JPH0338091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は段ボール、厚紙などからなる組立式
包装箱に関し、詳しくは電気毛布などの小型軽量
の被包装体を展示可能に包装する組立式包装箱に
関する。

＜従来技術＞ 従来、小型軽量物として、例えば電気毛布など
の商品を被包装体として包装する包装箱は、第１
図及び第２図に示すように、上蓋１と下ケース２
とからなり、電気毛布を、通常バスタオル・スポ
ーツタオル等の商品のように折畳んで収納包装し
ていた。

しかし、この包装箱では、上蓋１を外さなけれ
ば、箱内の商品が見えないため、上蓋１を下ケー
ス２に被せた状態、すなわち、商品を包装した状
態のままでは展示できない不都合があつた。

＜考案の目的＞ この考案は以上の事情に鑑みなされたもので、
その主要な目的の１つは、一枚の包装部材で包装
体を支持し且つ被包装体周囲の四方を被つて、他
の２方向を開放して包装し、簡単な構成で被包装
体を包装したままで展示できる組立式包装箱を提
供することにある。

＜考案の構成＞ この考案は一枚の包装部材をおり曲げて一組の
対抗する側面を開放した状態で被包装体を四方か
ら被うようにしてなる組立式包装箱において、上
記包装部材は底板と、この底板の両端辺に形成さ
れた対向側板と、これらの側板から向かい合つて
延びる一対の上板とから構成され、上記上板は、
両側板との折曲辺を共通にして上記上板の略中央
部をくり抜いて構成される蓋板と、くり抜き残部
で構成される被包装体支持板とを備え、上記２つ
の蓋板の対向端部付近に両蓋板が重合して係合す
る係合部を夫々設け、上記両側板を上向きに折曲
した時に上記被包装体支持板を底板上面側に傾斜
して折曲させ、該くり抜き残部にて形成された開
口部に被包装体を載置するとともに上記両側板を
更に内向きに折曲させることによつて上記被包装
体支持板の対向端辺を底板上面略中央部で当接さ
せ且つ上記２つの蓋板を重合させて上記係合部を
係合させてなる組立式包装箱である。

＜実施例＞ 以下、図の示す実施例に基いてこの考案を詳述
する。なおこれによつてこの考案が限定されるも
のではない。

第３図から第７図にこの考案の一実施例を示
す。組立式容器３は、第６図に示すような一枚の
長方板状包装部材４を折り曲げて、筒状の被包装
体としての電気毛布５をその筒軸方向に沿つて略
縦巻きにして被つて包装するものである。前記包
装部材４は、段ボールシート・厚紙・硬質合成樹
脂シート等からなる。６は透明硬質合成樹脂から
なる筒（スリーブ）で、折畳まれて巻回された電
気毛布５を収納するものである。

前記包装部材４は、その略中央部の底板７と、
この底板の両端辺から延びる対向側板８，８と、
これらの側板から折曲して向かい合つて延びる一
対の上板９，９とを備えている。

これらの上板は、両側板８，８との折曲辺を共
通にして、これらの上板をスリーブ６の外径に対
応させてＵ字状にくり抜いて構成する蓋板１０，
１０と、くり抜き残部の被包装体支持板１１，１
１とからなる。これらの被包装体支持板は、第４
図に示すように、両側板８，８を上向きに折曲し
たときに底板７上面側に傾斜して折曲され、その
くり抜き部１２，１２に、電気毛布５を収納した
スリーブ６が載置される。一方両蓋板１０，１０
には、その対向端部に、１対の下向き係合凸部１
３，１３と、１対の係合切欠孔１４，１４とがそ
れぞれ設けられており、前記くり抜き部１２にス
リーブ６を載置後、両側板８，８をさらに内向き
又は上向きに折曲したときに、前記凸部１３及び
切欠孔１４がそれぞれ重合して係合し、スリーブ
６の上面を被うと同時に、前記支持板１１，１１
は、その対向端部が底板７上面の中央部で当接し
て固定される。

このようにして、第１図に示すような電気毛布
等の小型軽量の、ほとんど緩衝体を必要としない
商品を収納する組立式包装箱３を得ることができ
る。

この包装箱は、以上のごとく構成することによ
つて以下の効果を挙げることができる。

(a) スリーブ６の軸方向における２方向が開放さ
れているため、電気毛布５を包装したままで体
裁よく簡単にかつ立体的に展示できる。

(b) 電気毛布５を筒状にして包装しているため、
包装部材の使用を節約できる。従つて省資源型
の包装が可能となる。

(c) 接着剤、止め金具などを用いることなく箱を
構成しているため、製造、組立が容易にでき
る。

(d) 前記くり抜き部１２の形状を変更することに
よつて、巻回可能な商品については、全て筒
（スリーブ）包装が可能となる。

第８図は他の実施例を示す組立式包装箱１５
で、方形断面を有する筒状の被包装体１６を包装
した状態を示すものである。

この場合、くり抜き部は方形状に開口されてい
る。

また、スリーブ６を用いることなく、商品を巻
回して円筒状又は角筒状にしたままでくり抜き部
に載置してもよい。

＜考案の効果＞ この考案は、包装部材を折曲して被包装体を四
方から被つてその２方向を開放させて包装するこ
とによつて、被包装体を包装したままで被包装体
を簡単にかつ立体的に体裁よく展示できるように
するものである。

また一枚の包装部材で被包装体の支持体、包装
箱を兼ねるよう構成したから材料費が低減される
とともに頗る簡単に包装することができるように
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の包装箱を示す斜視図、第２図
ａ，ｂは第１図の展開図で、ａは下ケース、ｂは
上蓋である。第３図はこの考案に係る組立式包装
箱の一実施例を示す被包装体収納状態説明斜視
図、第４図はこの両蓋板の係合直前を示す第３図
相当図、第５図は第３図の包装箱の開梱時を示す
スリーブを含む開梱説明斜視図、第６図は第３図
の組立式包装箱の展開図、第７図は第３図を３方
向から見た図でａは正面図、ｂは端面図、ｃは平
面図、第８図は他の実施例を示す組立式包装箱の
斜視図である。 ３……組立式包装箱、４……包装部材、５……
電気毛布（被包装体）、７……底板、８……対向
側板、９……上板、１０……蓋板、１１……被包
装体支持板、１２……くり抜き部、１３……係合
凸部、１４……係合切欠孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一枚の包装部材を折り曲げて一組の対抗する側
   面を開放した状態で被包装体を四方から被うよう
   にしてなる組立式包装箱において、 上記包装部材は底板と、この底板の両端辺に形
   成された対向側板と、これらの側板から向かい合
   つて延びる一対の上板とから構成され、 上記上板は、両側板との折曲辺を共通にして上
   記上板の略中央部をくり抜いて構成される蓋板
   と、くり抜き残部で構成される被包装体支持板と
   を備え、 上記２つの蓋板の対向端部付近に両蓋板が重合
   して係合する係合部を夫々設け、 上記両側板を上向きに折曲した時に上記被包装
   体支持板を底板上面側に傾斜して折曲させ、該く
   り抜き残部にて形成された開口部に被包装体を載
   置するとともに上記両側板を更に内向きに折曲さ
   せることによつて上記被包装体支持板の対向端辺
   を底板上面略中央部で当接させ且つ上記２つの蓋
   板を重合させて上記係合部を係合させてなること
   を特徴とする組立式包装箱。