JPH066589U - 天井の廻り縁構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外観を向上する。施工工数の増加をなくす。 【構成】 天井１と壁２の境界部に沿って廻り縁を固定
すると共に廻り縁に室内側へ係止部を突出して設ける。
天井１と壁２との間に天井廻り縁カバー５を配設して天
井廻り縁カバー５の内面に突設した係止受け部を廻り縁
の係止部に結合させる。Ｌ字形に形成される天井廻り縁
コーナーカバー７を隣合う壁２間のコーナー部において
天井１と壁２との間に配設する。各壁２において取り付
けた天井廻り縁カバー５の端部の外面に天井廻り縁コー
ナーカバー７の端部を重ねる。天井廻り縁コーナーカバ
ー７の内面に突設した係止受け部を廻り縁の係止部に結
合させる。天井廻り縁カバー５の端部は天井廻り縁コー
ナーカバー７で覆われていて露出しない。また天井廻り
縁コーナーカバー７は天井廻り縁カバー５を取付けるた
めに廻り縁に設けられた係止部を利用して取付けること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、浴室等における天井と壁との境界部の廻り縁構造に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

システムバスやユニットバスなどの浴室において、天井の端部と壁面の上端部 との間の防水等の仕舞いは、天井の端部の下面と壁の上端部との間に廻り縁を取 り付けることによっておこなわれているが、この廻り縁が室内に露出しないよう に、天井と壁との境界部に沿って天井の端部下面と壁の上端部の室内面との間に 渡るように天井廻り縁カバーを取り付けることがおこなわれている。この天井廻 り縁カバーは壁の四周に沿って取り付けられるが、隣合う壁の間のコーナー部で は、天井廻り縁カバーの端部の端面同士を突き合わせることによって接続するよ うにしてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしこのように天井廻り縁カバーの端面同士を突き合わせることによって接 続をおこなうようにすると、突き合わせ端部間に段差が生じたり、天井廻り縁カ バーの伸縮によって突き合わせ端面間に隙間が生じたりすることがあり、外観を 大きく損なうおそれがあるという問題があった。

【０００４】 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、外観を向上することができ、 加えて施工工数が増加することがない天井の廻り縁構造を提供することを目的と するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る天井の廻り縁構造は、天井１と壁２の境界部に沿って廻り縁３を 固定すると共に廻り縁３に室内側へ係止部４を突出して設け、天井１の端部下面 と壁２の上端部の室内面との間に渡るように天井廻り縁カバー５を配設して天井 廻り縁カバー５の内面に突設した係止受け部６を上記廻り縁３の係止部４に結合 させ、平面形状が略Ｌ字形に形成される天井廻り縁コーナーカバー７を隣合う壁 ２間のコーナー部において天井１の端部下面と壁２の上端部の室内面との間に渡 るように配設すると共に、各壁２において取り付けた上記天井廻り縁カバー５の 端部の外面に天井廻り縁コーナーカバー７の両端部をそれぞれ重ね、天井廻り縁 コーナーカバー７の内面に突設した係止受け部８を上記廻り縁３の係止部４に結 合させて成ることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

平面形状が略Ｌ字形に形成される天井廻り縁コーナーカバー７を隣合う壁２間 のコーナー部において天井１の端部下面と壁２の上端部の室内面との間に渡るよ うに配設すると共に、各壁２において取り付けた上記天井廻り縁カバー５の端部 の外面に天井廻り縁コーナーカバー７の両端部をそれぞれ重ね、天井廻り縁コー ナーカバー７の内面に突設した係止受け部８を上記廻り縁３の係止部４に結合さ せるようにしているために、壁２間のコーナー部には平面略Ｌ字形の天井廻り縁 コーナーカバー７が取り付けられており、各壁２に取り付けた天井廻り縁カバー ５の端部は天井廻り縁コーナーカバー７で覆われていて露出しないようになって いる。また天井廻り縁コーナーカバー７は天井廻り縁カバー５を取付けるために 廻り縁３に設けられた係止部４を利用して取付け施工をおこなうことができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案を実施例によって詳述する。 システムバスやユニットバスなどの浴室は、背面にアルミニウム型材等で形成 される枠体１２を取着した壁２を立設し、この壁２の上に天井板で形成される天 井１を配設すると共に壁２の枠体１２に天井１の端部の下面に取着した受けアン グル１３にビス１４をねじ込んで固定することによって、四周の壁２と壁２の上 の天井１とで形成されるものである。

