JP3958848B2 - ブラックマトリックス用ブランクスおよび液晶ディスプレイ用カラーフィルタ - Google Patents

ブラックマトリックス用ブランクスおよび液晶ディスプレイ用カラーフィルタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブラックマトリックス用ブランクスと、これを用いた液晶ディスプレイ用カラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、フラットディスプレーとして、モノクロあるいはカラーの液晶ディスプレイが注目されている。液晶ディスプレイには、3原色の制御を行うためにアクティブマトリックス方式および単純マトリックス方式とがあり、いずれの方式においてもカラーフィルタが用いられている。そして、カラーの液晶ディスプレイは構成画素部を3原色(R,G,B)とし、液晶の電気的スイッチングにより3原色の各光の透過を制御してカラー表示を行うものである。
【0003】
液晶ディスプレイ用のカラーフィルタは、透明基板上に各着色パターンと透明電極膜を形成して構成されている。そして、発色効果や表示コントラストを上げるために、着色パターンのR,G,Bの各画素の境界部分に遮光膜(ブラックマトリックス)が形成される。また、アクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイでは、薄膜トランジスタ(TFT)をスイッチング素子として用いているため、光リーク電流を抑制する必要がある。このため、ブラックマトリックスに対してより高い遮光性が要求される。
【0004】
従来、ブラックマトリックスとしては、クロム薄膜をフォトエッチングしてレリーフ形成したもの、親水性樹脂レリーフを染色したもの、黒色顔料を分散した感光液を用いてレリーフ形成したもの、黒色電着塗料を電着して形成したもの、印刷により形成したもの等がある。
【0005】
上述のクロム薄膜からなるブラックマトリックスは、通常、透明基板上にクロム薄膜(遮光膜)を設けたブランクスにレジストパターンを形成してエッチング加工することにより作製される。そして、液晶ディスプレイのさらなる表示品質の向上の要求に伴い、液晶ディスプレイの視認性をより向上させるために、ブラックマトリックスに対して遮光性とともに透明基板面側の反射率低減が求められている。これに対応するものとして、透明基板とクロム薄膜(遮光膜)との間に酸化クロム等の反射防止膜を介在させたブランクスが提案されている(特開昭61−39024号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成のブランクスを使用して作製したブラックマトリックスでは、可視光領域全域における透明基板面側の反射率を低いレベル(例えば、10%以下)にまで低減できず、また、反射防止膜が可視光領域内の特定波長に反射率の極小値をもつため、反射防止膜の微妙な膜厚の変化により各波長での反射率が変化しやすく、ひいては反射色の色調の変化を生じるという問題があった。
【0007】
また、従来のブランクスでは遮光膜としてクロム薄膜を使用しているため、フォトエッチングの廃液に混入する6価クロムの処理施設が必要であり、工程管理が煩雑であるとともに製造コストの低減に支障を来すという問題があった。
【0008】
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、透明基板面側の反射率が低く、かつ、クロムを主成分としないブラックマトリックス用ブランクスと、高品質の画像表示を可能とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のブラックマトリックス用ブランクスは、透明基板と、該透明基板の一方の面に順次積層された第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜とを少なくとも備え、前記第1反射防止膜および第2反射防止膜はニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる半透明性を有する膜であり、前記遮光膜はニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる遮光性を有する膜であり、前記透明基板の屈折率ns、前記第1反射防止膜の複素屈折率の実数部n1、前記第2反射防止膜の複素屈折率の実数部n2、前記遮光膜の複素屈折率の実数部n3が、ほぼ可視光全領域でns<n1<n2<n3なる関係を有し、前記ニッケルを主成分とする化合物ないし混合物は、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウム,コバルトからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものであり、前記コバルトを主成分とする化合物ないし混合物は、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウム,ニッケルからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものであり、前記ニッケルおよびコバルトを主成分とする化合物ないし混合物は、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウムからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものであるような構成とした。
【0011】
また、本発明のブラックマトリックス用ブランクスは、可視光領域の少なくとも波長400〜700nmの領域で上記ns<n1<n2<n3なる関係が成立するような構成とした。
【0012】
また、本発明のブラックマトリックス用ブランクスは、前記第1反射防止膜が、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を原子百分率30〜50%の範囲で含有するとともに、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素を含有し、前記第2反射防止膜が、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を原子百分率45〜65%の範囲で含有するとともに、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素を含有するような構成とした。
【0013】
