JPH03282502A - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

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JPH03282502A
JPH03282502A JP2083831A JP8383190A JPH03282502A JP H03282502 A JPH03282502 A JP H03282502A JP 2083831 A JP2083831 A JP 2083831A JP 8383190 A JP8383190 A JP 8383190A JP H03282502 A JPH03282502 A JP H03282502A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、撮像管、固体撮像装置、カラー液晶表示装置
等に使用されるカラーフィルターに係り、特に、透光性
基板の一生表面上に選択的に設けた着色層の平面視上の
間(以下、単に着色層の間という)に遮光層を配設する
ことにより画像のコントラストの向上を図ったカラーフ
ィルターに関する。
[従来の技術] 撮像管や固体搬像装置に実装するカラーフィルターにお
いては、隣接する着色層の境界の不明瞭化や、隣接する
着色層の境界付近での混色、あるいは光学的フレア等に
よる撮像管特性の低下に起因する画像のコントラストの
低下を抑制するために、着色層の間に遮光層を設けたカ
ラーフィルターが一般に使用されている(特開昭53−
147435号公報、特開昭62−109001号公報
等)。また、カラー液晶表示装置等の表示装置に実装す
るカラーフィルターにおいても、画像のコントラストの
向上を図るために、着色層の間に遮光層を設けたカラー
フィルターが一般に使用されている。そして、いずれの
用途のカラーフィルターに設ける遮光層にも、高い遮光
率を有していることが要求され、その他に、特に表示装
置に実装するカラーフィルターに設ける遮光層には、遮
光層とこの遮光層が設けられた基材(透光性基板または
透光性基板上に設けられた物質層等)との界面における
可視光の反射(以下、裏面反射という)による表示特性
の低下を抑制する上から、裏面反射率が低いことが要求
される。
撮像管や固体撮像装置に実装するカラーフィルターに設
ける遮光層の材質としては、特開昭62−109001
号公報に開示されているように、金属、無機物、有機物
が利用可能であり、金属では、ニッケル、アルミニウム
、クロム、チタン、銅、鉄、銀、金等が、またこれらの
金属化合物として窒化物、酸化物、炭化物等が利用可能
である。
また、表示装置に実装するカラーフィルターに設ける遮
光層として好適な、高い遮光率と低い裏面反射率とを有
する遮光層としては、酸化クロム(Crt Oa )膜
とクロム(Cr)膜とを透光性基板上に順次積層してな
る遮光層が知られている。この遮光層は、透光性基板表
面に比較的厚いCr2O3膜を形成することにより低い
裏面反射率を得ており、このCr2O3膜の表面にCr
膜を形成することにより高い遮光率を得ている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、比較的厚いCr!03膜とこのCr2O
3膜の表面に形成されたCr膜とからなる従来の遮光層
においては、Cr2O3膜とCr膜とのエツチング・レ
ートが異なるために、エツチングをしたときに、Cr2
O3膜とこのCr2O3膜が設けられた基材との界面に
オーバー・エツチングが生じ、良好なエツチング・プロ
ファイルが得られない。また、Cr2O3膜は元来、平
滑なエツチング・プロファイルが得ずらい膜であり、膜
厚を厚くした場合には、エツチング・プロファイルの粗
悪化の傾向は顕著になる。
このようなエツチング・プロファイルの粗悪化は、遮光
層の遮光性を低下させて不要光の増加をもたらすもので
あるため、比較的厚いCr2O3膜とこのCr2O3膜
の表面に形成されたCr膜とからなる遮光層を備えた従
来のカラーフィルターにおいては、遮光層自体は高い遮
光率と低い裏面反射率とを有するものの、良好なエツチ
ング・プロファイルを得ることができないことに起因す
る不要光の増加により、画像のコントラストを向上させ
ることが困難であるという問題があった。
したがって本発明の目的は、実用上十分に高い遮光率と