【０００８】 また廻り縁４はゴム等の弾性材によって横長の長尺に形成されるものであり、 その上面と下面にそれぞれ全長に亘る弾性ヒレ片１５が突設してある。この廻り 縁４の前面には金属材や硬質合成樹脂等で形成される係止具１６の基部片１７が インサートして取り付けてある。係止具１６は基部片１７の前面に係止部４を一 体に突出することによって断面Ｔ字形の長尺に形成されるものであり、係止部４ が室内側に突出するように廻り縁３の全長に亘って取り付けるようにしてある。 係止部４の上下両面には断面が鋸歯状の係合凹凸１８が形成してある。

【０００９】 この廻り縁４は図１及び図２に示すように、天井１の端部の下面と壁２の上端 の間に差し込むことによって、天井１と壁２の境界部に沿って取付けるようにし てあり、廻り縁４の上下の弾性ヒレ片１５が天井１の下面や壁２の上端面に弾接 して、天井の端部と壁面の上端部との間の防水等の舞いがおこなわれるものであ る。またこのように廻り縁４を取り付けることによって係止具１６の下部で壁２ の上端部を押さえることができるようになっている。

【００１０】 一方、天井廻り縁カバー５は合成樹脂の押し出し成形品等によって長尺に形成 されるものであり、図２に示すように、その上端に全長に亘って天井当接片１９ を外方へ略水平方向に延出すると共にその下端に全長に亘って壁当接片２０を外 方へ略水平方向に延出して設けてある。また天井廻り縁カバー５の内面には全長 に亘って係止受け部６が外方へ略水平に延出してあり、係止受け部６の先端部に は外方へ開口する係合穴２１を全長に亘って設けると共に係合穴２１の内上面と 内下面にそれぞれ係合凹凸２２が形成してある。ここで、図２に示すように、壁 当接片２０はその先端が天井当接片１９の先端や係止受け部６の先端よりもδ＝ ２〜３ｍｍ程度外方に突出するように形成されるものである。

【００１１】 また、天井廻り縁コーナーカバー７は図１に示すように平面形状をＬ字形に合 成樹脂の射出成形等によって一体に形成されるものであり、その両側端に端面片 ２７が外方へフランジ状に一体に設けてある。この端面片２７の外側面は天井廻 り縁カバー５の外面の断面形状と同一形状・同一寸法に形成してある。そして天 井廻り縁コーナーカバー７の内面には受け片２３が一体に外方へ向けて延出して あり、受け片２３に係合片２４がリベット２５止めで固着してある。受け片２４ は天井廻り縁コーナーカバー７に部分的に設けられるものである。この受け片２ ３と係合片２４によって図３に示すように天井廻り縁コーナーカバー７に設けら れる係止受け部８が形成されるものであり、その先端部には外方へ開口する係合 穴２１を全長に亘って設けると共に係合穴２１の内上面と内下面にそれぞれ係合 凹凸２２が形成してある。

【００１２】 しかして、上記天井廻り縁カバー５を天井１と壁２との境界部に沿わせて、天 井１の端部下面と壁２の上端部の室内面との間に渡るように配設し、天井当接片 １９の上面を天井１の下面に当接させると共に壁当接片２０の先端を壁２の室内 面に当接させるようにして、係止受け部６の係合穴２１に廻り縁３の係止部４を 被挿係止させることによって、図２に示すように天井廻り縁カバー５を取り付け るようにしてある。このとき係止部４の係合凹凸１８と係止受け部６の係合凹凸 ２２が係合することによって、強固に天井廻り縁カバー５を固定することができ るものである。また、上記のように天井廻り縁カバー５の壁当接片２０はその先 端が天井当接片１９の先端や係止受け部６の先端よりも外方に突出するように形 成してあるために、壁当接片２０は天井廻り縁カバー５を弾性変形させるように して壁２に密着させることができるものであり、また天井１と壁２とのなす角度 に誤差があって９０°以上であっても、隙間が生じることなく壁当接片２０を壁 ２に密着させることができるものである。