さらに、本発明のブラックマトリックス用ブランクスは、前記遮光膜が、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を原子百分率60〜100%の範囲で含有するとともに、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素を含有するような構成とした。
【0014】
本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、上記のようなブラックマトリックス用ブランクスを用いて形成したブラックマトリックス基板を使用して着色パターンおよび透明電極膜を設けたような構成とした。
【0015】
上記のような本発明では、ほぼ可視光全領域でns<n1<n2<n3なる関係を有する透明基板、第1反射防止膜、第2反射防止膜、および、遮光膜によって、透明基板側からの反射率が低いものとされ、また、第1反射防止膜、第2反射防止膜、および、遮光膜はいずれもクロムを主成分としていなので、ブラックマトリックス形成時のエッチング工程で生じた廃液中のクロム処理を不要とすることができ、本発明のブランクスを使用して作製されたブラックマトリックスを備える液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、視認性が極めて良好なものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
ブラックマトリックス用ブランクス
図1は、本発明のブラックマトリックス用ブランクスの一例を示す概略断面図である。図1において、ブラックマトリックス用ブランクス1は、透明基板2と、この透明基板2の一方の面に積層された第1反射防止膜3、第2反射防止膜4および遮光膜5を備えるものである。そして、透明基板2の屈折率ns、第1反射防止膜3の複素屈折率の実数部n1、第2反射防止膜4の複素屈折率の実数部n2、遮光膜5の複素屈折率の実数部n3の間に、ほぼ可視光全領域で、少なくとも波長400〜700nmの領域で、ns<n1<n2<n3なる関係が成立するものである。
【0017】
ブラックマトリックス用ブランクス1を構成する透明基板2としては、石英ガラス、低膨張ガラス、ソーダライムガラス等の可撓性のないリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材等を用いることができる。このなかで、特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式による液晶ディスプレイ用のカラーフィルタに適している。
【0018】
ブラックマトリックス用ブランクス1を構成する第1反射防止膜3と第2反射防止膜4は、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる半透明性を有する膜である。また、ブラックマトリックス用ブランクス1を構成する遮光膜5は、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる遮光性を有する膜である。そして、第1反射防止膜3、第2反射防止膜4および遮光膜5は、実質的にクロムを含有しないものである。
【0019】
より具体的には、ニッケルを主成分とする化合物ないし混合物として、第1元素のニッケルに加え、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウム,コバルトからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものを挙げることができる。
【0020】
また、コバルトを主成分とする化合物ないし混合物として、第1元素のコバルトに加え、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウム,ニッケルからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものを挙げることができる。
【0021】
さらに、ニッケルおよびコバルトを主成分とする化合物ないし混合物としては、第1元素のニッケルおよびコバルトに加え、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウムからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものを挙げることができる。
【0022】
上述のようなニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を構成する第2元素や第3元素は、遮光膜5のウエットエッチングにおけるエッチングレートを制御することができるものであり、第2元素や第3元素の含有量が大きくなるとエッチングレートが低下するが、含有量が上記の範囲を超える場合、エッチングレートが極めて遅くなり好ましくない。
【0023】
このような第1反射防止膜3、第2反射防止膜4および遮光膜5は、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等の公知の成膜手段により、上記のように第1反射防止膜3の複素屈折率の実数部n1、第2反射防止膜4の複素屈折率の実数部n2、遮光膜5の複素屈折率の実数部n3がほぼ可視光全領域でn1<n2<n3となるようにして形成することができる。また、第1反射防止膜3の厚みは、100〜600Å、好ましくは200〜400Åの範囲、第2反射防止膜4の厚みは、100〜600Å、好ましくは200〜400Åの範囲、遮光膜5の厚みは、500〜1500Å、好ましくは800〜1200Åの範囲で設定することができる。
【0024】
このような本発明のブラックマトリックス用ブランクス1では、上述のように透明基板2の屈折率ns、第1反射防止膜3の複素屈折率の実数部n1、第2反射防止膜4の複素屈折率の実数部n2、遮光膜5の複素屈折率の実数部n3の間に、ほぼ可視光全領域で、少なくとも波長400〜700nmの領域で、ns<n1<n2<n3なる関係が成立するので、透明基板側から入射する光の反射率が極めて低いものとなる。
【0025】
本発明のブラックマトリックス用ブランクスでは、第1反射防止膜3および第2反射防止膜4に、あるいは、第1反射防止膜3、第2反射防止膜4および遮光膜5に、酸素を必須として窒素と炭素の任意の組み合わせからなる元素を含有させてもよい。
【0026】
