JPH0340333B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 発明の技術分野 本発明はプリント板に形成されたスルーホール
のボイド又は欠陥を検査するスルーホール検査装
置に関するものである。

(ロ) 技術の背景 プリント板の表面と裏面の導電部を相互に電気
的に接続するためプリント板にスルーホール（又
はコンタクトホール）を設けてそのスルーホール
の内面を銅等の導電層によつて被覆することによ
つてスルーホール処理を行なう。このようにして
スルーホール処理がなされたスルーホールは信頼
性の面からボイド又は欠陥は絶対に避けなければ
ならない。

(ハ) 従来技術と問題点 従来スルーホールは幅又は径が約１mm厚さが約
１mmの大きさであつたためにスルーホールの内壁
のボイド等を検査するのに目視検査が行なわれて
いた。しかしながら半導体装置の集積度向上技術
と相俟つてスルーホールの幅又は径は徐々に小さ
く変化せしめられ約0.2mmと小さくなつた。一方
スルーホールの厚さは約３mmと増加せしめられス
ルーホール形状が細長くなり目視検査は実質的に
不可能となつた。そこで第１図に示されるような
装置を用いて光学的に漏光を検知する方法が行な
われるようになつた。第１図によればプリント板
１にスルーホール２が設けられており該スルーホ
ール２の内壁に導電層３が被覆されている。該導
電層３にはスルーホールボイド又は欠陥４が形成
されている。光源（図示せず）から発せられた光
５はスルーホール開口部に設けられたスルーホー
ル遮蔽用遮光マスク６以外を通過しプリント板内
に入る。この時１部の光７は該スルーホールボイ
ド又は欠陥４からスルーホール内へ漏れレンズ８
を介してCCDなどの光検知器９によつて検知さ
れる。光検知器９によつて検知されるものは第２
図に示すように導電層３内の円形の光７ａ（漏光）
である。このような装置を用いてスルーホールを
検査する場合、スルーホールの位置が予め明確で
なければスルーホール以外の欠陥をキヤツチした
り、あるいはスルーホールに発生した欠陥がほん
のわずかな場合は該欠陥を見逃してしまう場合が
ある。

(ニ) 発明の目的 上記欠点に鑑み本発明の目的はプリント板に設
けられたスルーホールの位置を確認することが可
能なスルーホール検査装置を提供することであ
る。

本発明の他の目的はプリント板に設けられたス
ルーホールのボイド又は欠陥を検知し得るスルー
ホール検査装置を提供することである。

(ホ) 発明の構成 本発明の目的は、プリント板の光透過性基板に
配設された内壁導電層付きスルーホールの一方の
開口部を遮蔽し且つ開口部側に鏡面を有するスル
ーホール遮蔽手段と、該スルーホールの有無検知
用照明手段と、該スルーホールの内壁導電層に発
生したボイド又は欠陥の検知用照明手段と、光検
知手段とを含んでなり、スルーホール有無検知用
照明手段および光検知手段は前記プリント板に対
して同一側に配設され、そしてスルーホール遮蔽
手段およびボイド又は欠陥検知用照明手段はプリ
ント板の反対側に配設されていることを特徴とす
るスルーホール検査装置によつて達成される。

(ヘ) 発明の実施例 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。第３図は本発明の１つの実施例を説明するた
めの概略断面図であり、第４図は本発明の他の１
つの実施例を説明するための概略断面図である。

プリント板１１の光透過性基板に内壁導電層１
３を備えたスルーホール１２が設けられ、第３図
によれば、プリント板１１をはさんで両側に対向
するように例えばテレビカメラ、CCD等の光検
知装置１８ａとスルーホール遮蔽用遮光マスク１
６ａが配設されており、該スルーホール遮蔽用遮
光マスクにはスルーホール側に鏡面１６′ａが設
けられている。光検知装置１８ａに近接するよう
にスルーホール照明灯１７が設けられている。前
述の光検知装置１８ａから約50mmの距離をおいて
第２の光検知装置１８ｂがプリント板１１に対し
て同じ側に配設されている。前述のように光検知
装置１８ｂに対向するようにプリント板１１をは
さんで第２のスルーホール遮蔽用遮光マスク１６
ｂが設けられており、更に該スルーホール遮蔽用
遮光マスク１６ｂの下方に欠陥検知用照明灯１５
が配設されている。第３図に示された装置を用い
てスルーホールの位置及びスルーホールを構成す
る内壁導電層のボイド又は欠陥を検知する方法を
説明する。

