JPH0333399B2 - - Google Patents

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JPH0333399B2
JPH0333399B2 JP13634788A JP13634788A JPH0333399B2 JP H0333399 B2 JPH0333399 B2 JP H0333399B2 JP 13634788 A JP13634788 A JP 13634788A JP 13634788 A JP13634788 A JP 13634788A JP H0333399 B2 JPH0333399 B2 JP H0333399B2
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JP
Japan
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water
treated water
precipitate
ions
calcium compound
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JP13634788A
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JPH01304096A (ja
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Takafumi Murakami
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はフツ化物イオン及び硫酸イオンを含有
する水の処理方法に係り、特にスケール障害を発
生させることなく、フツ化物イオン及び硫酸イオ
ンを沈殿物として除去することができるフツ化物
イオン及び硫酸イオン含有水の処理方法に関する
ものである。 [従来の技術] フツ化物イオン含有水の処理方法として、フツ
化物イオンの2倍当量程度のカルシウムイオンを
添加し、沈殿物を生成させてこれを除去する処理
方法が知られている。しかしながら、この方法で
は、原水中にフツ化物イオンの他に硫酸イオンが
共存する場合には、フツ化物イオンを沈殿させる
ために添加したカルシウム化合物と原水中の硫酸
イオンとが反応し、一部は石膏となつて沈殿する
ものの、残部はスケールとなつて反応槽や沈殿
槽、あるいは管壁などに析出、付着する。この析
出石膏スケールが過度に増加すると、処理装置は
操業不能になる。このため、従来においては、
時々運転を中断し、人力によつてスケールを除去
しているが、石膏スケールは酸を用いても、十分
には除去することができず、改善策が強く望まれ
ていた。 このような問題を改善し、スケール障害を発生
させることなく、原水中のフツ化物イオンを効率
良く除去する方法として、本出願人は、「フツ化
物イオン及び硫酸イオン含有水にカルシウム化合
物を添加して懸濁液を得る工程と、前記工程の懸
濁液を処理水と沈殿物とに分離する工程とを含む
水の処理方法において、さらに、前記沈殿物を前
記カルシウム化合物を添加する工程に返送する工
程を含むことを特徴とする水の処理方法。」を先
に特許出願した(特開昭59−169595号)。 [発明が解決しようとする課題] 特開昭59−169595号の方法によれば、返送され
た沈殿物の種晶効果により、沈殿効率が高められ
スケール障害は改善されるものの、次のような難
点があつた。 即ち、沈殿物の返送によつて反応槽以降のスケ
ール生成を防止するために、一定濃度以上の沈殿
物を返送する必要があり、それ未満の濃度の沈殿
物を返送すると、逆にスケール生成を促進するこ
ととなる。従つて、常に沈殿物の濃度を監視する
必要がある上に、沈殿物の循環によつて沈殿槽で
の沈殿物負荷量も増加し、この沈殿物負荷の増大
に対する対策が新たに必要となる。 本発明は、このような沈殿物返送による問題を
生起することなく、スケール障害を防止して、フ
ツ化物イオン及び硫酸イオンを含有する水を効率
的に処理する方法を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明の水の処理方法は、フツ化物イオン及び
硫酸イオン含有水にカルシウム化合物を添加する
工程及びその後、固液分離する工程を有するフツ
化物イオン及び硫酸イオン含有水の処理方法にお
いて、固液分離を行つて得られる処理水の少なく
とも一部を脱カルシウム処理し、さらにこの脱カ
ルシウム処理水の少なくとも一部を前記カルシウ
ム化合物の添加工程に返送することを特徴とす
る。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明において、処理対象となるフツ化物イオ
ン及び硫酸イオン含有水としては特に制限はない
が、代表的なものとして、リン酸及びリン酸肥料
の製造工程、氷晶石回収工程、並びに排煙脱硫及
び/又は脱硝工程等から排出される廃水等が例示
