JPH0327144A - 合成繊維ミシン糸の製造方法 - Google Patents

合成繊維ミシン糸の製造方法

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JPH0327144A
JPH0327144A JP15639489A JP15639489A JPH0327144A JP H0327144 A JPH0327144 A JP H0327144A JP 15639489 A JP15639489 A JP 15639489A JP 15639489 A JP15639489 A JP 15639489A JP H0327144 A JPH0327144 A JP H0327144A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は可縫性に優れ、かつ高強力であるにも拘らずス
パンライクである合成繊維ミシン糸に関する。
[従来の技術コ 従来、ミシン糸は短繊維を紡績し、さらにヨリ合わせた
スパンミシン糸、マルチフィラメントをヨリ合わせたフ
ィラメントミシン糸およびフィラメント糸を短繊維でカ
バーリングまたは交絡させたコアーヤーンミシン糸など
がある。
また、スパンとフィラメントの長所を兼備えたスパンラ
イクなミシン糸の開発も近年活発になり、いくつかの提
案がある。たとえば、特公昭633977号公報にみら
れるようなマルチフィラメントに通常の短繊維からなる
甘ヨリのスパン糸を交絡させながら紡績したものや、特
開昭63−92743号公報のようなマルチフィラメン
ト糸条を流体交絡させてループを形成したもの、さらに
は特開昭61−252335号公報のようなマルチフィ
ラメント糸条をブレードで擦過したものなどが提案され
ている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、スパンミシン糸は、高速ミシンでの可縫性、縫
製部分の寸法安定性は優れているが、ミシン糸の太さの
不均一性、縫目強力不良、結び目による自動縫製不良な
どの欠点を有していた。
また、フィラメントミシン糸は、強度、縫目の美しさ、
品質の均一性などに優れるが、高速縫製時のミシン針の
発熱に起因する糸切れ、縫目ずれなどの欠点を有してい
た。
さらにコアーヤーンミシン糸は、スパンとフィラメント
の組合せにより糸物性と可縫性の両立をはかろうとした
ものではあるが、糸の均一性に劣り、強度不足で細物糸
とすることができないなどの欠点のために使用用途が限
られていた。
また、上述の従来スパンライクミシン糸は、いずれも平
均繊維長約30〜50mmの短繊維を使用する点で一致
しており、かかる短繊維から得られるミシン糸は、太さ
の不均一性、強力不足、結び目による自動縫製不良なら
びに細物糸を形成できないなどの欠点を有し、さらに流
体交絡によるミシン糸は形成されるループによる目とび
、縫目ずれが多いという欠点をも有するものであった。
したがって、従来のミシン糸では高速縫製される業界で
の要求と縫製品の品質、品位とを両立したミシン糸は現
実には存在しなかった。
本発明は、かかる技術背景に鑑み、高速縫製においても
糸切れ、目とび、縫目ずれがなく寸法安定性に優れ、か
つ高強度、高品位なミシン糸を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明はかかる目的を達成するために次の構成を採用す
る。
すなわち、本発明の合成繊維ミシン糸は、単糸強力の比
較的大きいマルチフィラメントと単糸強力の比較的小さ
い有限繊維長繊維を含んでなるミシン糸であって、該有
限繊維長繊維は平均繊維長60〜700mmで、かつ糸
表面の毛羽を構成していることを特徴とするものである
また、本発明の合成繊維ミシン糸の製造方法は、単糸強
力の比較的大きいマルチフィラメントと単糸強力の比較
的小さいマルチフィラメントとを引揃えてフィラメント
糸条とした後、このフィラメント糸条に交絡処理を施し
、次いで緊張下で糸糸擦過処理を施して、単糸強力の比
較的小さいマルチフィラメントの少なくとも一部を、平
均繊維長60〜700mmに切断した後に、再び交絡処
理を施してなる糸条を加ネンすることに特徴を有するも
のである。
