JP2552640B2 - 給油装置 - Google Patents

給油装置

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JP2552640B2
JP2552640B2 JP3226518A JP22651891A JP2552640B2 JP 2552640 B2 JP2552640 B2 JP 2552640B2 JP 3226518 A JP3226518 A JP 3226518A JP 22651891 A JP22651891 A JP 22651891A JP 2552640 B2 JP2552640 B2 JP 2552640B2
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和宏 石橋
康之 根岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載して燃料油
をルート販売するのに適した給油装置に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる灯油販売車は、車両の荷台に燃
料タンクと給油装置を搭載するとともに、ホースリール
に収容された長尺のホースの固定端を配管を介して流量
計に、また他端に給油ノズルを接続して構成されてい
る。移動時は、ホースはホースリールに重ね巻にされて
収納され、また灯油販売時にはホースリールからホース
を消費者のタンクまで引出して給油を行なうように構成
されている。ところでこのような装置にあっては、とき
にはホースを20及至30メートルという長さにまで引
出して給油を行なう関係上、操作の手間を省くために通
常、ポンプを作動させた状態でホースを引出し、給油レ
バーの操作により燃料油の吐出、遮断を行なうような使
われ方がされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、ポンプの起
動と同時にホースに液圧が作用するとともに、ホースリ
ールに巻かれている状態ではホースは拘束されているた
め、これが引出されるにつれてホースの拘束力が開放さ
れる結果、ポンプにより送り出される燃料油がホースを
膨張させるように流れ込んで流量計を作動させることに
なり、未だ給油が行なわれていないのにも関わらず流量
が積算されて表示されるというジャンピング現象が生じ
る。このようなジャンピング現象による計量値を補正す
るために燃料油がホースに充満した段階で計数手段をリ
セットするという手法も提案されているが(特開昭58-2
16594号公報)、長いホースの引出しを必要とする灯油
販売車に適用すると、ホースを引延ばした段階で給油装
置まで戻ってリセット釦を操作するという作業が必要と
なって取扱に不便を来すという問題がある。本発明はこ
のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的
とするところはホースリールからのホースの引出しや、
収納の際に生じる流量計の微小な計量値を自動的に補正
して高い精度での計量を行なうことができる車両搭載用
給油装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、貯油タンクから流量計を介
してホースリールに巻かれたホースを経由してノズルに
燃料油を送液するポンプと、該ポンプを駆動するモータ
と、該モータの作動を制御するスイッチと、前記流量計
による測定結果をパルス信号として出力する流量パルス
発信器と、前記パルス信号を計数する計数手段と、給油
開始にともなって発生する繰り返し周期よりも長い周期
のパルス信号の計数動作を無効とする一方、前記パルス
信号が複数計数された時点で前記計数手段の内容を表示
器とを備えるようにした。
【0005】
【作用】ポンプを作動させた状態でのホースの引出しに
起因する微小量の燃料油のホースへの流れ込みにより発
生するパルス信号は、その周期が通常の給油によるもの
に比較して大きいため、無効とする。給油の開始によっ
て発生したパルス信号は有効に計数され、この計数値が
複数となった時点で計数内容を表示させる。これにより
ホースの膨らみ分への燃料油の充填に伴なう流量を特別
な操作を必要とすることなくキャンセルする。
【0006】
【実施例】図2は、本発明の給油装置を車両に搭載して
燃料油販売車として構成したものの一実施例を示すもの
であって、図中符号1は車両で、燃料タンク2や本発明
が特徴とする給油装置3が荷台4に搭載して構成されて
おり、給油装置3には車両の蓄電池12から電力が供給
されている。給油装置3は、後述するポンプとホース1