低い裏面反射率とを有し、かつ良好なエツチング・プロ
ファイルを有する遮光層を備えたカラーフィルターを提
供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するためになされたものであ
り、本発明のカラーフィルターは、透光性基板と、この
透光性基板表面またはこの透光性基板に設けられた透光
性物質層表面に選択的に形成された着色層と、この着色
層の平面視上の間に位置するように形成された遮光層と
を備えたカラーフィルターにおいて、前記遮光層はクロ
ム酸化物を含有し、このクロム酸化物を含有する前記遮
光層の前記透光性基板側の端面における前記クロム酸化
物の酸化度は前記端面に対向する他端面における前記ク
ロム酸化物の酸化度より大きく、かつ前記遮光層に含有
されているクロム酸化物の酸化度が前記透光性基板側の
端面から前記他端面にかけて連続的に変化していること
を特徴とするものである。
なお、本発明におけるクロム酸化物の酸化度は、クロム
酸化物の組成を式Cr OXで表わしたときのXの値で
表わすものとし、酸化度の大小は、このXの値の大小に
より比較するものとする。そして、本明細書におけるク
ロム酸化物とは、酸化度が0であるもの、すなわちCr
も含むものとする。
さらに、本発明のカラーフィルターにおける遮光層は、
クロム酸化物以外に、換言すれば、Cr原子および0原
子以外に、成膜時に不可避的に混入する成分原子、ある
いは成膜条件を調整するために意図的に混入させる成分
原子、例えば炭素原子、水素原子、あるいは窒素原子等
を含んでいてもよいものとする。
[作 用] 本発明のカラーフィルターにおける遮光層は、クロム酸
化物を含有するため、実用上十分に高い遮光率と低い裏
面反射率とを有している。
そして、このクロム酸化物を含有する遮光層の透光性基
板側の端面におけるクロム酸化物の酸化度は前記端面に
対向する他端面におけるクロム酸化物の酸化度より大き
く、かつ遮光層に含有されているクロム酸化物の酸化度
が透光性基板側の端面からこの端面に対向する他端面に
かけて連続的に変化しているため、換言すれば、このク
ロム酸化物を含有する遮光層におけるエツチング・レー
トは、透光性基板側の端面で高くこの端面に対向する他
端面で低く、かつ膜厚方向に連続的に変化しているため
、遮光層とこの遮光層が設けられた基材(透光性基板ま
たは透光性基板上に設けられた物質層等)との界面にお
いてオーバー・エツチングを生じることなく、比較的平
坦なエツチング・プロファイルを得ることができる。
[実施例コ 以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
実施例1 まず、表面および裏面を精密研磨した、石英ガラスから
なる透光性基板を用意した。
次いで、この透光性基板の一生表面に、クロム酸化物を
含有する物質層であって、この物質層の透光性基板側の
端面におけるクロム酸化物の酸化度が前記端面に対向す
る他端面におけるクロム酸化物の酸化度より大きく、か
つこの物質層に含有されているクロム酸化物の酸化度が
透光性基板側の端面からこの端面に対向する他端面にか
けて連続的に変化している、膜厚1500人の物質層を
スパッタリングにより成膜した。なお、この物質層は後
述する遮光層の基となるものであり、このときの成膜条
件の詳細については後述する。
次に、透光性基板の一生表面に成膜した上記物質層に、
レジスト塗布、電子ビーム描画、現像、エツチング、レ
ジスト除去を順次施すことにより、第1図(a)に示す
ように、透光性基板1上に前記物質層の一部からなる遮
光層2を形成した。なおエツチング液としては、硝酸第
二セリウムアンモニウム578gに、過塩素酸142m
1を純水で3.51に希釈した液を加えたエツチング液
を用いた。
この後、後述する高分子電着法により着色層を形成する
都合上、遮光層2とこの遮光層2が形成された透光性基
板1の一生表面の露出部とを、第1図(b)に示すよう
に、5i02からなる透明絶縁膜3により被覆した。透
明絶縁膜3は、5i02をスパッタ・ターゲットとする
スパッタリングにより成膜した。
高分子電着法により着色層を形成するにあたり、まず、
透明絶縁膜3上にスパッタリングによりITO(スズを
ドープした酸化インジウム)膜を成膜し、遮光層2を平
面視したときのこれら遮光層2の間にのみ位置するよう
にこのITO膜をパターン化して、第1図(C)に示す