[作用] 本発明のミシン糸は、合成繊維で構成されており、かつ
比較的単糸強力の大きいマルチフィラメント成分によっ
て強度機能を持たせ、この或分に比して比較的単糸強力
の小さい有限長繊維によって表面平滑性機能ならびに放
熱性機能を持たせたものである。
かかる合成繊維としては繊維形或性合成樹脂からなる繊
維があげられるが、たとえば、ポリエステル系繊維、ボ
リアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアクリロ
ニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩
化ビニル系繊維、芳香族ポリアミド系繊維、ポリスルフ
ィド系繊維、ポリイミド系繊維、フッ素系繊維など各種
合成繊維を使用することができる。
これらの合成繊維の中でも通常の産業用ミシン糸として
は、ポリエステル系繊維およびポリアミド系繊維が、ミ
シン糸特性の上から一般的に好ましく使用される。
しかし、特に高強力のミシン糸を望む場合には、上述の
マルチフィラメント成分として単糸強度が少なくとも2
0g/d,好ましくは30g/d以上の繊維を使用する
ことができる。かかる繊維としては、たとえば高強力ポ
リエステル系繊維、高強力ポリビニルアルコール系繊維
、高強力ポリエチレン系繊維、高強力ポリアクリロニト
−リル系繊維、芳香族ボリアミド系繊維およびポリスル
フィド系繊維などをあげることができる。
一方、マルチフィラメント或分に比して比較的単糸強力
の弱い有限繊維長繊維は、ミシン糸の表面平滑性、放熱
性などの機能を達成するものであり、その機能性は繊維
が細い程高くなるので好ましい。すなわち、この有限繊
維長繊維或分はマルチフィラメント成分に比して単糸強
力が小さく、フィブリル化し易いことが好ましい。また
、表面活性ならびに放熱性は繊維表面積が大きい程、つ
まり細い繊維であるほど大きくなる。かかる機能性は毛
羽を構成する有限繊維長繊維が、好ましくは糸条の10
〜45重量%、特に好ましくは■5〜30重量%の範囲
で存在するのが、ミシン糸強度、平滑性、放熱作用の上
から好ましい。
本発明の有限繊維長繊維は平均繊維長60〜700mm
,好ましくは80〜300+nmの短繊維である。平均
繊維長が60mm未満の場合はネン糸後の糸の嵩が高く
なるばかりで、糸の有限繊維長繊維に対する把持力が小
さく、嵩張る上に糸の太さに均一性がなく、短繊維単糸
の抜けが多く、可縫性が低下する傾向を示し、また糸強
度の上からもよい影響を与えない。平均繊維長が7 0
 0 mmを越える場合は毛羽の数が少なくなりすぎ、
平滑性ならびに放熱性が不足してくるので、高速縫製に
は好ましくなくなる。
上述の如く本発明のミシン糸を構成する有限繊維長繊維
は平均繊維長で示すが、これは上述理由からわかるよう
に長い繊維長繊維の特徴と短い繊維長繊維の特徴を兼備
えているものが最も好ましい性質を発揮するからである
。したがって、該有限繊維長繊維は定長であるものより
はランダムな繊維長を有するものの集合であるのが好ま
しく、繊維長分布としては正規分布であるのが好ましい
かかる有限繊維長繊維の強度はフィブリル化のし易さや
毛羽数の調整のし易さなどからマルチフィラメントのそ
れ以下であるのが好ましい。
すなわち、本発明のミシン糸は、代表的には単糸強力の
異なる2種または3種以上のマルチフィラメントを合糸
し、この合糸を伸長して強力の小さい方を選択的に切断
して有限繊維長繊維を形成する方法が採用される。した
がって、より好ましくはマルチフィラメント或分の単糸
繊度は有限繊維長繊維成分の単糸繊度以上であるのが、
単糸強力的な差異がはっきりして好ましい。同じく、両
成分ともに繊度が同等の場合は有限繊維長繊維或分の単
糸強度が小さい方が、単糸強力的な差異がはっきりして
好ましい。
これらの点を総合すると、本発明のミシン糸を構成する
マルチフィラメント成分は、好ましくは30〜250デ
ニールで、フィラメント数は好ましくは10〜100で
あり、単糸繊度としては1.4〜5.0デニールの範囲
のものが好ましく使用される。
一方、主として毛羽を構成する有限繊維長繊維は、マル
チフィラメント成分より単糸強力が小さく、好ましくは
単糸繊度も小さく、具体的には好ましくは0.8〜3.