0を巻取るホースリール5を本体ケースに収容する一
方、パネル面6に表示器7、給油スイッチ8、巻取スイ
ッチ9を設けて構成されている。なお、図中符号11は
ホ−ス10の先端に取り付けられたノズルを示す。
【0007】図3は、上述した給油装置の一実施例を示
すものであって、図中符号20は、自動車の蓄電池12
からの電力を受けるモータで、これには伝達機構21、
22を介してポンプ23、ホースリール5が接続されて
いる。ホースリール5はさらに一方向クラッチを介して
伝達機構22からの動力を受け、モータ20が逆転した
ときにホース10を巻取るように構成されいる。ポンプ
23の吸入口には貯油タンク2が、また吐出口には流量
計25を介してホース10の後端が接続されている。2
7は、制御装置で、流量計25に設けられた流量パルス
発信器28、モータ20をオン、オフする給油スイッチ
8、ホースリール5を回動させてホース10を巻取るべ
くのモータ20を逆転させる巻取スイッチ9、及び表示
器7が接続されている。
【0008】図1は、前述した制御装置を構成してるマ
イクロコンピュータが奏すべき機能を表すブロック図で
あって、図中符号30は計数手段で、流量パルス発信器
28からの流量パルスが入力しており、給油スイッチ8
からのオン信号、後述するタイマ31からの信号により
計数内容をリセットされて帰零し、また給油スイッチが
オフとなった時点で計数内容をロックするように構成さ
れている。31は、前述のタイマで、流量パルスにより
起動して一定時間、例えば1秒の計数を開始し、この期
間内に次の流量パルスが入力しない場合には信号を出力
するように構成されている。32は、パルス監視手段
で、計数手段30が規定の複数パルス、例えば4パルス
を計数した時点で信号を出力してゲート手段33を開く
とともに、タイマ31の作動を停止させるように構成さ
れている。なお、図中符号35は給油スイッチ8のON
ーOFFによりモータ20を正転、停止させ、また巻取
スイッチ9(図3)のONーOFFによりモータ20を
逆転、停止させるモータ制御手段を、また36はゲート
手段33の開放により計数手段30の計数内容を表示器
7に表示させる表示器駆動手段をそれぞれ示す。
【0009】次にこのように構成した装置の動作を図4
のフローチャート、及び図5のタイミング図に基づいて
説明する。給油すべく給油スイッチ8をオンにすると
(ステップ イ)、モータ20が正転するとともに(ス
テップ ロ)計数手段30が帰零する(ステップ
ハ)。これによりポンプ23から送り出された燃料油が
ホース10に流れ込み、流量計25を通過して流量パル
スP1(図5)を発生させることになるが、図5に示す
ように表示器7の帰零時間は、比較的大きく設定されて
いるから、このホース10の初期膨張時にホース10に
流れ込む燃料油の量が表示されることにはならない。
【0010】この状態でホースリール5からホース10
を引出して給油すべきタンクに移動すると、ホース10
の拘束が解かれて徐々に燃料油が流れ込み、モータ起動
時と同様に流量パルス発信器28から流量パルスP2が
出力し、これが計数手段30に入力し(ステップ
ニ)、また計数手段30に入力してカウントされるとと
もに(ステップ ト)、タイマ31にも入力する。しか
しながらその量が極めて微小であるから周期が長く、そ
のため1秒以内に一定数、例えば4個の流量パルスが入
力することはない(ステップ チ、ニ、ホ)。したがっ
て計数手段30の内容がリセットされることになる(ス
テップ ヘ)。
【0011】ノズル11が燃料タンクまで引出されてレ
バーによりノズル11の主弁が開かれて給油が開始され
ると、ノズル11から燃料が吐出し、これにより極めて
高い繰り返し周波数の流量パルスP3が出力し(ステッ
プ ニ)、計数手段30により計数される(ステップ
ト)。この過程では1秒以内に次々とパルスが入力する
ため、計数手段30はタイマ31によるリセットを受け
ることなく順次流量パルスをカウントする(ステップ
ニ、ト、チ)。このようにして計数内容が所定の複数、
4となると(ステップ チ)、パルス監視手段32から
信号が出力してゲート手段33が開放されて計数手段3
0の計数内容が表示器駆動手段36に入力し、この段階
で初めて計数手段30の内容が表示器7に表示されるこ
とになる(ステップ リ)。パルス監視手段32からの
信号は同時にタイマ31に入力してタイマ31の作動を
停止させる。以下給油中に入力する流量パルスを計数し
ながら表示器7に表示することになる(ステップ リ、
ヌ)。
【0012】所定量の給油が終了してノズル11のレバ
ーが引下げられて給油が停止し(ステップ ヌ)、給油
