JPH0340578Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、フレームを樹脂封止する自動モー
ルド装置に関するものである。

〔従来の技術〕

第３図は従来のフレームを樹脂封止する自動モ
ールド装置の正面図、第４図はその平面図であ
る。

両図において、１は半導体素子がボンデイング
及び電気的結線を施こされたリードフレーム（以
下、フレームと記す）、２はフレーム１を相互の
干渉無しに複数枚収納するフレームマガジン、３
はフレームマガジン２を乗せるフレームマガジン
台、４はフレーム１を支持し乍ら回転し、搬送す
るローラ、５はフレームマガジン２から送られて
来たフレーム１を受け取り、１枚づつ振り分ける
分配部、６は分配部５より送られて来たフレーム
１を受け取る整列部、７は成形を行なう下金型、
８はランナ、９は下金型７が装着固定されたスラ
イドテーブル、１０はスライドテーブル９に連結
されたシリンダ、１１はシリンダ１０と共に固定
された上板、１２は上板１１に装着固定され、下
金型７に相対する上金型、１３は整列部６に並べ
られたフレーム１を下金型７に供給する搬送板
Ａ、１４は上金型１２と下金型７とにより樹脂封
止された成形フレーム、１５はテーブル、１６は
成形フレーム１４を下金型７より取り出し、テー
ブル１５へセツトする搬送板Ｂ、１７は成形フレ
ーム１４を複数枚収納する成形フレームマガジ
ン、１８は成形フレームマガジン１７の内側に位
置する受け板、１９はテーブル１５上の成形フレ
ーム１４を成形フレームマガジン１７へ１枚づく
収納する搬送板Ｃである。

従来の自動モールド装置は、以上のように構成
され、以下に説明するように動作する。第３図に
於いて、先ず、フレーム１が相互の干渉無しに複
数枚収納されたフレームマガジン２をフレームマ
ガジン台３へセツトする。セツトされたフレーム
マガジン２内の１番下のフレーム１ａは、フレー
ムマガジン２の内側に位置し、フレーム１の両端
を支持しながら一定方向に回転するローラ４ａ，
４ｂにより分配部５へ送られる。分配部５へ送ら
れたフレーム１ａは、さらにローラ４ｂ，４ｃに
より整列部６へ送られる。一番下のフレーム１ａ
が整列部６迄送られると、フレームマガジン２が
一段分下降して一段上のフレーム１ｂが分配部５
へ送られる。ここで分配部５は第４図の矢印Ａ方
向に移動し、整列部６へ２枚目のフレーム１ｂが
送られる。同様に３，４枚目のフレーム１ｃ，１
ｄが順に整列部６へ送られ、第４図の状態に並べ
られる。整列部６にフレーム１が４枚揃つたこと
が確認された後、搬送板Ａ１３により４枚同時に
下金型７へセツトされる。更に、封止材料である
樹脂タブレツトが供給された後、油圧駆動される
シリンダ１０により、スライドテーブル９を押し
上げて上金型１２と下金型７を型締めし、樹脂に
よる成形を行なう。キユア完了後、スライドテー
ブル９が下降し、下金型７から下金型７内の成形
品（ランナ８により連結される４枚の成形フレー
ム１４）が離型される。次に、搬送板Ｂ１６によ
り成形品をテーブル１５にセツトする。このテー
ブル１５でランナ８が成形フレーム１４と分離さ
れる。ランナ８の分離後、テーブル１５は第４図
の矢印Ｂ方向に移動し、テーブル１５上の成形フ
レーム１４ａを搬送板Ｃ１９によつて、成形フレ
ームマガジン１７の内側の受け板１８上へ収納さ
れる。更にテーブル１５が矢印Ｂ方向に移動し、
２枚目の成形フレーム１４ｂが搬送板Ｃ１９によ
つて、既に収納された成形フレームマガジン１７
内の成形フレーム１４ａの上に重ねられる。同様
に３，４枚目の成形フレーム１４ｃ，１４ｄを順
次成形フレームマガジン１７内に収納して行く。
このとき、成形フレームマガジン１７の内側に位
置する受け板１８は、成形フレーム１４を１枚収
納する毎にその厚み分だけ下降して行く。

