JP3048076U - 包装容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 デザインが斬新で見栄えが良く商品価値の高
い包装容器を提供する。 【解決手段】 板紙よりなる容器本体１と該容器本体１
に冠着させる蓋体２とからなり、該蓋体２は下面で開口
した正多角形の箱状をなし、しかも周側壁３が一連に連
続しかつ所定間隔置きに縦折線４ａ〜４ｆが設けられる
と共に、該各縦折線４ａ〜４ｆの間で該各周側壁３の一
側端に横折線６を介して台形をなす蓋片８ａ〜８ｆが延
設され、前記各周側壁３を各縦折線４ａ〜４ｆで順次内
側に折り曲げつつ同時に各蓋片８ａ〜８ｆをそれぞれ横
折線６で順次内側に折り曲げて各蓋片８ａ〜８ｆの互い
に隣り合う側縁を重合させ、周側壁３の両端を結合して
一体に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、外観上特に目に付き易い蓋のデザインが斬新で見栄えがよくて商品 価値が高く、しかも商品を取り出した後は種々の物品を入れておく物入れとして 重宝に使える包装容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、包装容器として、例えば図９に示すようにそれぞれ箱状をなす容器本体 １０１に蓋体１０２を冠着するようにしたものが知られている。この包装容器は 容器本体１０１及び蓋体１０２がそれぞれ一枚の板紙からなる底板１０３又は蓋 板１０４の周側縁に周側壁１０５を囲うように設けて形成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように形成される従来の包装容器は、表面に現われる蓋１０４や周側壁１ ０５に印刷等によって収容する商品の表示や装飾が施されるが、蓋体１０２の形 状自体には特に工夫はなされておらず、旧態依然の陳腐な形状をなしており、特 に形状のデザイン面で斬新さの乏しいものであり、商品価値を高めることが難し かった。また、包装容器として使用された後はそのまま捨てられ、ゴミを増やす 原因にもなっていた。 そこで本考案は、このような従来技術にみられる問題点を解決すべくなされた もので、特に蓋体の表面のデザインが斬新で見栄えが良く商品価値が高められる と共に、使用後は物の入れ物としても利用できる包装容器を提供することを目的 とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため本考案の包装容器は、板紙よりなる容器本体と該容 器本体に冠着させる蓋体とからなり、該蓋体は下面で開口した正多角形の箱状を なし、しかも周側壁が一連に連続しかつ所定間隔置きに縦折線が設けられると共 に、該各縦折線の間で該各周側壁の一側端に横折線を介して台形をなす蓋片が延 設され、前記各周側壁を各縦折線で順次内側に折り曲げつつ同時に各蓋片をそれ ぞれ横折線で順次内側に折り曲げて各蓋片の互いに隣り合う側縁を重合させ、周 側壁の両端を結合して一体に形成される。これにより、とくに表面に現われる蓋 体の上面に各蓋片の一側辺が重なり合って段差を持つ三角形をなししかも各三角 形が蓋体の中心を起点にして放射状に展開したデザイン的に新規な形成となる。

【０００５】 また、前記蓋体の上面で中心に集合する各蓋片の起点をピンで一括して結合す ると共に該ピンに摘みリングを設けることにより各蓋片が安定し、またこの摘み リングによって蓋体が開閉し易くなると共に装飾効果も付加される。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下に本考案に係る包装容器の実施の形態を図面と共に説明する。図１は平面 正六角形に形成した本考案に係わる包装容器の斜視図、図２は図１の分解斜視図 、図３は容器本体又は蓋体の展開平面図である。本考案の包装容器は上面で開口 した箱状の容器本体１に下面で開口した蓋体２を冠着して形成される。 前記容器本体１及び蓋体２はそれぞれ図３に展開して示すように一枚の段ボー ル等の板紙Ｂにより形成される。板紙Ｂには中央に容器本体１又は蓋体２の周側 壁３を一連に連続させて設ける。該周側壁３には所定間隔（図３では一定間隔） に縦折線４ａ〜４ｆを設け、一端に縦折線４ａに接して糊代５が延設される。該 周側壁３の一側端に横折線６を介して台形をなす底片７ａ〜７ｆ又は蓋片８ａ〜 ８ｆが延設される。また、周側壁３の他側端に近接平行させた２本の横折線９， ９を介して内側壁１０が連設される。この内側壁１０は前記縦折線４ａ〜４ｆの 延長線上でそれぞれスリット１１を設けて内側壁片１０ａ〜１０ｆに分割され、 さらに各内側壁片１０ａ〜１０ｆの先端に横折線１２を介して押え片１３ａ〜１ ３ｆが延設される。

