JPH0333622B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複写機等の画像形成装置に於ける用紙
の反転装置に関するもので、第１の搬送路を搬送
される用紙をスイツチバツクさせ、第２の搬送路
に導いて反転させる反転装置に関するものであ
る。

従来、一般的に用いられている反転装置は紙の
こしを利用して紙を第１の搬送路から第２の搬送
路に向かわせるように構成されている。第１図に
そのような従来の反転装置の一例を示す。この装
置においては、第１の搬送路１を搬送されてきた
用紙はローラ２、ローラ３によつてさらに図示矢
印Ａの方向に搬送され、ガイド４に沿つてスイツ
チバツクのための搬送路１′に入る。搬送路１′に
はローラ５，６が設けられ、これらのローラは図
中実線で示す正転方向に回転して、用紙の搬送を
行なう。用紙の後端がローラ２、ローラ３を抜け
搬送路１′に入つたところで、ローラ５、ローラ
６は図中破線で示す逆転方向に回転する。このと
き用紙は、そのこしによつてほぼ平面状となつて
第２の搬送路８の方に向けられて、第２の搬送路
の方に搬送され、ローラ３、ローラ７にくわえら
れ、第２の搬送路８に導かれる。この際、用紙の
こしをより強くして用紙を確実に第２の搬送路に
向かわせるために、第２図に示す如く、ローラ
５，６を段付のローラとして紙に横方向の曲げを
与えるなどの工夫がなされている。

しかしながら、この場合、用紙のこしに頼つて
いるため、カールの大きい用紙を搬送すると、ロ
ーラ３、ローラ７間に用紙が入らずローラ２、ロ
ーラ３間に用紙の先端が向いてしまう可能性があ
り、信頼性が非常に低い。特に複写機等の画像定
着部を通過してきた用紙は大きなカールがついて
いることが多く、またカールは温湿度の影響が大
きく、さらに用紙の種類によつても左右されるも
のであるから、用紙の搬送には著しい不安があ
る。ローラ２、ローラ３間に導かれた用紙の先端
をローラ３、ローラ７間に向けるため、ローラ３
にローレツトを切る等の工夫もなされているが、
確実ではなく、用紙先端に折れを生じる場合もあ
る。

また、紙のこしに頼つて紙の向きを変えるよう
にした装置において、第１図に二点鎖線で示した
ような偏向板９を用いることも一般的である。し
かしながらこの場合でも、カールの大きな用紙
は、第２の搬送路の方に向きを変えられないで、
偏向板９の先端エツジ部１０に引掛かることがあ
り、このような偏向板を設けることも完全な対策
とはなりえない。

また、第３図に示したように吸引フアン１１を
用いて用紙先端をローラ３、ローラ７間に導くよ
うにしたものも提案された。しかし、この場合、
用紙を吸引フアン１１により引きつけて搬送する
ため、搬送ベルト１２が必要になり構成が複雑で
コストも高いものとなる。また、フアンの吸引力
が弱すぎるとスイツチバツクした用紙をローラ
３、ローラ７間に確実に導くことができず、また
強すぎると搬送路１から搬送路１′へ搬送中の用
紙の搬送に悪影響を及ぼす。用紙はサイズ、紙質
共様々なものがあり、すべてに適するような吸引
力のコントロールが難しい。

本発明は、従来の反転装置における上述の欠点
を解決し、簡単な構成で、スイツチバツクによる
用紙の反転を確実に行なわしめるようにした用紙
反転装置を提供しようとするものである。

以下、図示の実施例について本発明を詳細に説
明する。

第４図は本発明の実施例を示す。第４図におい
て、１および８は第１および第２の搬送路、１３
は用紙検知手段、１４，１５，１６は用紙搬入お
よび搬出手段として機能する３連ローラ、１′は
スイツチバツク用の搬送路を示す。

第４図の実施例においては、スイツチバツク用
の搬送路１′に、ローラ４１およびバツクアツプ
ローラ４１′が設けられる。ローラ４１は軸４２
に固着され、軸４２はアーム４３に支持され、図
に矢印で示す方向に駆動される。アーム４３は軸
４４上に揺動可能に支持され、通常は図に実線で
示す第１位置にある。また、第１の搬送路１から
搬入される用紙を搬送路１′へ案内する第１の位
置および逆送された用紙を第２の搬送路８へ案内
する第２の位置を占め得る用紙偏向手段として、
偏向板４５が設けられる。偏向板４５は軸４６に
揺動自在に支持され、ばね４７により図に矢印で
示す方向に付勢されており、図示しないストツパ
により通常図中実線で示す第１位置に保持されて
いて、用紙が第１の搬送路１から搬送路１′に送
られる時に用紙を案内する。この偏向板４５は用
紙が搬送路１′から第２の搬送路８に送られる時
には、破線で示す第２の位置に移動して用紙を第
２の搬送路に向けて案内する。

