JPH03287895A - 電子写真用転写紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電子写真用転写紙に関する。更に詳しくは、本
発明はトナーの熱定着を行う電子写真式複写機に用いら
れる転写紙の複写機での走行性と作業性が良好な原料と
して機械バルブを含有する古紙再生バルブを含む転写紙
に関する。

［従来の技術］ 電子写真式複写機に用いられる転写紙には複写機での走
行性と作業性が良好で、とりわけトナーを転写した後に
発生するカールの小さいことが要求される。

電子写真式複写機では転写紙にトナーで画像を形成した
後にトナーを紙の上に定着させる為に加熱圧着させる方
式が採用されているが、この温度は通常１８０℃以上で
ある。即ち転写紙はトナーでの画像形成後、高温に加熱
された金属ロールと弾性ロールの間を加圧状態で通過さ
せられる。この際転写紙は加熱や加圧による乾燥や収縮
等の複雑なメカニズムでカールが発生する。

従来転写紙の原料としては転写紙の複写機での走行性や
作業性の点から広葉樹晒バルブ等のバージンバルブが主
として用いられてきたが、近年社会的要請によって転写
紙の原料として新聞用紙、雑誌用紙等の機械バルブを含
有した古紙再生バルブが用いられる様になってきた。し
かしながら、機械バルブを含有した古紙再生バルブを配
合すると機械バルブに含まれるリグニンの為に転写紙の
各関係湿度における平衡水分が高くなり転写紙の複写後
のカールが大きくなって走行性や作業性が悪くなり、時
として複写が不可能になるという問題があった。

［発明が解決しようとする課題］ かかる現状に鑑み、本発明者は複写機中で発生するカー
ルのメカニズムについて鋭意研究した結果、カール発生
メカニズムとして次の三つの現象の存在を見出した。

その一つは転写紙の伸縮表裏差に起因する乾燥に基づく
カールであり、二つ目は加熱ロールによるアイロン効果
によるカールである。即ち、加熱と加熱ロール及びゴム
製バックアップロールによる加熱ロール側への湾曲はト
ナ一定着側へのカールを発生させる。三つ目のカール発
生メカニズムは転写紙の水分に関するものであり、加熱
ロールによる加熱によって加熱面側の水分が急激に減少
し、転写紙の厚さ方向に水分勾配が生じる。加熱定着後
ではこの水分勾配は比較的早く均一化されるが、転写紙
はこの時「最後に乾いた面を内側にしてカールするＪと
いう紙の粘弾性に基づく特性によって、トナ一定着面と
反対側を内側にしてカールする。

この３番目のメカニズムに基づくカールは転写紙の複写
前の水分を低くする程小さくなる。そこで、機械バルブ
を含有した古紙再生バルブを原料とした転写紙の場合、
紙の平衡水分を低くする方法について研究した結果、転
写紙中の灰分を１０％以上にしておくと複写中にカール
に基づくトラブルが発生しないことを見出し本発明を完
成するに至った。

従って、本発明の目的は機械バルブを含有した古紙再生
バルブを含んだ転写紙を高湿度下に長時間放置しても電
子写真式複写機において複写後のカールが小さく、走行
性及び作業性が極めて良好な転写紙を提供することにあ
る。尚、転写紙としては枚葉のものだけではなく、連続
伝票形式のものも含む。

［課題を解決するための手段］ 本発明は原料として機械バルブを含有する古紙再生バル
ブを含み、かつ灰分を１０％以上としたことを特徴とす
る電子写真用転写紙によって構成されている。

機械バルブにはストーングランドバルブ、加圧グランド
バルブ、レファイナーグランドバルブ、サーモメカニカ
ルバルブ等があり、これらの一種以上のバルブを含有す
る新聞古紙、雑誌古紙等が公知の方法でバルブ原料とし
て再生され１本発明の為に用いられる。

本発明で使用する灰分を構成する物質としては炭酸カル
シウム及びカオリン、クレー、ベントナイト、タルク等
の珪酸塩、二酸化チタン等があり、通常の抄紙機におい
て公知の方法でこれらの物質の一種以上が適宜選択され
て紙の中に含有さ。せられる。

灰分が１０％以下の場合は紙の平衡水分が高くなり、複
写後にカールが発生し、３０％以上の場合紙の剛度が低
下し、即ち紙の腰がなくなり、作業性が悪くなるので、
本発明の為には好ましくなく、特に、紙の坪量が低い場
合に紙の平滑性が向上し剛度の低下が著しくなり紙の走
行性が悪くなるという問題を生じるが、マシンカレンダ
ーのニップ圧を低下し、紙の厚みを大きくすることで灰
分の上昇に伴う剛度の低下に起因するマイナス面の発生
を防止することができる。灰分を　１０％以上含有させ
た本発明の転写紙は温度２０℃、関係湿度６５％におけ
る平衡水分が８．５％以下の低い水準にあり、水分に起
因するカールが低減できる。

更に、灰分を高くすることにより転写紙の寸法安定性と
伸縮率の表裏差が小さくなって、第一のメカニズムによ
るカールも小さくすることができるので、全体としての
本発明の作用効果の発現は顕著になる６のと考えられる
。また、従来から坪量１００ｇ／ｍ２以上の転写紙では
剛度が高すぎる為複写機での走行性が悪いという問題が
あるが、灰分を１０％以上にすることにより剛度が低下
して走行性が良くなるという副次効果もある。