0デニールの範囲のものが使用される。単糸繊度が上記
範囲から外れる単糸では、縫製時での放熱作用が小さく
なり、平滑性に劣る傾向を示す。
本発明でいう毛羽とは、通常の毛羽の他にループ状のも
のやたるみなどの毛羽状物、突出物を含むものである。
かかる毛羽を有する糸条(以下毛羽糸という)は、強力
の異なる2種以上のマルチフィラメントからなる引揃え
糸、混織糸などを、仮ヨリ加工や流体交絡処理などで交
絡させる工程と、延伸(緊張)、擦過などの方法で合糸
の一部を切断する工程とを紐合せた手段により製造され
る。これらの方法の中でも、前記合糸を、緊張条件下で
糸一糸擦過処理する工程と流体交絡処理工程とを併用す
る手段が好ましい。すなわち、糸一糸擦過処理はランダ
ム(平均繊維長60〜7 0 0 mn+)な繊維長の
短繊維を、また流体交絡処理は毛羽、ループ、たるみの
全てを同時に有する毛羽糸を形成する。
なお、毛羽数、毛羽長や繊維長は糸一糸擦過処理の条件
により適宜調整することができる。
次に、ミシン糸の強度はミシン糸を構成する素材、構成
比、毛羽の出方などにより左右されるものであるが、主
としてマルチフィラメントの強度によって律速される。
本発明の合成繊維ミシン糸の強度は、好ましくは4.0
g/d以上、さらに好ましくは4.5g/d以上、特に
好ましくは5.0g/d以上のものが産業用ミシン糸と
して好ましい。
本発明の合成繊維ミシン糸における毛羽数は、好ましく
は30個/m以上であり、さらに好ましくは80〜50
0個/m有するものが、放熱性、平滑性の上から好まし
い。
本発明の合成繊維ミシン糸は、1.5g/d荷重時の伸
度が好ましくは3〜12%であるという優れた性質を有
するものであるから、高速縫製時での糸切れ、溶断、目
飛びなどの欠点が一挙に解決されるという特徴を発揮す
るものである。
さらに本発明の合成繊維ミシン糸は、切断伸度13〜3
0%、沸騰水収縮率2%以下、180゜Cにおける乾熱
収縮率5%以下という性質も併有するものである。
次に、本発明の合成繊維ミシン糸の製造方法について以
下に説明する。
まず、単糸強力の異なる2種のマルチフィラメントを引
揃えて合糸し、この合糸された糸に緊張条件下で糸一糸
擦過処理と流体交絡処理とを併用した方法により、毛羽
糸を形成する。この方法によれば、毛羽、ループおよび
たるみを同時に付与することができる。
この毛羽糸を形成する工程の概略を、第1図に示す。
すなわち、供給ローラ1と2の間に、交絡処理用の空気
ノズル3が設置され、次の供給ローラ2と4との間には
糸一糸擦過処理用のガイドローラ5が設置され、さらに
次の供給ローラ4と6との間には再び交絡処理用の空気
ノズル7が設置されている。前述の供給ローラ1と4は
、それぞれ供給ローラ2と6に対し、若干オーバフィー
ド状態に設定されている。これに対し、供給ローラ2は
供給ローラ4に対しマイナスフィード状態に設定されて
おり、マルチフィラメント糸条に緊張張力が与えられる
ように設定されている。
10は加工前のマルチフィラメント糸条Y′を巻いたパ
ッケージであり、20は加工後の本発明の毛羽糸Yを巻
き上げたパッケージである。
このような毛羽糸の製造工程において、パッケージ10
から供給されたマルチフィラメント糸条Y゜は、空気ノ
ズル3によって交絡処理が施されてフィラメント単糸相
互が絡み合わされた状態にされる。交絡を与えられたフ
ィラメント糸条Y゜は、次いで供給ローラ2,4の間を
緊張下に走行するとき、その途中で第2図に示すような
ガイドローラ5に巻き掛けられる。この巻き掛けにおい
ては、ガイドローラ5に向かう往路側の糸条Yaと復路
側の糸条ybとは互いに交錯せしめられ、その交錯点P
において双方の糸条Ya,Ybに強い捩りと扱きとが与
えられる。その結果、フィラメント糸条Y′に糸一糸擦
過処理が施される。
すなわち、往路側の糸条Yaは、往路側の糸条ybと交
