JPH0147567B2 - - Google Patents
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- JPH0147567B2 JPH0147567B2 JP10378082A JP10378082A JPH0147567B2 JP H0147567 B2 JPH0147567 B2 JP H0147567B2 JP 10378082 A JP10378082 A JP 10378082A JP 10378082 A JP10378082 A JP 10378082A JP H0147567 B2 JPH0147567 B2 JP H0147567B2
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- yarn
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- composite spun
- spun yarn
- discontinuous fiber
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
本発明は、新規な複合紡績糸およびその製造方
法に関する。 従来から、繊維束に流体処理を施して、高能率
に紡績糸を製造することが提案されて来た。例え
ば、粗糸、又は、スライバーなどの繊維束に、流
体処理として、施回流ノズルや交絡処理ノズルを
用いて、該繊維束の表面繊維を捲付けたり、又
は、繊維束を構成する繊維を相互に絡ませて糸強
力を付与せしめる紡績糸がある。かゝる紡績糸
は、糸軸方向に沿つて結束部と非結束部とを有し
ており、該結束部が前記のように、表面繊維を捲
回せしめるか、若しくは、構成繊維を相互に交絡
せしめる等により繊維束を集束させているのに対
し、一方、非結束部は無撚であるか又は、極めて
低い撚を有するか、若しくは、S,Zの交互撚が
存在するが、それらは相互にうち消し合つて実質
的に無撚であるもの等により、繊維束の集束性が
不良な部分である。 このような集束性不良部である非結束部を有し
ている紡績糸を単独で、且つ、追撚等を行わずに
用いた場合、その製布工程、若しくはその準備工
程において、糸はしごきを受け、ネツプ等の糸欠
点を生じ、この糸欠点のために糸切れを発生さ
せ、又、織布された布帛の品位を著しく低下せし
めるのである。 又、このような結束部と非結束部とからなる紡
績糸は、繊維長が比較的長いものを用いる(例え
ば100mm以上のものが多く使用され、特に、不連
続長繊維束をケン切して得るものでは、該繊維長
が200mm以上のものもある)ために、繊維束の表
面近くにある毛羽は長いものが多く、この長い毛
羽が前記のごとく製布工程において、しごきを受
けてネツプや糸切れを起し易い。 さらに、このような繊維束の補強用として、連
続長繊維フイラメント糸と交撚して用いることも
試みられているが、該繊維束は、前記のように結
束部と非結束部とを有しているから、該フイラメ
ント糸との交撚の際、撚斑が発生し、該撚斑が布
帛表面にモアレを発生させるので、特殊な用途に
しか使用出来ない欠点があつた。 本発明の目的は、かゝる欠点を改良し、これを
用いることによりソフトで、且つ表面外観の品位
が優れた布帛であつて、又、ピリング特性にも優
れた布帛を可能にする複合紡績糸を提供すること
にある。 即ち、本発明は、実質的に不連続な繊維束と連
続長繊維マルチフイラメント糸とからなる複合紡
績糸であつて、該不連続繊維束が糸軸方向に沿つ
て結束部と非結束部とを有し、該非結束部は実質
的に無撚であつて、その構成繊維の少なくとも一
部が前記マルチフイラメント糸の一部又は、全部
と混繊・交絡されていることを特徴とする複合紡
績糸およびその製造方法にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する実質的に不連続な繊維束と
は、有限長の長さを有する繊維からなるものであ
つて、通常、一般に用いられているステープル繊
維からなるもの、又はトウをケン切して得られる
スライバーからなるもの等があり、一部に連続フ
イラメント糸を含んでいてもよいが、大部分が不