この場合、具体的には、第1反射防止膜3を、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物が原子百分率30〜50%の範囲で含有され、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素が含有されるものとする。また、第2反射防止膜4を、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物が原子百分率45〜65%の範囲で含有され、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素が含有されるものとする。さらに、遮光膜5を、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物が原子百分率60〜100%の範囲で含有され、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素が含有されるものとする。
【0027】
ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物は、膜中における原子百分率が小さいほど膜の透明性が高く、逆に大きいほど膜の遮光性が高くなる。したがって、上記のようにニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物の原子百分率が30〜50%の範囲内にある第1反射防止膜3の透明性が最も高く、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物の原子百分率が60〜100%の範囲内にある遮光膜5の透明性が最も低い(遮光性が最も高い)ものとなる。
【0028】
上記のように第1反射防止膜3、第2反射防止膜4、遮光膜5に含有される酸素は、その原子百分率量が大きくなるにしたがって膜の透明性を高くする。また、窒素は、その原子百分率量が大きくなるにしたがって膜の透明性を高くする点では酸素と同様であるが、酸素と比較するとその効果は小さく、膜の透明性をより微妙に調整する場合に適している。さらに、炭素は、その原子百分率量が大きくなるにしたがって膜のエッチングレートが小さくなる。
液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、本発明のブラックマトリックス用ブランクスを用いて形成したブラックマトリックス基板を使用して着色パターンおよび透明電極膜とを設けたものである。図2は本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図2において、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ11は、透明基板13上にブラックマトリックス14を形成したブラックマトリックス基板12と、このブラックマトリックス基板12のブラックマトリックス14間に形成された着色パターン15と、このブラックマトリックス14と着色パターン15を覆うように設けられた透明電極膜16を備えている。
【0029】
ブラックマトリックス基板12は、上述の本発明のブラックマトリックス用ブランクス1をエッチング加工することにより作製したものである。したがって、透明基板13は上述の透明基板2と同じものであり、ブラックマトリックス14は、第1反射防止膜3、第2反射防止膜4および遮光膜5からなる積層構造を有している。本発明のブラックマトリックス用ブランクス1に対するエッチング加工は、第1反射防止膜3、第2反射防止膜4および遮光膜5がいずれもニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなっているので、従来のウエットエッチングにより行うことができる。
【0030】
着色パターン15は赤色パターン15R、緑色パターン15G、青色パターン15Bからなる。各着色パターンの配列は、特に限定はなく、モザイク配列、三角配列、ストライプ配列等、適宜設定することができる。
【0031】
透明電極膜16としては、例えば酸化インジウムスズ(ITO)膜を用いることができる。ITO膜は蒸着法、スパッタリング法等の公知の方法により形成することができ、厚さは200〜2000Å程度が好ましい。
【0032】
尚、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ11の表面平滑化、信頼性の向上、および液晶層への汚染防止等を目的として、着色パターン15と透明電極膜16との間に保護膜を設けてもよい。このような保護膜は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂等の透明樹脂、あるいは二酸化ケイ素等の透明無機化合物等を用いて形成することができる。保護膜の厚さは0.5〜50μm程度が好ましい。
【0033】
このような液晶ディスプレイ用カラーフィルタ11は、透明電極膜16が液晶層側に位置するようにして液晶ディスプレイに組み込まれる。そして、各着色パターン15R,15G,15Bが画素を構成し、透明基板13(2)側を表示側として、照明光を照射した状態で各画素に対応する表示電極をオン、オフさせることで液晶層がシャッタとして作動し、着色パターン15R、15G、15Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示が行われる。そして、本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタ11は、本発明のブラックマトリックス用ブランクス1を用いて形成したブラックマトリックス基板12を使用して着色パターンおよび透明電極膜を設けたものであので、表示側(透明基板13(2)側)の反射率が低く視認性が極めて良好であり、高品質の画像表示が可能である。
【0034】
【実施例】
次に、具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
ブラックマトリックス用ブランクスの作製
(試料1)
透明基板として厚み700μmのガラス基板(コーニング社製7059ガラス、波長400〜700nmの領域での屈折率ns≒1.5)を準備し、このガラス基板上にアルゴンガス、二酸化炭素を用いたマグネトロンスパッタリング装置により第1反射防止膜(厚み350Å)を成膜した。次に、この第1反射防止膜上に、アルゴンガス、二酸化炭素を用いたマグネトロンスパッタリング装置により第2反射防止膜(厚み350Å)を成膜した。さらに、この第2反射防止膜上に、アルゴンガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により遮光膜(厚み1000Å)を成膜してブラックマトリックス用ブランクス(試料1)を作製した。
【0035】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料1)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料1)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を下記方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.5≦n1<1.8)
