JPH03287943A - 耐火材で被覆したｈ形鋼の耐火被覆構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、Ｈ形鋼からなる柱や梁の周囲を直接耐火材で
被覆したＨ形鋼の耐火被覆構造物に関するものである。

（従来の技術） 従来、建造物を構成する鉄骨の周囲を耐火材で被覆する
場合、例えばＨ形鋼の鉄骨柱においては、耐火材取付は
用の補助の取付柱を、鉄骨柱の四隅に直接溶接したり或
は四隅の近くに独立して設け、耐火材をこの取付柱に順
次ビスを用いて取付け、Ｈ形鋼からなる鉄骨柱の周囲の
被覆を、耐火材の層が少なくとも１層以上になるように
している。

しかしながら、このような従来の耐火材で被覆したＨ形
鋼では、耐火材取付用の補助の取付柱を該鉄骨柱に直接
溶接して取付けたり或は独立して設けなければならず、
補助の取付柱の設置に手間の掛かるといった問題があっ
た。又、鉄骨柱の耐火材被覆後の寸法が大きくなり居住
面積を狭くするといった問題があった。

（発明が解決しようとする課題） 従って、本発明は、Ｈ形鋼の鉄骨柱の耐火材取付用の補
助の取付柱を設けることなく、耐火材をＨ形鋼に直接、
かつ簡単に取付けられ工期を短縮でき、さらには鉄骨柱
の耐火材被覆後の寸法が大きくなるのを制限して、居住
面積を最大限広くすることができる、耐火材で被覆した
Ｈ形鋼の耐火被覆構造物を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は、Ｈ形鋼の長手方向の周囲の四面を耐火材で被
覆するに際し、嵌合部と係止部とを有する留め具をＨ形
鋼のフランジの各端部に嵌合させかつ該フランジ面に当
接し、留め具の係止部にて耐火材の端部を係止して２つ
の耐火材を直交させてＨ形鋼の周囲四面を被覆し、形成
した耐火材の各出隅部に断面り字形のコーナーを設けて
耐火材を固定すると上記課題を効率よく達成できるとの
知見に基づいてなされたのである。

すなわち、本発明は、Ｈ形鋼の長平方向の周囲４面が耐
火材で被覆されてなる耐火被覆構造物であって、Ｈ形鋼
のフランジの端部に嵌合する嵌合部及び耐火材の端部を
係止する係止部を備えた留め具がＨ形鋼のフランジの端
部に嵌合されており、該留め具の係止部に耐火材の端部
が接触して係止されるように耐火材がＨ形鋼に当接し、
該耐火材に直交する方向に別の耐火材がＨ形鋼に当接し
、２つの耐火材が直交して接する出隅部の外側に断面り
字形のコーナーを設け、該コーナーを介して２つの耐火
材が固定されていることを特徴とする、耐火材で被覆し
たＨ形鋼の耐火被覆構造物を提供する。

本発明では、更に、−層目の耐火材の被覆層の各面に、
耐火材をそれぞれ当接し各出隅部に断面り字形のコーナ
ーを用いて連結し、Ｈ形鋼の耐火材の被覆層を少なくと
も２層以上にすることができる。

以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。

第１図は、本発明のＨ形鋼の耐火被覆構造の一例を示す
斜視図であり、第２図は第１図中のＡ部の拡大横断面図
である。

耐火材で被覆した耐火被覆構造物１０は、耐火材１でＨ
形鋼２の長手方向の周囲四面が覆われて形成されており
、Ｈ形鋼２のフランジ３の各端部４に断面「上」の字形
の留め具５の嵌合（開口部）６が嵌合され、該端部４に
直交する該耐火材１の端部７を係止部８で係止させて、
かつＨＪｆＪ１２に当接させ、さらにＨ形鋼２の両フラ
ンジ３の外面にも、耐火材ｌが該留め具５の背面に当て
られ、このようにしてつくられた耐火材ｌの各出隅部に
断面り字状のコーナー９を設けて取付けられている。

ここで、留め具５は、Ｌ字形とＵ字形とを組合わせた断
面が「上」の字の形状をしており、詳しくは、第３図に
示されるように、帯状の薄鋼板又は合成樹脂からなる基
板１１上の幅方向の一端部より当接する耐火材１の厚さ
に応じて適宜離れ（係止部８）かつ長手方向にほぼ垂直
に、基板１１と同質又は異種で成る挟着片１２が取付け
られ、さらに板片１３．１４とで嵌合部６を形成してお
り、板片１４は板片１３に平行して延び、かつ嵌合部６
で挟着するＨ形鋼のフランジの厚さに応じて適宜離れた
位置に形成されている。