錯することにより約90°の捩じりが与えられ、また復
路側の糸条Ybにも往路側の糸条Yaと交錯することに
より約90°の捩じりが与えられる。したがって、マル
チフィラメント糸条Y゜が交錯点Pを往復して通過する
ことにより、合計して約180°の捩じりが与えられる
ことになる。
マルチフィラメント糸条Y′は、このように上記交錯点
Pで捩じられながら表面に扱きが与えられるために、フ
ィラメント単糸の一部が切断され、毛羽になったり、た
るんだり、あるいはループになったりする。
このような糸一糸擦過処理において、上記交錯点Pでの
捩じりと扱き作用を安定化させるために、第2図に示す
ように交錯点Pの内側にピン(またはローラ)22を配
置するのが好ましい。さらに好ましくは、交錯点Pの供
給側に案内用ビン(またはローラ)21を配置すると共
に、糸出側にも案内用ピン(またはローラ)23を配置
し、後者を矢印の方向に移動させることによって人出角
θを変更調整することもできる。
上述のような糸一糸擦過処理によって毛羽が与えられた
糸条は、次の空気ノズル6によって、さらに交絡処理さ
れて上述の毛羽を糸条表面に拘束状態にして毛羽糸Yを
形成する。この毛羽糸Yは、次いでパッケージ20とし
て巻き上げられる。
かかる方法で得られた毛羽糸の毛羽を構成する有限繊維
長繊維は、平均繊維長60〜700甜の範囲にある。
かかる毛羽糸は、次に加ネンされてミシン糸に形成され
る。すなわち、たとえば代表的には、まず、S方向に5
00〜1500T/mの下ヨリを加える。この下ヨリ糸
を2〜7本引揃えて、2方向の上ヨリを加えてヨリ糸を
形成するが、この上ヨリ数は、下ヨリ数に対し50−1
00%とするのがよい。
もちろん、かかる毛羽糸のみで本発明のミシン糸を形成
する必要はなく、適宜、他のフィラメント糸やスパン糸
と合ネンされて本発明のミシン糸としてよい。
このヨリ糸を80〜130℃でスチーム処理し、ヨリ止
セットを行ない、次いで通常の染色加工および仕上加工
を施して、本発明の合成繊維ミシン糸に仕上げる。
かくして得られる本発明による合成繊維ミシン糸は、放
熱性、平滑性に優れ、高強度を有し、しかも1.5g/
d荷重時の伸度が小さいという優れた性質を有するもの
であるから、高速縫製時での糸切れ、溶断、目飛びなど
の欠点を一挙に解決し得るという特徴を有するものであ
る。
[実施例] 本発明において、ミシン糸の物性、可縫性、品位は次の
方法で評価した。
ミシン糸の強伸度は、J I S−L1073に準拠し
て定速伸長型試験機でつかみ間隔20cm,引張速度2
0cm/分で測定し、乾熱収縮率もJIS−L1073
に準じた。
ミシン糸の可縫性は、JUKI■製本縫ミシンDDL−
555を用いて綿ブロード#4000(敷島紡績社製)
を4m連続本縫し、糸切れの有無を5回縫製して判定し
た。
縫製条件は、ミシン回転数500Orpm,ステッチ間
隔15針/3cmで、布の重ね枚数を変更した。
ミシン糸の品位は、ミシン糸外観の拡大写真によりネッ
プの有無、毛羽の発生状態、可縫性および縫目の美しさ
、縫糸の布゜帛とのなじみの見地から視感判定した。
ミシン糸の毛羽数は、東レ■製フライカウンター(DT
104S型)で1.0mm以上の数を測定し1m当りに
換算した。
平均繊維長は、ミシン糸からランダムに抽出した有限繊
維長繊維50本の長さを実測し、その算術平均値で示し
た。
実施例1 原糸強度7.8g/dのポリエステルマルチフィラメン
トで50デニール2oフィラメントの糸条と原糸強度3
.4g/dのポリエステルマルチフィラメントで20デ
ニール10フィラメントの糸条を引揃えて、合計70デ
ニール3oフィラメントの引揃え糸を得た。
この引揃え糸を第1図の工程に通した。すなわち、該引
揃え糸をオーバフィード率3%にて流体圧(空気圧)3
kg/cr#の交絡処理を施こし、次いで走行速度3 
0 0 m/min,往路側25g1復路側60gの高
