JP3370737B2 - 電子写真用転写紙 - Google Patents

電子写真用転写紙

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JP3370737B2 JP15719393A JP15719393A JP3370737B2 JP 3370737 B2 JP3370737 B2 JP 3370737B2 JP 15719393 A JP15719393 A JP 15719393A JP 15719393 A JP15719393 A JP 15719393A JP 3370737 B2 JP3370737 B2 JP 3370737B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真方式の転写用紙
に関する。詳しくは、熱定着されるPPC、プリンター
での走行性が良好な転写用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式においては、文字や画像は
感光体表面に暗所中にてコロナ放電により電荷を貯蔵し
た後、原稿に対応した光像を照射し形成された電荷潜像
に逆極性のトナーを選択的に付着させ、付着トナーを記
録媒体である紙面に転写した後に圧力ロール/加熱ロー
ル間での熱圧力定着の工程を経て紙面上に記録保持され
る。
【0003】トナー定着時に必要な加熱ロールの温度は
通常180℃以上であるため、紙の内部にある水分は急
激に加熱蒸発する。紙はこの水分変化に伴い収縮するた
めカールを生じるが、カールの程度が大きくなると複写
機やプリンター内での走行トラブルが発生し易く、ソー
タでの集積性が悪化すると同時に後工程での作業性にも
問題が生じる。
【0004】これまで、トナー定着後のカールを抑制す
るために、寸法安定性を考慮したパルプ原料濾水度の調
整や寸法安定化薬品の使用、さらには抄紙工程における
ドライヤー差圧調整・ドライヤー上下シリンダーの通気
止めなどが採用されている。また、近年では、微細繊維
の低減により平衡水分を低下させる方法(特開平4−5
662号公報)や、湿度を変えた際の紙の水分変化にお
ける表裏の収縮差を調整する方法(特開平3−2360
62号公報)等もあるが、これらのいずれの方法も、カ
ールを十分に防止することができないという欠点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、通常に
製造された紙は加熱処理される電子写真方式において
は、水分変化によりカールを生じる。特に、加熱温度の
表裏差と用紙の表裏差は水分の蒸発様式の違いによっ
て、紙表裏での収縮が異なるために収縮の大きな面側に
カールする現象が顕著になる。
【0006】かかる現状に鑑み、本発明者は用紙の両面
における脱湿収縮量を適正にする手段について鋭意検討
した結果、紙表裏の離解濾水度の差が表裏の収縮量の差
に極めて大きく影響し、用紙の加熱後カールの発生に著
しい効果を及ぼすことを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0007】よって、本発明の目的は定着時の加熱カー
ルが少なく、走行性ならびに作業性が良好でトラブルの
ない電子写真用転写紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は用紙の収縮に起
因する加熱時のカールに極めて大きな影響を及ぼす表裏
差を規定するうえで、用紙を均等又はほぼ均等に2分割
した際に両者の濾水度差が30ml以下の条件にあるこ
とを特徴とした電子写真用転写紙に関するものである。
【0009】脱湿による紙の収縮量は原料であるパルプ
の濾水度(JIS P−8121に準拠)に大きく影響
を受け、両者の間に相関があることはよく知られている
ことである。
【0010】本発明においては、上記の脱湿収縮率と原
料濾水度との関係を詳細に調査・検討し、用紙の加熱時
におけるカールの発生とカールの大きさが表裏の濾水度
差に顕著な影響を受けることを見出した。一般的な原料
パルプでは紙中水分の変化量が7〜8重量%において、
濾水度差100mlで収縮率に0.07%の差が生じ
る。例えば、用紙全体の濾水度が100ml異なると、
200mm×200mmの紙では上記に示す水分変化に
おいて0.14mmの寸法差を生じることになる。この
寸法差は小さく思われるが、紙の表裏で寸法差が生じた
場合にはカールを引き起こすには十分に大きな値であ
り、表裏でこの濾水度差がある場合には同サイズの用紙
では紙の端で40mm以上のそり上がったカールが生じ
ることになる。
【0011】以上のように、収縮差の原因となる用紙の
濾水度差が大きくなると、紙は転写後のトナー定着時に
加熱される際、表裏の収縮差を発生させて収縮量の大き
い面側へカールする。
【0012】紙を2層に分割する方法は、粘着剥離テー
プによる層分割、湿潤紙の凍結剥離試験(シートスプリ
ッター;熊谷理機工業製)による層分割処理、又は特開
平3−69694号公報に記載された方法、即ち、適宜
な間隔の間隙部が形成された平面からなる試料台面を有
する試料台を設け、上記間隙部に紙片を挿通し、該紙片
の適宜位置に切込部を形成し、該切込部から上記試料台
面に沿って紙片の表層と裏層とを逆方向に引き出すこと
によって表層と裏層とを分離することを特徴とする紙片
の表裏分離方法によって行う。紙を均等又はほぼ均等に
2層に分離するには特開平3−69694号公報記載の
方法が好ましい。用紙の表裏濾水度差は均等に2層分離
した各紙層を標準のTappi離解機(JIS P−8
209に準拠)を用いて固形分濃度1重量%、25分間
離解調製した原料スラリーをカナダ標準形濾水度試験機
(JIS P−8121に準拠)で測定することによっ
て得られる。
【0013】本発明による転写用紙の表裏濾水度差を制
御する方法としては、長網抄紙機においては、歩留り向
上剤の使用、ワイヤー上での脱水の調整、プレス部での
表裏搾水の調整が有効であるが、最も望ましいのは原料
スラリーの上下より脱水を行うツインワイヤー抄紙機の
採用が推奨される。歩留り向上剤としては、ポリアクリ
ルアミド・ポリエチレンイミン・ポリエチレンオキサイ
ド・カチオン化デンプン・硫酸アルミニウムなどが有効
であるが、これらに限定するものではない。また、ワイ
ヤー上での乱流制御による歩留りコントロールやプレス
の表裏搾水制御・使用フェルトの選定による湿紙白水の
脱水調整も有効であるが、原料スラリー表裏からの両面
脱水が可能なツインワイヤー抄紙法は紙層表裏差軽減に
最も有効な方法であり、ギャップ・オントップハイブリ
ッド形式のいずれも推奨される。
【0014】以上に示す手段により、本発明の特性を有
する電子写真用転写紙を提供することが可能となる。
【0015】本発明に示す電子写真用転写紙は酸性抄
き、中性抄きの中質紙、上質紙、再生紙のいずれにも適
用でき、また、通常の内添薬品や表面サイズプレス薬品
などの添加剤を含む抄紙に適用するものとする。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を示す実施例を詳細に説明す
る。当然であるが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。
【0017】実施例1〜2、比較例1〜2 製紙用原料パルプとして濾水度420ml,500ml
c.s.f(カナダ標準濾水度)に叩解した広葉樹晒ク
ラフトパルプを用い、添加薬品としてアルケニルコハク
酸無水物、炭酸カルシウム、カチオン化デンプン対パル
プ絶乾重量%表示として、それぞれ0.1重量%、5.
