JP2675990B2 - スチームサウナ装置 - Google Patents

スチームサウナ装置

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JP2675990B2 JP18732095A JP18732095A JP2675990B2 JP 2675990 B2 JP2675990 B2 JP 2675990B2 JP 18732095 A JP18732095 A JP 18732095A JP 18732095 A JP18732095 A JP 18732095A JP 2675990 B2 JP2675990 B2 JP 2675990B2
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淳一 池内
英男 藤本
一雅 六嶋
政則 小屋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スチームサウナ
装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、装置構成及び構造を簡略化し、コスト低減を図るこ
とができ、短時間にサウナ室内を均一に温度上昇させる
ことのできる、新しいスチームサウナ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】日々の疲れを癒し、リフレッシュして活
力を補うことへの関心の高まりにつれて、家庭等におけ
る入浴の形態も多種多様のものとなってきている。その
一態様として、スチームサウナがこれまでに提供されて
おり、たとえばスチーム発生器を浴室、シャワールーム
等に設置し、家庭でも手軽にサウナ入浴を楽しめるよう
にしている。
【0003】このスチームサウナは、主に、熱気を使用
するものと、使用しないものに大別される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スチームサウナの内、熱気を使用するタイプのものにお
いては、ファンモータが配備され、これによって発生さ
せた熱気を浴室、シャワールーム等のサウナ室内に送り
出すようにしているため、ファン及びモータが不可欠で
あり、装置構成及び構造として複雑なものとならざるを
得ないという欠点があった。
【0005】また、熱気を使用しないタイプのものにつ
いては、室温をサウナ入浴に適した温度まで上昇させる
のに時間を要し、しかも室内が均一な温度になりにくい
という問題があった。この発明は、以上の通りの事情に
鑑みてなされたものであり、従来のスチームサウナの欠
点を解消し、装置構成及び構造を簡略化し、コスト低減
を図ることができ、短時間にサウナ室内を均一に温度上
昇させることのできるスチームサウナ装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、エアー吸込口及びスチーム噴出
口を前面部に配置した箱体と、その内部に設けた給湯器
に接続された噴射ノズル、並びにこの噴射ノズルよりも
箱体奥側に設けられた反射板を有するスチームサウナ装
置であって、給湯器からの温水を噴射ノズルから反射板
に噴射させることにより負圧を発生させ、この負圧によ
ってエアー吸込口からエアーを箱体内部に吸引するとと
もに、温水によってエアーを温風としてスチーム噴出口
から噴出させることを特徴とするスチームサウナ装置を
提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、この発明の
スチームサウナ装置についてさらに詳しく説明する。図
1は、この発明のスチームサウナ装置の全体構成を例示
した模式図である。箱体(1)の前面部には、エアー吸
込口(2)及びスチーム噴出口(3)が上下に形成され
ている。これらのエアー吸込口(2)及びスチーム噴出
口(3)は、浴室、シャワールーム等のサウナバスに利
用される室内と箱体(1)内部とが連通するように、サ
ウナ室内に向けて配置される。
【0008】また、箱体(1)の内部には、エアー吸込
口(2)の近傍に湯水の噴射ノズル(4)が備え付けら
れている。この噴射ノズル(4)よりも箱体(1)の奥
側には、反射板(5)が、エアー吸込口(2)及びスチ
ーム噴出口(3)と対向面上に設けられている。噴射ノ
ズル(4)の噴射口は、この反射板(5)に向けられて
いる。
【0009】噴射ノズル(4)は、電動弁等の弁(6)
を介して給湯器(7)に接続されている。給湯器(7)
は、操作部(8)に電気的に接続されており、この操作
部(8)に設定された温度の温水、冷水等を噴射ノズル
(4)に供給することができるようにしている。温水の
温度については特に制限はなく、たとえば60〜75℃
程度とすることができる。
【0010】弁(6)が開放された状態において、温水
は、給湯器(7)から噴射ノズル(4)に導かれ、反射
板(5)に向かって噴射される。図2は、温水が噴射ノ
ズルから噴射される時の状態を例示した断面図である。
この図2に示したように、噴射ノズル(4)先端に形成
された噴射口(9)から温水が噴射される時、この温水
噴射にともなって噴射ノズル(4)周辺に負圧が発生す
る。この負圧によって、噴射ノズル(4)周辺のエアー
(10)が吸引され、これに誘発されて、サウナ室内の
エアーが、図1に示した箱体(1)前面上部のエアー吸
込口(2)を通じて箱体(1)の内部に吸い込まれる。
