JP2011075642A - カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】PVA方式の液晶表示装置において、カラーフィルタの保護層の電気的な特性が液晶の配向、スイッチング性能に悪影響を与えることのない、信頼性、表示性能に優れたカラーフィルタとそれを用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】透明基板上に、少なくとも着色画素、保護膜、透明電極を順に積層して構成され、前記着色画素上の前記透明電極に液晶配向制御用の切開パターンを有するカラーフィルタにおいて、前記保護膜の体積抵抗率が1×1015Ω・m以上であり、かつ、前記保護膜の比誘電率が周波数20Hz〜100Hzの範囲で4.0以下であるとともに、前記保護膜の誘電正接(tanδ)が周波数20Hz〜100Hzの範囲で0.010以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、垂直配向型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタに関するものであり、さらに詳しくは、配向制御用の切開パターンを画素電極上に設けて広視野角を確保した、配向分割垂直配向型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタに関するものである。
カラーフィルタは液晶表示装置のカラー表示化に不可欠な構成部品であり、液晶表示装置は、携帯電話・デジタルカメラ等の小面積のものから、パーソナルコンピュータの表示装置・テレビ画像表示装置などの大面積のものまで広く普及が進んでいる。近年、これらの液晶表示装置については、輝度・コントラスト・視野角・色再現性等すべての特性において高次元にバランスのとれた表示品位が求められており、それら要求特性の向上を図った新しい方式の液晶表示装置が出現してきている。
その中にあって、PVA(Patterned Vertical Alignment)方式は、垂直配向(VA;Vertical Alignment)方式において画素電極と共通電極とにそれぞれ切開パターンを形成したものであり、その切開パターンによって形成されるフリンジフィールドを利用して液晶分子の配向を規制し、一画素内で液晶を多方向に分割配向させることによって広視野角を実現しており、従来の垂直配向方式の液晶表示装置よりも、視野角、輝度、コントラスト比、応答速度などの表示品位に優れている。
ただし、PVA方式では、表示品位において優れた特性を持っている反面、液晶分子の配向を規制しているフリンジフィールドが、切開パターンにおいて剥き出しになっている着色層の電気的な特性の影響を受けてしまい、意図した配向規制が行えず十分な視野角改善の効果が得られない問題がある。また、意図する配向規制のために切開パターンの面積を拡げることに伴う画素の開口率低下や、液晶分子の配向不良などの表示不良が発生する、という問題がある。そのため、一般的には、着色層上に透明樹脂による保護層(オーバーコート層)を設けて対応していた。
PVA方式のカラーフィルタを構成する保護層としては、着色層の保護と着色層からの不純物の溶出を防止するためのバリア性、透明性、表面平滑性、上下隣接層との密着性、耐光性、耐熱性、耐薬品性等の幅広い特性が要求される。これを形成するオーバーコート材料としては、光又は熱硬化性の、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリグリシジルメタクリレート系樹脂、エポキシ樹脂等が用いられていたが、上記のオーバーコート材料を用いて形成した保護層においても、その電気的特性に起因する液晶の配向不良、スイッチングの閾値ずれによる焼き付き現象といった、様々な表示不良が発生する場合がある。
そこで、特許文献1には、末端にシロキサン基を有するポリアミック酸とエポキシ化合物の混合物による熱硬化性の保護膜材料による透明オーバーコート層を用いることで、耐熱性や耐光性、上下隣接層との密着性を向上した液晶表示装置が開示されている。しかし、ここには、配向不良や焼き付き現象に関しては開示も示唆もされていない。
特開2003−287618号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、PVA方式の液晶表示装置において、カラーフィルタの保護層の電気的な特性が液晶の配向、スイッチング性能に悪影響を与えることのない、信頼性、表示性能に優れたカラーフィルタとそれを用いた液晶表示装置を提供することを課題とする。