0重量%、0.5重量%を添加したスラリーを実施例、
比較例に共通とし、実施例では歩留り向上剤としてカチ
オン性ポリアクリルアミドを添加し、比較例では無添加
とした。以上の抄造はすべて坪量64g/mとし長網
抄紙機にて行われた。
【0018】実施例3〜4、比較例3〜4 製紙用原料パルプとして濾水度400ml,520ml
c.s.fに叩解した広葉樹晒クラフトパルプを用い、
添加薬品としてロジンサイズ剤、タルク、硫酸バンドを
対パルプ絶乾重量%表示として、それぞれ0.3重量
%、13.0重量%、2.0重量%を添加したスラリー
を実施例、比較例に共通とし、実施例ではアニオン性ポ
リアクリルアミドを添加し、比較例では無添加とした。
以上の抄造はすべて坪量64g/mとし長網抄紙機に
て行われた。
【0019】実施例5〜6 製紙用原料パルプとして濾水度410ml,500mlc.
s.fに叩解した広葉樹晒クラフトパルプを用い、添加
薬品としてアルケニルコハク酸無水物、炭酸カルシウ
ム、カチオン化デンプンを対パルプ絶乾重量%表示とし
て、それぞれ0.1重量%、5.0重量%、0.5重量
%を添加したスラリーを実施例5,6に共通とし、実施
例5,6ではオントップツインワイヤーフォーマである
シムフォーマにて行われた。坪量はすべて64g/m2
とした。
【0020】実施例7〜8、比較例5〜6 製紙用原料パルプとして濾水度450mlc.s.fの広葉
樹晒クラフトパルプと濾水度300mlc.s.fの上質
古紙脱墨パルプを30:70および50:50の割合で
配合したパルプを用い、添加薬品としてアルケニルコハ
ク酸無水物、炭酸カルシウム、カチオン化デンプンを対
パルプ絶乾重量%表示として、それぞれ0.1重量%、
5.0重量%、0.5重量%を添加したスラリーを実施
例、比較例に共通とし、実施例ではオントップツインワ
イヤーフォーマであるベルフォーマで抄紙し、比較例で
は通常の長網抄紙機にて抄造した。また、坪量はすべて
64g/m2とした。
【0021】
【評価方法】用紙の複写機での走行性・収容性評価は三
田工業社製の高速電子写真複写機(mita DC−8
585)にてB4サイズの転写紙を1000枚通紙して
行った。
【0022】評価内容は図1に示す方法にて測定したカ
ール値(mm単位)と1000枚通紙時のトラブル回
数、ソータ収容枚数を採用した。ソータは三田工業社製
の自動ソーティング装置(mita AS−7020
A)を使用した。
【0023】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0024】
【発明の効果】本発明は熱定着方式の電子写真用転写紙
の加熱時カールを大幅に逓減させ、複写機やプリンター
内での走行性や収容性を著しく改善するという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はB4サイズの電子写真用転写紙の複写・
プリント後におけるカール値を測定する方法を示す。カ
ール値は円弧形状のカール中心(軸)から両端部を結ぶ
直線までの垂直距離(H:mm)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 7/00 D21H 27/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙を表層と裏層との2層に均等又はほぼ
    均等に分割した際の各層間の離解濾水度差が30ml以
    下であることを特徴とする電子写真用転写紙。
  2. 【請求項2】 オントップツインワイヤーフォーマ又は
    長網抄紙機を使用して抄造することを特徴とする請求項
    1記載の電子写真用転写紙。
  3. 【請求項3】 アニオン性若しくはカチオン性ポリアク
    リルアミド又はカチオン化デンプンを添加剤として含む
    ことを特徴とする請求項1又は2いずれか記載の電子写
    真用転写紙。
  4. 【請求項4】 ワイヤー上での脱水の調整を行うことに
    より前記離解濾水度差を30ml以下にすることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用転写
    紙。
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