ように、透明絶縁膜3上にITO膜からなる複数の透明
電極4を形成した。次いで、青色顔料(ピグメントブル
ー15)とカチオン性アクリル樹脂とを含有する電着塗
料、緑色顔料(ピグメントグリーン7)とカチオン性ア
クリル樹脂とを含有する電着塗料および赤色顔料(ピグ
メントレッド4)とカチオン性アクリル樹脂とを含有す
る電着塗料を用いて、隣接する高分子電着層が互いに同
色とならないように順次、電着を行って、第1図(d)
に示すように、透明電極4上に高分子電着層からなる青
色着色層5b、緑色着色層5gおよび赤色着色層5rを
形成した。なお、各着色層の厚さは2〜3μmであり、
各着色層の形成段階における印加電圧は約40V1印加
時間は10秒とした。また電着後、各着色層を175℃
で30分間焼き付けた。
この後、着色層5b、5gおよび5rとこれら着色層が
形成された透明絶縁膜3の一生表面の露出部とを、第1
図(e)に示すように、厚さ3゜5〜4.5μmの透明
保護膜6により被覆して、本発明のカラーフィルター7
を得た。なお透明保護膜6は、光硬化性樹脂(商品名O
MR−85、東京応化■製)をエチルセロソルブにより
希釈した低粘度樹脂をスピンコード法(500rpm)
により塗布し、80℃で15分間プリベークした後、プ
リベーク後の樹脂層の上面から紫外線を照射量10mJ
/an?で照射して硬化させることにより形成した。
ここで、本発明のカラーフィルターの特徴部分であるク
ロム酸化物を含有する遮光層の基となる物質層の成膜方
法について説明する。
本実施例1における遮光層2の基となった物質層の成膜
は、Crをスパッタ・ターゲットとし、雰囲気ガスとし
てArと02との混合ガスを使用し、定電流電源(電流
6.OA)を用いたDCスパッタ装置により、次のよう
にして行った。
すなわち、雰囲気ガス圧はI X 10 ’Torrの
一定圧として、下記式で表わされる雰囲気ガス流量中に
占める02流量の割合を、第2図中の実線■に示すよう
に、膜厚が800人に至るまでは0゜2の一定値として
成膜した後、徐々に減少させて最終的には0として、前
述したように膜厚1500人の物質層を成膜した。
式 %式%)] )] このようにしてなる物質層(クロム酸化物膜)に含有さ
れるクロム酸化物の酸化度(クロム酸化物の組成を式C
r Oxで表わしたときのXの値。
以下同じ。)は、透光性基板側の端面において1であり
、透光性基板側の端面に対向する他端面において0であ
った。そして、この物質層に含有されるクロム酸化物の
酸化度は、透光性基板側の端面からこの端面に対向する
他端面にかけて連続的に変化していた。
上記物質層を基とする遮光層2を備えた本実施例1のカ
ラーフィルター7における、この遮光層2の可視光に対
する透過率および裏面反射率を日立製作所株制の分光光
度計340型により測定した結果を、表−1に示す。ま
た、遮光層2におけるエツチング・プロファイルの良否
を評価するにあたり、形成直後の遮光層2を顕微鏡によ
り上面から観察して、第3図に示すパターン粗さ2を測
定した。この結果も表−1に示す。
実施例2 遮光層の基となる物質層を成膜するにあたり、混合カス
流量中に占める02流量の割合を、第2図中の実線■に
示すように、膜厚が800人に至るまでは0.1の一定
値として成膜した後、02流量の割合を徐々に減少させ
最終的には0として、膜厚1500人の物質層(クロム
酸化物膜)を成膜した以外は実施例1と同様にして、本
発明のカラーフィルターを得た。
このカラーフィルターに設けた遮光層に含有されている
クロム酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面において
0.5であり、透光性基板側の端面に対向する他端面に
おいて0であった。そして、この遮光層に含有されるク
ロム酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面からこの端
面に対向する他端面にかけて連続的に変化していた。
得られたカラーフィルターにおける、遮光層の透過率お
よび裏面反射率を実施例1と同様にして測定した結果を
、表−1に示す。また、実施例1と同様にして測定した
、遮光層におけるパターン粗さ2の測定結果も表−1に
示す。
実施例3 遮光層の基となる物質層を成膜するにあたり、混合ガス
流量中に占める02流量の割合を0.2として成膜を開
始し、以降、第2図中の実線■に示すように、02流量