本発明の請求項1に係る発明は、透明基板上に、少なくとも着色画素、保護膜、透明電極を順に積層して構成され、前記着色画素上の前記透明電極に液晶配向制御用の切開パターンを有するカラーフィルタにおいて、前記保護膜の体積抵抗率が1×1015Ω・m以上であり、かつ、前記保護膜の比誘電率が周波数20Hz〜100Hzの範囲で4.0以下であるとともに、前記保護膜の誘電正接(tanδ)が周波数20Hz〜100Hzの範囲で0.010以下であることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタである
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記保護膜を230℃で3時間追加焼成した場合の耐熱膜減り量が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置用カラーフィルタである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記保護膜の膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置用カラーフィルタである。
本発明では、体積抵抗率が1.0×1015Ω・m以上であり、周波数20Hz〜100Hzの範囲での比誘電率が4.0以下、誘電正接が0.010以下、また230℃で3時間追加焼成した場合の耐熱膜減り量が5%以下である保護膜を着色画素上に形成したカラーフィルタであるので、PVA方式の液晶表示装置に用いた際に、その電気的な特性に起因する液晶の配向乱れがない。すなわち、表示性能に悪影響を与えず、かつ優れた透明性や信頼性を備えたカラーフィルタとなり、これを用いることで信頼性、表示性能に優れた液晶表示装置が得られる。
本発明のカラーフィルタの一実施形態例を断面で示した模式図。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明のカラーフィルタを用いたPVA方式の液晶表示装置の一例を断面で模式的に示したものである。図1に示すように、液晶分子(16)を介して、ガラス基板(11)上に着色画素(12)、着色画素を覆うように設けた保護膜(13)、切開パターンを有する透明電極(14)が設けられたカラーフィルタと、ガラス基板(11)上にTFT素子(図示せず)、切開パターンを有する透明電極(14)が設けられた対向基板とを配置した構造である。切開パターンは液晶分子の配向を制御する機能を有している。電圧印加の状態では、切開パターン間の液晶分子は、図1に示すように傾斜する。
本発明のカラーフィルタにおいては、液晶表示装置の表示品質に悪影響を及ぼすことのないように、保護膜の電気的な特性を最適化している。すなわち、体積抵抗率が1.0×1015Ω・m以上で、周波数20Hz〜100Hzの範囲において、比誘電率が4.0以下、誘電正接が0.010以下となる保護膜を着色画素上に積層している。
保護膜の体積抵抗率が低い場合、切開パターンでの液晶分子の配向規制力が弱くなっており、十分な視野角の改善効果が得られない。これは、保護膜の体積抵抗率が低くなる、すなわち保護膜が導通しやすくなることで、液晶分子の配向規制力となるフリンジフィールド、すなわち画素電極の切開パターンのエッジ近傍に発生する電界の歪みが変化し、液晶分子の配向規制に寄与する成分が弱くなるためである。この配向規制力が弱くなる現象の抑制には、保護膜の体積抵抗率が十分高いことが必要であり、1.0×1015Ω・m以上であると設けた切開パターンによる配向規制が効果的なものとなる。
また、比誘電率が高いと、液晶駆動時に焼き付きと呼ばれる現象が見られる。これは、ある形状の模様を長時間表示しておくと、その後全体に均一な表示をしようとしても先の模様が残ってみえてしまう現象である。これは液晶駆動の印加電圧に対する透過率の応答特性すなわちV−T特性が本来の特性からずれてしまったことによって引き起こされていると考えられる。このV−T特性のずれは信号を入力していた部分に電界が残留する、残留DCとよばれる現象によるものであると考えられている。そこで、保護膜の比誘電率は、液晶の比誘電率と同程度以下の4.0以下に抑制する必要がある。
同じく残留DCを抑制するため、液晶セル内の誘電体の特性をそろえる必要がある。この時、保護物の誘電正接は配向膜の材料から20〜100Hzの周波数範囲において0.010以下、好ましくは0.008以下である必要がある。
また、本発明に係る保護膜は、光線透過率が400nm〜700nmの可視領域で95%以上とすることで、保護膜に起因する透過率の低下を極力抑えることができ、230℃で3時間追加焼成した場合の耐熱膜減り量を5%以下とすることで、透明電極形成時におけるシワやクラックの発生などのない表面平滑性に優れたものとなる。
ここで、耐熱膜減り量は、次のように定義される。形成後の保護膜の初期膜厚をt、耐熱処理を施した後の膜厚をt’とした時に[(t’−t)/t×100](%)で表される変形率である。