偏向板４５を上記の第１および第２の位置の間
の切換えを行わせる位置制御手段は、上記のロー
ラ４１を支持するアーム４３によつて構成されて
いる。この位置制御手段においては、用紙の後端
を用紙検知手段１３によつて検知された後、用紙
の後端がローラ１４，１５を通り抜けるだけの所
定時間後、アーム４３は半回転クラツチ等の既知
の手段により図に破線で示す位置に移動する。こ
れによりアーム４３に支持されたローラ４２は破
線で示す位置に移動し、ローラ４１′に圧しつけ
られて、用紙を図において上方に向けて逆送す
る。また、上記のアーム４３の移動に伴つて、ア
ーム４３はその上端部４９において、ばね４７の
力に抗して偏向板４５を押して偏向板を図に破線
で示す第２の位置に移動させる。このとき、ロー
ラ１４，１５を通り抜けた用紙の後端は第２の位
置に移動する偏向板に押されて下方に移動する。
用紙がローラ４１によつて逆送される時、偏向板
４５は第２の位置に移動しているため、ローラ４
１によつて逆送された用紙の先端は確実にローラ
１５，１６に導かれ、前述のような確実な用紙の
反転を行なうことが可能である。アーム４３は、
用紙の先端がローラ１５，１６にくわえ込まれた
後ただちに図示の実線の位置に復帰し、従つてロ
ーラ４１も実線で示す第１位置に復帰してローラ
４１′との間に隙間を有して停止する。アーム４
３の第１位置への復帰によつて、アーム４３と係
合する偏向板４５もばね４７の力により第１位置
に復帰するため、次の用紙の搬送に支障はない。

本実施例のように、用紙の反転・逆送手段と、
偏向板とが連動することにより、両者のタイミン
グ合わせ等の必要がなく、また機械も簡単に出来
る。なお、本実施例では、ローラ４１を一方向に
のみ回転させているが、正逆回転するスイツチバ
ツク手段と連動しても全く同様の効果が期待でき
る。

上述したように、本発明によれば、第１の搬送
路を搬送中の用紙をスイツチバツクさせ、第２の
搬送路に導いて反転させる反転装置に於て、用紙
を第２の搬送路に向けて確実に送ることができ
て、例えば第２の搬送路の入口に配設されたロー
ラに、確実にくわえ込ませることが可能である。
その結果、ジヤム、用紙先端の折れ、搬送の遅れ
等がなく、信頼性の高い反転を行なわせることが
可能となる。特に、用紙の後端が第１の搬送路を
通り抜けると用紙偏向手段が第２の搬送路側に移
動するので、用紙の後端は確実に第２の搬送路に
導かれる。また、前述した従来の装置に比べ、構
成も簡単でスペースも小さく、低コストの反転機
構が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は従来の用紙反転装置
の例を示す図、第４図は本発明による用紙反転装
置の実施例を示す概略側面図である。 １……第１の搬送路、１′……スイツチバツク
用搬送路、２，３，７……ローラ、４……ガイ
ド、５，６……ローラ、８……第２の搬送路、９
……偏向板、１０……偏向板のエツジ部、１１…
…吸引フアン、１２……搬送ベルト、１３……用
紙検知手段、１４，１５，１６……３連ローラ、
４１……ローラ、４１′……バツクアツプローラ、
４２……軸、４３……アーム、４４……軸、４５
……偏向板、４６……軸、４７……ばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 搬送されてきた用紙を逆送するスイツチバツ
   ク手段と、 上記スイツチバツク手段の搬送路へ用紙を搬入
   する第１の搬送路と、 逆送された用紙を搬出する第２の搬送路と、 上記第１の搬送路から搬入される用紙を上記ス
   イツチバツク手段の搬送路へ案内する第１の位置
   及び逆送された用紙を上記第２の搬送路へ案内す
   る第２の位置の間を移動可能であつて、上記第１
   の位置から上記第２の位置への移動時に用紙に当
   接してこれを上記第２の搬送路側に押圧可能な用
   紙偏向手段と、 上記スイツチバツク手段の搬送路内に設けられ
   ていて、用紙を逆送する方向に回転する回転体
   と、 上記回転体を、用紙の搬入を許可する退避位置
   と用紙を逆送する作用位置の間で移動可能に保持
   する保持手段と、 用紙の後端が上記第１の搬送路を通り抜けると
   上記保持手段を作用位置へ移動させる位置制御手
   段と、 上記保持手段の移動に連動して上記用紙偏向手
   段を移動させ、上記回転体が作用位置に移動する
   と上記用紙偏向手段を第２の位置へ移動させる制
   御手段と、 を有することを特徴とする用紙反転装置。