【０００７】 そして、周側壁３を図４に示すように縦折線４ａ〜４ｆで順次内側へ折り曲げ つつ同時に各底片７ａ〜７ｆ又は蓋片８ａ〜８ｆを横折線６を介して順次内側へ 折り曲げる。この際に各底片７ａ〜７ｆ又は蓋片８ａ〜８ｆの互いに隣り合う側 縁を順次重合させ、糊代５を対向する周側壁３の端部に貼着させて周側壁３を平 面正六角形に組み付けると共に各底片７ａ〜７ｆ又は蓋片８ａ〜８ｆをそれぞれ 一体に組み合わせて容器本体１の底又は蓋体２の蓋を閉止させる。 次に横折線９，９を介して内側壁片１０ａ〜１０ｆを順次内側へ折り曲げて周 側壁３の内側に重合させ、さらに横折線１２を介して各押え片１３ａ〜１３ｆを 折り曲げて各底片７ａ〜７ｆ又は各蓋片８ａ〜８ｆの外側端を抑止させ、図５に 示すように容器本体１又は蓋体２の組み立てが完成される。

【０００８】 さらに、図６に示すように蓋体２の中心で順次重ね合わされた各蓋片８ａ〜８ ｆの中心に小孔１４を穿って該小孔１４に押え金１５を介してピン１６を貫通さ せて各蓋片８ａ〜８ｆの先端を一括して結合させる。該ピン１６の上端に設けた 環部１７に摘みリング１８を嵌挿させる。 このように組み立てられた容器本体１の各底片７ａ〜７ｆの上面及び蓋体２の 各蓋片８ａ〜８ｆの下面にそれぞれ図２に示す六角形をなす押え板１９，２０を 重合させる。

【０００９】 このように容器本体１及び蓋体２がそれぞれ一枚の板紙Ｂで形成される本考案 の包装容器では、特に表面に現われる蓋体２で上面が図１に示すように蓋片８ａ 〜８ｆのそれぞれ側辺が重なり合うと共に一側辺で板紙Ｂの厚さと同じ段差２１ を持つ二等辺三角形に表出し、しかもこれらの各三角形の頂点が蓋体２の中心に 集中して全面で放射状に展開して斬新なデザインを表現する。さらに蓋体２と共 に容器本体１の周側壁３は各角部で継ぎ目がなく一連に連続しており美観を発揮 する。

【００１０】 図７，図８は他の実施の形態に係り、平面正十二角形の包装容器を示すもので あり、このため容器本体１の各底片７ａ〜７ｌ及び蓋体２の各蓋片８ａ〜８ｌが それぞれ１２枚設けられ、他の縦折線４ａ〜４ｌ，内側壁片１０ａ〜１０ｌ，押 え片１３ａ〜１３ｌもそれぞれ同様に１２枚設けられる。なお、他の部位は本実 施の形態と同じなので同一符号を付けて説明は省略する。そして、組み立て方も 本実施の形態と同様にして組み立てられる。 このように、本考案は正六角形以外に、正十二角形など他の多角形状であって も良いこと勿論である。

【００１１】

【考案の効果】

以上述べたように本考案に係わる包装容器は、容器本体に蓋体を冠着した状態 で特に表面で目立つ蓋体の上面で縦折線で区画された側壁面の数に合わせて形成 した蓋片が二等辺三角形を放射状に展開しており、しかも各三角形の一側辺に板 紙の厚さに同じ段差ができて斬新なデザインを表現すると共に蓋体と容器本体と の周側壁は一連に形成されていることで各角部に継ぎ目がなくてすっきりとして 美観を呈する。

【００１２】 このように本考案は包装容器として斬新なデザインを呈して見栄えが良いこと から、商品価値を高められる。また、各蓋片の中心をピンで一括して結合するこ とで分割形成されてた各蓋片を集合して安定させることができ、さらにこのピン に摘みリングを設けることで蓋体を取り扱い易くすると共に装飾効果をも発揮さ せることができる。更に、斬新なデザインと摘みリングを備え重宝であることか ら商品を取り出した後も、各種の物品を収容する入れ物として再利用でき、引い ては資源の無駄，ゴミの増大を極力押えることができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る包装容器の外観斜視図。

【図２】同分解斜視図。

【図３】容器本体又は蓋体の展開平面図。

【図４】容器本体又は蓋体の組立途中の斜視図。

【図５】容器本体又は蓋体の平面図。

【図６】同縦断面図。

【図７】他の実施の形態に係る包装容器の外観斜視図。

【図８】同容器本体又は蓋体の展開平面図。

【図９】従来の包装容器の斜視図。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 蓋体 ３ 周側壁 ４ａ〜４ｆ 縦折線 ６ 横折線 ７ａ〜７ｆ 底片 ８ａ〜８ｆ 蓋片 １６ ピン １８ 摘みリング Ｂ 板紙

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板紙よりなる容器本体と該容器本体に冠
   着させる蓋体とからなり、該蓋体は下面で開口した正多
   角形の箱状をなし、しかも周側壁が一連に連続しかつ所
   定間隔置きに縦折線が設けられると共に、該各縦折線の
   間で該各周側壁の一側端に横折線を介して台形をなす蓋
   片が延設され、前記各周側壁を各縦折線で順次内側に折
   り曲げつつ同時に各蓋片をそれぞれ横折線で順次内側に
   折り曲げて各蓋片の互いに隣り合う側縁を重合させ、周
   側壁の両端を結合して一体に形成されることを特徴とす
   る包装容器。
2. 【請求項２】 前記各蓋片の順次折り重ね合わされた先
   端をピンで一括して結合すると共に、該ピンに摘みリン
   グを設けた請求項１記載の包装容器。