張力下で該糸条をガイドローラを巻き掛け、その往路側
の糸条と復路側の糸条を互いに交錯させることにより約
360°の捩りと扱きを与え、次いで再び3 kg /
 cutの交絡ノズルにより交絡処理し、有限繊維長繊
維の平均繊維長が267mmである、毛羽糸を作製した
この糸条にIIOOT/mのSヨリを加え下ヨリ糸を得
、この下ヨリ糸を3本引揃えて680T/mの上ヨリ(
Z方向)を加えて三子ヨリミシン糸を作製した。
次に、このミシン糸に110℃×20分間の高圧スチー
ム処理を施してヨリ止セットした後、ソフトワインダー
を用いてチーズ形状に巻取り、130℃で40分間の高
温染色を行ない、次いで還元洗浄、湯水洗後、ワックス
・シリコーン系の柔軟平滑剤処理を施してミシン糸を製
造した。
比較例1 原糸強度7.4g/dのポリエステルマルチフィラメン
トの70デニール24フィラメントからなる糸条を実施
例1と同一方法により、平均繊維長296mmの有限繊
維長繊維からなる毛羽を有するミシン糸を作製した。そ
の他の処理は実施例1と同一方法により処理した。
比較例2 繊維長38mmの市販のスパンポリエステルミシン糸#
60を用意した。
実施例1、比較例lおよび比較例2のそれぞれのミシン
糸の評価結果を第1表に示した。
表中、毛羽数:個/m”−  繊度:D 強力:g伸度
:%、 1.5g/d荷重時の伸度:%油分:付着量% 実施例2 単糸繊度1.0デニールの30フィラメントからなるポ
リエステルマルチフィラメントと、単糸繊度2.0デニ
ールの20フィラメントからなるポリエステルマルチフ
ィラメントを引揃え、70デニール70フィラメントの
引揃え糸を得た。
この引揃え糸を第1図のプロセスに通して毛羽糸を得た
すなわち、該引揃え糸を第1段目の交絡処理をする際に
オーバーフィード率2%にて供給する以外は実施例1と
同じ条件で交絡処理した。
次いでこの糸条を実施例1と同一方法により三子ヨリミ
シン糸に作製し、さらに実施例1と同一の方法により、
ヨリ止セット、高温染色、還元洗浄、湯水洗ならびに柔
軟平滑処理を施してミシン糸を得た。
比較例3 実施例1で用いた同一ポリマーからなる単糸繊度2.9
デニール、24フィラメントからなるポリエステルマル
チフィラメント糸条のみを用いる他は、実施例1と同一
方法により同程度の毛羽を有するミシン糸を得た。
比較例4 市販のスパンポリエステルミシン糸#60を用意した。
これらのミシン糸の評価結果を第2表に示す。
第2表 表中、平均繊維長: mm,  強度:g/d実施例3
、比較例5 単糸繊度1.1デニールのl8フィラメントからなるポ
リエステルマルチフィラメントと単糸繊度2.9デニー
ルの20フィラメントからなるポリエステルマルチフィ
ラメントを準備した。
これら2種のフィラメントの内、該1.1デニールのマ
ルチフィラメントのみを用いて、オーバフィード率2%
にて流体圧(空気圧)2kg/c/の交絡処理を施し、
次いで走行速度2 0 0 m/min,往路側15g
1復路側40gの張力下(実施例1に比し低目)で実施
例1と同様に該糸条をガイドローラに巻き掛け、その往
路側の糸条と復路側の糸条を互いに交錯させることによ
り約360°の捩りと扱きを与えて一部切断し、次いで
再び上述の2 kg / adの交絡処理を施して、平
均繊維長85mmの有限繊維長繊維からなる毛羽糸を得
た。
この毛羽糸と、前述の2.9デニールで20フィラメン
トのポリエステルマルチフィラメントとを一定張力(2
0g)下で引揃えて合糸し。
一方、比較例5として、実施例3で準備した単糸繊度の
異なる2種のポリエステルマルチフィラメントを一定張
力(20g)下で引揃えて合糸して、フィラメント糸を
得た。
実施例3と比較例5のそれぞれの糸条に1000 T 
/ mのSヨリを加え下ヨリ糸を得、さらに下ヨリ糸を
3本引揃えて720T/mの上ヨリ(Z方向)を加えて