さらに、本発明のカラーフィルタで、着色画素上に保護膜を形成する場合の膜厚としては、1.0μmから3.0μmであることが好ましい。1.0μmよりも薄い場合は、下部着色画素の電気的な性質の影響を無視することができず、不純物成分の遮断性が充分でないだけでなく、平坦化も充分でない。また、膜厚が3.0μmよりも厚い場合は、保護膜の厚膜化に起因する透過率の低下、塗膜の均一性の悪化やタクトタイムの遅延などの生産性の低下が生じるので好ましくない。
以下に、本発明のカラーフィルタを得るための方法を記述する。
カラーフィルタを構成する透明基板としては、ガラスやプラスチック板、フィルムなどを用いることができる。近年、透過性、耐薬品性に優れたプラスチック基板の提案もなされているが、一般的には、熱膨張率が小さく、寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れている無アルカリガラスが広く用いられている。
透明基板上に必要に応じて設けられるブラックマトリクスは、光漏れによるコントラストの低下を防ぐ目的で、各色の画素間や着色層の形成領域の外側に設けられている。このようなブラックマトリックスは、公知の方法を用いて形成することができる。例えば、クロムやチタンなどの金属あるいは金属酸化物の薄膜をスパッタ等の方法により基板上に形成し、それをエッチングなどの手法によりパターニングを施し形成する。あるいは、感光性樹脂組成物中にカーボンブラックや金属酸化物などの遮光性微粒子や複数種からなる顔
料あるいは染料などの着色剤を混在させ、これを基板上に感光性樹脂層として形成し、フォトリソグラフィ法により形成する。あるいは、赤、緑、青などからなる着色画素層を2層以上積層させこれを形成する、などが挙げられるが本発明においてはいずれの方法により形成しても良い。
着色画素は前記ブラックマトリクスの開口部に設けられ、カラー表示に必要な構成であれば特に限定されず、適当なものを組み合わせて使用することができるが、通常赤色画素パターン、緑色画素パターン、および青色画素パターンの3原色からなる画素パターンが所望の形状により配置されたものである。その形成方法としては顔料分散法、染色法、電着法、印刷法、転写法、インクジェット法やエッチング法により各画素を形成する方法など既に公知の方法が挙げられ、本発明においてはいずれの方法により形成しても良い。
保護膜は、着色画素とブラックマトリクスを覆うように設けられ、着色画素の保護膜として耐薬品性、耐熱性などの諸耐性を向上させるとともに、平坦化膜としてカラーフィルタの表面段差を低減する機能を持つ。保護膜を形成する材料(オーバーコート材料)としては、光硬化型、熱硬化型、光及び熱硬化型の樹脂組成物が用いられ、例えば、ロールコート法、スピンコート法、インクジェット法などの適宜の方法でこれらいずれかの樹脂を含有する塗工液を塗布し、乾燥、紫外線照射または加熱することにより形成することができる。感光性樹脂を用いる場合、塗布膜をパターン露光することにより、所望のパターン形状に形成できるという利点がある。
本発明のカラーフィルタの透明電極である画素電極は、カラーフィルタ層の上部に設けられ、透明で導電性があり薄膜状に形成できる物質が用いられ、通常ITO(インジウムと錫の複合酸化物)膜が、他にはIZO(インジウムと亜鉛の複合酸化物)やSnO(二酸化錫)膜などが選択され、各々スパッタリング法、真空蒸着法などのPVD法、あるいはCVD法などの一般的な成膜方法により形成することができる。画素電極が有する切開パターンは、近傍の液晶分子にプレチルト角度を与える作用、および、電気力線を所望の方向に歪ませる作用をなすことにより、対向基板の共通電極が有する切開パターンや突起と協働して液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御することを可能とするものである。このような切開パターンは、例えばフォトリソグラフィ法により形成できる。すなわち、透明導電膜上に感光性樹脂層を形成し、所定のフォトマスクを介して露光した後、感光性樹脂の現像を行い、現像により露出した透明導電膜をエッチングにより除去し、その後、感光性樹脂層を剥離する工程により形成される。感光性樹脂としては、とくに限定されることなく、ネガ型、ポジ型いずれのものを使用してもよい。また、露光量、現像液、エッチング液、剥離液については、使用する感光性樹脂に合わせて適宜選択することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、部はすべて質量部である。
<実施例1>
[カラーフィルタの作成]
