JPH0331883Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、密封容器に取付け、この密封容器内
を吸引するための吸引用簡易バルブに関する。

（従来の技術） 従来、密封容器内の空気を吸引するため該密封
容器に取付けるバルブが各種提供されている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記バルブは、しくみが複雑
で、分解に特殊な工具と知識が必要で、密封容器
への取付け及び取外しに手間がかかるという問題
があつた。

本考案は、上記問題に鑑みてなされたもので、
密封容器に簡単に取付けることができるととも
に、弁体を簡単に交換でき、しかも密封容器を吸
引状態で強固に保持する密封容器の吸引用簡易バ
ルブを提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本考案の密封容器の吸引用簡易バルブは、袋状
に形成された密封容器に取付け、この密封容器内
の空気を吸引するための吸引用簡易バルブであつ
て、前記吸引用簡易バルブは、弁体を保持する弁
体保持部材と、軸芯方向に形成された吸引孔を有
し上記弁体保持部材を外嵌する本体とが着脱自在
に構成されてなり、上記弁体保持部材は、適宜な
吸引装置に連接される環状の連接部が上部に形成
され、内面下部には前記本体の外周面に形成され
た係合凹部と係合して両者を固定する係合凸部が
形成され、前記弁体は、密封容器への装着時にお
いて前記本体の吸引孔の上端を閉塞するととも
に、この弁体の周面適所には弁体保持部材に保持
する保持足が弾性部材により一体に形成されると
ともに該弁体が吸引装置の吸引力により吸引孔を
開放する方向に持ち上げ可能になされ、さらに、
本体には、密封容器に形成された吸引口の内面側
周縁部と両面テープを介して固着する固着面が形
成されるとともに、前記吸引孔の容器側には目詰
まり防止用網が設けられたものである。

（作用） 本体を密封容器の吸引口に該密封容器の内側か
ら配設し、本体と密封容器とを両面テープにて固
着させる。この後、弁体を保持した弁体保持部材
を本体に上方から嵌め込み、弁体保持部材の係合
凸部と本体の係合凹部とを係止させることで両者
を固定する。そして、密封容器内に例えば布団を
入れてこの入口を密封した後、弁体保持部材の連
接部に吸引装置を接続し、この吸引装置により吸
引作業を開始すると、この吸引力により弁体が本
体の吸引孔から持ち上げられて吸引孔と弁体との
間に隙間が形成され、この隙間から密封容器内の
空気を吸引していく。吸引作業を続けていくと、
密封容器が収縮し、これに伴い密封容器内の布団
が圧縮されて収納に便利なように所定の大きさに
なされ、この状態で吸引作業をやめる。吸引作業
をやめると弁体は密封容器内が負圧になつている
ため本体側に吸引され、この吸引作用により本体
の吸引孔を強固に閉塞する。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図及び第２図は本考案に係る密封容器の吸
引用簡易バルブを示し、第３図乃至第５図は密封
容器の吸引用簡易バルブの各構成部材を示してい
る。

吸引用簡易バルブは、弁体１を保持する弁体保
持部材２と、軸芯方向に形成された吸引孔３ａを
有し上記弁体保持部材２を外嵌する本体３とが着
脱自在に構成されたものである。

前記弁体保持部材２は、適宜な吸引装置に連接
される環状の連接部２ａと、この連接部２ａの下
部に形成された袴部２ｂとから形成され、内面下
部には前記本体３の外周面に形成された係合凹部
１１と係合し両者を固定する係合凸部５が形成さ
れている。また、弁体保持部材２の連接部２ａに
は後述する弁体１の保持足１０……を係止する係
止部７が該保持足１０……に対応して形成される
とともに、弁体保持部材２の袴部２ｂにはこの係
止部７に保持足１０を案内する案内溝６がそれぞ
れ形成されている。

前記弁体１の周面適所には、弁体保持部材２の
連接部２ａに形成された係止部７と係合する保持
足１０が適数本（本例では４本）放射状に延設さ
れており、これら弁体１及び保持足１０……が弾
性部材により一体に形成されている。よつて保持
足１０……を弁体保持部材２の係止部７に係合さ
せることで、弁体１を弁体保持部材２に保持する
ことができる。

前記本体３には、後述する密封容器２０に形成
された吸引口２１の内面側周縁部と両面テープ２
２を介して固着する固着面１２が形成されてい
る。また、本体３の吸引孔３ａの密封容器２０側
には目詰まり防止用網４が設けられている。

