JPH0336343Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、浴槽内に気泡を噴出させる気泡浴
槽用装置に関するものである。

（従来技術及びその課題） 従来、気泡浴槽には追焚き用の熱交換器が接続
されており、追焚き時にはこの熱交換器内へ浴槽
内の湯を通して追焚きが行なわれているが、すべ
ての湯を熱交換器へ通すと、熱交換器内のコイル
が細いものであるため浴槽内への湯の循環が悪
く、そのため追焚き時には十分に湯を循環させて
気泡を発生させることができず、気泡発生機能が
減少されてしまうという問題点があつた。

尚、このような問題点を解決するために、追焚
き時に一部の湯をバイパス経由を通し浴槽内に循
環させる手段が考えられるが、このような場合に
はバイパス用の管路を形成させる必要があり、管
路系が複雑となり、そのために配管コスト等が増
大してしまうという問題点があつた。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したもの
であつて、簡単な配管経路により追焚き時にも十
分な気泡発生機能を発揮させることのできる気泡
浴槽用装置を提供せんことを目的とし、その要旨
は、浴槽内の湯を追焚き用の熱交換器へ導く往路
と、熱交換器から湯を浴槽内へ導く循環ポンプを
備えた復路とを有し、該復路と前記往路とを切替
弁を介して接続させた気泡浴槽用装置において、
前記切替弁内に、追焚き時に前記往路から前記復
路へ湯を通す補助流路を一体で形成したことであ
る。

（作用） 気泡浴槽用装置の往路と復路とを接続する切替
弁内には補助流路が一体で形成されており、追焚
き時に切替弁を切り替える時に一部の湯がこの補
助流路を通り直接往路から復路へ流れるため、こ
の補助流路を通る湯により十分な浴槽内への循環
流を得ることができ、追焚き時においても十分な
気泡発生機能を発揮させることができる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は気泡浴槽用装置の概略構成図であり、
図において、浴槽１には噴射口１ａと吸込口１ｂ
が設けられ、吸込口１ｂには往路２が配管接続さ
れており、一方、噴射口１ａには復路４が配管接
続されている。又、往路２の下流側には熱交換器
３のコイル３ａが接続されており、前記復路４の
上流端にはコイル３ａの他端部が接続されてい
る。又、復路４内には気泡用循環ポンプＰが配置
されており、この気泡用循環ポンプＰが作動され
ることにより、往路２を介し浴槽１内の湯が熱交
換器３のコイル３ａ内に流入され、このコイル３
ａにて加熱され、前記復路４を通り浴槽１の噴射
口１ａより浴槽内１内に噴出されるものとなつて
いる。

尚、本例においては、前記往路２と復路４は接
続路６により接続されており、接続路６には切替
弁５が接続されている。この切替弁５はコントロ
ーラー１１により制御されるものとなつており、
コントローラー１１は浴槽１の近傍に設置された
りリモコン１２と電気的に接続されている。尚、
リモコン１２にはジエツトスイツチ１３と追焚き
スイツチ１４が配設されており、ジエツトスイツ
チ１３がONされた時には浴槽１内に噴射口１ａ
より気泡が噴射されるものとなつている。この時
に噴射口１ａに接続されている空気電磁弁７がコ
ントローラー１１を介し開かれ、空気電磁弁７よ
り空気が流入され、気泡が浴槽１内に噴出され
る。又、追焚きスイツチ１４がONされた時には
前記熱交換器３側へ湯が流入されるものとなつて
いる。尚、第１図中８は加熱用のバーナーであ
り、図中９は熱交換器３内に水を供給し得る給水
口であり、図中１０は熱交換器３から湯を浴槽１
等に取り出すための出湯口である。

次に、前記切替弁５の構造及び作用を第２図及
び第３図により説明する。

切替弁５の本体部５ａ内には回動可能に球状の
流路切替ボール１５が配置されており、この流路
切替ボール１５はモーター１６により180°ずつ回
転されるものとなつている。又、流路切替ボール
１５はその側方に配置されたシールパツキン１
７，１７によりシールされている。この流路切替
ボール１５を中心として本体部５ａには流入路１
８とジエツト流路１９と補助流路２０と追焚き流
路２１が形成されており、前記流入路１８は第１
図の往路２側に接続され、往路２を介し吸込口１
ｂより浴槽１内の湯がこの流入路１８に導かれ
る。一方、前記ジエツト流路１９は第１図の接続
管６と接続されており、湯を復路４側へ流出可能
なものである。又、前記補助流路２０は前記流入
路１８とジエツト流路１９を連通させるものとな
つている。又、前記追焚き流路２１は湯を熱交換
器３のコイル３ａ側に導くものである。

