させるために必要に応じて溶剤が
加えられ、懸濁状態に維持される。溶剤は該組成
物を懸濁液化したり、該組成物の粘度を調節した
りあるいは成形物に対する濡れを向上させる目的
でも使用される。溶剤としては具体的には、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベン
ゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エー
テル、リグロイン、シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサンなどの炭化水素、塩化メチレン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、トリクレ
ン、二塩化エチレン、パークレン、三塩化エタ
ン、四塩化エタン、二塩化プロピレン、クロロベ
ンゼン、ブロモベンゼンなどのハロゲン化炭化水
素、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、
シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
などのアルコール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
などのケトン、ジエチルエーテル、ジプロピルエ
ーテル、ブチルエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのエーテ
ル、アセトニトリル、プロピオニトリル、カプロ
ニトリルなどのニトリル、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、安息
香酸メチル、安息香酸エチルなどのエステル等を
例示することができる。これらの有機溶剤の配合
割合は、前記ポリ〔(メタ)アクリロイルオキシ
アルキル〕(イソ)シアヌレート(a)および前記ポ
リエステル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレ
ート化物(b)の合計100重量部に対して通常5ない
し3000重量部、好ましくは10ないし2000重量部の
範囲である。 本発明の組成物において、前記必須成分、必要
に応じて加えられる、溶剤、安定剤などの各種添
加剤成分を配合した組成物から懸濁液状組成物を
調製する方法としては、前述の原料混合物を調合
し、通常ロール、バンバリーミキサー、ボールミ
ル、アトライタ、ウイツパー、オークスミキサ
ー、デイゾルバー、ホモジナイザー、コロイドミ
ル、サンドミル、振動ミル、ミキサー、混合撹拌
槽などによる混練混合法などを例示することがで
き、これらの方法によつて均一に溶解あるいは分
散した組成物が得られる。該懸濁液状組成物を成
形体の基体表面上に塗布する方法としては、刷毛
塗り法、スプレー法、浸漬法、バーコート法、ロ
ールコーター法、スピンコーター法、ゲルコータ
ー法などの従来から公知の方法を採用することが
できる。また、該塗膜を乾燥させる方法として
は、自然乾燥法、キヤリアガスによる強制乾燥
法、赤外線炉、遠赤外線炉、熱風炉を用いた加熱
乾燥法などを例示することができる。また、前述
の塗膜を硬化させ、被膜を形成させる方法として
は、光とくに紫外線により重合架橋硬化させる方
法を用いることができる。光硬化法では通常−10
ないし150℃、好ましくは5ないし130℃の温度で
光照射が実施され、その時間は通常1secないし
1hr、好ましくは1secないし10minである。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物は、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、金属などからなるいずれの
成形体の基体表面にも被覆することができる。該
成形体の形状はフイルム状、シート状、板状、曲
面あるいは凹凸面を有する成形体その他いかなる
形状の成形体であつても差し支えない。 該基体層を構成する熱可塑性樹脂として具体的
には、たとえば、α−オレフインの単独重合体ま
たはα−オレフインを主成分とする共重合体など
のポリオレフイン類、ポリアクリル酸エステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂などを例示することができる。こ
れらの熱可塑性樹脂のうちで、該積層成形体を構
成する基体樹脂層はポリオレフイン類、ポリアク
リル酸エステル樹脂またはポリカーボネート樹脂