以上が一度の処理となり、最初にセツトされた
フレームマガジン２内のフレーム１が無くなる
迄、自動制御により繰り返される。最後の処理で
端数が発生した場合は、ダミーフレームを人が下
金型７へ直接セツトして、成形後再びそのダミー
フレームを抜き取つている。ここで、ダミーフレ
ーム（或いはフレームでも良いが人が行なう為、
断線等の損傷が予想されるので通常は使用しな
い）を供給する理由としては、端数のままで処理
してしまうと金型及びフレームを損傷してしまう
からである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の自動モールド装置は以上の様に構成され
ているので、予めフレームマガジン２内のフレー
ム１数を一度の処理数（ここでは４）の整数倍に
調整するか、或いは最終の処理で端数（一度の処
理数未満）が発生した場合には、不足数を人が介
在して供給する等して、最終の処理を完了しなけ
ればならず、又、製品とならないダミーフレーム
を供給した場合、再び人が介在して取り除かなけ
ればならない等の問題があつた。

この考案は、上記の様な問題点を解消する為に
為されたもので、任意数のフレームを人やロボツ
ト等の介在無しに、自動的にその処理を完了でき
る自動モールド装置を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案の自動モールド装置は、未処理フレー
ム収納部に収納されたフレームを２以上の所定数
ずつ整列部に整列させて供給する供給手段と、該
供給手段によつて供給されたフレームに対して樹
脂封止を行なう成形手段と、該成形手段によつて
成形されたフレームを成形フレーム収納部に排出
する排出手段とを有し、上記の目的を達成するた
めに、前記未処理フレーム収納部と前記加工フレ
ーム収納部に、正規のフレームの収納部の他にダ
ミーフレーム用の収納部が設けられ、かつ、前記
未処理フレーム収納部の正規フレームの有無、及
び前記整列部に整列されたフレームの数を検出す
る検出手段と、該検出手段の検出結果に基づい
て、前記供給手段に対して、前記未処理フレーム
収納部の前記ダミーフレームを前記整列部に補充
する指示を与えるとともに、前記ダミーフレーム
の供給位置を記憶し、前記排出手段に対して、成
形済みのダミーフレームを成形フレーム収納部の
ダミーフレーム用の収納部に排出する指示を与え
る制御手段とを備えたものである。

〔作用〕

この考案においては、供給するフレーム数が検
出され、かつダミーのフレームが専用収納部に収
納されているので、収納するフレームに端数（一
度の処理枚数未満）が生じると、ダミーのフレー
ムが供給されて常時処理枚数が同じになり、自動
的に最終処理が完了する。

又、成形されたダミーのフレームの収納部とそ
の排出手段が設けられているので、成形されたダ
ミーのフレームは良品フレームとは別になり、良
品フレームのみを製品にすることができる。

〔実施例〕

第１図はこの考案の一実施例の平面図、第２図
はその正面図である。両図において、第３図、第
４図に示すものと同一符号は、同等のものを示
す。２０はダミーフレーム、２１はフレームマガ
ジン２と同様のダミーフレーム２０を収納するダ
ミーフレームマガジン、２２はフレームマガジン
２とダミーフレームマガジン２１を乗せるマガジ
ンベース、２３はマガジンベース２２に取り付け
られ、フレームマガジン２内のフレーム１を分配
部に送る時に検出する為のセンサ、２４はダミー
フレーム２０が樹脂封止された成形ダミーフレー
ム、２５は成形ダミーフレーム２４を収納する成
形ダミーフレームマガジンである。