スルーホール１２を有するプリント板を１〜10
mm／秒の速度で水平移動させる。この時スルーホ
ール照明灯１７に照明を与えておく。スルーホー
ル１２が丁度光検知装置１８ａの直下に位置した
場合丁度スルーホールを遮蔽するように配設され
たスルーホール遮蔽マスク１６ａに鏡面１６′ａ
が設けられているのでスルーホール１２内を通つ
た光１７ａが該鏡面１６′ａによつて反射され１
７ｂ光検知装置１８ａによつて検知される。この
ように光検知装置１８ａで光（反射光）１７ｂを
検知することによつてスルーホールの位置を確認
することが可能となる。なお２つの検知器の間に
遮光膜１９を設け光源１７の光を１８ｂで検知し
ないようにする必要がある。位置が確認されたス
ルーホールを第２の光検知装置１８ｂの直下に移
動させる。スルーホールが第２の光検知装置１８
ｂの直下に移動されるとスルーホール１２はスル
ーホール遮蔽用遮光マスク１６ｂ（鏡面１６′ｂを
有しても有さなくても良い）によつて遮蔽され
る。次にボイド又は欠陥検知用照明灯１５に照明
を与えてスルーホールからの光の有無を光検知装
置１８ｂで検知する。もし光が検知されるならば
スルーホールを構成する導電層１３にボイド又は
欠陥１４が存在することがわかる。このようにし
て導電層のボイド又は欠陥を検知するのはほゞ従
来方法によつて達成出来る。

第４図に示した実施例は第３図に示した２ケ所
にて検知する方式を１ケ所で検知しうるようにし
たものであつて第３図に示した符号と同一のもの
は同一のものを示す。第４図に示すようにプリン
ト板１１をはさんで両側に対向するように光検知
装置１８ａとスルーホール遮蔽用遮光マスク１６
ａが鏡面１６′ａを有して配設されている。また
光検知装置１８ａに近接するようにスルーホール
照明灯１７が設けられており、プリント板に対し
て前述のマスク１６ａと同じ側に、スルーホール
を構成する導電層のボイド又は欠陥検知用照明灯
が配置される。第４図に示した装置を用いて説明
する。先ずプリント板１１を水平に移動させる。
もしもプリント板１１内に形成されたスルーホー
ル１２が光検知装置の真下に位置した時前述の照
明灯１７から出た光はスルーホールに入りマスク
の鏡面１６′ａに反射して光検知装置で検知され
スルーホールの位置が確認される。この過程にお
いてはボイド又は欠陥検知用照明灯１５は消した
まゝにしておく。

このようにしてスルーホールの位置を確認した
後、次にスルーホール照明灯１７を消し前述の照
明灯１５をつけ第３図で説明したと同様にして導
電層１３のボイド又は欠陥（図示せず）の有無を
検知する。

(ト) 発明の効果 以上説明したように本発明によればプリント板
に形成されたスルーホールの有無、位置、及びス
ルーホールを構成する導電層のボイド又は欠陥の
有無を連続的に検知することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来技術を説明するための
概略断面図及び平面図であり、第３図及び第４図
は本発明に係る実施例をそれぞれ説明するための
概略断面図である。 １，１１……プリント板、２，１２……スルー
ホール、３，１３……導電層、４，１４……ボイ
ド又は欠陥、５……光、６，１６ａ，１６ｂ……
スルーホール遮蔽用遮光マスク、７，７ａ……漏
光、８……レンズ、９……投影部、１５……ボイ
ド又は欠陥検知用照明灯、１７……スルーホール
照明灯、１８ａ，１８ｂ……光検知装置、１９…
…遮光膜。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プリント板の光透過性基板に配設された内壁
   導電層付きスルーホールの一方の開口部を遮蔽し
   且つ開口部側に鏡面を有するスルーホール遮蔽手
   段と、該スルーホールの有無検知用照明手段と、
   該スルーホールの内壁導電層に発生したボイド又
   は欠陥の検知用照明手段と、光検知手段とを含ん
   でなり、前記スルーホール有無検知用照明手段お
   よび前記光検知手段は前記プリント板に対して同
   一側に配設され、そして前記スルーホール遮蔽手
   段および前記ボイド又は欠陥検知用照明手段は前
   記プリント板の反対側に配設されていることを特
   徴とするスルーホール検査装置。