であることが好ましい。前記ポリオレフイン類と
して具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセンなどのα−オレフ
インの単独重合体、前記α−オレフインの二種以
上の混合物からなる共重合体、または前記α−オ
レフインを主成分とし、かつ酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニルなど低級脂肪族カルボン酸ビニル、
アクリル酸メチル、アクリル酸の金属塩、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸の金属塩などのアク
リル系カルボン酸エステル、アクリル系カルボン
酸の塩などの他の成分を少量(たとえば、30モル
%以下)含有する共重合体などを例示することが
できる。これらのポリオレフイン類のうちでは、
結晶性を有するポリオレフイン類が通常使用され
る。前記ポリアクリル系カルボン酸エステル樹脂
として具体的には、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チルなどのアクリル系カルボン酸エステルモノマ
ーの単独重合体または共重合体を例示することが
できる。これらのポリアクリル系カルボン酸エス
テル樹脂のうちでは、ポリメタクリル酸メチルを
本発明の熱可塑性樹脂基体樹脂層に使用すること
が好ましい。前記ポリカーボネート樹脂として具
体的には、ビスフエノールA・ポリカーボネート
などを例示することができる。前記ポリエステル
樹脂として具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ビス
フエノールA・イソフタル酸・テレフタル酸共重
縮合体、オキシ安息香酸重縮合体などを例示する
ことができる。前記ポリアミド樹脂として具体的
には、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン
10、ナイロン12などをあげることができる。また
前記樹脂以外にもポリアセタールやポリスチレ
ン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、
ポリスルホン樹脂、ポリフエニレンオキサイド、
変性ポリフエニレンオキサイド、ポリフエニレン
サルフアイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂な
どを例示することができる。 該基体層を構成する熱硬化型樹脂として具体的
には、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリア
リルグリコールカーボネート樹脂などを例示する
ことができる。 また、基体層を構成する金属として具体的に
は、アルミニウム、鉄、ステンレスなどを例示す
ることができる。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物で樹脂などの
成形体の基体表面を被覆する際には、該成形体の
基体表面に種々の溶剤による洗浄、アルカリ水溶
液による洗浄、界面活性剤による洗浄、超音波に
よる洗浄、電解による洗浄、ブラスト処理、サン
ドブラスト処理、酸またはアルカリによるエツチ
ング処理、フレーム処理、コロナ放電処理、アー
ル放電処理、グロー放電処理、プラズマ放電処
理、化成処理などの種々の表面処理を施すことが
できる。また、前記成形体の基体表面に本発明の
被覆用硬化型樹脂組成物からなる外被膜層を積層
する際に、該基体層と該外被膜層との間にプライ
マーからなる中間接着層を置いて三層積層体とす
ることにより、両層間の密着性を向上させること
も可能である。基体樹脂層がポリオレフイン層で
ある場合にはプライマーとしては、α,β−不飽
和カルボン酸、その酸無水物、そのエステルなど
のα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体成
分がグラフトされた変性ポリオレフインが通常使
用される。このように、必要に応じて表面処理ま
たはプライマー処理の施された成形体の基体層表
面に前述の方法によつて本発明の組成物が被覆さ
れ、硬化処理が施される。 本発明の被覆用硬化型樹脂組成物からなる被膜
が積層された積層成形体は種々の用途に利用され
る。具体的には、たとえば、採光板、スカイドー
ム、太陽熱温水器のパネル板、グローブボツクス
のパネル板、時計のガラス、メガネやカメラ、コ
ンタクトレンズなどの各種レンズ、光学プリズ