この考案に係る自動モールド装置は、以上のよ
うに構成され、以下に説明するように動作する。

第１図に於いて、フレームマガジン２に収納さ
れるある有限の任意数のフレーム１を４枚づつ成
形処理して行く時、最終の処理に入る迄は従来の
装置と同様であるが、ここでは、フレームマガジ
ン２に収納されるフレーム１を分配部５へ送る前
にセンサ２３によつて毎回フレーム１の有無を確
認している。フレームマガジン２内のフレーム１
が無くなつたことをセンサ２３により確認し、最
終のフレーム１ｚが整列部６迄送られた時、整列
部６でフレーム１が４枚揃つていないことが確認
された場合には、制御手段（図示せず）からの指
示によつて分配部５が矢印Ａ方向へ移動し、フレ
ームマガジン２同様、予めマガジンベース２２に
セツトされたダミーフレームマガジン２１により
ダミーフレーム２０がフレーム１同様に分配部５
へ送られ、更に整列部６へ送られる。整列部６に
４枚揃う迄同様にして、ダミーフレーム２０が送
られる。この時、ダミーフレーム２０が供給され
た位置が確認されて供給位置が制御手段に記憶さ
れ、更に整列部６に４枚揃つたことが確認される
と、従来と同様にして成形され、成形フレーム１
４は成形フレームマガジン１７へ収納される。但
し、ダミーフレーム２０が供給された位置に対応
する成形ダミーフレーム２４のみは、制御手段か
らの指示によつて搬送板Ｃ１９により成形ダミー
フレームマガジン２５へ排出されることにより最
終の処理が完了する。

尚、上記実施例では一度のフレーム処理数が４
枚のものを示したが、２枚以上であれば何枚のも
のでも良く、フレームマガジンに就いても１つの
ものを示したがいくつであつても良い。又、本考
案において整列部に補充されるダミーフレーム
は、製品として用ることが可能な良品であつても
良いことは言うまでもない。

〔考案の効果〕

以上の様に、この考案によればダミーフレーム
を供給し、成形後排出する様に構成したので、人
の介在等無しに任意数のフレームを全数自動的に
処理が完了でき、又、フレームや金型の損傷を防
止できるものが得られる効果がある。又、品種交
換の際に、ダミーフレームの供給部を利用するこ
とによつて、装置を停止させること無く、変更で
きるものが得られる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による自動モール
ド装置を示す平面図、第２図はその正面図、第３
図は従来のモールド装置を示す正面図、第４図は
その平面図である。 図において、１はフレーム、２はフレームマガ
ジン、３はフレームマガジン台、４はローラ、５
は分配部、６は整列部、７は下金型、８はラン
ナ、９はスライドテーブル、１０はシリンダ、１
１は上板、１２は上金型、１３は搬送板Ａ、１４
は成形フレーム、１５はテーブル、１６は搬送板
Ｂ、１７は成形フレームマガジン、１８は受け
板、１９は搬送板Ｃ、２０はダミーフレーム、２
１はダミーフレームマガジン、２２はマガジンベ
ース、２３はセンサ、２４は成形ダミーフレー
ム、２５は成形ダミーフレームマガジンである。
尚、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示
す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 未処理フレーム収納部に収納されたフレームを
   ２以上の所定数ずつ整列部に整列させて供給する
   供給手段と、該供給手段によつて供給されたフレ
   ームに対して樹脂封止を行なう成形手段と、該成
   形手段によつて成形されたフレームを成形フレー
   ム収納部に排出する排出手段とを有する自動モー
   ルド装置において、 前記未処理フレーム収納部と前記加工フレーム
   収納部に、正規のフレームの収納部の他にダミー
   フレーム用の収納部が設けられ、かつ、前記未処
   理フレーム収納部の正規フレームの有無、及び前
   記整列部に整列されたフレームの数を検出する検
   出手段と、該検出手段の検出結果に基づいて、前
   記供給手段に対して、前記未処理フレーム収納部
   の前記ダミーフレームを前記整列部に補充する指
   示を与えるとともに、前記ダミーフレームの供給
   位置を記憶し、前記排出手段に対して、成形済み
   のダミーフレームを成形フレーム収納部のダミー
   フレーム用の収納部に排出する指示を与える制御
   手段とを備えたことを特徴とする自動モールド装
   置。