そして、このように構成された吸引用簡易バル
ブは、第６図に示すように密封容器２０に装着さ
れる。まず、本体３を密封容器２０に形成された
吸引口２１に該密封容器２０の内側から配設し、
本体３と密封容器２０とを両面テープ２２にて固
着させる。この後、弁体１を保持した弁体保持部
材２を本体３に上方から嵌め込み、弁体保持部材
２の係合凸部５と本体３の係合凹部１１とを係止
させることで両者を固定する。この時、弁体１
は、本体３の吸引孔３ａの上部に配置され、吸引
孔３ａを軽く閉塞した状態になされている。ま
た、弁体１は弾性部材からなる保持足１０が撓む
作用により、力を加えることで上方に若干持ち上
がるようになされており、これによつて吸引孔３
ａと弁体１との間に隙間を形成することができ
る。

次に、密封容器２０内に例えば布団を入れてこ
の入口を密封した後、弁体保持部材２の連接部２
ａに吸引装置を接続する。吸引装置としては例え
ば電気掃除機等が用いられ、この電気掃除機のホ
ースの先端部を連接部２ａに外嵌する。そして、
吸引作業を開始すると、電気掃除機の吸引力によ
り弁体１が本体３の吸引孔３ａから持ち上げら
れ、吸引孔３ａと弁体１との間に隙間を形成す
る。よつて、この隙間から密封容器２０内の空気
を吸引していく。吸引作業を続けていくと、密封
容器２０が収縮し（見掛け上の収縮であつて、密
封容器２０自体が収縮するものでない）、これに
伴い密封容器２０内の布団が圧縮されて収納に便
利なように所定の大きさになされ、この状態で吸
引作業をやめる。吸引作業をやめると弁体１は密
封容器２０内が負圧になつているため本体３側に
吸引され、この吸引作用により本体３の吸引孔３
ａを強固に閉塞する。また、吸引作業時におい
て、目詰まり防止用網４によつて、布団が吸引孔
３ａに吸い込まれこの吸引孔３ａが詰まるのを防
止しているため、密封容器２０内の空気をスムー
スに吸引することができる。

また、弁体１の上面には凸部９が形成されてい
る。この凸部９は、吸引により布団を所定の大き
さに圧縮した後において、使用等により密封容器
２０内に外気を導入させたい場合に使用するもの
で、凸部９に指等を引つ掛けて弁体１を若干撓ま
すことにより、弁体１と吸引孔３ａとの間に強制
的に隙間を作り、外気を密封容器２０に導入させ
る。

さらに、弁体保持部材２には、本体３との接合
部に分離用凹部８が形成されており、この分離用
凹部８を利用して弁体保持部材２の係合凸部５と
本体３の係合凹部１１との係止を解除することで
弁体保持部材２と本体３とを簡単に分離させるこ
とができる。このように、弁体保持部材２を分解
することで弁体１を簡単に交換することができ
る。

（考案の効果） 以上述べたように、本考案のように吸引用簡易
バルブを構成することで、構成が簡単で、密封容
器に簡単に取付け及び取外すことができる。ま
た、弁体保持部材と本体とを簡単に分離させるこ
とができるため、弁体保持部材に保持された弁体
を簡単に交換できる。しかも、吸引した時には密
封容器内が負圧になされているため、この吸引状
態で弁体が本体の吸引孔を強固に閉塞保持するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る吸引用簡易バルブを上面
から見た斜視図、第２図は吸引用簡易バルブを底
面から見た斜視図、第３図は弁体保持部材を示す
斜視図、第４図は弁体を示す斜視図、第５図は本
体を示す斜視図、第６図は密封容器に取付けた吸
引用簡易バルブを示す断面図である。 １……弁体、２……弁体保持部材、２ａ……連
接部、３……本体、３ａ……吸引孔、４……目詰
まり防止用網、５……係合凸部、１０……保持
足、１１……係合凹部、１２……固着面、２０…
…密封容器、２１……吸引口、２２……両面テー
プ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 袋状に形成された密封容器に取付け、この密封
   容器内の空気を吸引するための吸引用簡易バルブ
   であつて、 前記吸引用簡易バルブは、弁体を保持する弁体
   保持部材と、軸芯方向に形成された吸引孔を有し
   上記弁体保持部材を外嵌する本体とが着脱自在に
   構成されてなり、上記弁体保持部材は、適宜な吸
   引装置に連接される環状の連接部が上部に形成さ
   れ、内面下部には前記本体の外周面に形成された
   係合凹部と係合して両者を固定する係合凸部が形
   成され、前記弁体は、密封容器への装着時におい
   て前記本体の吸引孔の上端を閉塞するとともに、
   この弁体の周面適所には弁体保持部材に保持する
   保持足が弾性部材により一体に形成されるととも
   に該弁体が吸引装置の吸引力により吸引孔を開放
   する方向に持ち上げ可能になされ、さらに、本体
   には、密封容器に形成された吸引口の内面側周縁
   部と両面テープを介して固着する固着面が形成さ
   れるとともに、前記吸引孔の容器側には目詰まり
   防止用網が設けられたことを特徴とする密封容器
   の吸引用簡易バルブ。