JP2612814B2 - テーパー状商品の多段集積装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テ−パ−状商品（例え
ば、カップ状あるいは碗状の容器内に乾燥麺等が内蔵さ
れ、お湯を注ぐだけで食することができる商品等）の箱
詰めに際し、それらの商品を多段に積み重ね、一括自動
箱詰めを行うための多段集積装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、前記のごときテ−パ−状商品は、
箱詰めに際しては一般に薄いプラスチックからなるトレ
−が使用されていた。すなわち、あらかじめテ−パ−状
商品の下半分が挿入される凹所を構成したトレ−を準備
し、その凹所にテ−パ−状商品の下半分を挿入して安定
させ、ダンボ−ル等の箱内に適数段に積重ねて箱詰めし
ていた。（特公昭５６−２１６４２号公報、 特公昭５
５−１４１７０号公報、特公昭５５−１８２１４号公報
等参照。）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来のトレ−を使
用したテ−パ−状商品の集積箱詰めは、それぞれのテ−
パ−状商品の大きさに合わせたトレ−を製作準備する必
要があるとともに、テ−パ−状商品をトレ−に挿入する
ための装置（特公昭５６−４１５２７号公報等）及びそ
れらを段積み及び箱詰めするための特殊装置（特公昭５
６−２１６４２号公報等）が必要であった。

【０００４】本発明は、トレ−を使用せず、必要に応じ
てスペ−サを使用してテ−パ−状商品を多段に集積し、
その後の一括箱詰めに備える多段集積装置に関するもの
であり、構成簡単安価にして、さらに確実に多段集積が
行われる装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【問題を解決しようとする手段】本発明は、前記目的を
達成するため、適数列にテ−パ−状商品を移送するコン
ベア前方に、順次移送されたテ−パ−状商品の横適数列
を間欠的に前方へ移送する可動ストッパ−及び該間欠的
に移送された横適数列のテ−パ−状商品を停止せしめる
固定ストッパ−が設けられ、該固定ストッパ−により停
止せしめられたテ−パ−状商品位置の上方には該テ−パ
−状商品の上面にそれぞれ吸着して昇降する吸着パット
が設けられ、さらに前記固定ストッパ−により停止せし
められたテ−パ−状商品位置の側方には各テ−パ−状商
品の略中間高さ両側に水平に侵入して該テ−パ−状商品
を係止支持して昇降する昇降枠が設けられた構成とした
ものである。

【０００６】

【作用】本発明の装置によれば、可動ストッパ−２を下
降させ、可動ストッパ−３を上昇させた状態でコンベア
１上にテ−パ−状商品Ｇが起立状態に供給移送される
と、該テ−パ−状商品Ｇが可動ストッパ−３によって停
止させられる。

【０００７】つぎに該可動ストッパ−３によってテ−パ
−状商品Ｇが所定列停止させられたことが検知され、可
動ストッパ−２が上昇させられ、同時に可動ストッパ−
３が下降させられる。その結果、所定列、図面実施例で
は横二列分６個のテ−パ−状商品Ｇが固定ストッパ−４
部に供給される。

【０００８】さらに該固定ストッパ−４部に横二列６個
のテ−パ−状商品Ｇが供給されたことが検知されて可動
ストッパ−３が上昇させられ、続いて可動ストッパ−２
の下降が行われて、つぎの横二列分６個のテ−パ−状商
品Ｇが可動ストッパ−３部に供給されて可動ストッパ−
２の上昇が行われる。

【０００９】一方前記固定ストッパ−４部に供給された
テ−パ−状商品Ｇの上方からは吸着パット５が下降させ
られ、テ−パ−状商品Ｇの上面にそれぞれ吸着して該テ
−パ−状商品Ｇが持ち上げられ、上方で待機する。

【００１０】つぎに固定ストッパ−４部にテ−パ−状商
品Ｇが存在しないことが検知されて前記同様に可動スト
ッパ−３が下降させられ、固定ストッパ−４部につぎの
横二列分６個のテ−パ−状商品Ｇが供給される。そして
該供給が検知されてスライドシリンダ８が収縮して昇降
枠６がテ−パ−状商品Ｇ側に引き寄せられ、該各テ−パ
−状商品Ｇの略中間高さ両側に水平に侵入する。