一方、灰分を高くすることによって、複写機中で発生す
る紙粉量が増えるというトラブルが悲念されるが、これ
は澱粉、ポリビニルアルコール等を含む公知の表面サイ
ズ処理を紙の表面に行い、塗布量の調整により克服する
ことができる。本発明で用いられる原料バルブとしては
広葉樹晒バルブ、針葉樹晒バルブ及び脱墨古紙バルブ或
いはこれらの混合バルブが所望に応じて適宜使用される
が、機械バルブを含有する新聞古紙、雑誌古紙等の脱墨
古紙バルブは２０％以上、好ましくは４０％以上使用さ
れていることが望ましい。更に、本発明は公知の抄紙用
薬品と抄紙機で製造される転写紙に応用される。

［実施例］ 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが
、勿論本発明はこれによって限定されるものではない。

実施例１ バルブ原料としてフリーネス４００ｍ１２（Ｃ，Ｓ、Ｆ
。

カナダ標準フリーネス）の広葉樹晒バルブと脱墨された
フリーネス２００ｍβ（Ｃ，Ｓ、Ｆ、）の新聞古紙バル
ブを２０　：　８０の重量割合で配合して用いた。

この原料に次に示す抄紙用薬品をバルブ当たり絶乾表示
で添加して紙料とした。填料として軽質炭酸カルシウム
（ＴＰ−１２１５，奥多摩工業社製）を紙中の灰分が１
１重量％となる如く添加した。

アルケニルコハク酸無水物　　　　０．０９重量％（フ
ァイブラン８１、玉子ナショナル社製）カチオン化澱粉
　　　　　　　　　０．５重量％（ケートＦ、玉子ナシ
ョナル社製） 硫酸バンド　　　　　　　　　　　０．２重量％この紙
料を用いて長網抄紙機で抄造し、サイズプレス及びマシ
ンカレンダーを通し、米坪６４　ｇ／ｍ２．密度０．７
ｇ／ｃｍ”、紙の水分５．０％の転写紙を得た。サイズ
プレス薬品としてはサイズプレス用澱粉（酸化澱粉、玉
子エースＢ、玉子コンスターチ社製）とスチレン−マレ
イン酸共重合体（ポリマロン３８５、荒用化学社製）を
５　：　０．２の重量比率で用い、この混合物の紙への
塗布量は１．０ｇ／ｍ”であった。得られた転写紙（Ａ
４判）の２０℃、６５％ＲＨで１２時間調湿後の複写機
でのカール、走行性及び作業性を評価し、結果を第１表
に示す。

（以下余白） 第１表 （以下余白） 尚、紙の水分及び灰分は次の方法に依った。

Ｌ立り皇１丑 転写紙を温度２０℃、関係温度６５％の環境下で１２時
間調湿後にＪ　Ｉ　Ｓ　　Ｐ−８１２７に従って水分を
測定する。

太立艶呈工進 Ｊ　Ｉ　Ｓ　　Ｐ−８１２８に準じ温度５００°Ｃ１時
間４時間を適用して測定する。

（転写紙の評価） 複写機での転写紙の走行性及び作業性の評価は富士ゼロ
ックス社製の電子写真式複写機（型式５９９０、ソータ
ー付）でＡ４判の転写紙を１０００枚複写して行われた
。

（１）カール 第１図に示すようにカールしている転写紙の一辺を手で
掴み、対辺の円弧の高さ（Ｌ）を読み取り、転写紙の１
０枚の読み取り値の平均値で示した。

（２）走行性 転写紙１０００枚の複写を行う間に発生する紙詰まりな
どのトラブルが発生した回数で示した。

（３）作業性 転写紙１０００枚の複写を行い、複写後の転写紙のソー
タービンに入る枚数で評価した。

（４）紙粉量の測定 転写紙１０００枚の複写を行う間に複写機の感光ドラム
表面に付着する紙粉を集め重量を測定する。

実施例２ 灰分を１８重量％並びに表面サイズ塗布量を１．３ｇ／
ｍ”に変更した以外は実施例１と同様にして抄紙機で抄
造し、転写紙を得た。この転写紙の評価結果を第１表に
示す。

比較例１ 灰分を５重量％並びに表面サイズ塗布量を０．６ｇ／ｍ
″に変更した以外は実施例１と同様にして抄紙機で抄造
し、転写紙を得た。この転写紙の評価結果を第１表に示
した。

第１表から明らかなように、本発明の特性を有する転写
紙の平衡水分は低く、複写後のカール、走行性と作業性
が良好であるのに対し、本発明の特性を有しない転写紙
の平衡水分は高く、複写後のカール、走行性と作業性は
劣っていることが分かる。

［発明の効果］ 本発明は電子写真用転写紙の一定の関係湿度における平
衡水分を調整することによって、高湿度で長時間調湿さ
れた転写紙の複写後のカールが小さく、走行性及び作業
性が著しく改善できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はＡ４判の転写紙の複写後のカール測定を示す斜
視図である。カールはＬの測定値（ｍｍｌの平均値で示
される。 １・・　・・・・・Ｌ（円弧の高さ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　原料として機械バルブを含有する古紙再生パルプを含
   み、かつ灰分を１０％以上としたことを特徴とする電子
   写真用転写紙。