JP3002272U - 紙製容器 - Google Patents
紙製容器Info
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- JP3002272U JP3002272U JP1994002532U JP253294U JP3002272U JP 3002272 U JP3002272 U JP 3002272U JP 1994002532 U JP1994002532 U JP 1994002532U JP 253294 U JP253294 U JP 253294U JP 3002272 U JP3002272 U JP 3002272U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 厚紙からなる周壁6の厚さ如何にかかわら
ず、周壁6から延設された底板受け部形成片1aの曲成
が容易な紙製容器を提供する。 【構成】 複数枚の厚紙を積層しながら曲成して円筒状
周壁6を作成する。周壁の外層部及び中間層部下方に延
設した底板受け部形成片1aをカール曲げし、その先端
を周壁6の内面に接着して底板受け部7を設ける。この
底板受け部7の上面に底板8を接着一体化する。
ず、周壁6から延設された底板受け部形成片1aの曲成
が容易な紙製容器を提供する。 【構成】 複数枚の厚紙を積層しながら曲成して円筒状
周壁6を作成する。周壁の外層部及び中間層部下方に延
設した底板受け部形成片1aをカール曲げし、その先端
を周壁6の内面に接着して底板受け部7を設ける。この
底板受け部7の上面に底板8を接着一体化する。
Description
【0001】
この考案は紙製容器、例えば梅干し、ワサビ漬け等の漬物の食品の包装に用い られる桶状ないし樽状容器に好適な紙製容器に関する。
【0002】
従来、梅干し、ワサビ漬け等の漬物を個人消費者へ販売する際の包装容器とし て底の浅い木製の桶ないし樽が用いられていたが、このような木製の桶ないし樽 は製造に手間隙が掛り、大量生産できないところから、その代用品として合成樹 脂製の桶状容器が用いられるようになってきている。ところが、合成樹脂製桶状 容器はいかにも風情がないばかりか、廃棄処理上、自然分解しないし、焼却する にしても焼却炉を痛め易い等の種々の問題があるので、合成樹脂製の容器に代わ る容器の出現が望まれていた。
【0003】 そこで、本出願人は、この種の桶を合成樹脂に較べれば、廃棄処理上の問題が 少なくかつ再生利用も可能な紙で作製することに思い至り、たとえば、チョコレ ート菓子に用いられている筒状容器や、卒業証書、製図図面等の持ち運び、保管 用ケースとして用いられている筒状容器が、厚紙からなる円筒状周壁の下方に延 設された底板受け部形成片が内方にカール曲げされて底板受け部が形成され、こ の底板受け部に円板状底板が接着一体化されてなる構造を有していることに着目 し、この構造を利用して桶状の紙製容器を作製しようとした。
【0004】 ところが、前記筒状容器の紙厚はせいぜい2mm弱にすぎないものであり、こ のような紙厚では容器を前記筒状容器の数倍の内径となる桶状とするにはいささ か強度不足であると共に、周壁外面に木目調の化粧を施したとしても薄っぺらい ために一目で紙製であることが判ってしまうようなものしか製作できなかった。 そこで、木製のものと同様の厚みをもった広口の桶状容器を製作するためには 、上記筒状容器よりも可及的紙厚を厚くすることが考慮されるが、紙厚が厚くな ればなるほど底板受け部形成片のカール曲げの困難性、すなわち曲げにくいこと はもとより、これを無理やり曲げると、表面に皺が寄ったり、亀裂が生じたり、 あるいは先端部を周壁内面に貼着することが非常に難しくなったりすることが予 測されるためかかる厚みのある紙製容器の製作は不可能視されていたのが実情で ある。
【0005】 この考案は、このような課題を解決することを目的としてなされたもので、紙 厚の厚さに拘らず合理的に製作できる紙製容器を提供しようとするものである。
【0006】
而して、上記目的を達成するために、この考案は、円筒状周壁の下方に底板受 け部形成片が延設され、この底板受け部形成片が内方にカール状に曲げられて底 板受け部が形成されると共に、この底板受け部に底板が接着一体化されてなる紙 製容器において、前記円筒状周壁が複数枚の厚紙が積層されて形成されると共に 、前記底板受け部形成片が周壁の内層部を除く他の周壁構成層から延設されてな る構成を採用している。
【0007】 請求項2の考案においては、周壁の中間層部から底板受け部補強片が延設され て、底板受け部の補強並びにこの紙製容器の底部の補強が図られている。
【0008】 請求項3の考案においては、周壁の上部の径よりも下部の径が小に設定された テーパー面を有するものとなされ、下方の容器の上部に、上方の容器の下部が入 れ子式に嵌まりこんで、積み重ね状態の安定化、コンパクト化が図られている。 請求項4の考案においては、周壁外面の高さ方向中間部に1ないし複数本の紙 製帯状片が巻き付け状態に接着一体化され、いわゆる「たが」が嵌められた桶を 模した形態に作製されかつ強度補強が図られると共に、請求項3の考案のように 、入れ子式に積み重ねられるようにしたものにあっては、上方の容器が下方の容 器にきつく嵌まり込まないような位置に紙製帯状片を取り付けることにより、積 み重ね状態から容器相互の分離を行い易くしうるものとなされている。
【0009】
以下、この考案を図面に示す実施例に基いて説明する。