【００１１】そしてつぎに昇降用シリンダ７が伸長させ
られ、昇降枠６がその櫛状部にテ−パ−状商品Ｇを係止
支持して中段位置まで上昇させられ、待機する。

【００１２】つぎに固定ストッパ−４部にテ−パ−状商
品Ｇが存在しないことが検知されて前記及び前前記同様
に可動ストッパ−３が下降させられ、固定ストッパ−４
部にさらに横二列６個のテ−パ−状商品Ｇが供給され
る。

【００１３】つぎにこの固定ストッパ−４部への三回目
のテ−パ−状商品Ｇの供給停止が確認され、まず昇降用
シリンダ７が収縮させられ、昇降枠６に係止支持されて
中段位置に待機しているテ−パ−状商品Ｇが下降させら
れ、前記固定ストッパ−４部に供給されているテ−パ−
状商品Ｇの上面にそれぞれ載置積み重ねられる。

【００１４】さらにその後、吸着パット５に吸着されて
上方に待機しているテ−パ−状商品Ｇが前記積み重ねら
れたテ−パ−状商品Ｇの上面にそれぞれ下降させられて
載置積み重ねが行われる。

【００１５】なお、前記積み重ね工程において、適時に
スライドシリンダ８が伸長させられ、昇降枠６が各テ−
パ−状商品Ｇ間から水平に抜き取られる。さらに必要に
応じて各テ−パ−状商品Ｇ間にスペ−サ９が自動供給さ
れる。前記のごとくして三段に集積されたテ−パ−状商
品Ｇは、例えば、図１において該集積されたテ−パ−状
商品Ｇの手前側に設けた移送板（図示せず）等によって
後方に設けられた箱詰め装置、あるいは箱詰め装置への
移送路へ一括移送されて一括箱詰めが行われる。

【００１６】前記説明はテ−パ−状商品Ｇを三段に集積
する場合であるが、四段に集積する場合が図３に示され
ている。すなわち、別に昇降用シリンダ１７及び昇降枠
１６を設け、吸着パット５の他に、昇降枠６及び１６を
適時に上昇及び下降制御すればよいものである。

【００１７】

【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１はその側面図で、三段集積の実施例であ
り、図２は図１のＩＩ−ＩＩ線断面図、図３は他の実施
例で四段集積の場合の側面図である。

【００１８】テ−パ−状商品Ｇは、コンベア１ａ及び１
ｂ上を適数列、具体的には箱詰め列、例えば図２に示す
三列にして移送される。該コンベア１ａ及び１ｂの前方
には順次移送されたテ−パ−状商品Ｇの横適数列分、例
えば、図面実施例のごとく二列分を間欠的に前方に設け
たコンベア１ｃへ移送する可動ストッパ−２及び３が設
けられる。

【００１９】該可動ストッパ−２及び３は、それぞれエ
ア−シリンダ等（図示せず）でコンベア１ａと１ｂ間及
びコンベア１ｂと１ｃ間に昇降するように構成される。
そして当初、可動ストッパ−２が下降させられ、可動ス
トッパ−３が上昇させられた状態にされる。

【００２０】その結果、移送されたテ−パ−状商品Ｇが
可動ストッパ−３に停止せしめられ、それを確認して可
動ストッパ−２が上昇させられ、後続のテ−パ−状商品
Ｇは可動ストッパ−２によって停止させられる。

【００２１】なお、前記可動ストッパ−２及び３による
テ−パ−状商品Ｇの停止中はテ−パ−状商品Ｇはコンベ
ア１ａ及び１ｂ上でスリップしている状態となってい
る。つぎに可動ストッパ−３を下降させると横二列分６
個のテ−パ−状商品Ｇが前方に設けられた後述するコン
ベア１ｃに供給されて固定ストッパ−４に係止し、停止
させられる。

【００２２】なお、テ−パ−状商品Ｇが重量を有する場
合等には、前記のごときスリップ状態は好ましくなく、
可動ストッパ−２の手前位置にあるコンベア１ａ、可動
ストッパ−３の手前位置にあるコンベア１ｂ及び固定ス
トッパ−４の手前位置にあるコンベア１ｃをそれぞれ独
立に駆動制御する構成とし、それぞれのストッパ−にテ
−パ−状商品Ｇが停止させられた場合にはそれぞれのそ
の手前にあるコンベアを停止させるようにするとよい。