ム、血液バツグ、コーヒーメーカーのシヤワード
ームやコーヒー入れ、水タンク、照明器のカバ
ー、プレイヤーなどステレオ装置のカバー、各種
メーターの文字板やカバー、自動車のヘツドラン
プあるいはテールランプのカバー、レベルセンサ
ー、ガラスの飛散防止用フイルムや離型フイル
ム、絶縁フイルム、農業用フイルムなどの各種フ
イルム、光再生型のビデオデイスク、衣類乾燥機
や電気洗濯機、ドライヤー、油槽などの各種装置
ののぞき窓、オートバイやジープ、モーターボー
トなどの風防ガラス、自動車のガラス(フロント
ガラス、リアウインドウ、オペラウインドウ、三
角窓、サンルーフ)、温室や家屋、水槽などの窓
ガラス、食器、鏡、シヨウ油瓶や化粧瓶などの各
種容器、リレーケース、ヒユーズボツクス、二輪
車のサイドカバーや泥よけ、フエンダー、カーテ
ン、スクリーン、テーブルクロス、防水防湿フイ
ルム、防水シート、絶縁フイルム、床タイル、床
シート、ドア、テーブル板、壁タイル、カウンタ
ートツプ化粧板、たな板、壁シート、壁紙、家
具、軽量壁板、食器、いす、バスタブ、便器、冷
蔵庫、壁パネル、給排水管、配線管、ダクト、カ
ーテンロツド、雨どい、断熱材、塗膜防水材、
幕、窓枠、自動車のホイル、各種容器、自動車の
内装材、化粧台、フラワーボツクス、パーテイク
ルボード、瓦、雨戸、シヤツター、防水パン、パ
イプ、配線材料、ギヤカム、つまみ、電磁弁枠、
フアン、インパネ、バンパー、ブレーキなどがあ
げられる。以上の他にも、家電製品や自動車部
品、オートバイ部品、自動販売機部品、土木建築
材料、一般工業材料、事務情報機器、電子部品、
包装材料、スポーツ用具、医療器具、原子力関係
部品にも使用することができる。 次に本発明を実施例によつて具体的に説明す
る。なお明細書本文または実施例において評価は
次の方法で行つた。 (1) 屈折率 十分に乾燥した無機物を、屈折率が既知の液
体中に2wt%添加し、十分に分散させた後に目
視で透明性を調べる。最も透明であつた液体と
同じ屈折率とする。 (2) 表面光沢(グロス) JIS K5400−1979中の60度鏡面光沢度に準じ
て行つた。 (3) 光線透過率 JIS K6714に準じて行つた。 (4) 密着性 JIS K5400−1979中のゴバン目テストに準じ
て行つた。判定は100個のゴバン目中、何個が
接着していたかで示す。 (5) 落砂摩耗 JIS T8147−1975の方法に準じで800gの炭
化珪素質研削材を被膜上に落下させる。試験前
後の表面光沢(グロス)の差で耐摩耗性をあら
わす。数字が小さいほど耐摩耗性がよい。 (6) テーパー摩耗 ASTM D−1044の方法に準じて、摩耗輪
CS−10、荷重500gで被膜上を1000回転させ
る。試験後の被膜の摩耗量で耐摩耗性をあらわ
す。摩耗量が少ないほど耐摩耗性が良い。 (7) 鉛筆硬度 JIS K5651に準じて測定した。 (8) 可とう性 巾5mm、長さ10mmの短冊状の試験片を直径2
cmの円柱の外周にそつて折りまげ、被膜がひび
われるか、基体からはく離する時の角度で表わ
す。値が大きい方が可とう性が良い。 (9) 耐水性 40℃の純水中に試験片を240時間浸漬した後
に、外被膜層の外観および密着性を評価した。 (10) 耐熱性 80℃のギヤー式老化試験器に試験片を400時
間保持した後に、外被膜層の外観および密着性
を評価した。 (11) 耐揮発油性 試験片を石油ベンジン中に室温下24時間浸漬
した後の外被膜層の外観および密着性を評価し
た。 (12) 耐ガソリン性 試験片をレギユラーガソリン中に室温下24時
間浸漬した後の外被膜層の外観および密着性を
評価した。 (13) 耐ヒートサイクル性 試験片を80℃のエアーオーブン中に2時間保
持した後に、室温で1時間放置し、さらに−30
℃の低温室に2時間保持して、次に室温で1時
間放置する。このサイクルを10回くり返し、外
被膜層の外観の変化を目視で観察するとともに
密着性を評価した。 (14) 耐候性 試験片をサンシヤインウエザロメーター中に
400時間保持し、外被膜層の外観および密着性
を評価した。 参考例 1 ペンタエリスリトール136g、コハク酸59g、
パラトルエンスルホン酸3g、トルエン100gを
仕込み、窒素雰囲気中で150℃、2hrエステル化反
応を行い、冷却後アクリル酸220g、ハイドロキ
ノン3g、トルエン200gを加え、120℃で4hrエ
ステル化反応を行つた。反応液を弱アルカリ水洗
浄及び水洗の後ハイドロキノンを0.05g加え低沸
点物を留去し、平均分子量700のポリエステル系