勿論、留め具５は、断面が「上」の字の形状で上記の寸
法を満足すれば、断面Ｕ字形の部材と断面り字形の部材
とを単に組合わせて製作されたものも使用できる。

本発明で用いる断面り字形のコーナー９の拡大斜視図を
第４図に示すが、コーナー９としては一般に薄鋼板製の
ものが使用され、最終層の出隅部には単に補強用の紙や
ガラス繊維等から成るコーナーテープも使用できる。

本発明で用いる耐火材ｌとＱては、石膏ボード、繊維石
膏板、石綿スレート板、ケイ酸カルシウム板及びＡＬＣ
板等の一般に使用される不燃性の建築板があげられる。

第５図に、Ｈ形鋼の周囲４面に当接した１層目の耐火材
の各出隅部に断面り字形のコーナー９を当てて順次積層
した耐火材の被覆層が３層である、耐火材で被覆したＨ
形鋼の出隅部の断面拡大図を示す。

本発明で使用できる留め具の別の例を第６図〜第９図に
示す。第６図に示す留め具５は断面Ｕ字形の部材を直交
させた断面が「止」の字の形状をしており、係止８８が
耐火材の嵌合部を形成している。詳しくは、帯状の薄鋼
板又は合成樹脂からなる基盤１１上の幅方向の端部と該
端部より幅方向に挟着する耐火材の厚さに応じて適宜離
れ、かつ長平方向に互いに平行で基板１１にほぼ垂直に
、基板１１と同質又は異種でなる挟着片１５と１２が取
付けられ嵌合部１６を形成しており、又、該挟着片１２
上には、挟着片１５と反対の方向に基板１１上の挟着片
１３に平行して延びかつ挟着片１３より挟着するＨ形鋼
のフランジの厚さに応じて適宜離れた位置に板片１４が
取付けられ嵌合部６が形成されている。

第７図に示す留め具５は、断面Ｕ字形の部材が同一側に
連続して開口した断面が「ヨ」の字の形状をしており係
止部８が耐火材の嵌合部を形成している。詳しくは、帯
状の薄鋼板又は合ＦｆＬ樹脂からなる基板１１上の幅方
向の両端部及び該端部の間に、挟着する耐火材■の厚さ
やＨ形鋼２のフランジ３の厚さに応じて適宜離れかつ長
手方向に互いに平行で基板１１にほぼ垂直に、基板１１
と同質又は異種からなる挟着片１７．１８．１９がそれ
ぞれ取付けられ嵌合部１６と６が形成されている。

尚、上記留め具５の板片１２．１３．１４゜１５．１７
．１８及び１９のそれぞれの長さは、基板１１の長さと
同じであっても短くてもよく又基板１１上にその板片が
それぞれ断続して設けられていてもよい。又挟着片１２
〜１５及び１７〜１９の高さと挟着片１３の幅とはそれ
ぞれ同じであっても違っていてもよい。

又、耐火材の端部やＨ形鋼のフランジの端部を挟着しや
すくするために、板片１５．１７．１９の高さは１２や
１８の高さより低く、挟着片１３の幅は１４の高さより
大きくすることができる。

更に、第８図に示すように留め具５とＬ形コーナー９と
が一体となったものを使用することができ、また第９図
に示すように、各留め具の嵌合部６のそれぞれをＨ形鋼
のフランジの端部に嵌合、挟着しやすくするために、嵌
合部５の各板片１４の先端を挟着片１３と反対方向に少
々湾曲させることもできる。

尚、上記の各留め具５の長さは、第１図ではＨ形鋼２の
長さと同じであるが、これに限定されるものでなく、Ｈ
形鋼２の長さより短い留め具をＨ形鋼２に数個介在させ
てＨ形鋼を耐火材で被覆することもできる。

又、耐火材↓の一層目以降の積層は、第５図に示される
ように、Ｈ形鋼の耐火被覆構造の隅部に於ける目地部が
ずれるようにする。即ち１層目の出隅の目地は２層目の
耐火材の面に接し、該２層目の耐火材と１層目の耐火材
との目地は、隣接する他の２層目の耐火材の面に接する
といった具合にずらす。こうすることにより火災発生時
には、火災は目地に沿って曲折するので、Ｈ形鋼は該耐
火材により有効に保護される。

（発明の効果） 本発明によれば、上記のような手段によって、即ちＨ形
鋼に耐火材を被覆するに際して、Ｈ形鋼のフランジの端
部を挟着しかつ該フランジに積層されるか若しくは直交
する耐火材の端部を挟着するか当接する留め具を該フラ
ンジの各端部に使用するので、Ｈ形鋼を被覆する１層目
の耐火材はＨ形鋼に簡単に直接取付けることができる。

