JPH0134575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は車両窓用サツシユに取付けられる合
成樹脂製のコーナーカバーに関するものである。

自動車用ドア窓のコーナー部にはドアミラーが
取付けられる場合があり、このような車種をドア
ミラーのない仕様と共用する場合には、コーナー
部に合成樹脂製のコーナーカバーが取付けられ
る。第１図は自動車用ドアサツシユを示す正面
図、第２図はコーナーカバーの車外側から見た斜
視図、第３図は従来のコーナーカバーの組付状態
を示すＡ−Ａ断面図である。

図面において、１はサツシユアツパーで、ドア
の上縁を形成するように取付けられ、その傾斜し
た下端部にサツシユロアー２が接続している。サ
ツシユロアー２とほぼ並行にセンターサツシユ３
がサツシユアツパー１に接続し、サツシユアツパ
ー１との間で形成されるコーナー部にコーナーカ
バー４が取付けられる。コーナーカバー４は外カ
バー４ａおよび内カバー４ｂからなり、それぞれ
略三角形の板状に形成され、サツシユアッパー１
１およびセンターサツシユ３に取付けられた略三
角形状のブラケツト５を介して、ドアの外側およ
び内側から対向してサツシユアツパー１およびセ
ンターサツシユ３に取付けられるようになつてい
る。６はウエザーストリツプである。

従来のコーナーカバー４は、外カバー４ａの内
面から内カバー４ｂに当接するように突出するボ
ス７を有し、ボス７に設けられたねじ用の穴８に
対向するように、内カバー４ｂに透孔９が設けら
れ、タツピングスクリユウ１０でねじ付けるよう
になつている。また外カバー４ａおよび内カバー
４ｂにはブラケツト５に設けられた穴５ａ，５ｂ
に嵌り込むように、突出部１１ａ，１１ｂが設け
られている。

以上の構成において、サツシユアツパー１およ
びセンターサツシユ５に取付けられたブラケツト
５の両側から外カバー４ａおよび内カバー４ｂを
対向させ、突出部１１ａ，１１ｂを穴５ａ，５ｂ
に嵌め込むとともに、ボス７を突出部１１ｂに当
接させた状態で、透孔９を通して穴８にタツピン
グスクリユウ１０をねじ込み、コーナーカバー４
をサツシユアツパー１およびセンターサツシユ３
に取付ける。

しかしながら、このような従来の車両窓用コー
ナーカバーにおいては、外カバー４ａと内カバー
４ｂが突き合わせとなつているため、ねじ付けに
際して両方を手で持つた状態で孔位置を目で確認
しながら合わせる必要があり、作業性が悪いとい
う問題点があつた。また外カバー４ａの外表面に
おけるひけを防止するためには、ボス７を肉厚に
できないため、タツピングスクリユウ１０のねじ
込みによつてボス７が広がり、亀裂を生じるとい
う問題点があつた。

この考案は、以上のような従来の問題点を解消
するためのもので、外カバーのボスの表面に放射
状のリブを設けるとともに、このボスを受入れて
係合するように、内カバーにもボスを設けること
により、取付作業性がよく、かつ強度が大きい車
両窓用コーナーカバーを提供することを目的とし
ている。

この考案は、車両窓用サツシユに取付けられる
合成樹脂製のコーナーカバーにおいて、前記サツ
シユのコーナー部に対向して取付けられるそれぞ
れ略三角形状の外カバーおよび内カバーと、前記
外カバーの内面から内カバーに向けて突出し、か
つ内部にねじ用の穴を有するとともに、外周面に
放射状のリブを有するボスと、前記内カバーの内
面から外カバーに向けて突出し、かつ前記外カバ
ーのボスを受入れて係合する凹部を有するボス
と、前記ねじ用穴に対向するように内カバーに設
けられたねじ用の透孔とを備えたことを特徴とす
る車両窓用コーナーカバーである。

以下、この考案を図面に基づいて説明する。第
４図ないし第８図はこの考案の一実施例を示し、
第４図はコーナーカバーの分解斜視図、第５図は
ボスの横断面図、第６図は組付状態におけるボス
の横断面図、第７図はコーナーカバーの組付前の
状態を示すＡ−Ａ断面図、第８図はコーナーカバ
ーの組付状態を示すＡ−Ａ断面図であり、第１図
ないし第３図と同一符号は同一または相当部分を
示す。

