JPH063927Y2 - ウインドガラスロック装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は自動車や住宅等のウインドガラスをロックする
ロック装置に関するものである。

［従来技術］ 第１図はこの種のロック装置の代表例として、バン型自
動車の引きちがい式サイドウインドガラスのロック装置
を示すもので、ウインドガラス１の側縁部にはウインド
ガラス１を挟んで車外側のロックリテーナ３と車内側の
ロック本体部５がねじ締め固定してあり、ロック本体部
５にはそのアーム５１にロック係止片８が揺動可能に軸
支してある。そして、自動車のウインド開口縁２にはリ
ング状の係合部材９が設けてあって、これに上記ロック
係止片８の爪状をなした先端８１を係脱自在に係止せし
めるようになっている。

第４図は要部の構造を示すもので、板状のロックリテー
ナ３にはその一方の面にボス部４が突設してあって、ゴ
ムパッキン１０を介在せしめ、ボス部４をウインドガラ
ス１に設けて穴１０１に挿通せしめることでロックリテ
ーナ３をウインドガラス１の車外面に保持し、車内側か
らロック本体部５をビス６で上記ボス部４にねじ締め固
定している。

［本考案が解決しようとする課題］ ところでロックリテーナ３は車外側にあり、こわされた
りしないような材質であることが必要で、一般には金
属、硬質合成樹脂等が用いられている。そのため、ロッ
クリテーナ３とウインドガラス１との間の防水性を保証
するため、図示のようにゴムパッキン１０を介在せしめ
ている。従って、ゴムパッキン１０を別に用意しなけれ
ばならず部品点数を増してコスト高となり、またゴムパ
ッキン１０の厚さで、その分ロックリテーナ３のウイン
ドガラス１からの突出量が大きくなる。

本考案は上記の実情に鑑みてなされたもので、ゴムパッ
キンを用いることなく防水性を確保し、ウインドガラス
からの突出量も少ない、かつ強固なウインドガラスロッ
ク装置を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案は第２図に例示するように、ロックリテーナ３を
芯金３１を埋設した軟質合成樹脂材３０で構成するとと
もに、該樹脂材３０のドアガラス対向面に、少なくとも
その外周に沿ってリブ３０１を設けたことを特徴とす
る。

［作用、効果］ ロック本体部５をロックリテーナ３のボス部４にねじ締
めすると上記リブ３０１がドアガラス面に圧接され、す
ぐれたシール性が発揮される。従って従来のようにパッ
キンを別途用意する必要がなく、部品点数が少なくコス
トが低減する。またパッキンを用いないので、その分、
ロックリテーナ３のドアガラス面からの突出量も少なく
なる。

［実施例］ 第１図ないし第３図において、ロック装置のロックリテ
ーナ３は角部に丸味をつけた矩形板状で、軟質合成樹脂
材３０に芯金３１が埋設してあり、一方の面からは上下
位置にそれぞれ金属製で内面にねじを形成したボス部４
が突出せしめてある。

上記軟質合成樹脂材３０にはポス部突出側の面の外周に
沿ってリング状に、また各ボス部４まわりに沿ってリン
グ状に、リブ３０１が形成してある。このロックリテー
ナは芯金３１にボス部４をかしめ固定し、芯金３１まわ
りに軟質合成樹脂材３０を型成形することにより得られ
る。

ウインドガラス１にはその側縁部の上下２個所に穴１０
１が形成してある。そして上記ロックリテーナ３はボス
部４をそれぞれ穴１０１に車外側から挿置することによ
りウインドガラス１に保持せしめられる。

一方、ロック本体部５はロックリテーナ３と同形の矩形
で硬質合成樹脂よりなり、上記ボス部４と対応する位置
に貫通孔５１が形成してある。そしてロック本体部５
は、ウインドガラス１を挟んでロックリテーナ３と対向
せしめ、その貫通孔５１に車内側からビス６を挿入して
ボス部４にねじ締めすることで、ウインドガラス１を介
在せしめてロックリテーナ３に締結される。

なお、第１図に示すようにロック本体部５からは上下に
一対のアーム５１が突出し、その先端にロック係止片８
が揺動可能に取付けてある。一方、ウインド開口縁２に
はリング状の係合部材９が設けてあり、ウインドガラス
閉時にロック係止片８の先端に形成した爪部８１が上記
係合部材に係止される。上記ロック係止片８は図略のば
ね部材で上記係合部材９への係合方向に回転力が付勢せ
しめてある。

しかして本ロック装置においては、ロックリテーナ３は
芯金３１が埋設されているので充分に強固であり、リブ
３０１によりウインドガラス１にシール性良好に密着す
る。また、パッキンを用いないため部品点数も少くコス
ト安であり、かつロックリテーナ３のウインドガラス面
からの突出量も少くなる。

本考案のロック装置は自動車に限らず、在宅等の建築物
のウインドガラスないしドアガラスにも好適に用いられ
得る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施例を示すもので、第
１図はロック時における装置の全体図、第２図は第１図
のII−II線断面図、第３図はロックリテーナの斜視図、
第４図は従来装置の第２図に対応する部分の断面図であ
る。 １……ウインドガラス １０１……穴 ２……ウインド開口縁 ３……ロックリテーナ ３０……軟質合成樹脂材 ３０１……リブ ３１……芯金 ４……ボス部 ５……ロック本体部、 ６……ビス ８……ロック係止片 ９……係合部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】板状で一方の面から突出するボス部を有し
   該ボス部をウインドガラスの側縁部に設けた穴に挿通せ
   しめたロックリテーナと、該ロックリテーナとでウイン
   ドガラスを挟みウインドガラスの上記穴を介して上記ボ
   ス部にねじ締めしたロック本体部と、該本体部から伸び
   先端がウインド開口に設けた係合部材に係脱自在に係止
   せしめるロック係止片を備えたウインドガラスロック装
   置において、上記ロックリテーナを芯金を埋設した軟質
   合成樹脂材で構成し、該ロックリテーナのウインドガラ
   ス側の面の外周に沿ってドアガラスに圧接するリブを形
   成したことを特徴とするウインドガラスロック装置。