ポリオールのポリアクリレート化物を得た。この
ポリエステル系ポリオールのポリアクリレート化
物の1分子中の平均二重結合数は4.2であること
がNMRにより確認された。 参考例 2 トリメチロールプロパン138g、アジピン酸73
g、p−トルエンスルホン酸3g、アクリル酸
220g、ハイドロキノン3g、トルエン400gから
参考例1と同様の方法で平均分子量620、1分子
中の平均二重結合数が3.6のポリエステル系ポリ
オールのポリアクリレート化物を得た。 参考例 3 ペンタエリスリトール136g、イタコン酸65.5
g、アクリル酸140g、メタクリル酸100g、トル
エン800g、98%硫酸6mlおよびフエノチアジン
0.2gを仕込み、窒素雰囲気中で100〜110℃で8hr
エステル化反応を行つた。反応液を弱アルカリ水
洗浄及び水洗の後ハイドロキノンを0.05g加え低
沸点物を留去し、平均分子量750、1分子中のア
クリロイルオキシル基数が5.3のポリエステル系
ポリオールのポリ(メタ)アクリレート化物を得
た。 参考例 4 ペンタエリスリトール136g、ジエチレングリ
コール106g、コハク酸177g、アクリル酸240g
を用いた他は参考例3に記載の方法で平均分子量
1200、1分子中の平均二重結合数が5.5のポリエ
ステル系ポリオールのポリアクリレート化物を得
た。 実施例 1 トリス(アクリロイルオキシエチル)イシソア
ヌレート85g、参考例1記載のポリエステル系ポ
リオールのポリアクリレート化物15g、1−(4
−イソプロピルフエニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−プロパノン5gおよび1,1,1
−トリクロルエタン100gを各々計り取り、この
混合物に、撹拌下平均粒径が20mμ、屈折率が約
1.45の微粉末シリカ(日本アエロジルKK製、商
品名R−972)を徐々に添加(使用量5g)し、
均一な分散が得られるまで十分に撹拌した。 その後ステアタイトボールを充填したアトライ
ター(三井三池製作所KK製)に前記混合物をう
つし、タンクを水で冷却しながらアジテーターを
150rpmで回転させ、3時間混合した。 その後トルエン120gを添加し、さらに10分間
混合した後、アトライターから混合物を取り出
し、被覆用組成物[A]とした。 一方、ポリプロピレン(三井石油化学工業KK
製、商品名三井石油化学ポリプロSJ−313)から
作製した射出角板(厚さ3mm)を1,1,1−ト
リクロルエタンの蒸気に1分間さらし、その後室
温で1分間乾燥した後に、無水マレイン酸変性
PER(プロピレン含量67モル%、無水マレイン酸
含量6wt%)の15g/のトルエン溶液[B]中
に射出角板を20秒間浸漬し、ゆつくりと引き上げ
た。 室温で5分間乾燥した後、80℃で30分間加熱乾
燥を行つた。 次いで上記被覆用組成物[A]の中にプライマ
ー処理を施した前記ポリプロピレン角板を30秒間
浸漬し、ゆつくり引上げた後60℃で5分間乾燥を
行つた。 この試験片を1.5kW高圧水銀灯(120W/cm)
下、15cmの距離で紫外線を30秒間照射し、外被覆
層を硬化させた。 この被覆性能を表1に示す。 実施例 2 実施例1において、1,1,1−トリクロルエ
タン100gに代えて1,1,1−トリクロルエタ
ン120gを添加した以外は実施例1と同様に作製
した被覆用組成物を用い、実施例1と同様の方法
でポリプロピレンの表面を被覆した試験片を作成
した。結果を表1に示す。 比較例 1 実施例2において、重合開始剤として、1−
(4−イソプロピルフエニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−プロパノン5gに代え、ベンゾ
インイソプロピルエーテル5gを使用した以外
は、実施例1と全く同様の配合、処理によりポリ
プロピレン表面を被覆した試験片を作成した。結
果を表1に示す。比較例1の被膜は落砂摩耗、テ
ーパー摩耗及び鉛筆硬度が劣つたものとなつた。 比較例 2 実施例2において、充填剤として平均粒径が約
1.5μのシリカ(商品名ミズカシールP−527水沢
化学製)を5g使用した以外は実施例2と同様に
して試験片を作成した。結果を表1に示す。 1μ以上の粒径のシリカ粉末を用いた場合には、
耐摩耗性及び表面硬度も少し低下しているだけで
なく、表面光沢が著しく劣ることがわかる。 なお、以下の表1に使用した次の略記号はそれ
ぞれつぎの化合物を示す。 TAEIC…トリス(アクリロイルオキシエチル)