図面において、外カバー４ａに設けられたボス
７は先細の円錐台状に突出し、その先端から内部
にねじ用の穴８が形成されるとともに、外周面に
は放射状のリブ１２が形成されている。リブ１２
はボス７の基部から先端側に向けて若干幅が狭く
なつており、その放射状の先端部には組付時に変
形可能な小さな突起１３が形成されている。内カ
バー４ｂには、内面から外カバー４ａ側に向けて
円筒状のボス１４が突出し、外カバー４ａのボス
７を受入れて係合するように、凹部１５を有して
いる。ボス１４の内面はリブ１２の傾斜に対応し
た傾斜となつており、ボス１４内にボス７を挿入
したときに、リブ１２の先端のほぼ全体がボス１
４の内面に密着するとともに、ボス７の先端が内
カバー４ｂの突出部１１ｂに当接し、かつ穴８が
透孔９に対向するようになつている。他の構成は
第１図ないし第３図と同様である。

以上の構成において、外カバー４ａと内カバー
４ｂを合わせ、ボス７をボス１４に挿入すると、
突起１３が変形して仮止めされ、この状態で両者
は位置決めされて、穴８および透孔９が対向する
ので透孔９を通してタツピングスクリユウ１０を
穴８にねじ付けると、容易に組付、固着すること
ができる。タツピングスクリユウ１０のねじ付け
により、ボス７が広がろうとするが、リブ１２に
よつて補強されているとともに、ボス１４によつ
て拡大を阻止されているため、亀裂等の破損は発
生しない。外カバー４ａおよび内カバー４ｂの成
形上のバラツキはリブ１２およびボス１４によつ
て吸収される。他の作用は第３図の場合と同様で
ある。

以上の説明においてボス７は先細でなくてもよ
いが、実施例のように先細に形成すると、ボス７
が凹部１５に挿入しやすくなるとともに、リブ１
２がボス１４に密着して仮止性が向上する。外カ
バー４ａおよび内カバー４ｂの他の構造、形状等
は図示のものに限定されず、変更可能であり、材
質もABS樹脂などの合成樹脂により成形できる。
またタツピングスクリユウ１０の代りにビス等に
より固着してもよい。

以上説明してきたように、この考案によれば、
外カバーのボスにねじ用の穴を設けるとともに、
外周面に放射状のリブを設け、このボスを受入れ
て係合するように、内カバーにボスを設けたの
で、両方のボスを係合させて位置決めおよび仮止
めができるため、組付の作業性が良くなり、かつ
外カバーのボスがリブおよび内カバーのボスによ
り補強されるため破損のおそれがないなどの効果
が得られる。また外カバーのボスを先細に形成し
たり、あるいはリブの先端に変形可能な突起を形
成することにより、仮止め時の固着性を増すこと
ができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車用ドアサツシユを示す正面図、
第２図はコーナーカバーの車外側から見た斜視
図、第３図は従来のコーナーカバーの組付状態を
示すＡ−Ａ断面図、第４図ないし第８図はこの考
案の一実施例を示し、第４図はコーナーカバーの
分解斜視図、第５図はボスの横断面図、第６図は
組付状態におけるボスの横断面図、第７図はコー
ナーカバーの組付前の状態を示すＡ−Ａ断面図、
第８図はコーナーカバーの組付状態を示すＡ−Ａ
断面図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示
し、１はサツシユアツパー、２はサツシユロア
ー、３はセンターサツシユ、４はコーナーカバ
ー、４ａは外カバー、４ｂは内カバー、７，１４
はボス、８は穴、９は透孔、１０はタツピングス
クリユウ、１２はリブ、１３は突起、１５は凹部
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車両窓用サツシユに取付けられる合成樹脂製
   のコーナーカバーにおいて、前記サツシユのコ
   ーナー部に対向して取付けられるそれぞれ略三
   角形状の外カバーおよび内カバーと、前記外カ
   バーの内面から内カバーに向けて突出し、かつ
   内部にねじ用の穴を有するとともに、外周面に
   放射状のリブを有するボスと、前記内カバーの
   内面から外カバーに向けて突出し、かつ前記外
   カバーのボスを受入れて係合する凹部を有する
   ボスと、前記ねじ用穴に対向するように内カバ
   ーに設けられたねじ用の透孔とを備えたことを
   特徴とする車両窓用コーナーカバー。 (2) 外カバーのボスが先細状に突出した実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の車両窓用コーナー
   カバー。 (3) リブが先端に変形可能な突起を有する実用新
   案登録請求の範囲第１項または第２項記載の車
   両窓用コーナーカバー。