JPH0338738Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 （産業上の利用分野） 本考案は、ブラケツトに組込まれたロツドとブ
ラケツトを車両に取付けたねじとを弾性カバーに
より覆うようにした車両用ドアスイツチ装置に関
する。

（従来の技術） 一般に車両用例えば自動車用ドアスイツチ装置
においては、ドアの開閉に応じて往復動されるロ
ツドを組込んだブラケツトを、自動車のボデーに
ねじにより取付固定し、前記ドアの開閉に応じロ
ツドを往復動させて接点をオン，オフさせ、以て
車内灯や半ドア警告灯並びにカーテシランプ等の
夫々点灯及び消灯の制御をするようにしている。
而してこのものにおいては、前記ロツドを弾性カ
バーにより覆うことによつて、そのロツド部分の
防水を図るようにしている。

しかしながら、上述のものの場合、ブラケツト
を取付けたねじの頭部が露出しているため、見栄
えが悪く、又、そのねじの部分に錆びが発生し易
いという問題点がある。

そこで、最近では、そのねじの頭部も弾性カバ
ーにより覆うようにしたものがあり、その具体的
構成を第４図に示す。即ち、１は図中下部に取付
孔１ａを有したブラケツトで、上部に固着したケ
ース２に、ドアの開閉に応じて往復動するロツド
３を圧縮コイルばね４と共に組込んでおり、上記
取付孔１ａを挿通したねじ５により自動車のボデ
ー６に取付固定している。而して７は例えばゴム
製の弾性カバーで、ロツド３を覆うロツドカバー
部８及びねじ５の頭部５ａを覆うねじカバー部９
を一体に有して成り、このうちロツドカバー部８
側は、ブラケツト１の裏側にあつてケース２を囲
むように該弾性カバー７に一体に形成された環状
の抜け止め部７ａによつて予めブラケツト１に抜
け止め状態に取付けられ、これに対しねじカバー
部９側は、ブラケツト１をねじ５によりボデー６
に取付けた後、ねじカバー部９をねじ５の頭部５
ａに圧入状態に嵌合することによつてその頭部５
ａに保持させている。従つてこのものにおいて
は、弾性カバー７によりロツド３と共にねじ５の
頭部５ａも覆つていて、その頭部５ａについての
見栄えの向上を図ると共に、防水を図つて錆びの
発生を防止するようにしている。ちなみにこの場
合、弾性カバー７のうちねじカバー部９側は、ブ
ラケツト１に予め取付けておいたのではねじ５に
よるブラケツト１の取付けができない事情があ
り、このため、上述したようにブラケツト１をね
じ５によりボデー６に取付けた後、ねじカバー部
９をねじ５の頭部５ａに嵌合させることによつて
該頭部５ａに保持させている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが上記構成のものでは、弾性カバー７の
ねじカバー部９は、自動車の振動等により、その
ねじカバー部９の内周面がねじ５の頭部５ａの外
周面に対し滑つて該頭部５ａから外れてしまうこ
とがあり、これによつて、見栄えを悪くしたり、
防水性が低下したり、更にはねじカバー部９がね
じ５の頭部５ａとドアとの間に挟まつて損傷を受
ける虞があつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、ロツドカバー部及びねじカバー
部を一体に有した弾性カバーを具えたものにおい
て、ねじの頭部に対するねじカバー部の外れを確
実に防止し得る車両用ドアスイツチ装置を提供す
るにある。

［考案の目的］ （問題点を解決するための手段） 本考案は、ブラケツトに組込まれたロツドと、
ブラケツトの取付孔を挿通して該ブラケツトを車
両に取付けたねじの頭部とを弾性カバーにより覆
うようにした車両用ドアスイツチ装置において、
前記ブラケツトの取付孔周縁部に、前記ねじの頭
部側に突出し該頭部の端面とブラケツト外面との
間に嵌合溝を形成する突部を形成し、且つ前記弾
性カバーにあつてねじの頭部を覆うねじカバー部
に、前記嵌合溝に嵌入してねじの頭部に係止され
る係止突部を形成したところに特徴を有する。

（作用） 上記手段によれば、ねじカバー部における係止
突部を、ねじの頭部における端面とブラケツト外
面との間に形成された嵌合溝に嵌入させることに
よつて、該係止突部がねじの頭部に係止され、以
てねじカバー部がねじの頭部に抜け止め状態に保
持される。