の割合を徐々に減少させ最終的には0として、膜厚15
00人の物質層(クロム酸化物膜)を成膜した以外は実
施例1と同様にして、本発明のカラーフィルターを得た
このカラーフィルターに設けた遮光層に含有されている
クロム酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面において
1であり、透光性基板側の端面に対向する他端面におい
て0であった。そして、この遮光層に含有されるクロム
酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面からこの端面に
対向する他端面にかけて連続的に変化していた。
得られたカラーフィルターにおける、遮光層の透過率お
よび裏面反射率を実施例1と同様にして測定した結果を
、表−1に示す。また、実施例1と同様にして測定した
、遮光層におけるパターン粗さ2の測定結果も表−1に
示す。
実施例4 遮光層の基となる物質層を成膜するにあたり、混合ガス
流量中に占める02流量の割合を0. 2として成膜を
開始し、第2図中の実線■に示すように、02流量の割
合が0.26になるまでは徐々に02流量を増加させ、
以降、02流量を徐々に減少させ最終的には0として、
膜厚1500人の物質層(クロム酸化物膜)を成膜した
以外は実施例1と同様にして、本発明のカラーフィルタ
ーを得た。
このカラーフィルターに設けた遮光層に含有されている
クロム酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面において
1であり、透光性基板側の端面に対向する他端面におい
て0であった。そして、この遮光層に含有されるクロム
酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面からこの端面に
対向する他端面にかけて連続的に変化していた。なお、
この物質層に含有されているクロム酸化物の酸化度の最
大値は1.4であった。
得られたカラーフィルターにおける、遮光層の透過率お
よび裏面反射率を実施例1と同様にして測定した結果を
、表−1に示す。また、実施例1と同様にして測定した
、遮光層におけるパターン粗さ2の測定結果も表−1に
示す。
実施例5 遮光層の基となる物質層を成膜するにあたり、混合ガス
流量中に占める02流量の割合を0.25として成膜を
開始し、以降、第2図中の実線■に示すように、02流
量の割合を徐々に減少させ最終的には0として、膜厚1
500人の物質層(クロム酸化物膜)を成膜した以外は
実施例1と同様にして、本発明のカラーフィルターを得
た。
このカラーフィルターに設けた遮光層に含有されている
クロム酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面において
1,3であり、透光性基板側の端面に対向する他端面に
おいて0であった。そして、この遮光層に含有されるク
ロム酸化物の酸化度は、透光性基板側の端面からこの端
面に対向する他端面にかけて連続的に変化していた。
得られたカラーフィルターにおける、遮光層の透過率お
よび裏面反射率を実施例1と同様にして測定した結果を
、表−1に示す。また、実施例1と同様にして測定した
、遮光層におけるパターン粗さZの測定結果も表−1に
示す。
比較例1 遮光層の基となる物質層を成膜するにあたり、混合ガス
流量中に占める02流量の割合を、第2図中の破線■に
示すように、膜厚が200人に至るまでは0.3の一定
値として、膜厚200人の酸化クロム(Cr203)膜
を成膜した後、02ガスを排出して、Cr2O3膜上に
膜厚1300人のCr膜を成膜した以外は実施例1と同
様にして、カラーフィルターを得た。
得られたカラーフィルターにおける、遮光層の透過率お
よび裏面反射率を実施例1と同様にして測定した結果を
、表−1に示す。また′、実施例1と同様にして測定し
た、遮光層におけるパターン粗さ2の測定結果も表−1
に示す。
比較例2 遮光層の基となる物質層を成膜するにあたり、混合ガス
流量中に占める02流量の割合を、第2図中の破線■に
示すように、膜厚が800人に至るまでは0.3の一定
値として、膜厚800人の酸化クロム(Cr203)膜
を成膜した後、02ガスを排出して、Cr2O3膜上に
膜厚700人のCr膜を成膜した以外は実施例1と同様
にして、カラーフィルターを得た。
得られたカラーフィルターにおける、遮光層の透過率お