Ni75%,Mo15%,Ti10%
Ni−Mo−Ti合金40%,O40%,N17%,C3%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.8≦n2<2.3)
Ni75%,Mo15%,Ti10%
Ni−Mo−Ti合金55%,O8%,N35%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.3≦n3<3.0)
Ni75%,Mo15%,Ti10%
Ni−Mo−Ti合金85%,O5%,N10%
(複素屈折率の測定方法)
シリコンウエハ基板上に第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を各膜ごとに同様の条件で成膜し、SOPRA社(仏国)製分光エスプソメータMOSS ES−4Gを用いて測定する。
【0036】
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料1)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で測定したところ9%以下であり、従来のブラックマトリックス用ブランクスに比べて極めて低いことが確認された。
【0037】
(反射率の測定方法)
反射分光光度計((株)日立製作所製330型)にて60mmφ積分球を用い、レファレンスをアルミニウム蒸着膜として測定する。尚、測定値はガラス基板面の反射率も含む。
(試料2)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料2)を作製した。
【0038】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料2)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料2)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.8≦n1<2.1)
Co75%,Mo15%,Ti10%
Co−Mo−Ti合金45%,O35%,N17%,C3%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 2.1≦n2<2.4)
Co75%,Mo15%,Ti10%
Co−Mo−Ti合金60%,O8%,N30%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.4≦n3<3.0)
Co75%,Mo15%,Ti10%
Co−Mo−Ti合金85%,O5%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料2)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ12%以下であり、従来のブラックマトリックス用ブランクスに比べて極めて低いことが確認された。
(試料3)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料3)を作製した。
【0039】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料3)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料3)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.6≦n1<1.9)
Ni−Co75%,Mo15%,Ti10%
Ni−Co−Mo−Ti合金40%,O38%,N19%,C3%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.9≦n2<2.2)
Ni−Co75%,Mo15%,Ti10%
Ni−Co−Mo−Ti合金60%,O8%,N30%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.2≦n3<3.0)
Ni−Co75%,Mo15%,Ti10%
Ni−Co−Mo−Ti合金85%,O5%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料3)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ10%以下であり、従来のブラックマトリックス用ブランクスに比べて極めて低いことが確認された。
(試料4)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料4)を作製した。
【0040】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料4)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料4)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.7≦n1<2.0)
Ni70%,Mo30%
Ni−Mo合金45%,O35%,N18%,C2%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 2.0≦n2<2.3)
Ni70%,Mo30%
Ni−Mo合金65%,O10%,N23%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.3≦n3<3.0)
Ni70%,Mo30%
Ni−Mo合金85%,O5%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料4)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ9%以下であり、従来のブラックマトリックス用ブランクスに比べて低いことが確認された。
(試料5)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料5)を作製した。
【0041】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料5)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料5)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.8≦n1<2.1)
Ni80%,Ti20%