まず、厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上に、下記組成の黒色感光性樹脂組成物をスピンコーターにて乾燥膜厚1.5μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークを行い、パターン形成用マスクを通して露光量300mJ/cmの紫外線を照射し、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液で現像し、水洗乾燥後、200℃で30分間のポストベーク処理をして、線幅10μm、ピッチ100μmのブラックマトリクスを形成した。
(黒色感光性樹脂組成物)
・ビスフェノールA型エポキシアクリレート樹脂 4部
(質量平均分子量6500、酸価70mgKOH/g)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 2部
(日本化薬社製 KAYARAD DPHA)
光開始剤 1部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア379)
・光開始剤 0.5部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュアOXE−02)
・カーボンブラック(御国色素社製EX−2816) 40部
・シクロヘキサノン 50部
次に、このブラックマトリクスが形成された基板上に、下記組成の赤色感光性樹脂組成物をスピンコーターにて乾燥膜厚2.0μmとなるように塗布し、減圧乾燥を行い、赤色着色画素形成用マスクを通して露光量300mJ/cmの紫外線を照射し、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液で現像し、水洗乾燥後、230℃で30分間のポストベーク処理をして、赤色着色画素を形成した。続いて同様の処理を、緑色着色画素、青色着色画素についても行い、下記組成の緑色感光性樹脂組成物、下記組成の青色感光性樹脂組成物を用いて形成し、基板上に赤色、緑色、青色の3色の画素を有するカラーフィルタを形成した。
(赤色感光性樹脂組成物)
・赤色顔料:C.I.Pigment Red 254 18部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガーフォーレッドB−CF)
・赤色顔料:C.I.Pigment Red 177 2部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
・分散剤(味の素ファインテクノ社製 アジスパーPB821) 2部
・変性エポキシ樹脂溶液 108部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 13部
(新中村化学(株)製 NKエステルATMPT)
・光開始剤 3部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製 EAB−F) 1部
・シクロヘキサノン 253部
(緑色感光性樹脂組成物)
・緑色顔料:C.I.Pigment Green 36 16部
(東洋インキ製造(株)製 リオノールグリーン6YK)
・黄色顔料:C.I.Pigment Yellow 150 8部
(バイエル社製 ファンチョンファーストイエローY―5688)
・分散剤(ビックケミー社製 Disperbyk−163) 2部
・変性エポキシ樹脂溶液 100部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 14部
(新中村化学(株)製 NKエステルATMPT)
・光開始剤 4部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製 EAB−F) 2部
・シクロヘキサノン 257部
(青色感光性樹脂組成物)
・青色顔料:C.I.Pigment Blue 15 50部
(東洋インキ製造(株)製 リオノールブルーES)
・紫色顔料:C.I.Pigment Violet 23 2部
(BASF社製 パリオゲンバイオレット5890)
・分散剤(ゼネカ社製 ソルスバーズ20000) 6部
・変性エポキシ樹脂溶液 200部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 19部
(新中村化学(株)製 NKエステルATMPT)
・光開始剤 4部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製 EAB−F) 2部
・シクロヘキサノン 214部
なお、上記の変性エポキシ樹脂溶液は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂100gにアクリル酸17.9g、フェノール27.2gを公知の方法で付加させたエポキシ化合物と、ビフタル酸無水物38.7gを公知の方法にて反応させたものをシクロヘキサノンで固形分濃度20%に調整したものである(質量平均分子量4600、酸価81mgKOH/g)。