尚、本例では前記流入路１８とジエツト流路１
９の内径寸法は直径15mmに形成されたものとなつ
ており、一方、前記補助流路２０と追焚き流路２
１は内径10mmに形成されたものとなつている。

このような構成において、第２図に示した状態
に流路切替ボール１５が配置されている時は、前
記リモコン１２のジエツトスイツチ１３が入浴者
によりONされた状態であり、この状態では流入
路１８とジエツト流路１９が連通状態となり、か
つ補助流路２０を介し流入路１８とジエツト流路
１９が連通されている。従つて、流入路１８から
流入した湯が全てジエツト流路１９に流れる。即
ち、ジエツト流路１９より接続管６へ流れ、復路
４を通り噴射口１ａより浴槽１内に湯が噴出され
て、浴槽１内に気泡が良好に噴出される状態であ
る。

次に、浴槽１内の湯を追焚きするために入浴者
がリモコン１２の追焚きスイツチ１４をONした
時には、切替弁５のモーター１６が180°回転し、
第３図のような状態に流路切替ボールが配置され
る。この第３図の状態においては、流入路１８に
流入された湯は追焚き流路２１に流出し、追焚き
流路２１から往路２を通りコイル３ａ内に流入さ
れ、熱交換器３内で加熱されることとなり、加熱
後に復路４を通り噴射口１ａより浴槽１内に戻さ
れる。一方、この時には補助流路２０を通り一部
の湯がジエツト流路１９に逃がされるため、一部
の湯は接続管６を通り直接復路４に戻り、噴射口
１ａより浴槽１内に噴出される。

尚、本例においては、追焚き流路２１と補助流
路２０の内径寸法が10mmとなつているため、約1/
２ずつの湯が追焚き流路２１と補助流路２０に分
流されることとなり、半分の湯のみが熱交換器３
内に循環されて追焚きされる。従つて、追焚き時
に全ての湯がコイル３ａ内に流入されることがな
いため、噴射口１ａに戻される湯量は補助流路２
０により良好に確保されることとなり、追焚き時
に気泡に良好に発生させることができ、追焚き同
時に気泡浴槽の機能を十分に発揮させることがで
きる。

尚、このように構成することになり、一部の湯
を追焚き時に補助流路２０を通し直接浴槽１側に
循環させるため、追焚きの初期において熱交換器
３内の高温の湯が浴槽１内に噴射されて火傷等を
負う危険性をも良好に解消することができる。

このように本考案においては、切替弁５を往路
２と復路４に接続状に配設するのみにより、複雑
な管路を形成させる必要がなく良好な追焚き機能
と気泡発生機能を発揮させることができる。

（考案の効果） 本考案の気泡浴槽用装置は、浴槽内の湯を追焚
き用の熱交換器へ導く往路と、熱交換器から湯を
浴槽内へ導く循環ポンプを備えた復路とを有し、
該復路と前記往路とを切替弁を介し接続させた気
泡浴槽用装置において、前記切替弁内に、追焚き
時に前記往路から前記復路へ湯を通す補助流路を
一体で形成したことにより、管路内に切替弁を配
設するのみで複雑な管路構成を必要とせず、追焚
き時に湯の一部を直接浴槽内に循環させて十分な
気泡発生機能を発揮させることができ、配管コス
トの低減及びメンテナンス等の容易化を図ること
ができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は気泡浴
槽用装置の概略構成図、第２図は切替弁のジエツ
ト時における断面構成図、第３図は同切替弁の追
焚き時における断面構成図である。 １……浴槽、１ａ……噴射口、１ｂ……吸込
口、２……往路、３……熱交換器、３ａ……コイ
ル、４……復路、５……切替弁、６……接続路、
１３……ジエツトスイツチ、１４……追焚きスイ
ツチ、１５……流路切替ボール、１６……モータ
ー、１８……流入路、１９……ジエツト流路、２
０……補助流路、２１……追焚き流路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽内の湯を追焚き用の熱交換器へ導く往路
   と、熱交換器から湯を浴槽内へ導く循環ポンプを
   備えた復路とを有し、該復路と前記往路とを切替
   弁を介し接続させた気泡浴槽用装置において、前
   記切替弁内に、追焚き時に前記往路から前記復路
   へ湯を通す補助流路を一体で形成したことを特徴
   とする気泡浴槽用装置。