スイッチ8によりオフ信号が出力されると(ステップ
ル)、計数手段30が現在の計数内容をロックし、また
モータ20が停止する(ステップ オ)。次にホース1
0を巻取るべく巻取スイッチ9をオンにすると(ステッ
プ ワ)、モータ20が逆転してホースリール5がホー
ス10を巻取る(ステップ カ)。ホースの巻取により
ホースが縮み、少量の燃料油が燃料タンクに戻り、流量
計25がこの燃料油の流れに応答するから、流量パルス
発信器28から流量パルスP4が出力することになる。
しかしながら、上述したように給油スイッチ8がオフと
なっているから、計数手段30は入力して来る流量パル
スに関わりなく、給油終了時点の計数内容を保持するこ
とになる。ホース10がホースリール5に巻取られた段
階で巻取スイッチ9がオフにされ(ステップ ヨ)、モ
ータ20が停止する。
【0013】なお、給油位置が隣接していてホース10
を巻取ることなく次のタンクへの給油を行なう場合に
は、オフとなっている給油スイッチ8をオンにすること
により(ステップ タ)、制御装置27は前述したステ
ップ(ロ)にジャンプして次の給油を実行させることに
なる。
【0014】なお、この実施例においては周期の長いパ
ルスが計数された場合には、計数内容をリセットして無
効化するようにしているが、計数手段の前段に一定周波
数、つまり給油に伴って発生する流量パルスの周期より
も長い周期のパルスを遮断するフィルタ手段を設けて無
効化するようにしても同様の作用を奏することは明らか
である。またこの実施例においてはホースリールをポン
プ駆動用モータにより駆動するようにしているが、専用
の駆動手段を設けても同様の作用を奏することは明らか
である。この場合には、給油終了後におけるホースの巻
取の際にホースが圧縮されて貯油タンクへの燃料油の逆
流が生じ、これにともなってやはり流量パルスP4(図
5)が発生することになるが、給油スイッチがオフとな
っていて計数手段がロックされているから、計数内容に
変更を来すようなことはない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
貯油タンクから流量計を介してホースリールに巻かれた
ホースを経由してノズルに燃料油を送液するポンプと、
ポンプを駆動するモータと、モータの作動を制御するス
イッチと、流量計による測定結果をパルス信号として出
力する流量パルス発信器と、パルス信号を計数する計数
手段と、給油開始にともなって発生する繰り返し周期よ
りも長い周期のパルス信号の計数動作を無効とする一
方、パルス信号が複数計数された時点で計数手段の内容
を表示器とを備えしたので、ポンプを作動させた状態で
のホースの引出しによるホースへの微小量の燃料油の流
れ込みに起因する計量値を、特別な操作を必要とするこ
となく確実にキャンセルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置の制御装置を構成しているマ
イクロコンピュータが奏すべき機能を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の給油装置を車両に搭載して灯油販売車
とした実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図4】同上装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】同上装置の動作を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 車両 2 燃料タンク 3 給油装置 5 ホースリール 7 表示器 8 給油スイッチ 9 巻取スイッチ9 10 ホ−ス10 11 ノズル 20 モータ 23 ポンプ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯油タンクから流量計を介してホースリ
    ールに巻かれたホースを経由してノズルに燃料油を送液
    するポンプと、該ポンプを駆動するモータと、該モータ
    の作動を制御するスイッチと、前記流量計による測定結
    果をパルス信号として出力する流量パルス発信器と、前
    記パルス信号を計数する計数手段と、給油開始にともな
    って発生する繰り返し周期よりも長い周期のパルス信号
    の計数動作を無効とする一方、前記パルス信号が複数計
    数された時点で前記計数手段の内容を表示器とを備えて
    なる給油装置。
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