連続繊維からなるものを云う。 尚、該不連続繊維束を構成する繊維の繊維長
は、数十mm以上のものが有効に使用され、1000mm
以上であつてもよいが、絹紡調の布帛に供する場
合には200mm〜500mmの範囲のものが好ましく使用
される。 次に該不連続繊維束は、流体処理により、その
糸軸長手方向に結束部と非結束部とを有するもの
である。 本発明において、結束部とは従来繊維束を構成
する単繊維の中の一部であつて、該繊維束の周辺
部にあるものが繊維束自身を間欠的に捲回するか
又は、繊維束を構成する単繊維の少なくとも一部
が相互に交絡・抱合することにより、繊維束の集
束性を大とならしめて結束した部分を云い、非結
束部とは、その部分における撚が零か又、
200T/M以下の甘撚である実質的に無撚の部分
を云い、この部分は繊維束の集束性が小であり、
摩擦により毛羽が発生し易い部分である。尚、前
記不連続繊維束の結束部の数については30〜80
回/mが好ましい。 次に、本発明に用いる連続長繊維マルチフイラ
メントは、そのフイラメント数は多い程好まし
く、例えば20フイラメント以上が好ましく用いら
れる。 このフイラメント数が多いと混繊交絡が良好と
なりピリング性も向上するが、単糸繊度が1.0デ
ニール以下で、且つ、該マルチフイラメント糸の
混用割合が増加すると風合が極端にソフトになる
ので用途により選択するのが良い。 尚、本発明に用いる不連続繊維束、又は連続長
繊維マルチフイラメント糸の単糸継面は、円形、
異形のいずれでもよいが、シルキー光沢を所望の
場合は異形が好ましい。又、前記の不連続繊維
束、マルチフイラメント糸の素材は、ポリエステ
ル、ポリアミド、アクリルニトリルなどの合成繊
維の他、レーヨン、アセテートなどのセルローズ
系の繊維であつてもよい。 本発明の複合紡績糸は、前記の如き糸から構成
され、前記の非結束部を構成する繊維の少なくと
も一部が前記マルチフイラメント糸の一部、若し
くは全部と混繊・交絡されている糸である。 即ち、該非結束部を構成する繊維の少なくとも
一部は、前記マルチフイラメント糸と完全に混
繊・交絡状態として混合されているが、又は、そ
の境界面の一部が混繊・交絡されて、不連続繊維
束と連続長繊維マルチフイラメント糸とは1体化
されている。 該非結束部が、前記のように1体化されている
ために該複合紡績糸は、不連続繊維束と、該マル
チフイラメント糸が分離することなく使用出来る
ものであるが、該不連続繊維束の結束部に於いて
は、該結束部とマルチフイラメント糸は群状で複
合されており、さらにマルチフイラメント糸は、
2〜3の群に分けられ、該2〜3の群に分けられ
たマルチフイラメント糸と該結束部が複合されて
いる部分もある。 又、該不連続繊維束がケン切方式による場合の
ように繊維長が大であり、該不連続繊維束の毛羽
が長い場合には、該毛羽とマルチフイラメント糸
の混繊・交絡が生じ、複合紡績糸の1体化を助け
ることになる。尚、この毛羽は、非結束部におい
ては、勿論、該結束部においても、存在するもの
である。 次に、かゝる不連続繊維の非結束部と該マルチ
フイラメント糸の混繊・交絡状態を得るために
は、不連続繊維束とマルチフイラメント糸とをオ
ーバー・フイードしながら、同時に流体交絡処理
域に供給して、交絡処理後の両者の糸長差が 5/100≧L2−L1/L1≧−5/100 の範囲にあるごとく複合せしめる必要がある。 但し、こゝにL1,L2は、該複合紡績糸を構成
するマルチフイラメント糸の長さL1に対応する
同じく該複合紡績糸を構成する不連続繊維束の長
さL2を、初荷重2mg/deの下で、各々測定し
て得るものである。 この糸長差が、前記の範囲を超える場合は、不
連続繊維束とマルチフイラメント糸との混繊・交
絡状態が不良となり、両者の複合不良による分
離、若しくは、交絡ループが発生して糸形態が不
均一となり好ましくない。 又、流体交絡処理としては、施回流体によるも
の、混繊・交絡を行うもの(インターレース)、
噴射流体によるもの等が有効に使用されるが、好
ましくは、インターレースを行うものが使用され
る。 以上、述べたように本発明の複合紡績糸は、不
連続繊維束とマルチフイラメント糸とが、一体的
に複合されたものであり、特に該不連続繊維束の
非結束部が混繊・交絡されることにより従来、問