吸い込まれたエアーは、さらに、粒径数百μmの湯粒子
混じりの温風となる。
【0011】次いで、この温風は、反射板(5)に当た
り、風向を変え、箱体(1)の前面下部のスチーム噴出
口(3)を通ってサウナ室内に噴出する。温風が反射板
(5)に当たる時、これに含まれる湯粒子は、箱体
(1)内部に滴下し、湯粒子により温められた温風が、
スチーム噴出口(3)からサウナ室内に噴出する。この
温風によって、室内及び入浴者が温められ、スチームサ
ウナとしての効果が得られる。
【0012】また、図3の<a>及び<b>に例示した
ように、温風は、浴室(11)、シャワールーム等の室
内を循環し、室内全体が十分に温まる。なお、滴下した
湯は、箱体(1)の外部に排水することができる。この
ように、この発明のスチームサウナ装置においては、熱
気を使用するものの、熱気の噴出及び循環を行うための
ファン及びモータが必要でなく、これらを省略すること
ができる。このため、装置構成及び構造が簡略化され、
その結果として、コスト低減が図れる。
【0013】また、熱気使用タイプのため、浴室、シャ
ワールーム等のサウナ室内を均一に温めることができ、
しかも適温までの所要時間を、熱気を使用しない場合に
比べて短縮することができる。図4は、この発明のスチ
ームサウナ装置における風量制御方式の一例を示したブ
ロック図である。
【0014】この発明のスチームサウナ装置において
は、より快適なサウナ入浴が実現されるように、温風量
を制御することができる。すなわち、この図4に示した
ように、給湯器(7)と噴射ノズル(2)とを接続する
配管系(12)の途中に電動弁(13)を設け、この電
動弁(13)の開度を、これに電気的に接続した制御部
(14)によって制御するようにしている。制御部(1
4)は、また、操作部(8)に電気的に接続されてお
り、操作部(8)からの信号入力を受けて電動弁(1
3)の開度変更を指示するようにしている。
【0015】このように、給湯器(7)と噴射ノズル
(2)とを接続する配管系(12)の途中に電動弁(1
3)を設け、その開度を制御部(14)で制御すること
により、電動弁(13)の開度に応じた流量の温水が噴
射ノズル(2)に供給される。この温水流量は、多段階
又は無段階に制御することができる。温水流量が変化す
ると、噴射ノズル(12)から噴出する温水により発生
する負圧が変化し、これによって、温風量が変化する。
このため、温風量の調節が可能となり、室温状態、入浴
者の体温状態などに応じて風量を変更することができ、
サウナ入浴の快適感が増す。また、設定温度に室温を維
持する場合、温風発生のON/OFFのみによる制御に
比べ、体感温度のギャップが軽減される。
【0016】また、温風量は、噴射ノズル(2)の噴射
口の口径によっても制御可能である。すなわち、噴射口
の口径の大小によって、その圧損の違いから温水の噴射
量が変化するため、発生する温風の風量が変化するので
ある。たとえば図5に示したように、口径の異なる噴射
口を有する2本以上の複数の噴射ノズル(15)(1
6)を給湯器(7)に接続し、その管路に電動弁(1
3)を設けることができる。電動弁(13)は、これに
電気的に接続された制御部(14)によってその開閉が
制御されるようにする。電動弁(13)の開閉を制御す
ることにより、給湯経路が切り替えることでき、温水を
噴出させようとする噴射ノズル(15)(16)を選択
することができる。もちろん、択一的な選択だけでな
く、電動弁(13)の開閉状態により複数の噴射ノズル
の同時使用も可能である。
【0017】このようにして、噴射ノズル(15)(1
6)から噴射する温水の噴射量は、噴射口の口径の大小
によって、その圧損の違いから変化し、温風量が変化す
る。この場合には、温風量は、噴射ノズル(15)(1
6)の本数によって変化し、たとえば大中小のように、
段階的に制御可能となる。このような噴射口の口径によ
る温風量の制御は、1本の噴射ノズルによる場合にも可
能である。
【0018】この場合には、1本の噴射ノズルに口径の
異なる大小の噴射口を設け、適宜なシャッター手段によ
り噴射口を選択し、温水を噴射させる側の噴射口を開放
するようにすれば、上記の複数の噴射ノズル使用の場合
と同様な効果が得られる。さらにまた、温風量の制御
は、給湯経路の長さによっても可能である。給湯経路の
長短によって、その圧損の違いから温水の噴射量は変化
する。このため、発生する温風の風量が変化する。
【0019】この場合には、たとえば図5において、2
本以上の複数の噴射ノズル(15)(16)として、噴
射口の口径が等しい、噴射量が同量の噴射ノズルを使用
し、管路の長さを噴射ノズル(15)(16)ごとに異
なるようにすることができる。この発明の具体的な例を
以下に示す。
【0020】
【実施例】図6及び図7は、各々、この発明のスチーム
サウナ装置の一実施例を示した透視図及び断面図であ
る。たとえばこれら図6及び図7に示した例において
は、箱体(21)の上面部にはカウンター(22)が設
けられている。また、箱体(21)は、背板(23)が
浴室壁(24)と同一面上に配置されるように、浴室内
に設置されている。
【0021】箱体(21)の前面部には、その上部にエ
アー吸込口(25)が、下部にはスチーム噴出口(2
6)が形成されている。エアー吸込口(25)付近の箱
体(21)の前面部には、エプロン(27)が設けられ
ており、また、スチーム噴出口(26)にはルーバー