得られたカラーフィルタ面に、下記の手順にて調整したオーバーコート材料1をスピンコーターにて乾燥膜厚2.0μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークを行い、露光量300mJ/cmの紫外線を照射し、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液で現像し、水洗乾燥後、230℃で60分間のポストベーク処理をして、保護膜を形成した。
[オーバーコート材料1の調製]
(アルカリ可溶性樹脂(A)の合成)
内容量が1リットルの5つ口反応容器に、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル263.1g、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物72.4g、無水フタル酸10.5g、テトラエチルアンモニウムプロミド0.6g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート346gを仕込み、115〜120℃で20時間反応させ、アルカリ可溶性樹脂(A)溶液を得た。
(オーバーコート材料1)
前記で得られたアルカリ可溶性樹脂(A)を下記に示した割合にて調整して、オーバーコート材料1を得た。
・アルカリ可溶性樹脂(A)溶液 100部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 60部
(日本化薬社製 KAYARAD DPHA)
・光開始剤 10部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・シクロヘキサノン 430部
次いで、この保護膜を形成したカラーフィルタ上に、酸化インジウムスズ(ITO)からなる透明電極膜(膜厚1500Å)をスパッタリング法により形成した。透明電極膜の切開パターンは、この透明電極膜上にポジ型感光性レジスト(ローム・アンド・ハース社製 MP−LC100)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、透明電極膜をエッチングすることで形成した。切開パターンの線幅は10μmであった。
<実施例2>
保護膜形成工程において、熱硬化型のオーバーコート材料2(JSR(株)製 SS3727)を用い、スピンコーターにて乾燥膜厚2.0μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークを行い、230℃で60分間のポストベーク処理をして、保護膜を形成した以外は、実施例1と同様にして、評価用のカラーフィルタを得た。
<実施例3>
保護膜形成工程において、熱硬化型のオーバーコート材料3(日油(株)製 TI−240)を用い、実施例2と同様の方法で保護膜を形成した以外は、実施例1と同様にして、
評価用のカラーフィルタを得た。
<比較例1>
保護膜形成工程において、下記組成のオーバーコート材料4を用いた以外は、実施例1と同様にして、評価用のカラーフィルタを得た。
[オーバーコート材料4の調製]
(アルカリ可溶性樹脂(B)の合成)
内容量が1リットルの5つ口反応容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400g、ブチルメタクリレート70g、メタクリル酸15g、ヒドロキシエチルメタクリレート15g、アゾビスイソブチロニトリル2gを加え、窒素を吹き込みながら80℃で6時間加熱し、アルカリ可溶性樹脂(B)溶液を得た。
(オーバーコート材料4)
前記で得られたアルカリ可溶性樹脂を下記に示した割合にて調整して、オーバーコート材料4を得た。
・アルカリ可溶性樹脂(B)溶液 100部
・光重合性モノマー(大阪有機化学(株)製UD−408A) 250部
・光開始剤 10部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・シクロヘキサノン 1040部
<比較例2>
保護膜形成工程において、下記組成のオーバーコート材料5を用いた以外は、実施例1と同様にして、評価用のカラーフィルタを得た。
(オーバーコート材料5)
・アルカリ可溶性樹脂(B)溶液 100部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100部
(日本化薬社製 KAYARAD DPHA)
・光開始剤 10部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・シクロヘキサノン 440部
<比較例3>