さらに、従来の耐火材取付用の取付材のスペースを設け
る必要がなくなるので、それだけ居住面積は広くなると
いう利点がある。

又、本発明の構造体では、耐火材の２層目以降の積層も
被覆した耐火材の各出隅部に断面り字形のコーナーを設
けて簡単に耐火材を連結できるので、鉄骨の耐火性能を
容易に高めることができる。

従って、本発明の耐火材で被覆したＨ形鋼は、柱や梁な
どとして幅広く利用することができる。

次に実施例により本発明を説明する。

（実施例） 実施例では、寸法が、３００Ｘ３００ｍｍ、フランジ３
の厚さ１５ｍｍ、長さ２．７ＭのＨ形鋼２の鉄骨柱に石
膏ボードを積層した例を示す。

実施例１ 第１図に示すＨ形鋼２の両フランジ３の長手方向の両端
部４の計四個所に、第３図に示す鋼製の厚さ０．６　ｍ
ｍ、長さ２．７Ｍの留め具５の挟着片１４（高さ２５ｍ
ｍ）と挟着片１３（幅３０ｍｍ）とで形成される嵌合部
６（開口幅１５．５＋ｎｍ）を、第■図及び第２図に示
すように、フランジの端部４に嵌合させ、次いで該留め
具５の係止部８（幅２０．５ｍｍ）と挟着片１２（高さ
３０ｍｍ）とで形成される係止部８の面に、厚さ２１ｍ
ｍ、幅３００ｍｍ、長さ２．７Ｍの石膏ボード１を図示
するように当接させビス２２で固定した。反対側も同様
にして固定した。次に、該Ｈ形鋼のフランジ３の外面に
、厚みの２倍長くした幅３４２Ｍの石膏ボードを第５図
に示すように当て、面出隅部に厚さ０．３ｍｍ、辺３５
Ｘ３５ｍｍ、長さ２．７Ｍの鋼製のＬ字形コーナー９を
当ててビス２２で固定した。反対側のフランジ３の外面
にも同様にして石膏ボード１を取付けた。

このようにして、Ｈ形鋼２に直接被覆した１層目の石膏
ボード１の各面に、第５図に示すように隅部の目地がず
れるように石膏ボード１を当接させ、各出隅部に前記断
面り字形のコーナー９を当てビス２２で固定し２層目を
施工した。３層目も２層目同様に行なった。勿論、２層
目の石膏ボード１の幅は、フランジ側は３８４ｍｍ、ウ
ェブ側は３４２　ｍｍであり、３層目の石膏ボードの幅
は、フランジ側は４２６ｍｍ、ウェブ側は３８４ｍｍで
ある。

実施例２ 第１０図に示すように、長さ２．７Ｍ、幅３００ｍｍ、
厚さ２１ｍｍの石膏ボード１の長手方向の両縁部に、片
側につきその上・下側とその中間３個所の計５５個所と
ころに、第９図に示される断面Ｕ字形の開口部が直交す
る厚さ０．６　ｍｍ、長さ３００ｍｍの鋼製の留め具５
の挟着片１５　（高さ２５ｍｍ）と挟着片１２　（高さ
３０Ｉ！１１Ｉｌ）とで形成される係止部８兼嵌合部１
６　（開口幅２１．５ｍｍ）をそれぞれ嵌合させ、留め
具５の他のＵ字形の嵌合部６がそれぞれ同一側になるよ
うにした。次に、その石膏ボード１の縁部７を挟着した
各留め具５の挟着片１４（高さ３０ｍｍ）と基板ｌｌ上
の板片１３（幅２５ｍｍ）とで形成される嵌合部６　（
開口幅１５．５＋ｎｍ）を、Ｈ形鋼２の各フランジの端
部４と４とにそれぞれ挿入し嵌合させ、石膏ボード１を
Ｈ形鋼２のウェブの一方の開口側に取付けた。又、その
反対側にも上記同様にして石膏ボードｌを取付けた。次
に、該Ｈ形鋼２の両フランジ３のそれぞれの面に、上記
石膏ボードより４２ｍｍ幅の広い石膏ボード（幅３４２
ｍｍ）を当接し、次いで各出隅部に鋼製の断面り字形の
コーナー９　（厚さ０．３ｍｍ。

３０Ｘ３０１１１［［１、長さ２．７Ｍ）を当てビス２
２を用いて該石膏ボード１を固定した。

次に、このＨ形鋼２に当接被覆した１層目の石膏ボード
１の各面に、隅部の目地が第１１図に示されるようにず
れるようにして石膏ボード１を当接させ、各出隅部に上
記断面り字形のコーナー９を当てビス２２で固定し２層
目を施工した。３層目も２層目同様に行なった。

勿論、２層目の石膏ボードの幅は、フランジ側は３８４
ｍｍ、ウェブ側は３４２［Ｌｌ［Ｉ！であり、３層目の
石膏ボードの幅は、フランジ側は４２６ｍｍ、ウェブ側
は３８４Ｍである。