【００１３】 このようにして四周の壁２に沿ってそれぞれ天井廻り縁カバー５を取り付ける ことができるものであり、次に、天井廻り縁コーナーカバー７を隣合う壁２間の コーナー部に両壁２に渡して、各壁２の上端部の室内面と天井１の端部下面との 間に渡るように配設し、各壁２において取り付けた上記天井廻り縁カバー５の端 部の外面に天井廻り縁コーナーカバー７の両端部をそれぞれ重ねる。この重ね合 わせ寸法は１５ｍｍ程度が好ましい。そして図３に示すように、係止受け部８の 係合穴２１に廻り縁３の係止部４を被挿係止させることによって天井廻り縁コー ナーカバー７を取り付けるようにしてある。このとき係止部４の係合凹凸１８と 係止受け部８の係合凹凸２２が係合することによって、強固に天井廻り縁コーナ ーカバー７を固定することができるものである。このように壁２のコーナー部に おいて天井廻り縁カバー５の端部は天井廻り縁コーナーカバー７で覆われるため に、天井廻り縁カバー５同士を突き合わせて接続する場合のように、突き合わせ 端部間の段違いや隙間で外観を損なうようなことがなくなるものである。

【００１４】

【考案の効果】

上記のように本考案は、天井と壁の境界部に沿って廻り縁を固定すると共に廻 り縁に室内側へ係止部を突出して設け、天井の端部下面と壁の上端部の室内面と の間に渡るように天井廻り縁カバーを配設して天井廻り縁カバーの内面に突設し た係止受け部を上記廻り縁の係止部に結合させ、平面形状が略Ｌ字形に形成され る天井廻り縁コーナーカバーを隣合う壁間のコーナー部において天井の端部下面 と壁の上端部の室内面との間に渡るように配設すると共に、各壁において取り付 けた上記天井廻り縁カバーの端部の外面に天井廻り縁コーナーカバーの両端部を それぞれ重ね、天井廻り縁コーナーカバーの内面に突設した係止受け部を上記廻 り縁の係止部に結合させるようにしたので、各壁に取り付けた天井廻り縁カバー の端部は壁間のコーナー部に取り付けた平面略Ｌ字形の天井廻り縁コーナーカバ ーで覆われていて露出しないものであり、外観を向上することができるものであ る。また天井廻り縁コーナーカバーは天井廻り縁カバーを取付けるために廻り縁 に設けられた係止部を利用して取付け施工をおこなうことができるものであり、 施工工数が増加することがないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の斜視図である。

【図２】同上の一部の拡大した断面図である。

【図３】同上の他の一部の拡大した断面図である。

【符号の説明】

１ 天井 ２ 壁 ３ 廻り縁 ４ 係止部 ５ 天井廻り縁カバー ６ 係止受け部 ７ 天井廻り縁コーナーカバー ８ 係止受け部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井と壁の境界部に沿って廻り縁を固定
   すると共に廻り縁に室内側へ係止部を突出して設け、天
   井の端部下面と壁の上端部の室内面との間に渡るように
   天井廻り縁カバーを配設して天井廻り縁カバーの内面に
   突設した係止受け部を上記廻り縁の係止部に結合させ、
   平面形状が略Ｌ字形に形成される天井廻り縁コーナーカ
   バーを隣合う壁間のコーナー部において天井の端部下面
   と壁の上端部の室内面との間に渡るように配設すると共
   に、各壁において取り付けた上記天井廻り縁カバーの端
   部の外面に天井廻り縁コーナーカバーの両端部をそれぞ
   れ重ね、天井廻り縁コーナーカバーの内面に突設した係
   止受け部を上記廻り縁の係止部に結合させて成る天井廻
   り縁構造。