よび裏面反射率を実施例1と同様にして測定した結果を
、表−1に示す。また、実施例1と同様にして測定した
、遮光層におけるパターン粗さ2の測定結果も表−1に
示す。
(以下余白) 表−1 表−1から明らかなように、本実施例1〜5のカラーフ
ィルターにおいては、遮光層の透過率および裏面反射率
が実用上十分に低く、かつ遮光層のエツチング・プロフ
ァイルも良好である。
これに対し、膜厚が相対的に薄いCr2O3膜とCr膜
とからなる遮光層を備えた比較例1のカラーフィルター
においては、遮光層のエツチング・プロファイルは良好
であるものの、裏面反射率を低く抑えることができない
。また、膜厚が相対的に厚いCr2O3膜とCr膜とか
らなる遮光層を備えた比較例2のカラーフィルターにお
いては、遮光層の透過率および裏面反射率は実用上十分
に低いものではあるものの、エツチング・プロファイル
は極めて粗悪化している。
なお、本発明のカラーフィルターは、以上説明した実施
例に限定されるものではな(、下記の変形例や応用例を
含むものである。
まず、上記実施例では透光性基板として石英ガラスを使
用したが、本発明のカラーフィルターに使用する透光性
基板の材料は特に限定されるものではなく、アルミノボ
ロシリケートガラス、ソーダライムガラス等の透明ガラ
スや、透光性アルミナ焼結体、サイアロン、PLZT等
の透明セラミックス、アクリル系樹脂、塩化ビニル等の
透明樹脂等を用いることができ、用途に応じて適宜選択
可能である。
また遮光層は、クロム酸化物を含有する物質層であって
、この物質層の透光性基板側の端面におけるクロム酸化
物の酸化度が前記端面に対向する他端面におけるクロム
酸化物の酸化度より大きく、かつこの物質層に含有され
ているクロム酸化物の酸化度が透光性基板側の端面から
この端面に対向する他端面にかけて連続的に変化してい
る物質層からなればよく、実施例1〜5で適用した方法
以外の方法でも設けることができる。ただし、遮光層に
含有されるクロム酸化物の酸化度は1.5より小さいこ
とが望ましい。
クロム酸化物を含有する物質層は、例えば、Crをスパ
ッタ・ターゲトとし、雰囲気ガスとしてArと02との
混合ガスを使用し、定電流電源(電流6.OA)を用い
たDCスパッタ装置により、雰囲気ガス圧をI X 1
O−3Torrの一定圧として成膜する場合は、以下の
ようにして成膜することができる。
すなわち、下記式で表わされる上記成膜条件時の雰囲気
ガス流量中に占める02流量の割合を、このときの混合
ガス流量中に占める02流量の割合と電圧(スパッタ・
ターゲットと基板との間の電圧)との関係を示す第3図
中のA点におけるO2流量の割合以下の範囲内で、成膜
終了時の雰囲気ガス中の02流量の割合を成膜開始時の
02流量の割合より小さくするとともに、成膜開始から
終了に至る間の02流量の割合を連続的に変化させつつ
成膜する。
式 %式%)] +[02流量(seem)コ) 成膜開始時の02流量の割合の方が成膜終了時のO!流
量の割合より大きれば、実施例4のように、途中の02
流量の割合は成膜開始時のO2流量の割合より大きくて
もよい。また、実施例1および2から明らかなように、
成膜開始から終了に至る間において、遮光性を低下させ
ない範囲内でOt流量の割合を一定として成膜してもよ
い。
したがって本明細書において、遮光層に含有されている
クロム酸化物の酸化度が透光性基板側の端面からこの端
面に対向する他端面にかけて連続的に変化しているとは
、透光性基板側の端面からこの端面に対向する他端面に
かけての範囲内で、部分的に酸化度か一定である範囲が
ある場合をも含むものとする。
なお第3図は、成膜条件を前述の条件としつつ雰囲気ガ
ス流量中に占める02流量の割合を0から徐々に増加さ
せた場合の図であり、02流量の割合を第3図中のA点
における02流量の割合よりも大きくすると、同図から
明らかなように電圧が急激に降下し、この時点でクロム
酸化物の酸化度は1.5となって、以後、B点まで02
流量の割合を増加させても1.5のままである。B点ま
で達した後に02流量の割合を徐々に減少させた場合に
も、クロム酸化物の酸化度が1.5より小さくなる02
流量の割合の範囲(図示せず)がある。しかしながら、
この範囲はクロム酸化物の酸化度を一旦1.5とした場
合の範囲であり、本発明のカラーフィルターを得るにあ
たっては、前述したようにクロム酸化物の酸化度が1.