実施例３ 長さ２．７Ｍ、幅３００ｍｍ、厚さ２１ｍｍの石膏ボー
ド１の長手縁部の一方に、第７図に示す厚さ０．６肛、
長さ２，７Ｍの鋼製の留め具５の挟着片１７　（高さ３
０ｍｍ）と挟着片１８　（高さ２５叩）とで形成される
Ｕ字形の嵌合部１６　（開口幅２１．５ｍｍ）を嵌合さ
せ、次いで該留め具５の挟着片１８（高さ２５ｍｍ）と
挟着片１９　（高さ２０ｍｍ。

先端が挟着片１８と反対方向に少々湾曲している。

但し、この点は図示せず。）とで形成されるＵ字形の嵌
合部６（開口幅１５．５ｍｍ）をＨ形鋼２のフランジ３
の一端部４に嵌合させ、石膏ボード１をＨ形＃Ｉ２の一
方のフランジ３の外面に当接した。

次いで、該フランジの他の端部４と該フランジに当接し
ている該石膏ボード１の他方の長手縁部７とに、留め具
５の各開口部を前記同様に納まるように嵌合させ石膏ボ
ード１を一方のフランジ３の外面に固定した。又該Ｈ形
鋼２の反対側のフランジ３の外面にも同様にして石膏ボ
ード１を取付けた。次に該Ｈ形鋼２のウェブの一方の開
口側に幅３４２ｍｍの石膏ボード１を、該Ｈ形鋼の両フ
ランジの端部４に取付けられた各留め具５の背面に当接
させ、出隅部に断面り字形のコーナー９　（厚さ０．３
ｍｍ、辺３０Ｘ３０ｍｍ、長さ２．７Ｍ）を当てビス２
２で固定した。又、反対側の開口部にも同様にして３４
２ｍｍ幅の石膏ボード１を取付け、第１２図に示す構造
体を製造した。

次に、第１３図に示すように、このＨ形鋼２に当接被覆
した１層目の石膏ボードの各面に、隅部の目地がずれる
ように石膏ボード１を当接させ、各出隅部に上記断面り
字形のコーナー９を当てビス２２で固定し２層目を施工
した。３層目も２層目同様に行なった。

勿論、２層目の石膏ボード１の幅は、フランジ側は３４
２ｍｍ、ウェブ側は３８４ｍｍであり、３層目の石膏ボ
ード１の幅はフランジ側は３８４ｍｍ。

ウェブ側は４２６ｍｍである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、断面「上」字形の留め具５を用いて、耐火材
１をＨ形鋼２の周囲に直接取付けた本発明の耐火被覆構
造物を示す斜視図であり、第２図は、第１図中のＡの拡
大横断面図である。 第３図は、本発明で用いる留め具の拡大斜視図、第４図
はＬ形コーナーの拡大斜視図であり、第５図は、第１図
の構造物をさらに耐火材で被覆した本発明の構造物の一
部断面図である。 第６図〜第９図は本発明で用いる種々の形態の°留め具
の斜視図であり、第１０図は本発明の別の形態の構造物
の斜視図であり、第１１図は第１０図の構造体をさらに
耐火材で被覆した本発明の構造体の隅部の拡大断面図で
ある。 また、第１２図は本発明の別の形態の構造物の斜視図で
あり、第１３図は第１２図の構造体をさらに耐火材で被
覆した本発明の構造体の隅部の拡大断面図である。 図中、１は耐火材、２はＨ形鋼、３はＨ形鋼のフランジ
、５は留め具、６は嵌合部、８は係止部、９はＬ字形コ
ーナー る。 １０は耐火被覆構造物であ 第１図 第１０図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、Ｈ形鋼の長手方向の周囲４面が耐火材で被覆されて
   なる耐火被覆構造物であって、Ｈ形鋼のフランジの端部
   に嵌合する嵌合部及び耐火材の端部を係止する係止部を
   備えた留め具がＨ形鋼のフランジの端部に嵌合されてお
   り、該留め具の係止部に耐火材の端部が接触して係止さ
   れるように耐火材がＨ形鋼に当接し、該耐火材に直交す
   る方向に別の耐火材がＨ形鋼に当接し、２つの耐火材が
   直交して接する出隅部の外側に断面Ｌ字形のコーナーを
   設け、該コーナーを介して２つの耐火材が固定されてい
   ることを特徴とする、耐火材で被覆したＨ形鋼の耐火被
   覆構造物。 ２、留め具の断面形状が「上」の字の形である請求項１
   記載の耐火被覆構造物。 ３、留め具の断面形状が「止」の字の形である請求項１
   記載の耐火被覆構造物。