JPH0340648Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用サンバイザ、詳しくはその車
体への取付構造に関するものである。

（従来の技術） 従来、自動車用サンバイザは、サンバイザ本体
の上縁にＬ字形のステーの一方の軸を回動可能に
嵌入し、該ステーの他方の軸にステーアダプタを
回動可能に嵌合して、該ステーアダプタを車体の
天井にタツピンねじにより固着することにより、
取り付けられている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、タツピンねじによる取り付け
は、車体側に設けた下穴にタツピンねじが確実に
ねじ込まれるように、ステーアダプタの位置決め
を正確に行なわなくてはならず、取付作業は面倒
なものとなつていた。また、タツピンねじは、一
旦取り付けた後は、取り外しに時間がかかり、特
に照明付サンバイザにおいては、配線チエツク等
の際にサンバイザの取り外しが煩わしいという問
題があつた。

本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもの
で、取り付け取り外しがワンタツチで行なえる自
動車用サンバイザを提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 前記問題点を解決するため、本考案は、サンバ
イザ本体の上縁に一方の軸を回動可能に嵌入した
Ｌ字形のステーの他方の軸の先端に鍔部と、略中
央に段部と、鍔部と段部の間に突部とを設け、鍔
部と段部との間に、段部に当接するステーアダプ
タと、平面形状が非円形の止め具とを回動可能に
嵌合し、該止め具と鍔部との間に圧縮付勢したス
プリングを装着するとともに、前記止め具にステ
ーの突部が通過可能な切欠部を形成する一方、車
体側に、止め具が嵌入可能で、かつ、ステーアダ
プタが嵌入不能な非円形の取付口を形成して、車
体に当接するステーアダプタと、取付口より車体
内部に嵌入して略90゜回動した位置で車体裏面に
設けたストツパーに回動を拘束された止め具と、
で車体を挾圧して取り付けたものである。

（実施例） 次に、本考案の一実施例を添付図面に従つて説
明する。

第１図、第２図において、ステー１はＬ字形に
折曲した金属製の丸棒であつて、一方の軸がサン
バイザ本体２の上縁に回動可能に嵌入されてい
る。また、ステー１の他方の軸の先端に鍔部３
と、略中央に先端に向つて縮径するテーパ状の段
部４と、鍔部３と段部４の中間に突部５，５とが
形成されている。鍔部３は、ステー１の先端より
後述するステーアダプタ６、止め具７及びスプリ
ング８を嵌入した後、ステー１の先端にカシメ、
溶接等によつて固着されるようになつている。

ステーアダプタ６は、略惰円形で合成樹脂から
なり、中央に設けた軸受部９に前記ステー１を嵌
入すると、軸受部９に形成したテーパ部１０がス
テー１の段部４に当接するようになつている。ま
た、ステーアダプタ６には、２個の突部６ａが設
けられ、該突部６ａを後述する車体１５に設けた
位置決め孔１６ａに嵌合することにより、ステー
アダプタ６の位置決めが可能となつている。

止め具７は、平面形状が長方形をなしており、
脚部１１，１１と、中央に嵌合孔１２を有する基
部１３とからなる門形に形成されている。この嵌
合孔１２にはステー１の突部５，５が通過可能な
切欠部１４が形成されている。

スプリング８は、コイルばねであつて、圧縮付
勢して両端がそれぞれステー１の鍔部３と止め具
７の基部１３に圧接するように装着されている。

一方、車体１５には、前記止め具７が嵌入可能
で、かつ、ステーアダプタ６が嵌入不能な長方形
の取付口１６と、前記ステーアダプタ６の突部６
ａが嵌合する位置決め孔１６ａが形成されてい
る。また、車体１５の裏面には、止め具７の脚部
１１，１１が当接するストツパ１７，１７が形成
されている。そして、車体１５はステーアダプタ
６と止め具７の脚部１１，１１との間に介在して
スプリング８のばね力により挾圧されている。