【００２３】さらに前述のごとく、可動ストッパ−３の
前方には可動ストッパ−２及び３により間欠的に移送さ
れた横二列分６個のテ−パ−状商品Ｇを停止せしめる固
定ストッパ−４が設けられる。

【００２４】さらに該固定ストッパ−４により停止せし
められた横二列分６個のテ−パ−状商品Ｇの上方には該
テ−パ−状商品Ｇの上面にそれぞれ吸着して昇降する吸
着パット５（６個）が設けられる。該吸着パット５には
それぞれ吸気及び吸気解除のための吸気制御管（図示せ
ず）が連結され、さらにエア−シリンダ、あるいはラッ
クとピニオン（図示せず）等で昇降させられる。

【００２５】そしてさらに前記固定ストッパ−４により
停止せしめられたテ−パ−状商品Ｇの側方にはテ−パ−
状商品Ｇの略中間高さ両側に水平に侵入して昇降する昇
降枠６が設けられる。

【００２６】すなわち、昇降枠６はテ−パ−状商品Ｇを
受入れ支持する櫛状に構成され、さらに昇降用シリンダ
７により昇降自在に構成され、しかも該昇降用シリンダ
７（及びそこに設けられた昇降枠６）がスライドシリン
ダ８により水平にスライド自在に構成される。

【００２７】図中、９は必要に応じて集積するテ−パ−
状商品Ｇ間に介在させられるスペ−サ（中仕切り）であ
り、図示しないマガジン部から図示のごとき位置に供給
され、その後前記固定ストッパ−４によって停止せしめ
られた横二列分６個のテ−パ−状商品Ｇの上面に押圧板
１０によって供給される。

【００２８】なお、詳細を図示していないが、前記固定
ストッパ−４部に停止させられたテ−パ−状商品Ｇの、
例えば手前位置には、そこに適数段に集積されたテ−パ
−状商品Ｇを後方の箱詰め装置、あるいは箱詰め装置へ
の移送路に一括移送するための移送板等が設けられる。

【００２９】図３は４段集積の場合の実施例である。す
なわち、別に昇降用シリンダ１７及び昇降枠１６を設
け、スライドシリンダ８によって、固定ストッパ−４に
より停止せしめられたテ−パ−状商品Ｇの略中間高さ両
側に侵入し、さらに復帰するように構成したものであ
る。

【００３０】この場合は、昇降枠６及び１６のテ−パ−
状商品Ｇ側へのスライド及び復帰は同時に制御され、昇
降に時間差が設けられる。その他、５段積み等も同様の
技術思想により行うことができるが、昇降用シリンダに
個々にスライドシリンダ８を設けても行うことができ
る。

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば、箱詰めに先立つテ−パ
−状商品の多段集積を、構成簡単にして、確実に行うこ
とができ、しかもトレ−を使用せず経済的に行うことが
できる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の多段集積装置の概略側面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】他の実施例を示す概略側面図である。

【符号の説明】

１ａ コンベア １ｂ コンベア １ｃ コンベア ２ 可動ストッパ− ３ 可動ストッパ− ４ 固定ストッパ− ５ 吸着パット ６ 昇降枠 Ｇ テ−パ−状商品

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 適数列にテ−パ−状商品を移送するコン
   ベア前方に、順次移送されたテ−パ−状商品の横適数列
   分を間欠的に前方へ移送する可動ストッパ−及び該間欠
   的に移送された横適数列分のテ−パ−状商品を停止せし
   める固定ストッパ−が設けられ、該固定ストッパ−によ
   り停止せしめられたテ−パ−状商品位置の上方には該テ
   −パ−状商品の上面にそれぞれ吸着して昇降する吸着パ
   ットが設けられ、さらに前記固定ストッパ−により停止
   せしめられたテ−パ−状商品位置の側方には各テ−パ−
   状商品の略中間高さの両側に水平に侵入して該テ−パ−
   状商品を係止支持して昇降する昇降枠が設けられてなる
   ことを特徴とするテ−パ−状商品の多段集積装置。