題であつた製布工程におけるトラブルを防止し、
ネツプを減少させることが出来る結果、該複合紡
績糸を使用した布帛の品位を著しく向上させ得る
ものであり、従来の紡績糸のような撚による集束
状態がないことから、布帛の風合をソフトなもの
とし、又、該不連続繊維束の有する毛羽とも、該
マルチフイラメントが絡合する結果、長い毛羽に
より発生すると考えられているピリングの発生の
問題もない布帛を可能にするものである。 さらに、該複合紡績糸は、前記のように不連続
繊維束の非結束部では、マルチフイラメント糸と
混繊・交絡形態をとり、且つ、結束部では該マル
チフイラメント糸が群状で複合され、糸全体とし
て一体化された形態となつているが、かゝる形態
の糸からなる布帛、特に織物では驚くべきこと
に、絹紡糸による織物の表面外観と風合が可能と
なる。特に、該不連続繊維束の結束部が30ケ/m
以上のものでは、絹紡調織物の表面外観、風合が
得られる。 以下、実施例について説明する。 〔実施例 1〕 平均繊維長250mmのポリエステルの不連続繊維
(単糸繊度0.5de)からなるトータルデニール
130deの無撚紡績糸(沸水収縮率9.2%)と、単糸
断面が3角形状である異型断面を有するポリエス
テルマルチフイラメント糸100de(72fil、沸水収
縮率8%)とを同時に、混繊・交絡ノズルに供給
するに際し、該無撚紡績糸(不連続繊維束)のオ
ーバーフイールド率を1.5%、該マルチフイラメ
ント糸のオーバーフイード率を0.3%となるごと
く供給し、インターレース度40ケ/mで、糸長差
1.2%の複合紡績糸232deを得た。 得られた複合紡績糸は、該無撚紡績糸とマルチ
フイラメント糸とが一体化された複合紡績糸であ
り、この複合紡績糸を経、緯密度22.4本/cmの平
織物に織成し、減量率20%のアルカリ処理を施し
て仕上げた。織布に際しては、糸切れ等のトラブ
ル発生はなく、しごきによるネツプ発生も見られ
なかつた。又、得られた織物は、富士絹織物の如
き表面外観、風合が得られ、又、ピリングテスト
(I.C.I法、10時間テスト)の結果も4級と良好で
あつた。 〔実施例 2〕 トウをケン切して得た平均繊維長200mmのポリ
エステルの不連続繊維束(単糸繊度0.5de)を旋
回流ノズルにより処理して、結束部と非結束部と
を有する無撚紡績糸(綿番手50s)と、ポリエス
テルマルチフイラメント糸100de/72filとを流体
交絡処理ノズル(インターレースノズル)に、第
1表に示すような種々のオーバーフイード率で供
給して糸速600m/分で引取り複合紡績糸を得た。 この複合紡績糸の糸長差は、第1表のごとくで
あり、又、複合紡績糸の外観形態、抱合性の評価
結果も合わせて第1表に示す。
法に関する。 従来から、繊維束に流体処理を施して、高能率
に紡績糸を製造することが提案されて来た。例え
ば、粗糸、又は、スライバーなどの繊維束に、流
体処理として、施回流ノズルや交絡処理ノズルを
用いて、該繊維束の表面繊維を捲付けたり、又
は、繊維束を構成する繊維を相互に絡ませて糸強
力を付与せしめる紡績糸がある。かゝる紡績糸
は、糸軸方向に沿つて結束部と非結束部とを有し
ており、該結束部が前記のように、表面繊維を捲
回せしめるか、若しくは、構成繊維を相互に交絡
せしめる等により繊維束を集束させているのに対
し、一方、非結束部は無撚であるか又は、極めて
低い撚を有するか、若しくは、S,Zの交互撚が
存在するが、それらは相互にうち消し合つて実質
的に無撚であるもの等により、繊維束の集束性が
不良な部分である。 このような集束性不良部である非結束部を有し
ている紡績糸を単独で、且つ、追撚等を行わずに
用いた場合、その製布工程、若しくはその準備工
程において、糸はしごきを受け、ネツプ等の糸欠
点を生じ、この糸欠点のために糸切れを発生さ
せ、又、織布された布帛の品位を著しく低下せし
めるのである。 又、このような結束部と非結束部とからなる紡
績糸は、繊維長が比較的長いものを用いる(例え
ば100mm以上のものが多く使用され、特に、不連
続長繊維束をケン切して得るものでは、該繊維長
が200mm以上のものもある)ために、繊維束の表
面近くにある毛羽は長いものが多く、この長い毛
羽が前記のごとく製布工程において、しごきを受