三子ヨリのミシン糸を2種作製した。
これらのミシン糸を、実施例1と同一の方法により、ヨ
リ止セット、高温染色、還元洗浄、湯水洗ならびに柔軟
平滑処理を施してミシン糸を作製した。
得られたミシン糸の糸物性、可縫性を第3表に示す。
なお、比較例5のフィラメントミシン糸には毛羽は存在
しないが、実施例3の本発明の合威繊維ミシン糸の毛羽
数は210個/mであった。
第3表 [発明の効果] 本発明は、高速縫製においても糸切れ、目とび、縫目ず
れがなく寸法安定性に優れ、かつ高強度、高品位の合成
繊維ミシン糸を提供するものである。
本発明の合成繊維ミシン糸は、平滑性ならびに放熱性に
優れた特徴を有する上に高い強度を有し、可縫性に優れ
た特徴を有するので、高速縫製用として最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の合成繊維ミシン糸の原糸である毛羽糸
の製造プロセスの一例を示す工程図であり、第2図は第
1図における交錯プロセスの機構の一例を示す斜視図で
ある。 1, 2, 4, 6・・・供給ローラ 3, 6・・・空気ノズル 5・・・ガイドローラ Y・・・毛羽糸 Y′ ・・・マルチフィラメント糸条

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)単糸強力の比較的大きいマルチフィラメントと単
    糸強力の比較的小さい有限繊維長繊維を含んでなるミシ
    ン糸であって、該有限繊維長繊維は平均繊維長60〜7
    00mmで、かつ糸表面の毛羽を構成していることを特
    徴とする合成繊維ミシン糸。
  2. (2)マルチフィラメントが、有限繊維長繊維の単糸繊
    度以上の繊度を有する請求項(1)記載の合成繊維ミシ
    ン糸。
  3. (3)毛羽を構成する有限繊維長繊維が、該ミシン糸中
    に5〜45重量%の範囲で含有されている請求項(1)
    または(2)記載の合成繊維ミシン糸。
  4. (4)有限繊維長繊維が、単糸繊度3.0デニール以下
    の繊維で構成されている特許請求範囲第(1)、(2)
    または(3)記載の合成繊維ミシン糸。
  5. (5)合成繊維が、ポリエステルまたはポリアミドであ
    る請求項(1)、(2)、(3)または(4)記載の合
    成繊維ミシン糸。
  6. (6)合成繊維ミシン糸が、少なくとも30個/mの毛
    羽数を有する(1)、(2)、(3)、(4)または(
    5)記載の合成繊維ミシン糸。
  7. (7)合成繊維ミシン糸が、少なくとも4.0g/dの
    引張強度を有する請求項(1)、(2)、(3)、(4
    )、(5)または(6)記載の合成繊維ミシン糸。
  8. (8)合成繊維ミシン糸が、3〜12%の1.5g/d
    荷重時伸度を有する請求項(1)、(2)、(3)、(
    4)、(5)、(6)または(7)記載の合成繊維ミシ
    ン糸。
  9. (9)単糸強力の比較的大きいマルチフィラメントと単
    糸強力の比較的小さいマルチフィラメントとを引揃えて
    フィラメント糸条とした後、このフィラメント糸条に交
    絡処理を施し、次いで緊張下で糸−糸擦過処理を施して
    、単糸強力の比較的小さいマルチフィラメントの少なく
    とも一部を、平均繊維長60〜700mmに切断した後
    に、再び交絡処理を施してなる糸条を加ネンすることを
    特徴とする合成繊維ミシン糸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100470693B1 (ko) * 2002-07-29 2005-02-07 김계동 낚시찌의 제조방법 및 그로부터 수득되는 낚시찌

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