【0010】 図1ないし図5に示すように、この考案に係る紙製容器(A)は、あまり深さ が無くかつテーパーが付与された円筒状に形成された周壁(6)の下端部内面に 、周壁(6)の外層部(1)及び中間層部(2)から延設された底板受け部形成 片(1a)(2a)がカール状に曲成されて底板受け部(7)が形成され、この 底板受け部(7)に底板(8)が接着一体化されている。(10)は底板受け部( 7)と内層部(5)及び底板(8)との間の接着剤層である。
【0011】 周壁(6)は、厚さ0.8mmであって、かつ上下両縁が同じ向きに湾曲した 円弧状に裁断された厚紙からなる外層部(1)、第1中間層部(2)、第2中間 層部(3)、第3中間層部(4)及び内層部(5)が積層されてなる厚さ4mm の5層構造となされている。また、外層部(1)の外面及び内層部(5)の内面 には各々化粧紙(図示省略)が貼着されている。
【0012】 前記各層部(1)(2)…は、その周方向長さが、図4に示すように展開状態 における外層部(1)を最大とし、外層部(1)に隣接する第1中間層部(2) から、第2中間層部(3)、第3中間層部(4)、内層部(5)の順に漸次少し ずつ小にかつ曲成して筒状周壁(6)を形成した状態において各層部(1)(2 )…の両端面どうしが当接しうる長さに設定されている。また、外層部(1)及 び第1中間層部(2)の下方に略々同長の底板受け部形成片(1a)(2a)が 延設される一方、第2中間層部(3)及び第3中間層部(4)の下方に底板受け 部補強片(3a)(4a)が延設されている。この底板受け部補強片(3a)( 4a)は、底板受け部形成片(1a)(2a)のカール曲げの支障にならないよ うに、第2中間層部(3)の底板受け部補強片(3a)が、前記底板受け部形成 片(1a)(2a)よりも長さ小に設定されると共に、第3中間層部(4)の底 板受け部補強片(4a)が第2中間層部(3)の底板受け部補強片(3a)より もさらに長さ小に設定されている。
【0013】 底板(8)は、周壁(6)と同様に複数枚の厚紙が積層されてなるものである 。 図中、(9)は周壁(6)の外面に巻き付け状態に接着一体化された紙製帯 状片で、3本の帯状片(9)(9)(9)が2本ごとに交差しながら捩じり合わ されて竹製の「たが」を模したものとなされている。この紙製帯状片(9)は、 図3に示すように紙製容器(A)…の積み重ね状態において、上方の容器(A) が下方の容器(A)にきつく嵌まり込んでしまって積み重ね状態の解除が困難と ならないように、上方の容器(A)の帯状片(9)が、下方の容器(A)の上縁 に当接した状態で、上方の容器(A)の周壁下端部が、下方の容器(A)の周壁 内面に軽く当接しうる高さ位置に接着されている。
【0014】 この紙製容器(A)は、上縁に対応する円形の紙製蓋が載置されて閉蓋される ものであるが、この蓋の図示は省略する。
【0015】 而して、上記構成を有する紙製容器(A)は次のようにして製作されるもの である。
【0016】 まず、図5(イ)に示すように、外層部(1)を、所期する形状の容器外面に 対応する内面形状を備えた金型(K)の内面に沿わせるようにして円筒状に曲成 すると共に、当接し合った両端どうしを接着するかまたは接着しないでおく。次 に、図5(ロ)に示すように、第1中間層部(2)を、その上縁を前記外層部( 1)の上縁に合わせながら、外層部(1)の内面に沿わせるようにして曲成しか つ外層部(1)に接着すると共に、外層部(1)と同様に当接しあった両端どう しを接着するか、または接着しないでおく。この第1中間層部(2)の内面に第 2中間層部(3)、第3中間層部(4)、内層部(5)を順次曲成しながら接着 していくと、図5に示すように5層が重ね合わされ、底板受け部形成片(1)( 2)及び底板受け部補強片(3a)(4a)をカール曲げする前の状態が得られ る。上記第1中間層部(2)を外層部(1)に接着する際、第2中間層部(3) を第1中間層部(2)に接着する際には、底板受け部形成片(1a)(2a)ど うし、底板受け部形成片(2a)と底板受け部補強片(3a)とを、あるいは底 板受け部補強片(3a)(4a)どうしを接着しないようにすることが必要であ る。これらを接着してしまうと、底板受け部(7)の形成が行い難くなるからで ある。
【0017】 そして、この状態から底板受け部形成片(1a)(2a)及び底板受け部補強 片(3a)(4a)を一括して内方に湾曲させ、さらに第1中間層部の部その先 端部(1b)を内層部(5)に当接するように内層部(5)に向けて湾曲させる カール曲げを行って、底板受け部(7)を形成する。次に、前記先端部(1b) を周壁内面すなわち内層部(5)の下端部(5b)に接着して、底板受け部(7 )を固定する。最後に、この底板受け部(7)上に底板(8)を接着することに より、所期する紙製容器が完成する。
【0018】 なお、上記実施例において第2中間層部(3)及び第3中間層部(4)に延設 されている補強片(3a)(4a)は、絶対不可欠のものではないが、底板受け 部(7)を強化しうるので、ある方が望ましい。また、上記実施例においては、 外層部(1)及び第1中間層部(2)のいずれにも底板受け部形成片(1a)( 2a)が延設されているが、たとえば外層部(1)のみに底板受け部形成片(1 a)を延設したものとしても良い。さらに外層部(1)には底板受け部形成片( 1a)を延設せず、中間層部にのみ底板受け部形成片(1a)(2a)を延設す ることも可能であるが、容器を下面側から見た場合、外層部(1)の下端面が露 出してしまうのであまり好ましいものではない。
【0019】