保護膜形成工程において、熱硬化型のオーバーコート材料6(JSR(株)製 SS6908)を用い、実施例2と同様の方法で保護膜を形成した以外は、実施例1と同様にして、評価用のカラーフィルタを得た。
[評価項目]
(体積抵抗率)
電極用にアルミ蒸着した100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、保護膜用樹脂組成物をスピンコーターにて乾燥膜厚が2.0μmになる回転数で塗布し、減圧乾燥を行った。その後、感光性樹脂組成物の場合は、露光量300mJ/cmの紫外線を照射し、アルカリ現像後、塗布基板を230℃で1時間ポストベーク処理を行うことで、熱硬化性樹脂組成物の場合は、塗布基板を230℃で1時間ポストベーク処理を行うことで、それぞれの硬化膜を得た。得られた硬化塗膜上に、面積1cmの電極用のアルミを蒸着し、保護膜をアルミ電極で挟んだサンプルを作製した。得られたサンプルの体積抵抗率をKeithley社製:微小電流測定器237型によって測定した。体積抵抗率は、材料の導電性の尺度(電気の通しにくさ)を示すものとして、直流電圧(5V)を印加し測定した。
(誘電正接)
体積抵抗率測定と同様の方法で作製したサンプルを、Solartron社製:インピーダンスアナライザ1260型によって測定した。
(比誘電率)
誘電正接測定と同様の方法で測定した。
(光線透過率)
ガラス基板上に、保護膜用樹脂組成物をスピンコーターにて乾燥膜厚が2.0μmになる回転数で塗布し、減圧乾燥を行った。その後、感光性樹脂組成物の場合は、露光量300mJ/cmの紫外線を照射し、アルカリ現像後、塗布基板を230℃で1時間ポストベーク処理を行うことで、熱硬化性樹脂組成物の場合は、塗布基板を230℃で1時間ポストベーク処理を行うことで、それぞれの硬化膜を得た。作製したサンプルの透過率をオリンパス社製:顕微分光光度計OSP−200によって評価した。400nm〜700nmの可視領域における透過率が90%以上95%未満を△、95%以上を○と評価した。リファレンスはガラス基板とした。
(耐熱膜減り量)
光線透過率測定と同様の方法で作成したサンプルを230℃で3時間焼成処理し、処理前後での膜厚を測定し、耐熱膜減り量を算出した。
(外観)
実施例1〜3および比較例1〜3で作成したカラーフィルタを250℃で一時間処理した後、サンプルの外観を顕微鏡観察し、処理後も異常が観測されなかったものを○、処理後に異常が観測されたものを×と評価した。
[評価結果]
実施例1〜3および比較例1〜3の保護膜についての評価結果を表1に示す。誘電正接、比誘電率の値は代表値として20Hz、50Hz、100Hzにおける値を用いた。併せて、実施例1〜3および比較例1〜3のカラーフィルタを用いて作成したPVA方式による液晶表示装置の表示特性も示す。
Figure 2011075642
表1に示した結果から、以下のことが明らかである。すなわち、実施例1〜3のカラーフィルタを用いた液晶表示装置においては、液晶の配向不良、スイッチングの閾値ずれによる焼き付きなどを発生させることなく良好な表示品位が得られた。これに対し、比較例1〜3のカラーフィルタを用いた液晶表示装置においては、液晶配向不良、スイッチングの閾値ずれによる焼き付きが発生し、良好な表示特性が得られなかった。
11・・・ガラス基板 12・・・着色画素 13・・・保護膜
14・・・透明電極 15・・・切開部 16・・・液晶分子 7・・・電気力線

Claims (3)

  1. 透明基板上に、少なくとも着色画素、保護膜、透明電極を順に積層して構成され、前記着色画素上の前記透明電極に液晶配向制御用の切開パターンを有するカラーフィルタにおいて、
    前記保護膜の体積抵抗率が1×1015Ω・m以上であり、かつ、前記保護膜の比誘電率が周波数20Hz〜100Hzの範囲で4.0以下であるとともに、前記保護膜の誘電正接(tanδ)が周波数20Hz〜100Hzの範囲で0.010以下であることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ。
  2. 前記保護膜を230℃で3時間追加焼成した場合の耐熱膜減り量が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置用カラーフィルタ。
  3. 前記保護膜の膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載する液晶表示装置用カラーフィルタ。
JP2009224497A 2009-09-29 2009-09-29 カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置 Pending JP2011075642A (ja)

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