される。 本発明においては、このようなフツ化物イオン
及び硫酸イオン含有水を処理するにあたり、ま
ず、カルシウム化合物を添加して沈殿を生成させ
るが、この工程において、後述の二段目処理水を
返送供給する。 添加するカルシウム化合物としては、塩化カル
シウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等を
用いることができる。 沈殿物の生成反応には、原水中に存在する
Ca2+(カルシウムイオン)、返送された二段目処
理水中のCa2+及び添加されたカルシウム化合物
のCa2+が関与することとなるが、添加するカル
シウム化合物は、反応系中のこれらのCa2+の存
在量が、CaF2としてのCa当量の1〜3倍程度、
特に2倍程度となるような添加量とするのが好ま
しい。 なお、この沈殿物の生成に際して反応系に
Ca2+の他、アルミニウムイオンが存在していて
も良い。 排煙脱硫及び/又は脱硝廃水等のように多量の
アルミニウムイオンが含まれている場合には、カ
ルシウム化合物の添加量を減少させることもでき
る。その他、廃水中の塩類濃度等により、Ca2+
の必要量は異なるが、カルシウム化合物の添加量
は簡単な実験により容易に求めることができる。 カルシウム化合物を添加して、沈殿物を効率的
に生成させるには、反応系のPHは5〜8.5、好ま
しくは6〜7に調整する。このようなPH範囲であ
ると、後述する沈殿生成物の溶解度が小さく、沈
殿効率が高い。 PHの調整は必要によりPH調整剤を注入して行
う。PH調整剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸
ナトリウム、水酸化カルシウム等が使用でき、こ
のうち水酸化カルシウムはカルシウムイオン源と
しても利用できるので極めて好適である。 原水にカルシウム化合物を添加すると共に、必
要に応じてPH調整剤にて前記PH範囲に調整するこ
とにより、沈殿物が生成する。この沈殿物は、
Ca2+がSO4 2-と反応して生成するCaSO4、及び
Ca2+がフツ化物イオンと反応して生成するCaF2
が主体である。更にアルミニウムイオンが存在す
る場合はAl(OH)3がフツ化物を抱き込んだ形で
含まれるものと推定される。 このようにして沈殿物を生成させた後は、常法
に従つて固液分離を行い、濾液を分離する。分離
された沈殿物は系外へ排出し、一方、F-及び
SO4 2-が除去された濾液(以下、「一段目処理水」
という。)の少なくとも一部を脱カルシウム処理
する。この場合、一段目処理水の全量を脱カルシ
ウム処理しても良く、一部のみを脱カルシウム処
理しても良い。一部のみを脱カルシウム処理する
場合、残余の一段目処理水は系外に排出される。 脱カルシウム処理の方法としては、特に制限は
ないが、例えば、該一段目処理水に炭酸ガス含有
ガスを供給するか、あるいは、水溶性炭酸塩を添
加する方法が挙げられる。これにより、炭酸ガス
が溶解して生成するCO3 2-又は水溶性炭酸塩に由
来するCO3 2-が、一段目処理水中のCa2+と反応し
て炭酸カルシウムCaCO3の沈殿を生成する。従
つて、このCaCO3の沈殿を固液分離することに
より、容易に脱カルシウム処理がなされる。な
お、このような脱カルシウム処理により、一段目
処理水中の残留フツ化物イオンやその他の重金属
イオンが、CaCO3の沈殿中に取り込まれてある
いはCaCO3の沈殿に吸着されて除去されるとい
う効果も奏される。 本発明において、脱カルシウム処理に炭酸ガス
含有ガスを用いる場合には、下部から該ガスを一
段目処理水中に散気すれば良い。この場合、密閉
式の処理槽を用いることにより、反応効率を高め
ることができ極めて有利である。なお、炭酸ガス
含有ガスとしては、炭酸ガス又は空気、炭化水素
など炭素含有物質の燃焼ガス等を用いることがで
きる。 また、水溶性炭酸塩を用いる場合、これを予め
水溶液として添加しても良く、また固体のまま投
入しても良い。水溶性炭酸塩としては、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸アルミニウム等を用
いることができる。 これら炭酸ガス、水溶性炭酸塩の添加量は、処
理する一段目処理水中に含有されるCa2+の等量
あるいはそれより若干多い量程度のCO3 2-が生成
する量とするのが好ましい。 なお、この脱カルシウム処理において、反応系
のPHは8以上、好ましくは8〜11とするのが好ま
しい。PHが8未満では、添加するCO3 2-がHCO3 -
となつて、CaCO3の沈殿が十分に生成しない。
また、PHが11を超えても効果に差異はない。従つ
て、反応系のPHは好ましくは8〜11となるよう
に、適宜PH調整剤を添加する。PH調整剤として
は、通常の場合、水酸化ナトリウム等のアルカリ
が使用されるが、塩酸等の酸を用いる場合もあ
る。 本発明においては、この脱カルシウム処理後、
固液分離して得られる濾液(以下、「二段目処理