Ni−Ti合金45%,O35%,N18%,C2%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 2.1≦n2<2.4)
Ni80%,Ti20%
Ni−Ti合金60%,O10%,N29%,C1%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.4≦n3<3.0)
Ni80%,Ti20%
Ni−Ti合金87%,O3%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料5)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ11%以下であり、従来のブラックマトリックス用ブランクスに比べて低いことが確認された。
(試料6)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料6)を作製した。
【0042】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料6)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料6)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.8≦n1<2.1)
Ni50%,Mo50%
Ni−Mo合金45%,O35%,N17%,C3%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 2.1≦n2<2.4)
Ni50%,Mo50%
Ni−Mo合金65%,O8%,N25%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.4≦n3<3.0)
Ni50%,Mo50%
Ni−Mo合金85%,O5%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料6)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ12%以下であることが確認された。
(試料7)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料7)を作製した。
【0043】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料7)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料7)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.9≦n1<2.2)
Ni75%,Ti25%
Ni−Ti合金45%,O33%,N20%,C2%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 2.2≦n2<2.4)
Ni75%,Ti25%
Ni−Ti合金60%,O10%,N28%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.4≦n3<3.1)
Ni75%,Ti25%
Ni−Ti合金85%,O5%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料7)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ13%以下であることが確認された。
(試料8)
アルゴンガスに窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガスを適宜混合した混合ガスを用いたマグネトロンスパッタリング装置により、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜を順次積層してブラックマトリックス用ブランクス(試料8)を作製した。
【0044】
上記のように作製したブラックマトリックス用ブランクス(試料8)の各膜を構成する元素、元素の原子百分率をオージェ電子分析法により測定したところ、下記の結果を得た。また、ブラックマトリックス用ブランクス(試料8)を構成する各膜の波長400〜700nmの領域での複素屈折率の実数部(n1,n2,n3)を上記と同様の方法で測定したところ、下記の結果が得られ、波長400〜700nmの領域でns<n1<n2<n3なる関係が成立することが確認された。
・第1反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.5≦n1<1.7)
Ni40%,O40%,N18%,C2%
・第2反射防止膜(複素屈折率の実数部 1.7≦n2<2.0)
Ni60%,O10%,N28%,C2%
・遮光膜(複素屈折率の実数部 2.0≦n3<2.8)
Ni85%,O5%,N10%
さらに、ブラックマトリックス用ブランクス(試料8)のガラス基板側からの反射率を波長400〜700nmの領域で上記と同様に測定したところ9.5%以下であることが確認された。
液晶ディスプレイ用カラーフィルタの作製
上述のように作製した各ブラックマトリックス用ブランクス(試料1〜8)の遮光膜上に、フォトレジスト(東京応化工業(株)製OFPR800C)を用いて所定のパターンで露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、下記組成のエッチング液(23℃)に2.5分間浸漬してエッチング加工を施しブラックマトリックス基板(試料1〜8)を作製した。
【0045】
(エッチング液の組成)
・(NH4)2 Ce(NO3)6 … 165重量部
・70%HClO4 … 43重量部
・純水 … 1000重量部
上記のように作製したブラックマトリックス基板(試料1〜8)に着色パターンを以下のように形成した。まず、赤色顔料が分散された赤色感光性樹脂を1.2μm厚に塗布し、70℃、30分間の条件で乾燥した後、所定のマスクを介して露光し、水によるスプレー現像を行い、150℃、30分間の条件で加熱硬化させて、赤色パターンを形成すべき領域のみに赤色パターンを形成した。次に、同様にして、緑色パターンを形成すべき領域のみに緑色パターンを形成し、さらに、青色パターンを形成すべき領域のみに青色パターンを形成して、着色パターンを形成した。
【0046】
次いで、着色パターンおよびブラックマトリックスを覆うようにスパッタリング法により酸化インジウムスズ(ITO)膜(厚み1500Å)を透明電極膜として形成して液晶ディスプレイ用カラーフィルタ(試料1〜8)を得た。
【0047】