次に、以上の構成からなる自動車用サンバイザ
の取付方法について説明する。

まず、サンバイザ本体２のステー１に、ステー
アダプタ６、止め具７及びスプリング８を一体に
組み付ける。そして、第３図に示すように、止め
具７を鍔部３に向つて押し込んでスプリング８を
撓ませ、突部５，５を止め具７の切欠部１４に通
してステー１を略90゜回転させることにより、突
部５，５の上縁を止め具７の嵌合孔１２の縁に下
方より係止させてロツクしておく。従つて、ステ
ーアダプタ６はスプリング８のばね力の影響を受
けずにステー１に対して自由に回動し、摺動する
状態となつている。

そして、第３図に示すように、ステー１をその
鍔部３側より車体１５の取付口１６に嵌入して、
止め具７を車体１５の内側に位置させ、ステーア
ダプタ６の突部６ａを車体１５の位置決め孔１６
ａに嵌合して位置決めし、ステーアダプタ６を車
体１５に当接させる。続いて、ステー１を下方か
らみて反時計回りに略90゜回動すると、第４図に
示すように、止め具７の脚部１１，１１がストツ
パ１７，１７に当接して回動が拘束される。

さらにステー１を同方向に略90゜回動すると、
第１図に示すように、突部５，５が止め具７の切
欠部１４，１４に嵌入してロツクが解除されると
同時に、スプリング８のばね力によつて止め具７
は下方に付勢され、脚部１１，１１が車体１５の
内面に圧接する。また、ステー１はスプリング８
のばね力により上方に抜け出ようとするが段部４
がステーアダプタ６の軸受部９のテーパ部１０に
圧接する。従つて、ステーアダプタ６と止め具７
は車体１５をスプリング８のばね力により挾圧す
るため、ステー１は車体１５に強固に取り付けら
れる。

サンバイザを取り外す場合は、前記と逆の動作
により行なうことができる。すなわち、第１図に
示す状態からステー１を引き下げてスプリング８
を撓ませ、下方から見て時計回りに略90゜回動し
てステー１の突部５，５を止め具７の嵌合孔１２
の縁に係止させてロツクした後（第４図）、ステ
ー１をさらに略90゜同方向に回動すれば（第３
図）、ステー１を取付口１６より抜き出すことが
できる。

（考案の効果） 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、サンバイザ本体のステーを止め具とともに、
車体の取付口に嵌入して回転させるだけで、車体
をスプリングのばね力によつてステーアダプタと
止め具とで挾圧して取り付けるものであるから、
タツピンねじを使用することなく、車体へのサン
バイザの取り付け、取り外しがワンタツチで行な
え、取付、取外作業が極めて簡単となり、生産性
が向上するという効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車用サンバイザの取
付部の断面図、第２図は第１図の−線断面
図、第３図、第４図はステーの取付途中の状態を
示す断面図である。 １……ステー、２……サンバイザ本体、３……
鍔部、４……段部、５……突部、６……ステーア
ダプタ、７……止め具、８……スプリング、１２
……嵌合孔、１４……切欠部、１５……車体、１
６……取付口、１７……ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サンバイザ本体の上縁に一方の軸を回動可能に
   嵌入したＬ字形のステーの他方の軸の先端に鍔部
   と、略中央に段部と、鍔部と段部の間に突部とを
   設け、前記鍔部と段部との間に、段部に当接する
   ステーアダプタと、平面形状が非円形の止め具と
   を回動可能に嵌合し、該止め具と鍔部との間に圧
   縮付勢したスプリングを装着するとともに、前記
   止め具にステーの突部が通過可能な切欠部を形成
   する一方、車体側に、止め具が嵌入可能で、か
   つ、ステーアダプタが嵌入不能な非円形の取付口
   を形成して、車体に当接するステーアダプタと、
   取付口より車体内部に嵌入して略90゜回動した位
   置で車体裏面に設けたストツパーに回動を拘束さ
   れた止め具と、で車体を挾圧して取り付けたこと
   を特徴とする自動車用サンバイザ。