（実施例） 以下本考案の一実施例につき第１図及び第２図
を参照して説明する。

まず第１図において、１１はブラケツトであ
り、下部に取付孔１２を有し、又、上部に組込み
孔１３を有していて、このうち取付孔１２の周縁
部には、図中左方に突出する突部１４を短円筒状
に形成し、一方、組込み孔１３の外周囲部には、
有底円筒状のケース１５を横向き状態に固着して
いる。１６はブラケツト１１のケース１５に圧縮
コイルばね１７と共に挿入して組込んだロツド
で、その先端部は組込み孔１３から左方に突出
し、圧縮コイルばね１７の付勢力により常にその
突出方向に付勢されている。１８は基端部がロツ
ド１６に取着された板ばね製の可動接触子で、先
端部にコンタクト１８ａ，１８ｂが形成されてお
り、このうちの図中下側のコンタクト１８ａは、
ブラケツト１１にあつてケース１５内に位置した
折曲片１１ａに接触してこれとともに接点１９を
構成し、又、上側のコンタクト１８ｂは、一端側
がケース１５内に挿入配設された端子片２０に接
触している。その端子片２０の他端部は図示しな
いターミナルに接続されている。尚、上記ケース
１５の下側の側壁には水抜き孔２１，２１が形成
されている。２２は頭部２２ａが例えば六角形状
をなすねじであり、ブラケツト１１の取付孔１２
を挿通して車両たる自動車のボデー２３に締付け
ることによつてブラケツト１１を該ボデー２３に
取付固定しており、この折り、このねじ２２にお
ける頭部２２ａの首下の端面２２ｂが取付孔１２
周縁部の突部１４先端に当接していて、その頭部
２２ａの端面２２ｂとブラケツト１１の外面１１
ｂとの間に環状の嵌合溝２４が形成されている。

一方、２５は例えばゴム製の弾性カバーであ
り、弾性変形が豊かな有底筒状をなすロツドカバ
ー部２６及び弾性変形が可能な有底円筒状をなす
ねじカバー部２７を第２図にも示すように一体に
有していて、このうちロツドカバー部２６側に
は、ブラケツト１１の裏側にあつてケース１５を
囲むように環状の抜け止め部２５ａを一体に形成
し、又、ねじカバー部２７には、その内周面の開
口端側に内方に向けて突出する係止突部２８を環
状に一体に形成している。而してこの弾性カバー
２５のロツドカバー部２６側は、ロツドカバー部
２６によりロツド１６を覆つた状態で環状の抜け
止め部２５ａがブラケツト１１の一部をなすケー
ス１５のフランジ１５ａに係止されることにより
予め抜け止め状態に取付けられていて、この状態
で、ブラケツト１１を上記ねじ２２によりボデー
２３に取付固定した後、そのねじ２２の頭部２２
ａにねじカバー部２７を嵌合させることによつ
て、該ねじカバー部２７の係止突部２８が頭部２
２ａの端面２２ｂとブラケツト１１の外面１１ｂ
との間の上記嵌合溝２４に嵌入して頭部２２ａに
係止され、以てねじカバー部２７が、ねじ２２の
頭部２２ａを覆つた状態で該頭部２２ａに抜け止
め状態で保持されている。

さて、上記構成のものの場合、自動車の図示し
ないドアを閉じた際には、ロツドカバー部２６を
介してロツド１６がドアにより押されてケース１
５の内方側へ移動し、これに伴つて可動接触子１
８も同方向に移動し、このうち下側のコンタクト
１８ａがブラケツト１１の折曲片１１ａから離間
することによつて接点１９がオフとなる。そして
この接点１９がオフとなることに基づき、例えば
車内灯や半ドア警告灯並びにカーテシランプ等を
消灯させる。これに対して上記ドアを開けた際に
は、ロツド１６が押圧を解除されて圧縮コイルば
ね１７のばね力により上述とは逆の方向に復帰移
動し、これに伴つて可動接触子１８も復帰移動
し、そのうちコンタクト１８ａが折曲片１１ａに
接触して接点１９がオンとなる。そしてこの接点
１９がオンとなることに基づき、上記車内灯や半
ドア警告灯並びにカーテシランプ等を点灯させ
る。