このようにして作製した液晶ディスプレイ用カラーフィルタ(試料1〜8)を用いてカラー液晶ディスプレイを作製して表示品質を観察した結果、ブラックマトリックス用ブランクス(試料1〜5)を用いて作製したカラー液晶ディスプレイは、表示側(透明基板側)の反射率が低く視認性に優れ、表示画像が高品質なものであった。
【0048】
これに対して、ブラックマトリックス用ブランクス(試料6、7、8)を用いて作製したカラー液晶ディスプレイは、エッチング加工不良によりブラックマトリックスの解像度が悪く、実用に供し得ないものであった。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば透明基板の一方の面に、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる半透明性を有する膜である第1反射防止膜と第2反射防止膜をこの順に積層し、第2反射防止膜上にニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる遮光性を有する膜である遮光膜を形成し、かつ、透明基板の屈折率ns、第1反射防止膜の複素屈折率の実数部n1、第2反射防止膜の複素屈折率の実数部n2、遮光膜の複素屈折率の実数部n3がほぼ可視光全領域でns<n1<n2<n3なる関係となるようにしてブラックマトリックス用ブランクスとするので、透明基板側から入射する光の反射率が低いものとなり、また、第1反射防止膜、第2反射防止膜、および、遮光膜はいずれもクロムを主成分としていなので、ブラックマトリックス形成時のエッチング工程で生じた廃液中に混入する6価クロムの処理を不要とすることができ、さらに、第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜は、スパッタリング法等の従来の成膜方法が使用でき、かつ、ブラックマトリックス形成をウエットエッチングで行うことが可能であり、従来の製造工程の使用を可能とする。また、本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタは、このような本発明のブラックマトリックス用ブランクスを用いて形成したブラックマトリックス基板を使用して着色パターンおよび透明電極膜を設けたものであり、表示側(透明基板側)の反射率が低いことにより視認性が極めて良好なものとなり、高品質の画像表示が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラックマトリックス用ブランクスの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…ブラックマトリックス用ブランクス
2…透明基板
3…第1反射防止膜
4…第2反射防止膜
5…遮光膜
11…液晶ディスプレイ用カラーフィルタ
12…ブラックマトリックス基板
13…透明基板
14…ブラックマトリックス
15(15R,15G,15B)…着色パターン
16…透明電極膜

Claims (5)

  1. 透明基板と、該透明基板の一方の面に順次積層された第1反射防止膜、第2反射防止膜および遮光膜とを少なくとも備え、前記第1反射防止膜および第2反射防止膜はニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる半透明性を有する膜であり、前記遮光膜はニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物からなる遮光性を有する膜であり、前記透明基板の屈折率ns、前記第1反射防止膜の複素屈折率の実数部n1、前記第2反射防止膜の複素屈折率の実数部n2、前記遮光膜の複素屈折率の実数部n3が、ほぼ可視光全領域でns<n1<n2<n3なる関係を有し、
    前記ニッケルを主成分とする化合物ないし混合物は、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウム,コバルトからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものであり、
    前記コバルトを主成分とする化合物ないし混合物は、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウム,ニッケルからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものであり、
    前記ニッケルおよびコバルトを主成分とする化合物ないし混合物は、第2元素としてモリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,タンタル,ジルコニウムからなる群から選ばれた1種以上の元素を原子百分率0〜40%の範囲内で含有し、第3元素としてチタンを原子百分率0〜20%の範囲内で含有し、かつ、第2元素と第3元素の少なくとも1種を必ず含有するものであることを特徴とするブラックマトリックス用ブランクス。
  2. 可視光領域の少なくとも波長400〜700nmの領域で前記ns<n1<n2<n3なる関係が成立することを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリックス用ブランクス。
  3. 前記第1反射防止膜は、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を原子百分率30〜50%の範囲で含有するとともに、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素を含有し、前記第2反射防止膜は、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を原子百分率45〜65%の範囲で含有するとともに、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラックマトリックス用ブランクス。
  4. 前記遮光膜は、ニッケルおよび/またはコバルトを主成分とする化合物ないし混合物を原子百分率60〜100%の範囲で含有するとともに、さらに、酸素、酸素と窒素、酸素と炭素、酸素と窒素と炭素の各組み合わせからなる群から選ばれた1組の元素を含有することを特徴とする請求項3に記載のブラックマトリックス用ブランクス。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のブラックマトリックス用ブランクスを用いて形成したブラックマトリックス基板を使用して着色パターンおよび透明電極膜とを設けたことを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタ。
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