イソシアヌレート BIE…ベンゾインイソプロピルエーテル IHP…1−(4−イソプロピルフエニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−プロパノン
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 3 ポリ−4−メチル−1−ペンテン(三井石油化
学工業KK製、商品名:TPX MX004)の3mm厚
の射出成形シートを、無水マレイン酸変性EPR
(無水マレイン酸含量:7.7wt%)の15g/濃度
の1,1,1−トリクロルエタン溶液に10秒間浸
漬し、プライマー処理を行つた。室温で5分間放
置後、実施例2に記載の被覆用組成物に10秒間浸
漬した。60℃で5分間乾燥した後、実施例2と同
様の方法で光重合し、ポリ−4−メチル−1−ペ
ンテンの表面を被覆した試験片を作製した。結果
を表2に示す。 実施例 4〜5 実施例3において、基体ポリマーとしてポリ−
4−メチル−1−ペンテンを使用する代りに表2
に記載の厚さ3mm厚のポリマーシートを用い、表
2に記載の前処理を行つた他は実施例3に記載の
方法でポリマーの表面を被覆した試験片を作製し
た。結果を表2に示す。 比較例 3〜5 本発明の被覆用組成物で被覆していないポリ−
4−メチル−1−ペンテン(三井石油化学工業
KK製、MX004)、ポリカーボネート(帝人化成
KK製、パンライトL−1250)、ポリメチルメタ
クリレート(三菱レーヨンKK製、アクリライト
L)の性能を表2に示す。 実施例6、比較例6 実施例2において、成形体基体としてポリプロ
ピレンを使用する代わりに、2mm厚の不飽和ポリ
エステル樹脂(昭和高分子KK製、商品名リゴラ
ツクMCS−302)を用いた他は実施例2に記載し
た方法で不飽和ポリエステル樹脂の表面を被覆し
た試験片を作製した。この試験片の膜厚は10μ、
表面光面(グロス)は82、密着性は100/100、鉛
筆硬度は4Hであつた(実施例6)。 一方、本発明の被覆用組成物で被覆していない
前記不飽和ポリエステル樹脂の表面光沢(グロ
ス)は63、鉛筆硬度は3Hであつた(比較例6)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 一般式[] 【式】 または [式中、X1、X2およびX3はアクリロイル基、
    メタクリロイル基、水素原子またはアルキル基
    を示しかつこれらのうちの少なくとも2個は
    (メタ)アクリロイル基であり、R1、R2および
    R3はオキシアルキレン基またはポリオキシア
    ルキレン基を示す。]で表わされるポリ[(メ
    タ)アクリロイルオキシアルキル](イソ)シ
    アヌレート、 (b) 該ポリ[(メタ)アクリロイルオキシアルキ
    ル](イソ)シアヌレート(a)100重量部に対して
    0を越えて1000重量部の範囲にある、1分子中
    に少なくとも2個以上のアクリロイルオキシル
    基またはメタクリロイルオキシル基を有しかつ
    ウレタン結合を有しないポリエステル系ポリオ
    ールのポリ(メタ)アクリレート化物、 (c) 該ポリ[(メタ)アクリロイルオキシアルキ
    ル](イソ)シアヌレート(a)および該ポリエス
    テル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート
    化物(b)の合計100重量部に対して0.01ないし20
    重量部の範囲の1−(4−イソプロピルフエニ
    ル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロ
    パノン光重合開始剤、および (d) 該ポリ[(メタ)アクリロイルオキシアルキ
    ル](イソ)シアヌレート(a)および該ポリエス
    テル系ポリオールのポリ(メタ)アクリレート
    化物(b)の合計100重量部に対して0.5ないし200
    重量部の範囲の粒径1mμないし1μの微粉末
    シリカを充填剤として含有することを特徴とす
    る被覆用硬化型樹脂組成物。
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JPS54162784A (en) * 1978-06-15 1979-12-24 Mitsubishi Petrochem Co Ltd Photosetting composition

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