けてネツプや糸切れを起し易い。 さらに、このような繊維束の補強用として、連
続長繊維フイラメント糸と交撚して用いることも
試みられているが、該繊維束は、前記のように結
束部と非結束部とを有しているから、該フイラメ
ント糸との交撚の際、撚斑が発生し、該撚斑が布
帛表面にモアレを発生させるので、特殊な用途に
しか使用出来ない欠点があつた。 本発明の目的は、かゝる欠点を改良し、これを
用いることによりソフトで、且つ表面外観の品位
が優れた布帛であつて、又、ピリング特性にも優
れた布帛を可能にする複合紡績糸を提供すること
にある。 即ち、本発明は、実質的に不連続な繊維束と連
続長繊維マルチフイラメント糸とからなる複合紡
績糸であつて、該不連続繊維束が糸軸方向に沿つ
て結束部と非結束部とを有し、該非結束部は実質
的に無撚であつて、その構成繊維の少なくとも一
部が前記マルチフイラメント糸の一部又は、全部
と混繊・交絡されていることを特徴とする複合紡
績糸およびその製造方法にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する実質的に不連続な繊維束と
は、有限長の長さを有する繊維からなるものであ
つて、通常、一般に用いられているステープル繊
維からなるもの、又はトウをケン切して得られる
スライバーからなるもの等があり、一部に連続フ
イラメント糸を含んでいてもよいが、大部分が不
連続繊維からなるものを云う。 尚、該不連続繊維束を構成する繊維の繊維長
は、数十mm以上のものが有効に使用され、1000mm
以上であつてもよいが、絹紡調の布帛に供する場
合には200mm〜500mmの範囲のものが好ましく使用
される。 次に該不連続繊維束は、流体処理により、その
糸軸長手方向に結束部と非結束部とを有するもの
である。 本発明において、結束部とは従来繊維束を構成
する単繊維の中の一部であつて、該繊維束の周辺
部にあるものが繊維束自身を間欠的に捲回するか
又は、繊維束を構成する単繊維の少なくとも一部
が相互に交絡・抱合することにより、繊維束の集
束性を大とならしめて結束した部分を云い、非結
束部とは、その部分における撚が零か又、
200T/M以下の甘撚である実質的に無撚の部分
を云い、この部分は繊維束の集束性が小であり、
摩擦により毛羽が発生し易い部分である。尚、前
記不連続繊維束の結束部の数については30〜80
回/mが好ましい。 次に、本発明に用いる連続長繊維マルチフイラ
メントは、そのフイラメント数は多い程好まし
く、例えば20フイラメント以上が好ましく用いら
れる。 このフイラメント数が多いと混繊交絡が良好と
なりピリング性も向上するが、単糸繊度が1.0デ
ニール以下で、且つ、該マルチフイラメント糸の
混用割合が増加すると風合が極端にソフトになる
ので用途により選択するのが良い。 尚、本発明に用いる不連続繊維束、又は連続長
繊維マルチフイラメント糸の単糸継面は、円形、
異形のいずれでもよいが、シルキー光沢を所望の
場合は異形が好ましい。又、前記の不連続繊維
束、マルチフイラメント糸の素材は、ポリエステ
ル、ポリアミド、アクリルニトリルなどの合成繊
維の他、レーヨン、アセテートなどのセルローズ
系の繊維であつてもよい。 本発明の複合紡績糸は、前記の如き糸から構成
され、前記の非結束部を構成する繊維の少なくと
も一部が前記マルチフイラメント糸の一部、若し
くは全部と混繊・交絡されている糸である。 即ち、該非結束部を構成する繊維の少なくとも
一部は、前記マルチフイラメント糸と完全に混
繊・交絡状態として混合されているが、又は、そ
の境界面の一部が混繊・交絡されて、不連続繊維
束と連続長繊維マルチフイラメント糸とは1体化
されている。 該非結束部が、前記のように1体化されている
ために該複合紡績糸は、不連続繊維束と、該マル
チフイラメント糸が分離することなく使用出来る
ものであるが、該不連続繊維束の結束部に於いて
は、該結束部とマルチフイラメント糸は群状で複
合されており、さらにマルチフイラメント糸は、
2〜3の群に分けられ、該2〜3の群に分けられ
たマルチフイラメント糸と該結束部が複合されて
いる部分もある。 又、該不連続繊維束がケン切方式による場合の
ように繊維長が大であり、該不連続繊維束の毛羽
が長い場合には、該毛羽とマルチフイラメント糸
