JPH079820Y2 - 数珠用包装容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、販売に際して数珠を収納したまま客に見せ
たり、ディスプレイとして店頭に飾ることができるよう
にした数珠用包装容器に関するものである。

［従来の技術］ 従来の数珠は、高価なものは桐の箱に収納して店頭に飾
ったり、販売したりしている。また種々の化粧ケースに
リング状の凸部を設け、この凸部に数珠をはめ込むよう
にしたり、化粧ケース内にゴム紐等、種々の手段で保持
させたりしている。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、これらの従来の包装手段にはいずれも一
長一短があった。

すなわち桐の箱では内部が見えないため、販売に際して
は蓋を開けて店頭に飾ったものを包装し直す必要があ
り、非常に面倒であった。

また、化粧ケースにリング状の凸部を設け、この凸部に
数珠をはめ込むものにおいては、包装容器への数珠のセ
ットは簡単であるが、数珠全体の姿が非常に見にくく、
さらに化粧ケース内にゴム紐等の手段で保持するもの
は、包装容器へのセットに手間がかかる上、ゴム紐等で
美観が損なわれるという欠点があった。

この考案は、従来の上記欠点を解消するもので、包装容
器への数珠のセットが簡単で、しかも収納した数珠が非
常に見やすい数珠用包装容器を提供しようとするもので
ある。

［問題点を解決するための手段］ すなわちこの考案の数珠用包装容器は、シート状基板に
切り込みを形成し、この切り込みをほぼ対称の逆ハ字状
に折り返して設けた一対の支持片を、シート状基板の表
面側に突出させ、かつ支持片と対応する挿通溝を設けた
化粧板に、挿通溝に支持片を挿通してシート状基板上に
被覆したことを特徴とするものである。

［作用］ この考案の数珠用包装容器は、シート状基板を切り込ん
で折り返した一対の支持片を、化粧板の前面に逆ハ字状
に突出させ、この支持片に数珠の下部を切り込んだ側か
ら引っ掛け、支持片の間隙から房の部分を通すようにし
て使用するものである。

その際、上記シート状基板の表面側に逆ハ字状に突出さ
せた支持片は、そのままで数珠の重みには充分耐えるこ
とができる。したがって、数珠用包装容器のための包装
資材の生産工程を簡易化することができ、また包装セッ
トの組み立て工程をも簡易化することができる。

さらに、数珠を支持片に保持した状態で透明な筒状のケ
ース類に収納することにより、数珠全体の姿を筒状ケー
スの外部から充分に観察できる。

［実施例］ 次に、この考案に係る数珠用包装容器の一実施例を図面
に基いて述べる。

第１図ないし第２図において、１はシート状基板で、厚
紙やプラスチックシート等で作成されている。このシー
ト状基板１のほぼ中程には半円形の切り込み３が左右に
一対形成されている。この切り込み３の両端を結ぶ線上
には折線４が形成され、この折線４でほぼ対称の逆ハ字
状に折り返して、第２図のように起立させることによっ
て、上記切り込み３内を一対の支持片２としている。図
において５は、シート状基板１の四辺を折り曲げて形成
したリブである。

第３図および第４図は、上記シート状基板１の上面に化
粧板６を組み付けた状態を示すもので、この化粧板６は
シート状基板１と同様に厚紙ないしプラスチックシート
からなっており、表面に植毛等の処理が施されている。
この化粧板６には支持片２と対応する挿通溝７が、やは
り逆ハ字状に設けられている。

化粧板６は、第４図のように挿通溝７に起立状態の支持
片２を挿通することによって、シート状基板１上に被覆
して使用される。

数珠21は、化粧板６の表面に突出している一対の支持片
２に、下部を支持辺２の切り込んだ側から引っ掛け、か
つ左右の支持片２の間隙から房22の部分を通すようにし
て使用するものである。その際、上記逆ハ字状に突出さ
せた支持片２は、そのままでもある程度の荷重に耐える
強度がある上、化粧板６と結合した状態で補強されるこ
とにより、数珠21の重みには充分耐えることができる。

次に第５図に、上記シート状基板１と化粧板６との積層
物を、外装ケースに収納する状態について示す。外装ケ
ースは、扁平に折畳んだ筒状のシート11の両端を円弧状
に折り返して、筒状シート11を流線形断面の形状とし、
その一面には筒状シート11の長さ方向に沿った第１の切
り込み12と、この切り込み12の両端にほぼ垂直の方向に
形成した、円弧状の第２の切り込み13が形設されてい
る。

そして第１および第２の切り込み12,13を内側に折り込
み、そのスペースに上記シート状基板１と化粧板６との
積層物を収納するようにしている。14は、流線形断面の
形状を有する透明な外筒で、上記筒状シート11の外側に
はめ込むことにより、数珠21の脱落を防止するととも
に、数珠21をこの外筒14の外部から見られるようにして
いる。

筒状シート11や外筒14の形状は、上記実施例に限定され
るものではなく、通常の箱型やプラスチック製の袋等
の、種々の態様が可能である。

［考案の効果］ この考案に係る数珠用包装容器は、以上のように構成し
たので、包装資材の生産工程を簡易化することができ、
また数珠用包装容器のための包装セットの組み立て工程
をも簡易化することができる。

また簡単な構造で数珠を容器内に保持することができ、
販売に際して数珠を収納したまま客に見せたり、ディス
プレイとして店頭に飾った場合に、数珠の全体の姿を見
せることができ、販売促進に大いに貢献することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の数珠用包装容器の一実施例を示し、第
１図はシート状基板の平面図、第２図はその側面図、第
３図はシート状基板に化粧板をセットして数珠を収納し
た状態の平面図、第４図はその側面図、第５図は各部の
組み付け状態を示す斜視図である。 １……シート状基板、２……支持片 ３……切り込み、４……折線 ５……リブ、６……化粧板 ７……挿通溝、11……筒状シート 12,13……切り込み、14……外筒 21……数珠、22……房

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シート状基板に切り込みを形成し、この切
   り込みをほぼ対称の逆ハ字状に折り返して設けた一対の
   支持片を、シート状基板の表面側に突出させ、かつ支持
   片と対応する挿通溝を設けた化粧板を、挿通溝に支持片
   を挿通してシート状基板上に被覆したことを特徴とする
   数珠用包装容器。