(28)が備えられている。この箱体(21)の内部
で、エアー吸込口(25)の近傍に、湯水の噴射ノズル
(29)が収められている。噴射ノズル(29)には、
先端に、複数の噴射口(30)が形成されている。この
噴射ノズル(29)は、配管(31)を介して、給湯器
(32)からカラン(33)へと延びる給湯経路(3
4)に接続されている。その接続部には、止水栓(3
5)を介在させている。このような給湯経路(34)か
ら噴射ノズル(29)への管路には、電動弁(36)が
設けられている。
【0022】反射板(37)は、その上端部が背板(2
3)上に固定され、下端部は、スチーム噴出口(26)
に固定されており、箱体(21)奥側の背板(23)か
らスチーム噴出口(26)に向かう湾曲面を有してい
る。上記した噴射ノズル(29)の噴射口(30)は、
この反射板(37)側に向けられている。さらに、この
例においては、噴射ノズル(29)から噴射した温水を
箱体(21)から排出するための排水管(38)が備え
られてもいる。
【0023】もちろんこの発明は、以上の例によって限
定されるものではない。箱体、噴射ノズル及び反射板の
構成及び構造等の細部については様々な態様が可能であ
ることは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、スチームサウナ装置の装置構成及び構造が簡略化
する。コスト低減が図れる。また、短時間にサウナ室内
を均一に温度上昇させることができ、利便性にも優れた
スチームサウナ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスチームサウナ装置の全体構成を例
示した模式図である。
【図2】温水が噴射ノズルから噴射される時の状態を例
示した断面図である。
【図3】<a>及び<b>は、各々、温風の室内循環を
例示した平面図及び側面図である。
【図4】この発明のスチームサウナ装置における風量制
御方式の一例を示したブロック図である。
【図5】この発明のスチームサウナ装置における風量制
御方式の一例を示したブロック図である。
【図6】この発明のスチームサウナ装置の一実施例を示
した透視図である。
【図7】図6の例の断面図である。
【符号の説明】
1 箱体 2 エアー吸込口 3 スチーム噴出口 4,15,16 噴射ノズル 5 反射板 6 弁 7 給湯器 8 操作部 9 噴射口 10 エアー 11 浴室 12 配管系 13 電動弁 14 制御部 21 箱体 22 カウンター 23 背板 24 浴室壁 25 エアー吸込口 26 スチーム噴出口 27 エプロン 28 ルーバー 29 噴射ノズル 30 噴射口 31 配管 32 給湯器 33 カラン 34 給湯経路 35 止水栓 36 電動弁 37 反射板 38 排水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 英男 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 六嶋 一雅 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 小屋本 政則 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 和泉 典昭 大阪府大阪市淀川区新高3丁目9番14号 明治ナショナル工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−238864(JP,A) 特開 平3−72170(JP,A) 特開 平3−80866(JP,A) 実開 昭50−53232(JP,U) 実開 昭64−39738(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアー吸込口及びスチーム噴出口を前面
    部に配置した箱体と、その内部に備えられた給湯器に接
    続された噴射ノズル、並びにこの噴射ノズルよりも箱体
    奥側に設けた反射板を有するスチームサウナ装置であっ
    て、給湯器からの温水を噴射ノズルから反射板に噴射さ
    せることにより負圧を発生させ、この負圧によってエア
    ー吸込口からエアーを箱体内部に吸引するとともに、温
    水によってエアーを温風としてスチーム噴出口から噴出
    させることを特徴とするスチームサウナ装置。
  2. 【請求項2】 エアー吸込口及びスチーム噴出口が箱体
    前面部の上下に設けられ、反射板は、箱体奥側からスチ
    ーム噴出口に向かう湾曲面を有する請求項1記載のスチ
    ームサウナ装置。
  3. 【請求項3】 給湯器と噴射ノズルとを接続する配管系
    に電動弁が設けられ、この電動弁の開度によって給湯流
    量を可変とし、温風量を制御する請求項1記載のスチー
    ムサウナ装置。
  4. 【請求項4】 噴射ノズルが有する噴射口の口径を可変
    とし、温風量を制御する請求項1記載のスチームサウナ
    装置。
  5. 【請求項5】 複数の噴射ノズルが、異なる長さの配管
    系により給湯器に接続され、温水を噴射させる噴射ノズ
    ルを選択可変とし、温風量を制御する請求項1記載のス
    チームサウナ装置。
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