而して、上記構成にあつては、弾性カバー２５
のうちロツドカバー部２６がロツド１６を覆うこ
とによつて、そのロツド１６部分の防水を図り、
又、ねじカバー部２７がねじ２２の頭部２２ａを
覆うことによつて、その頭部２２ａについての見
栄えの向上を図り得ると共に、防水を図つて錆び
の発生を防止し得る。又、この場合、弾性カバー
２５におけるねじカバー部２７の係止突部２８
を、ねじ２２における頭部２２ａの端面２２ｂと
ブラケツト１１の外面１１ｂとの間に形成した嵌
合溝２４に嵌入させてその頭部２２ａに保持させ
ており、従つて従来のねじカバー部をねじの頭部
に圧入状態に嵌合させていたものとは違い、自動
車の振動等を受けてもそのねじカバー部２７が頭
部２２ａから外れることを防止でき、この結果、
ねじカバー部２７が頭部２２ａとドアとの間に挟
まれて損傷を受けるような虞もない。

尚、本考案は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えば第３図に本考案の他の実施例と
して示すように、ブラケツト１１をボデー２３に
取付けるねじ２９は、その頭部２９ａが半球状を
なすものであつても良く、要するにねじの頭部の
形状には何ら制約されないのであり、又、その頭
部２９ａの端面２９ｂとブラケツト１１の外面１
１ｂとの間に嵌合溝３０を形成する突部３１は、
先端部を内方に折曲させて断面が略Ｌ字状となる
ように形成しても良い。更に、図示はしないが、
嵌合溝２４，３０を形成する突部１４，３１とし
ては、取付孔１２の周縁部に突片状にて複数を間
欠的に形成しても良く、又、嵌合溝２４，３０に
嵌入する係止突部２８としては、ねじカバー部２
７の内周面に複数を間欠的に形成しても良い。

［考案の効果］ 以上の記述にて明らかなように本考案は、ブラ
ケツトに組込まれたロツドと、ブラケツトの取付
孔を挿通して該ブラケツトを車両に取付けたねじ
の頭部とを弾性カバーにより覆うようにした車両
用ドアスイツチ装置において、ブラケツトの取付
孔周縁部に、ねじの頭部側に突出し該頭部の端面
とブラケツト外面との間に嵌合溝を形成する突部
を形成し、且つ前記弾性カバーにあつてねじの頭
部を覆うねじカバー部に、前記嵌合溝に嵌入する
係止突部を形成して、この係止突部をねじの頭部
に係止させることによつてねじカバー部をねじの
頭部に抜け止め状態に保持させる構成としたの
で、ねじの頭部に対するねじカバー部の外れを確
実に防止でき、よつてそのねじの頭部についての
見栄えの向上を図ると共に、防水を図つて錆びの
発生を防止でき、更にはそのねじカバー部がねじ
の頭部とドアとの間に挟まれて損傷を受けるとい
うような虞もなくし得るという実用上優れた効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示し、
第１図は縦断側面図、第２図は正面図であり、
又、第３図は本考案の他の実施例を示す要部の縦
断面図である。そして、第４図は従来構成の破断
側面図である。 図面中、１１はブラケツト、１１ｂは外面、１
２は取付孔、１４は突部、１６はロツド、１９は
接点、２２はねじ、２２ａは頭部、２２ｂは端
面、２３はボデー（車両）、２４は嵌合溝、２５
は弾性カバー、２６はロツドカバー部、２７はね
じカバー部、２８は係止突部、２９はねじ、２９
ａは頭部、２９ｂは端面、３０は嵌合溝、３１は
突部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付孔を有し該取付孔を挿通したねじにより車
   両に取付固定されるブラケツトと、このブラケツ
   トに組込まれ前記車両のドアの開閉に応じて往復
   動されるロツドと、このロツドの往復動によりオ
   ン，オフされる接点と、前記ロツドを覆うロツド
   カバー部及び前記ねじの頭部を覆うねじカバー部
   を一体に有し前記ブラケツトに取付けられる弾性
   カバーとを具備し、前記ブラケツトの取付孔周縁
   部に、前記ねじの頭部側に突出し該頭部の端面と
   ブラケツト外面との間に嵌合溝を形成する突部を
   形成し、且つ前記弾性カバーのねじカバー部に、
   前記嵌合溝に嵌入して前記ねじの頭部に係止され
   る係止突部を形成したことを特徴とする車両用ド
   アスイツチ装置。