JPH03314B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 利用分野 本願は給油所において自動車へ給油を行なう時
に使用される給油装置に関するものである。

(ロ) 従来技術 給油装置のなかには特開昭55−79299にみられ
るようにあらかじめ顧客の所望する所望値を設定
しておき、その設定値に該当する給油が終ると自
動的に給油停止する定量停止給油方式を採用した
ものが使用されている。

この定量停止給油方式における所望値の設定は
それぞれあらかじめ定められた特定の給油値を示
すキーの並んだものの他、テンキー方式で自由な
給油値を選ぶものがありそれぞれ耐圧防爆や本質
安全防爆などの防爆構造のものが採用され、さら
に所望値の設定時には遠方からでも良く判る比較
的大きな設定値表示器が必要とされていた。

(ハ) 問題点 前記した如く、定量停止給油方式の装置にあつ
ては所望する給油値を設定するための多くのキー
が必要であり、これらはガソリンなどの引火爆発
の危険から守るために防爆構造をとらざるを得ず
よつて嵩高く高価になり、さらに設定時に確認す
る表示器も高価な大型のものが必要となり自由な
意匠の創作を妨げるのみならずコストダウンを難
かしくしていた。

(ニ) 構 成 本願の装置は従来の構成要素すなわちポンプ、
流量計、ホース、ノズルからなる送油路や流量パ
ルス発生手段およびこのパルス信号の計数手段や
表示手段に加えて予約信号が入力された時の計数
値（給油値）のあらかじめ定めた桁の定数倍値を
設定値信号として出力する記憶手段とこの設定値
と計数値とを比較し両者の差があらかじめ定めた
値となつたとき給油停止信号を出力する比較手段
とから構成されるものである。

(ホ) 作 用 よつて給油量等の給油値の表示を見て予約操作
を行なうことによりその時の表示値のうち特定桁
の数値の定数倍値が設定値として出力され、給油
が進行して設定値分の給油が行なわれると自動的
に給油終了となる。

(ヘ) 実施例 第１図において、２はキヤノピー４を支える支
柱で、内部には２系統の給油系が収納されている
が、それぞれ同じ構成であるので一方の系統のみ
代表的に以下説明する。

６は計量ユニツトで、ポンプ８の他このポンプ
８を回転させるモーター１０、流量計１２、流量
計１２が単位油量（たとえば1/100リツトル）を
計量する毎に１個の流量パルス信号ａを出力する
パルス発信器１４が収納されており、キヤノピー
４の下面に設置されたホース昇降ユニツト１６に
は先端に給油ノズル１８を接続したホース２０を
巻取りあるいは繰り出すホースリール２２、ホー
スリール２２を回転させる可逆モーター２４、電
線分岐箱２６が収納されており、ホースリール２
２と流量計１２とは送油管２８で繋がつている。

３０は1/100リツトルまで表示する給油量表示
器３２等を収納した表示ユニツト、３４は後述す
る電気回路を収納した制御ユニツト、３６はノズ
ル１８の近傍に設置され単一のスイツチで構成さ
れた昇降スイツチであり操作される毎に昇降信号
ｃ（ワンパルス）を出力する。

第２図において、４０はパルス信号ａの数を計
数してその計数値を計数値信号ｂとして出力する
計数回路（計数手段）、４２は信号ｂを受けて給
油量表示器３２へ給油量を数値表示させる表示器
駆動回路、４４は昇降信号ｃが入力される毎に下
降信号ｄと上昇信号ｅ（共にワンパルス）とを交
互に出力するとともに信号ｄと同時にリセツト信
号（ワンパルス）ｆを出力し、信号ｅと同時にリ
セツト信号（ワンパルス）ｉを出力する昇降信号
発生回路４６は下降信号ｄが入力されると次に上
昇信号ｅが入力されるまでモーター１０を付勢さ
せるモーター制御回路、４８は下降信号ｄが入力
されるとモーター２４を正転付勢させてノズル１
８を第１図で実線位置（給油待機位置）から二点
鎖線位置（給油時位置）まで降下させるとともに
上昇信号ｅが入力されると逆転付勢されてノズル
１８を給油待機位置まで上昇させるモーター制御
回路、５０はクロツク信号ｊを出力するクロツク
信号発生回路、５２はクロツク信号ｊを計数する
ことにより計時してパルス信号ａの入力間隔を監
視し、ノズル１８の内蔵弁（図示略）が操作され
て油の流速があらかじめ定められたパターン（一
旦小流にして後一定時間油の流れを停止させる）
で変化されたときに予約信号（ワンパルス）ｋを
出力する判定回路（予約操作判定手段）、５４は
信号ｋが入力されたときの計数値信号ｂの値（計
数値）を記憶するとともにその値の特定の桁（こ
こでは１位の桁以上の桁すなわち小数点よりも上
の桁とする）の定数倍（ここでは10倍とする）の
値を設定値信号ｍとして出力する記憶回路（記憶
手段）、５６は信号ｍの値と信号ｂの値とを比較
し両者の差があらかじめ定めた値に到つたとき
（ポンプやモーターおよび油の流れによる慣性に
よつて余分に吐出される油量が定められており、
この油量が無視できる程小さければ両者の差が零
となつたときすなわち両者の値が一致したときと
することができる）給油停止信号ｎを出力する比
較回路（比較手段）、５８は必要に応じて設けら
れる小型の設定値表示器である。