上述の次第で、この考案に係る紙製容器(A)は、円筒状周壁(6)の下方に 底板受け部形成片(1a)(2a)が延設され、この底板受け部形成片(1a) (2a)が内方にカール状に曲げられて底板受け部(7)が形成されると共に、 この底板受け部(7)に底板(8)が接着一体化されてなる紙製容器において、 前記円筒状周壁(6)が複数枚の厚紙が積層されて形成されると共に、前記底板 受け部形成片(1a)(2a)が少なくとも周壁(6)の内層部(5)以外から 延設されてなるものであるから、底板受け部形成片(1a)(2a)を内方にカ ール曲げする際に内層部(5)がカール曲げの支障となることがなく、円筒状周 壁(6)の厚さに拘らず底板受け部形成片((1a)(2a)をカール状に曲げ て、周壁内面下端部に容易に底板受け部(7)を形成することができる。すなわ ち、容器の強度向上を図るために周壁(6)を構成する厚紙の積層数を増加した り、各厚紙の厚さを可及的厚くしたりしても、底板受け部形成片(1a)(2a )のカール曲げが容易に行なえるように、底板受け部形成片(1a)(2a)が 延設される層を任意に選択することができ、底板受け部(7)の容易な形成を可 能とするものである。
【0020】 請求項2の考案は、周壁(6)の中間層部(3)(4)から底板受け部補強片 (3a)(4a)が延設されているから、底板受け部(7)の補強ひいては容器 (A)の底部を補強して容器の強度を向上させうる。
【0021】 請求項3の考案は、周壁(6)の上部の径よりも下部の径が小に設定されてテ ーパー面を有するものとなされているから、下方の容器(A)の上部に、上方の 容器(A)の下部が入れ子式に嵌まり込むことを可能として、積み重ね状態の安 定化及びコンパクト化に寄与する。
【0022】 請求項4の考案は、周壁外面の高さ方向中間部に1ないし複数本の紙製帯状片 (9)(9)(9)が巻き付け状態に接着一体化されているので、周壁(6)の 強度を補強すると共に、この紙製容器(6)をいわゆる「たが」が嵌められた桶 を模した形態として趣向性を高めうる。また、請求項3の考案のように、入れ子 式に積み重ねられるようにしたものにあっては、上方の容器(A)が下方の容器 (A)にきつく嵌まり込まないような位置に紙製帯状片(9)(9)(9)を接 着一体化することにより、積み重ね状態から容器相互の分離を行い易くして、包 装時の作業能率を向上させうる。
【図1】この考案に係る紙製容器の一部切欠き斜視図で
ある。
ある。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】この考案に係る紙製容器の積み重ね状態の断面
図ある。
図ある。
【図4】この考案に係る紙製容器の周壁を構成する各層
部の展開状態の斜視図である。
部の展開状態の斜視図である。
【図5】この考案に係る紙製容器の製作工程の断面図で
ある。
ある。
A…紙製容器 1…外層部 1a、2a…底板受け部形成片 2…第1中間層部 3…第2中間層部 4…第3中間層部 5…内層部 6…周壁 7…底板受け部 8…底板
Claims (4)
- 【請求項1】 円筒状周壁の下方に底板受け部形成片が
延設され、この底板受け部形成片が内方にカール状に曲
げられて底板受け部が形成される共に、この底板受け部
に底板が接着一体化されてなる紙製容器において、 前記円筒状周壁が複数枚の厚紙が積層されて形成される
と共に、前記底板受け部形成片が周壁の内層部を除く他
の周壁構成層から延設されてなることを特徴とする紙製
容器。 - 【請求項2】 周壁の中間層部から底板受け部補強片が
延設されてなる請求項1に記載の紙製容器。 - 【請求項3】 周壁が上部の径よりも下部の径が小に設
定されてなる請求項1又は請求項2に記載の紙製容器。 - 【請求項4】 周壁外面の高さ方向中間部に1ないし複
数本の紙製帯状片が巻き付け状態に接着一体化されてな
る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の紙製容
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994002532U JP3002272U (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 紙製容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994002532U JP3002272U (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 紙製容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3002272U true JP3002272U (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=43138239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994002532U Expired - Lifetime JP3002272U (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 紙製容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3002272U (ja) |
-
1994
- 1994-03-23 JP JP1994002532U patent/JP3002272U/ja not_active Expired - Lifetime
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