水」という。)の少なくとも一部を前記カルシウ
ム化合物の添加工程に返送して供給し、残部は系
外に排出してCOD処理工程等へ送給する。この
場合、二段目処理水は、脱カルシウム処理により
脱硬度処理されているため、後処理に極めて有利
である。一方、固液分離により得られる沈殿は系
外に排出する。 返送する二段目処理水の量は、原水の水質等に
よつても異なるが、通常の場合、二段目処理水を
返送することにより、カルシウム化合物の添加工
程にて生成する過飽和の石膏が飽和にまで希釈さ
れるような量とするのが好ましい。一般には、こ
の返送量は、原水の10〜50重量%程度、好ましく
は20重量%程度とするのが好適である。また、こ
の二段目処理水の返送箇所は、カルシウム化合物
添加工程の反応槽出口近辺とするのが最適であ
る。 このような本発明の方法によれば、二段目処理
水の返送配管を配設する程度の装置設備の変更に
より、容易かつ効果的にスケール障害を解決する
ことができる。従つて、本発明の方法の実施に
は、設備費が若干増加するのみで、薬剤費等の増
加はなく、処理コストが低い。 なお、本発明の方法は、前述の特開昭59−
169595号の方法を併用して、即ち、二段目処理水
を固液分離して得られる沈殿の一部もカルシウム
化合物添加工程に返送して実施しても良い。この
場合には、本発明による希釈効果と特開昭59−
169595号の方法による種晶効果とで、極めて確実
にスケール障害の防止が図れる。 なお、特開昭59−169595号の方法を併用する場
合、返送する沈殿中に、Mg(OH)2が含有される
ように、脱カルシウム処理工程に塩化マグネシウ
ム等のMg2+供給源を添加するのが好ましい。 [作用] 原水にカルシウム化合物を添加して沈殿を生成
させ、これを固液分離して得られる濾液、即ち、
一段目処理水を脱カルシウム処理して得られる二
段目処理水の少なくとも一部をカルシウム化合物
の添加工程に返送することにより、CaF2の生成
と同時に生成するCaSO4が沈殿とならずにスケー
ルとして析出するのを有効に防止することができ
る。 即ち、二段目処理水を返送することにより、カ
ルシウム化合物添加工程の処理水が希釈されて過
飽和の石膏が飽和まで希釈されることにより、ス
ケールの生成が有効に防止される。 [実施例] 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以
下の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 F-:210mg/、Ca2+:24mg/、SO4 2-
6150mg/の排煙脱硫廃水200mlに、PHが7とな
るよう所定量のCa(OH)2を加え、30分間反応さ
せた。次に、後述する二段目処理水を第1表に示
す所定量加えて10分間撹拌した後、固液分離し
た。濾液(一段目処理水)に、NaOHを加えて
PH10.5に調整後、Na2CO3を加えて反応させ、固
液分離した。得られた濾液(二段目処理水)の水
質は、F:2.1mg/、Ca2+:4.45mg/であつ
た。この二段目処理水の所定量を前述の如く一段
目のCa(OH)2添加処理工程に返送した。 二段目処理水の返送量を種々変えて、それぞれ
の場合について、一段目の固液分離工程おけるス
ケールの発生の有無を観察した。観察結果を第1
表に示す。
【表】
【表】 第1表より明らかなように、本発明の方法によ
れば、優れたスケール発生防止効果が得られる。
特に、二段目処理水の返送量が原水の10重量%程
度以上であると、スケールの発生は殆どなくな
る。 [発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の水の処理方法によ
れば、フツ化物イオン及び硫酸イオンを含有する
原水を、スケール障害を生起することなく、容易
かつ効率的に、しかも低コストに処理することが
可能とされる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フツ化物イオン及び硫酸イオン含有水にカル
    シウム化合物を添加する工程及びその後、固液分
    離する工程を有するフツ化物イオン及び硫酸イオ
    ン含有水の処理方法において、 固液分離を行つて得られる処理水の少なくとも
    一部を脱カルシウム処理し、さらにこの脱カルシ
    ウム処理水の少なくとも一部を前記カルシウム化
    合物の添加工程に返送することを特徴とする水の
    処理方法。
JP13634788A 1988-06-02 1988-06-02 水の処理方法 Granted JPH01304096A (ja)

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JP13634788A JPH01304096A (ja) 1988-06-02 1988-06-02 水の処理方法

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