以上の構成において、顧客が来所して30リツト
ルを所望した場合を前提として以下説明する。

まず、スイツチ３６を操作して昇降信号ｃを出
力させると昇降信号発生回路４４から下降信号
ｄ、リセツト信号ｆが出力される。このとき信号
ｄによつてモーター10が付勢されてポンプ８が駆
動され、モーター２４が正転付勢されてホース２
０が繰り出されノズル１８が給油時位置まで降下
してい停止するとともに信号ｆによつて計数回路
４０の計数値（前回給油時の給油値）が帰零され
て給油量表示器３２には零表示がなされる。

ノズル１８の内蔵弁を開いて給油を開始すると
流量計１２が計量した油量に対応する数のパルス
信号ａがパルス発信器１４から出力され、計数回
路４０はこのパルス信号ａを計数して計数値信号
ｂを出力し給油量表示器３２に給油量を数値表示
させる。

給油量表示器３２を見ながらの給油作業が進行
し表示器３２の表示値の１位の桁に「３」が表示
されている間（3.00〜3.99リツトルが表示されて
いる間）に前記した如く一旦流速を減じてその後
一定時間流速を停止させると判定回路５２は予約
操作がなされたものと判定して予約信号ｋを出力
する。なお、ここで一旦流速を減じるのは近年自
動停止ノズルが使用されており、この自動停止が
なされた場合と予約操作によつて給油が停止され
た場合との区別をさせるためである。

記憶回路５４は予約信号ｋが入力されると、こ
の時の計数値の１位の桁の数値は「３」であるの
でこの「３」に定数である「10」を乗じて「30」
（リツトル）とし、この値を設定値信号ｍとして
出力することになる。またこのとき記憶回路５４
は予約信号ｋを受け付けたことを知らせる為に確
認信号ｐを一定時間表示器駆動回路４２へ出力
し、給油量表示器３２のうち小数点部分の表示を
前記一定時間点滅させる。この小数点部分の点滅
を確認した後再度給油を開始して、計数値信号ｂ
の値が設定値である30リツトルに近ずき、信号ｂ
の値と信号ｍの値との差が前記油の流れの慣性に
よつて余分に流れる量と一致したとき比較回路５
６から給油停止信号ｎが出力されてモーター制御
回路４６へ与えられモーター１０が停止し、表示
器３２の表示が30.00リツトル丁度となるように
給油が終了されることになる。

この後、ノズル１８の内蔵弁を閉じてスイツチ
３６を操作し、昇降信号ｃを昇降信号発生回路４
４へ与えると今度はここから上昇信号ｅとリセツ
ト信号ｉとが出力され、モーター１０がことき未
だ付勢中であればこの信号ｅによつて消勢され、
モーター２４は逆転付勢されてノズル１８が給油
待機位置まで上昇させられ、信号ｉによつて記憶
回路５４が帰零されることになる。なお、一旦30
リツトル分予約操作をした後10リツトル分を追加
すべく40リツトル分の予約操作を行なうと、記憶
値回路５４の記憶値は書き代えられ、設定値信号
ｍの値も40リツトルとなる。

以上詳述した如く構成したが、予約操作は本願
実施例のような流速の変化を利用せずに予約用の
スイツチを設けても、あるいは昇降スイツチを代
用させることも可能（この場合、パルス信号ａが
出力され続けていることを条件として予約操作を
行なわせることが必要である）でありりさらにこ
の予約操作は光や超音波を採用したスイツチング
素子で行なうことも可能で、給油装置も本願実施
例の如きタイプの他地上設置するタイプのもので
あつても良い。

(ト)効 果 本願においては所望値設定のためのキーは最大
限１個で済み、さらに設定時に必要な設定値を確
認するための大型表示器は給油値を表示している
大型表示器を利用するので不必要となりよつて従
来の定量停止給油機能と比較しても遜色がなく自
由な意匠をとり得るとともに大幅なコストダウン
が可能となる有益な給油装置が得られるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は給油所における給油装置を構成する各
部の配置状態を示す面で、第２図は制御部内の電
気回路をブロツク化して示した図である。４……
キヤノピー、８……ポンプ、１２……流量計、２
２……ホースリール、３０……表示部、３４……
制御部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ポンプ、流量計、ホース、ノズルからなる送
   油路と、流量計が計量した油量に対応する数の流
   量パルス信号を出力する流量パルス信号発生手段
   とこの流量パルス信号を計数して計数値を計数値
   信号として出力する計数手段と、この計数値を表
   示する手段と、予約操作を行なうことを受けて予
   約信号を出力する予約操作判定手段とを備えた装
   置において、予約信号が入力された時の前記計数
   手段における計数値を記憶し、その計数値のあら
   かじめ定めた桁の数値の定数倍値を設定値信号と
   して出力する記憶手段と、この設定値と前記計数
   値とを比較し両者の差があらかじめ定めた値とな
   つたとき給油停止信号を出力する比較手段とを備
   えたことを特徴とする給油装置。