の混繊・交絡が生じ、複合紡績糸の1体化を助け
ることになる。尚、この毛羽は、非結束部におい
ては、勿論、該結束部においても、存在するもの
である。 次に、かゝる不連続繊維の非結束部と該マルチ
フイラメント糸の混繊・交絡状態を得るために
は、不連続繊維束とマルチフイラメント糸とをオ
ーバー・フイードしながら、同時に流体交絡処理
域に供給して、交絡処理後の両者の糸長差が 5/100≧L2−L1/L1≧−5/100 の範囲にあるごとく複合せしめる必要がある。 但し、こゝにL1,L2は、該複合紡績糸を構成
するマルチフイラメント糸の長さL1に対応する
同じく該複合紡績糸を構成する不連続繊維束の長
さL2を、初荷重2mg/deの下で、各々測定し
て得るものである。 この糸長差が、前記の範囲を超える場合は、不
連続繊維束とマルチフイラメント糸との混繊・交
絡状態が不良となり、両者の複合不良による分
離、若しくは、交絡ループが発生して糸形態が不
均一となり好ましくない。 又、流体交絡処理としては、施回流体によるも
の、混繊・交絡を行うもの(インターレース)、
噴射流体によるもの等が有効に使用されるが、好
ましくは、インターレースを行うものが使用され
る。 以上、述べたように本発明の複合紡績糸は、不
連続繊維束とマルチフイラメント糸とが、一体的
に複合されたものであり、特に該不連続繊維束の
非結束部が混繊・交絡されることにより従来、問
題であつた製布工程におけるトラブルを防止し、
ネツプを減少させることが出来る結果、該複合紡
績糸を使用した布帛の品位を著しく向上させ得る
ものであり、従来の紡績糸のような撚による集束
状態がないことから、布帛の風合をソフトなもの
とし、又、該不連続繊維束の有する毛羽とも、該
マルチフイラメントが絡合する結果、長い毛羽に
より発生すると考えられているピリングの発生の
問題もない布帛を可能にするものである。 さらに、該複合紡績糸は、前記のように不連続
繊維束の非結束部では、マルチフイラメント糸と
混繊・交絡形態をとり、且つ、結束部では該マル
チフイラメント糸が群状で複合され、糸全体とし
て一体化された形態となつているが、かゝる形態
の糸からなる布帛、特に織物では驚くべきこと
に、絹紡糸による織物の表面外観と風合が可能と
なる。特に、該不連続繊維束の結束部が30ケ/m
以上のものでは、絹紡調織物の表面外観、風合が
得られる。 以下、実施例について説明する。 〔実施例 1〕 平均繊維長250mmのポリエステルの不連続繊維
(単糸繊度0.5de)からなるトータルデニール
130deの無撚紡績糸(沸水収縮率9.2%)と、単糸
断面が3角形状である異型断面を有するポリエス
テルマルチフイラメント糸100de(72fil、沸水収
縮率8%)とを同時に、混繊・交絡ノズルに供給
するに際し、該無撚紡績糸(不連続繊維束)のオ
ーバーフイールド率を1.5%、該マルチフイラメ
ント糸のオーバーフイード率を0.3%となるごと
く供給し、インターレース度40ケ/mで、糸長差
1.2%の複合紡績糸232deを得た。 得られた複合紡績糸は、該無撚紡績糸とマルチ
フイラメント糸とが一体化された複合紡績糸であ
り、この複合紡績糸を経、緯密度22.4本/cmの平
織物に織成し、減量率20%のアルカリ処理を施し
て仕上げた。織布に際しては、糸切れ等のトラブ
ル発生はなく、しごきによるネツプ発生も見られ
なかつた。又、得られた織物は、富士絹織物の如
き表面外観、風合が得られ、又、ピリングテスト
(I.C.I法、10時間テスト)の結果も4級と良好で
あつた。 〔実施例 2〕 トウをケン切して得た平均繊維長200mmのポリ
エステルの不連続繊維束(単糸繊度0.5de)を旋
回流ノズルにより処理して、結束部と非結束部と
を有する無撚紡績糸(綿番手50s)と、ポリエス
テルマルチフイラメント糸100de/72filとを流体
交絡処理ノズル(インターレースノズル)に、第
1表に示すような種々のオーバーフイード率で供
給して糸速600m/分で引取り複合紡績糸を得た。 この複合紡績糸の糸長差は、第1表のごとくで
あり、又、複合紡績糸の外観形態、抱合性の評価
結果も合わせて第1表に示す。
【表】
第1表において外観形態とは、複合紡績糸の複
合状態を外観判定したものであつて、無撚紡績糸