5より小さくなる範囲で成膜することが望ましいため、
成膜条件を前述の条件とした場合の02流量の割合の範
囲は、第3図中のA点における02流量の割合以下の範
囲とすることが好ましい。
本実施例1〜5における遮光層はいずれも、透光性基板
側の端面に対向する他端面におけるクロム酸化物の酸化
度が0である膜、換言すれば、透光性基板側の端面に対
向する他端面がCrからなる膜により形成したが、本発
明のカラーフィルターに設ける遮光層は、透光性基板側
の端面に対向する他端におけるクロム酸化物の酸化度が
0ではない膜により形成してもよい。
このような遮光層は、透光性基板上に直接設けてもよい
し、透光性基板上に設けられた他の物質層上に設けても
よい。
着色層の形成方法は特に限定されるものではなく、本実
施例1〜5で用いた高分子電着法の他、染色法、印刷法
、モザイク法等の公知の方法により形成してもよい。高
分子電着法以外の方法により着色層を形成する場合にお
いては、透明絶縁膜は設けても設けなくてもよい。透明
絶縁膜を設けない場合は、例えば透光性基板の一生表面
上に遮光層と着色層とが形成される。
高分子電着法により着色層を形成する際に設ける透明絶
縁膜の材料は、遮光層と透明電極との間を電気的に絶縁
状態とすることができ、かつ透明であれば特に限定され
るものではなく、実施例で使用したS i 02の他、
Ta205 、Alp 03等を用いることができる。
透明絶縁膜の材料は、カラーフィルターの用途等に応じ
て、透明性、絶縁性、耐電圧性等を勘案し、適宜選択可
能である。
また、透明絶縁膜の成膜方法はスパッタ法に限定される
ものではなく、スパッタ法以外の物理的成膜方法、例え
ば真空蒸着法、イオンブレーティング法、ゾル−ゲル法
等や、化学的気相蒸着法等の化学的成膜法により成膜し
てもよい。
高分子電着法により着色層を形成する際に設ける透明電
極の材料としては、実施例で用いたITOの他、アンチ
モンをドープした5n02、In2O3等を用いてもよ
い。
高分子電着法により着色層を形成する際の高分子電着層
の材料は、カラーフィルターの着色層として利用し得る
ものであれば特に限定されるものではなく、実施例で例
示したものの他に、従来よりカラーフィルターの着色層
として利用されている高分子電着層の材料を用いること
かできる。
また本実族ツ11〜5では保護膜を設けたが、本発明の
カラーフィルターにおいては、保護膜は必須の部材では
ない。保護膜を設ける場合の保護膜の材質は、保護膜と
して要求される透光性、硬度、耐薬品性等を満たすもの
か好ましく、本実施例1〜5で用いた光硬化性樹脂の他
、5i02等を用いることができる。
[発明の効果コ 以上説明したように、本発明のカラーフィルターは、透
過率および裏面反射率が実用上十分に低(、かつ良好な
エツチング・プロファイルを有する遮光層を備えている
したがって本発明を実施することにより、不要光を実用
上十分に低く抑えることができるカラーフィルターを得
ることができ、これにより、撮像管や固体撮像装置等に
おいては高コントラストの画像を再現することが可能な
画像情報を得ることが、またカラー液晶表示装置等にお
いては高コントラストの画像を再現することが、それぞ
れ可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のカラーフィルターの一製造例を説明す
るための端面図、第2図は実施例において遮光層の基と
なった物質層の成膜条件を説明するための図、第3図は
遮光層のエツチング・プロファイルの評価方法を説明す
るだめの上面図、第4図は遮光層の基となる物質層の成
膜条件の範囲を説明するための図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)透光性基板と、この透光性基板表面またはこの透
    光性基板に設けられた透光性物質層表面に選択的に形成
    された着色層と、この着色層の平面視上の間に位置する
    ように形成された遮光層とを備えたカラーフィルターに
    おいて、 前記遮光層はクロム酸化物を含有し、このクロム酸化物
    を含有する前記遮光層の前記透光性基板側の端面におけ
    る前記クロム酸化物の酸化度は前記端面に対向する他端
    面における前記クロム酸化物の酸化度より大きく、かつ
    前記遮光層に含有されているクロム酸化物の酸化度が前
    記透光性基板側の端面から前記他端面にかけて連続的に
    変化していることを特徴とするカラーフィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04110901A (ja) * 1990-08-31 1992-04-13 Idemitsu Kosan Co Ltd カラーフィルタ及びその製造方法並びにカラー液晶パネル及びその駆動方法
WO1994006037A1 (en) * 1992-09-08 1994-03-17 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Color filter and production method therefor

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