とマルチフイラメント糸の複合がなされていない
部分を有するものや、複合していても、いずれか
の糸の繊維がループを形成しているもの、又は繊
維塊を部分的に形成しているものは外観形態不良
と判定し、又、抱合性は、得られた糸を製織工程
に供給して、織成する作業中に複合が分離して来
るものを不良と判定して、評価したものである。 第1表に示すごとく、糸長差が〔1〕の範囲内
の場合は、外観形態、抱合性共に良好であつた。
合状態を外観判定したものであつて、無撚紡績糸
とマルチフイラメント糸の複合がなされていない
部分を有するものや、複合していても、いずれか
の糸の繊維がループを形成しているもの、又は繊
維塊を部分的に形成しているものは外観形態不良
と判定し、又、抱合性は、得られた糸を製織工程
に供給して、織成する作業中に複合が分離して来
るものを不良と判定して、評価したものである。 第1表に示すごとく、糸長差が〔1〕の範囲内
の場合は、外観形態、抱合性共に良好であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 実質的に不連続な繊維束と、連続長繊維マル
チフイラメント糸とからなる複合紡績糸であつ
て、該不連続繊維束が糸軸方向に沿つて結束部と
非結束部とを有し、該非結束部は実質的に無撚で
あつて、その構成繊維の少なくとも一部が前記マ
ルチフイラメント糸の一部又は、全部と混繊・交
絡されていることを特徴とする複合紡績糸。 2 実質的に不連続な繊維束と連続長繊維マルチ
フイラメント糸からなる複合紡績糸の製造におい
て、該不連続繊維束とマルチフイラメント糸とを
オーバー・フイードしながら同時に流体交絡処理
域に供給して両者の糸長差が下記式を満足するよ
う複合せしめることを特徴とする複合紡績糸の製
造方法。 〔但し、複合紡績糸を構成するマルチフイラメ
ント糸の糸長L1に対応する該複合紡績糸を構成
する不連続繊維束の糸長L2を初荷重2mg/de
で各々測定し、糸長差(L2−L1)が〔1〕式を
満足すること 5/100≧L2−L1/L1≧−5/100 …〔1〕〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10378082A JPS591740A (ja) | 1982-06-18 | 1982-06-18 | 複合紡績糸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10378082A JPS591740A (ja) | 1982-06-18 | 1982-06-18 | 複合紡績糸およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS591740A JPS591740A (ja) | 1984-01-07 |
JPH0147567B2 true JPH0147567B2 (ja) | 1989-10-16 |
Family
ID=14362927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10378082A Granted JPS591740A (ja) | 1982-06-18 | 1982-06-18 | 複合紡績糸およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS591740A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5943135A (ja) * | 1982-09-03 | 1984-03-10 | 東洋紡績株式会社 | 複合紡績糸 |
JPH02133624A (ja) * | 1988-11-10 | 1990-05-22 | Toray Ind Inc | 毛羽糸及びその製造方法 |
-
1982
- 1982-06-18 JP JP10378082A patent/JPS591740A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS591740A (ja) | 1984-01-07 |
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